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HP OpenVMS Systems
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日本語HP FMS for OpenVMS

日本語HP FMS for OpenVMS
インストレーション・ガイド


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1.5.5.3 AUTOGENを使用したシステム・パラメータ値の変更

システム・パラメータを変更するには,AUTOGENコマンド・プロシージャを使用します。AUTOGENは,個別に再設定したパラメータに関連するパラメータの値を自動的に調整します。

次の手順でAUTOGENでシステム・パラメータを変更します。

  1. 次のファイルを編集します。


    SYS$SYSTEM:MODPARAMS.DAT 
    


    このファイルを編集するにはエディタを使用してください。
    SYS$SYSTEM:MODPARAMS.DATファイル中にすでに存在するパラメータ値を変更する場合は,そのパラメータに対応する現在値を削除し,新しい値を入力します。
    新しい値を追加する場合は,MODPARAMS.DATファイルに行を追加します。追加する行には,次の例のようにパラメータの名前とその値を記述します。


    GBLSECTIONS = 128 
    


    MODPARAMS.DATファイル中の増分値パラメータを変更することもできます。次の例では,グローバル・ページ設定を 2000ページ分増加します。


    ADD_GBLPAGES = 2000 
    

  2. すべての変更が終了した後,システム・パラメータを再計算するためにAUTOGENプロシージャを実行します。DCLプロンプトで次のコマンドを入力します。


$ @SYS$UPDATE:AUTOGEN GETDATA REBOOT 

AUTOGENはシステム・パラメータの再計算が終了した後に,システムを自動的にシャット・ダウンし,リブートします。システムをリブートすることで新しいパラメータ値が有効となります。

バージョン5.0以降のVMSでシステムをリブートすると,AUTOGEN ユーティリティは,最後のリブート以来の資源の消費量に基づいて SYSGENパラメータのうちのいくつかを自動的に調整します。この自動調整を行いたくなければ,AUTOGENコマンド行に/NOFEEDBACK修飾子を追加してください。

AUTOGENの使用方法の詳細については,システム管理とオペレーションに関するVMSドキュメント中のシステム・パラメータを変更する命令を参照してください。

1.5.6 アカウントのクォータの変更

日本語HP FMSをインストールするために使用するアカウントには,インストレーションの実行を可能にするための充分なクォータが必要です。 表 1-3 にインストールするのに使用するアカウントに必要なプロセス・クォータを示します。

表 1-3 インストレーションのアカウントに必要なプロセス・クォータ
クォータ名
ASTLM 24
BIOLM 18
BYTLM 18,000
DIOLM 18
ENQLM 30
FILLM 20

ユーザ・アカウントのクォータは,ファイルSYSUAF.DATに保存されています。ユーザ・アカウントのクォータの確認および変更は,VMS AUTHORIZEユーティリティによって行います。

次の手順で,アカウントのクォータを調べ,変更します。

  1. ディレクトリをSYS$SYSTEMに設定してからAUTHORIZEを実行します。


    $ SET DEFAULT SYS$SYSTEM 
    $ RUN AUTHORIZE 
    UAF> 
    

  2. AUTHORIZEユーティリティのプロンプト(UAF>)に対して SHOWコマンドにアカウント名を指定して,特定のアカウントを調べます。


    UAF> SHOW SMITH 
    

  3. クォータを変更するには,UAF>プロンプトに対してMODIFY コマンドを使用します。MODIFYは次の形式で指定します。


MODIFY アカウント名 / クォータ名 =nnnn 

次の例では,SMITHアカウントのFILLMクォータを変更し, AUTHORIZEユーティリティを終了します。


UAF> MODIFY SMITH /FILLM=50 
UAF> EXIT 

ユーティリティを終了した後,変更が行われたかどうかを示すメッセージが表示されます。変更を行ったならば,新しいクォータを利用するために一度ログアウトしてから,再びログインしなくてはなりません。

アカウントのクォータの変更方法についての詳細は,VMSドキュメント・セット中のAUTHORIZEユーティリティの項を参照してください。

1.5.7 VMSINSTALの条件

VMSINSTALを起動する際は次のことを確認してください。

VMSINSTALを実行するには,インストレーションのアカウントに最低限次のクォータが必要です。


ASTLM = 24 
BIOLM = 18 
BYTLM = 18,000 
DIOLM = 18 
ENQLM = 30 
FILLM = 20 

VMSINSTALはインストレーション中に問題を見つけると,その問題を通知してインストレーションを継続するかどうかを問い合わせてきます。YESを入力するとインストレーションが継続され, NOまたはRETURNキーを入力するとインストレーションが打ち切られます。インストレーションを打ち切った場合は問題箇所を修正して,インストレーションを再実行してください。

