HP OpenVMS Systems Documentation |
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X Keyboard のキーマップ・ファイルを作成するには,以下の手順を実行します。
. . . 19 key <AE09> { [ 9, parenleft ] }; 20 key <AE10> { [ 0, parenright ] }; . . . |
$ xkbcomp -RDECW$SYSCOMMON:[SYS$KEYMAP.XKB] -xkm -m lk401 - _$ DECW$SYSCOMMON:[SYS$KEYMAP.XKB.KEYMAP.DIGITAL]us - _$ -o SYS$COMMON:[SYS$KEYMAP.XKB.COMPILED]digital_us_lk401.xkm |
次に, 第 3.5.2.3 項 の説明に従って,変更済みのコンパイル済みキーマップ・ファイルをロードします。
3.5.2.3 コンパイル済みキーマップ・ファイルをロードする
コンパイル済みの X Keyboard キーマップ・ファイルをロードするには,以下の手順を実行します。
$ DECW$SERVER_EXTENSIONS == "XKB,XINERAMA" |
$ DECW$SERVER_XKEYBOARD_LOAD_MAP=="1" |
AccessX キー機能を有効にするには,以下の手順を実行します。
$ DECW$SERVER_EXTENSIONS == "XKB,XINERAMA" |
次に,accessx ユーティリティを使用するか,スロー・キー機能やスティッキー・キー機能を使用して,AccessX の機能をさらに構成することができます。以下のようにします。
構成内容 | 実施方法 |
---|---|
スロー・キーを切り替える | Shift キーを単独で 8 秒間押し続ける。 |
スティッキー・キーを切り替える | 左または右の Shift キーを,間で他のキーを押さず,30 秒以上の間隔を開けずに 5 回連続で押す。 |
スティッキー・キーをオフにする | 2 つ以上の修飾キーを同時に押す。 |
新しいフォントのサポートを追加するには,以下の手順を実行します。
$ @SYS$UPDATE:DECW$MKFONTDIR |
このコマンドは,すべてのレイヤード・プロダクトのフォント用の新しいフォント・ディレクトリを作成します。 DECwindows のインストール時に自動的に実行されます。
他社製のフォントを使用する場合は,以下の方法のいずれかを選択します。
$ FONT file-name |
FONTコマンドの詳細については,『VMS DECwindows Guide to Xlib (Release 4) Programming: MIT C Binding』を参照してください。
SYS$COMMON:[SYSFONT.DECW.USER_75DPI] SYS$COMMON:[SYSFONT.DECW.USER_100DPI] SYS$COMMON:[SYSFONT.DECW.COMMON_USER] |
$ @SYS$UPDATE:DECW$MKFONTDIR |
現在のセッションを終了させ,新しいセッションを開始して,新しいフォントを使用可能にします。
その他の他社製フォントを利用するには,適切なフォント・ディレクトリに DECW$FONT_ALIAS.DAT ファイルを作成します。
フォント別名ファイルの形式は次のとおりです。
alias-font-name actual-font-name
フォント名にスペースが含まれている場合は,名前を二重引用符 (" ") で囲みます。
alias-font-name の値は他社製のフォント名で, actual-font-name の値は DECwindows のフォント名です。
サポートされている DECwindows フォント名については,『VMS DECwindows Guide to Xlib (Release 4) Programming: MIT C Binding』および『HP DECwindows Motif for OpenVMS New Features』を参照してください。
3.6.2 ユーロ通貨記号のサポートを有効にする
DECwindows Motif では,ユーロ通貨記号がサポートされています。ユーロ・フォント・セットは,基本 OpenVMS オペレーティング・システムのインストール時にインストールされます。インストール時にユーロ・オプションを選択することで, DECwindows Motif Version 1.3 以降が動作しているシステムでユーロ記号を有効にして表示できるようになります。
ユーロ・サポートを有効にするには,フォント定義をロードする必要があります。そのためには,一連のユーロセットアップ・コマンド・ファイルを作成します。以下に例を示します。
$ COPY SYS$COMMON:[SYSMGR]DECW$EURO_APPS_SETUP.TEMPLATE - _$ SYS$COMMON:[SYSMGR]DECW$EURO_APPS_SETUP.COM $ COPY SYS$COMMON:[SYSMGR]DECW$EURO_SERVER_SETUP.TEMPLATE - _$ SYS$COMMON:[SYSMGR]DECW$EURO_SERVER_SETUP.COM |
