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OpenVMS マニュアル


 

OpenVMS ドキュメント
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目次
まえがき
第 1 章:DEC XTPU の概要
第 2 章:DEC XTPU のデータ・タイプ
第 3 章:DEC XTPU 言語のレキシカル要素
第 4 章:DEC XTPU 組込みプロシージャ
第 5 章:DEC XTPU の起動
第 6 章:呼び出し可能なDEC XTPU
付録 A :DEC XTPUにおける端末装置のサポートと制限事項
付録 B :DEC XTPU メッセージ
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DEC XTPU リファレンス・マニュアル


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第 3 章
DEC XTPU 言語のレキシカル要素

この章では,次の DEC XTPU レキシカル要素のうち,日本語化されたものについて説明します(アスタリスク(*)で示されています)。それ以外のレキシカル要素については,『Guide to the DEC Text Processing Utility』を参照してください。

  • 文字セット(*)

  • 識別子(*)

  • 変数

  • 定数

  • 演算子

  • 予約語



3.1 概要

DEC XTPU プログラムはレキシカル要素から構成されます。レキシカル要素は算術演算子などの個々の文字や,識別子などの文字グループです。レキシカル要素の基本単位は ASCII,DEC MCS,ISO Latin1,JIS Roman,JIS カタカナ, DEC 漢字セットの文字です。DEC漢字セットの詳細は,『漢字コード表』を参照してください。

3.2 文字セット

DEC XTPU は ASCII 文字セット,DEC 補助文字セット,ISO Latin1 補助文字セット, JIS ローマ字セット,JIS カタカナ・セットおよびDEC 漢字セットに含まれる文字を扱うことができます。

ASCII 文字セットは,128 文字の7ビット文字セットです。各文字は,等価な10進数で表わされます。ASCII 文字セットは,次のように分類されます。

0 〜 31 プリントされない文字(タブ,ライン・フィード,キャリッジ・リターン,ベルなど)
32 スペース
33 〜 64 特殊文字(アンパサンド "&",疑問符 "?",等号 "=",および "0" から "9" までの数字)
65 〜 122 大文字の "A" から "Z",および小文字の "a" から "z"
123 〜 126 特殊文字(左中カッコ "{",オーバーライン "~" など)
127 Delete

漢字コードとして,1983 年版 DEC 漢字文字セット(JIS X 0208-1983 に準拠)と拡張漢字文字セットが用いられます(本書では,これらを総称して DEC 漢字セットと呼ぶ場合があります)。漢字コードの詳しい体系については,『漢字コード表』を参照してください。

  注意
128 〜 159 は,拡張制御文字として扱われます。

DEC XTPU コンパイラは引用符で囲まれた文字列を除いて,ASCII 文字の大文字と小文字は区別しません。たとえば,以下のように表記した "EDITOR" という単語は,すべて同じ意味になります。

      EDITOR 
      EDitOR 
      editor 

しかし,次のように引用符で囲まれた2つの文字列は,異なる値を表わします。

      'xyz' 
      'XYZ' 

DEC XTPU コンパイラは ASCII 文字および ISO Latin1 補助文字のみを解釈しますので,DEC 漢字セットに含まれる文字などは,引用符で囲まれた文字列の内部を除いて使用できません。たとえば以下の記述は認められます。

      '文字' 



3.2.1 制御文字の入力

DEC XTPU では,2通りの方法で制御文字を入力することができます。

  1. 入力したい制御文字に対応する10進数を指定した ASCII 組込みプロシージャを使用します。たとえば,COPY_TEXT (ASCII (27)) を実行すると,エスケープ文字が現在のバッファに入力されます。

  2. 日本語 EVE で準備されている特殊機能を使用して制御文字を入力します。
    日本語 EVE の場合,[Ctrl/V] に対して定義されている quote コマンドを使用して,バッファに制御文字を挿入することができます。[Ctrl/V] を押し,次に入力したいキーを押します。たとえば,[ESC] キー(エスケープ・キー)を押すと,エスケープ文字が現在のバッファに入力されます。別の方法として,以下のようなコード入力方法があります。

    1. [Do] キーを押す

    2. CODE n と入力する
      (n は,たとえばエスケープ文字のコード番号である 27など)

    3. [Return] キーを押す


    あるいは

    1. [GOLD] キーを押す

    2. [X] キーを押す

    3. コード番号(たとえば,エスケープ文字を示す 27)を入力する

    4. [Return] キーを押す



3.2.2 DEC XTPU のシンボル

DEC XTPU では,一部のシンボルは特殊な意味を持っています。これらのシンボルはステートメント区切り文字(;),演算子(+)やその他の構文要素として使用されます。 DEC XTPU シンボルは英語版の DECTPU とまったく同じです。『Guide to the DEC Text Processing Utility』を参照してください。複数の文字から構成されるシンボルの場合,各文字をスペースで区切ることはできません。また,シンボルの記述はすべて ASCII 文字に限られ,ASCII 文字セットに属さない文字はシンボルとして解釈されません。

3.3 識別子

DEC XTPU では,識別子はプログラム,プロシージャ,キーワード,および変数の名前を指定するために使用されます。識別子には ASCII 文字セットに含まれる,アルファベット,数字,ドル記号,およびアンダースコアを含むことができますが,以下の制約条件に従わなければなりません。

  • 識別子にスペースやシンボル(ドル記号とアンダースコアを除く)を含むことはできない

  • 識別子に ASCII 文字セットに含まれない文字を含むことはできない

  • 識別子の長さは最大 132 文字である

DEC XTPU の組込みプロシージャ,キーワード,およびグローバル変数の識別子は予約語です。予約語は本書では大文字で示されています。

プログラム,プロシージャ,および変数に名前をつけるために,ユーザ定義識別子を作成することができます。


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