1.5.8 システム・ディスクのバックアップ

インストレーション開始時に,システム・ディスクのバック・アップをとっているかどうか問い合わせてきます。オペレーティング・システムにソフトウェアをインストールする前に,システム・ディスクのバックアップをとることをおすすめします。

すでに確立されているバックアップ手順を利用してください。システム・ディスクのバックアップ方法についての詳細は,VMSドキュメント・セットのBACKUPユーティリティの項を参照してください。


第 2 章
日本語HP FMSのインストレーション

本章では,日本語HP FMSをインストールする方法について説明します。第2.2節では,インストレーションの手順をステップごとに説明します。

2.1 概要

本節では,リリース・ノートのアクセス方法,システムに追加されたファイルおよび論理名の確認方法,IVPの実行方法およびインストレーションの強制終了方法について説明します。

2.1.1 オンライン・リリース・ノートのアクセス方法

日本語HP FMSでは,オンライン・リリース・ノートを提供します。リリース・ノートには,インストレーション・プロシージャの変更に関する情報が含まれている場合もありますので,まずリリース・ノートを読んでください。

VMSINSTALを起動するときにOPTIONS Nを指定すると,オンライン・リリース・ノートを表示,または印刷するかどうかを聞いてきます。インストレーション開始後まもなくこの問い合わせがあります。

日本語HP FMSのインストレーション後,リリース・ノートは次のところに置かれます。


SYS$HELP:HPFMSJA025.RELEASE_NOTES 

オンライン・ヘルプでもリリース・ノートを見ることができます。インストレーション後にHELP機能でリリース・ノートを見るには次のコマンドを入力します。


$ HELP JFMS RELEASE_NOTES 

2.1.2 システムに追加されたファイルおよび論理名の確認

日本語HP FMSのインストレーションでシステムに追加,交換もしくは変更されたファイルの一覧は, 付録 C にあります。

日本語HP FMSをインストールすると,システムに1つの論理名 (JFMS$EXAMPLES)が追加されます。JFMS$EXAMPLESに関連したファイルの一覧は,付録 Cとオンライン・リリース・ノートの 付録 B にあります。

2.1.3 インストレーション検証プロシージャの実行

IVPで日本語HP FMSのインストレーションの確認を行います。インストレーション中に,インストレーションの一部として IVPを実行するかどうか問い合わせてきます。YESと答えれば, VMSINSTALはIVPを実行します。日本語HP FMSが正しくインストールされたかどうかを確認するためにIVPを実行することをおすすめします。

日本語HP FMSをインストールした後,そのソフトウェアをシステムで利用できるかどうかを確認するためにIVPを単独で実行することができます。また,システムに障害があった場合に,ユーザが日本語HP FMSをアクセスできるかどうかを確認するといった目的で,IVPを実行することもできます。

会話型であるという性質上,フォーム・エディタおよびフォーム・テスタはVT100もしくはVT200と互換性のある端末上で手作業でテストされなければなりません。フォーム・エディタおよびフォーム・テスタのインストレーションの確認方法は,第4章を参照してください。

2.1.4 インストレーションの強制終了

インストレーションを途中で強制終了する場合には,CTRL/Yを押します。CTRL/Yを押すと,その時点までに作成したすべてのファイルを削除し,インストレーションを終了します。その後インストレーションを再実行することができます。

2.2 インストレーションの手順

日本語HP FMSのインストレーションの手順は,一連の問い合わせと情報メッセージから構成されます。以下にVMSINSTALの起動方法およびVMSINSTALからの問い合わせに対する応答方法を説明します。

2.2.1 VMSINSTALの起動

インストレーションを開始するには,SYSTEMアカウントのような特権付きアカウントでVMSINSTALコマンド・プロシージャを起動します。VMSINSTALはSYS$UPDATEディレクトリの中にあります。 VMSINSTALは次の構文で起動します。


@SYS$UPDATE:VMSINSTAL プロダクト名 装置名 OPTIONS N 

プロダクト名

製品のインストレーション名です。日本語HP FMSでは次のインストレーション名を使用してください。


FMSJA025 

装置名

媒体をマウントする装置名です。たとえば,DKC100:はCD-ROMドライブの装置名です。

OPTIONS N

リリース・ノートに関する問い合わせを表示するようにするためのオプション・パラメータです。OPTIONS Nパラメータを指定しなければリリース・ノートに関する問い合わせは表示されません。

VMSINSTALを起動するときに選択できるオプションは,この他にもいくつかあります。これらのオプションについては,VMSドキュメントのソフトウェアのインストレーションを参照してください。

次の例に,CD-ROMドライブDKC100:から日本語HP FMSをインストールするようにVMSINSTALを起動するコマンドとそれに対するシステムの応答を示します。この例ではOPTIONS Nというリリース・ノートに関するパラメータを使用しています。


$ @SYS$UPDATE:VMSINSTAL FMSJA025 DKC100: OPTIONS N 
 
        OpenVMS ALPHA Software Product Installation Procedure V1.5 
 
It is 18-JUN-1993 at 13:23. 

プロダクト名もしくは装置名のどちらかを入力していなければ,インストレーション中に問い合わせがあります。

2.2.2 インストレーションに関する問い合わせ

本節では,インストレーション中の問い合わせについて説明します。問い合わせに対する応答例は,付録 Aにあるインストレーションの実行例を参照してください。

インストレーション中の問い合わせには,行頭にアスタリスク (*)がついています。また,問い合わせに対して省略時の応答が用意されている場合は,たとえば[YES]のように,括弧内に表示されます。省略時の応答を使用する場合はRETURNキーを押します。

  1. DECnetの状況確認


    %VMSINSTAL-W-DECNET, Your DECnet network is up and running. 
       . 
       . 
       . 
      * Do you want to continue anyway [NO]? 
    


    日本語HP FMSは,スタンドアロンのシステムあるいは DECnetをシャットダウンしたクラスタにインストールしなければなりません。DECnetが動作しているかどうかが通知され,活動中のすべてのプロセスの一覧が表示されます。そしてインストレーションを継続するかどうか問い合わせてきます。この問い合わせに対する省略時の応答はNOです。

  2. システムのバックアップ


    * Are you satisfied with the backup of your system disk [YES]? 
    


    システムのバックアップをとっているかどうか問い合わせてきます。インストレーションを行う前に,常にシステム・ディスクのバックアップをとってください。システム・ディスクのバックアップをとっているならば,RETURN キーを押してください。もしそうでなければ,NOと入力してインストレーションを中止してください。システム・ディスクのバック・アップをとった後,インストレーションを再実行することができます。

  3. 媒体のマウント


    Please mount the first volume of the set on DKC100:. 
    * Are you ready? YES 
    %MOUNT-I-MOUNTED, FMSJA MOUNTED ON _$$DKC100: 
    The following products will be processed: 
      FMSJA V2.5 
     
          Beginning installation of FMSJA V2.5 at 13:23 
     
    %VMSINSTAL-I-RESTORE,Restoring product saveset A... 
    


    ここでVMSINSTALを起動したときに指定したデバイスに最初の提供ボリュームをマウントします。その場合,装置名が表示されインストレーションを継続する準備ができたかどうかを確認する Are you ready?という問い合わせがあります。
    準備ができている場合はYESと入力します。すると日本語 HP FMSの入った媒体が指定された装置にマウントされ,インストレーションが始まったことを示すメッセージが表示されます。
    VMSINSTALの起動時に間違った装置名を入力してしまい,インストレーションを起動し直さなければならない場合は, Are you ready?の問い合わせに対してNOを入力します。その他の理由でインストレーションを途中で強制終了する場合は,CTRL/Yを押してください。

  4. リリース・ノート


    Release Notes Options: 
     1.  Display release notes 
     2.  Print release notes 
     3.  Both 1 and 2 
     4.  Copy release notes to SYS$HELP 
     5.  Do not display,print or copy release notes 
     
              * Select option [2]: 
    


    VMSINSTALの起動時にOPTIONS Nを指定すると,リリース・ノートに関する5つの選択ができます。
    オプション1を選ぶと,リリース・ノートを端末で参照することができます。表示を中止するにはCTRL/Cを押してください。
    オプション2を選ぶと,リリース・ノートを印刷するためのキュー名を問い合わせてきます。


    * Queue name [SYS$PRINT]: 
    


    RETERNキーを押して省略時の出力プリント装置にファイルを送るか,もしくは他のキュー名を入力します。オプション2が省略時の応答です。
    オプション3を選ぶと,リリース・ノートをコンソール端末で直接見ることができ,さらに印刷するためのキュー名を聞いてきます。
    オプション4を選ぶと,リリース・ノートがヘルプ・ディレクトリにコピーされます。このオプション4を選ばなくても,日本語HP FMSのリリース・ノートはSYS$HELPディレクトリにコピーされます。
    リリース・ノートをすでに見ているならば,オプション5を選びます。

  5. インストレーションの継続


    * Do you want to continue the installation [N]?: YES 
    %VMSINSTAL-I-RELMOVED , The product's release notes have been 
    successfully moved to SYS$HELP. 
    


    インストレーションを継続するかどうか聞いてきます。継続する場合は" YES "と入力します。継続しないならば RETURNキーを押してください。いずれの場合もリリース・ノートはSYS$HELPディレクトリにコピーされます。
    リリース・ノートは次のところに置かれます。


    SYS$HELP:HPFMSJA025.RELEASE_NOTE 
    

    注意

    VMSINSTALによってインストールされたリリース・ノートのファイル名は,現在の製品名およびバージョン番号から構成されます。日本語HP FMSの前のバージョンのリリース・ノートは削除しないでください。

  6. ライセンスの登録


    Product:          FMS 
    Producer:         HP 
    Version:          2.5 
    Release  Date:    12-MAR-2004 
    


    *  Does this product have an authorization key registered and loaded? 
    


    製品のライセンス情報が表示され,次に日本語HP FMSの PAKを登録およびロードしたかどうか問い合わせてきます。
    PAKの登録もロードもしていない場合には,この問い合わせに対してNOと入力します。インストレーションを正しく行うためには,PAKを登録し,ロードしておかなければなりません。まだ登録とロードを行っていない場合には,インストレーションを中止し,PAKの登録とロードを行ってからインストレーションを再実行してください。

  7. IVPの実行の選択


    * Do you want to run the IVP after the installation [YES]? 
    


    インストレーションの後に,IVPを実行するかどうか問い合わせてきます。日本語HP FMSのIVPは,インストレーションが成功したかどうかをチェックします。IVPを実行することをおすすめします。

  8. 古いバージョンのファイルの処置


    * Do you want to purge files replaced by this installation [YES]? 
    


    このインストレーションによって,日本語HP FMSの古いバージョンのファイルを削除するかどうかの問い合わせがあります。古いバージョンのファイルを削除することをおすすめしますが,古いバージョンのファイルを保存しておく必要がある場合には,この問い合わせに対してNOと入力してください。

  9. インストレーション・オプション


    * Do you wish to install Sample Application Programs and 
    Modifiable Message File Procedures [YES]? 
    


    インストレーション・オプションを選択するかどうか問い合わせてきます。ここでYESと入力すると,日本語HP FMS の変更可能なメッセージ・ファイルおよびアプリケーション例がインストールされます。
    アプリケーション・プログラム例は,日本語HP FMSプログラミング・テクニックの例として日本語HP FMSドキュメント内で用いられます。アプリケーション例のファイルは JFMS$EXAMPLES:ディレクトリにあり,付録 Cに一覧があります。日本語HP FMSのインストレーションおよびスタートアップ・プロシージャ(SYS$STARTUP:JFMSTRTUP.COM)で, JFMS$EXAMPLES:ディレクトリのシステム論理名を定義しています。アプリケーション・プログラム例の詳細については付録 Aを参照してください。
    変更可能なメッセージ・ファイル・プロシージャは,サブ・ディレクトリを作成し,その中にFMSメッセージ・ファイルのソースとFMSフォーム・ドライバおよびFMSユーティリティ中のメッセージ・テキストの変更方法の説明を格納します。メッセージ・ファイルはサブディレクトリSYS$SYSROOT:[SYSHLP.EXAMPLES.JFMS.MESSAGE]にあり,メッセージ・ファイルを変更する方法は,そのサブディレクトリ中の FMS_MESSAGE.MEMファイルにあります。

  10. 媒体ボリュームの追加


%BACKUP-I-READYREAD, mount volume 2 on_DKC100: for reading 
 
Enter "YES" when ready: 

インストレーション・キットが2巻以上ある場合は,追加のボリュームを挿入するよう指示が表示され,続いてインストレーションを続ける準備ができているかどうかを問い合わせてきます。


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