DECwindows Motif システムを再起動します。コマンドファイルは, DECwindows Motif のスタートアップ・プロシージャの一部として自動的に実行されます。
OpenVMS C ランタイム・ライブラリによるユーロ・ロケールのサポートは,基本的な DECwindows Motif のユーロ・サポートのためには必要ありません。ただし,ユーロ・ロケールで Motif アプリケーションを動作させる場合は, OpenVMS Alpha および OpenVMS I64 のメディア・キットに含まれているユーロ・ロケール・サポートをインストールする必要があります。
3.6.2.1 DECwindows Motif アプリケーションでのユーロ記号の表示
システムでユーロ・サポートを有効にすると,特に設定を行わなくても,ワークステーション上の任意の ISO8859-1 ビットマップ・フォントを使用してユーロ記号を表示することができます。標準の ISO Latin-1 フォントを使用して文字を表示する DECwindows Motif アプリケーションでは,文字 0xA4 でユーロ記号が表示されます。これらのフォントの XLFD (X Logical Font Description) 名の文字集合部分は,ISO8859-1 です。
DECterm ウィンドウにユーロ記号を表示するためには,「DECterm General Options」ダイアログ・ボックスで以下の 2 つの項目が選択されていることを確認してください。
UPSS ISO Latin-1
8-Bit Multinational Characters
ユーロ・サポートを有効にすると,システムに接続されているキーボードの種類に応じて,以下のキー・シーケンスのいずれかを使用してユーロ記号を入力することができます。
キーボード・タイプ | キーマップ | キー・シーケンス |
---|---|---|
LK-スタイル | *LK201* キーマップ | 世界通貨記号と同じキー・シーケンスを使用。例:
Compose+Space o x または Compose+Space O X |
LK-スタイル | *LK401* キーマップ 1 | LeftCompose + E |
PC-スタイル 2 | *LK44* キーマップ | RightAlt + E |
ファイル SYS$MANAGER:DECW$PRIVATE_SERVER_SETUP.COM のサイト固有のサーバ・セクションでシンボル DECW$FONT_SERVERS を定義することで,フォント・パスにフォント・サーバを追加することができます。トランスポートの種類に応じて,以下の方法のいずれかを使用します。
$ DECW$FONT_SERVERS == "TCP/node::port_number" |
$ DECW$FONT_SERVERS == "DECNET/node::network_object" |
コンマで区切ったリストとしてシンボルを定義することで,複数のフォント・サーバを追加することができます。このシンボルでは大文字と小文字は区別されません。
3.7 LBX プロキシ・サーバの設定
図 1-3 に示したように, DECwindows は LBX プロキシ・サーバの使用をサポートしています。 LBX プロキシ・サーバの使用は,以下の 3 種類の方法で構成できます。
DECwindows Motif では,現在,管理対象構成およびスタンドアロン構成をサポートしています。
プロキシ・サーバとプロキシ・マネージャ・コンポーネントを使用するためには, DECwindows のインストール時にLBX オプションを選択しておく必要があります。 LBX サポートのインストールについては,『日本語HP DECwindows Motif for OpenVMS インストレーション・ガイド』を参照してください。
以降の項では,LBX 拡張を有効にする方法と,プロキシ・サーバの使用を構成する方法について説明します。
クライアントとプロキシ・サーバ間の通信では,最適化されていない X プロトコルを使用するため,クライアントとプロキシ・サーバは常に同じノードまたは同じ LAN 上にある必要があります。 LBX によってシステム間のデータ・フローは減りますが,LAN のみの環境ではお勧めしません。全体的なトラフィック・フローは減りますが,その分プロセッサの負荷は増加します。通常,LAN のみの環境では,性能が少し低下します。 |
LBX を使用するためには,X ディスプレイ・サーバが LBX プロトコルを解釈できる必要があります。 DECwindows Motif システムで,DECW$SERVER_EXTENSIONS パラメータを使用して, LBX プロトコルの使用を有効にしなければなりません。
LBX 拡張を有効にするには, SYS$MANAGER:DECW$PRIVATE_SERVER_SETUP.COM ファイルを修正して,値 "LBX" を含むように DECW$SERVER_EXTENSIONS パラメータを再定義します。次に例を示します。
$ DECW$SERVER_EXTENSIONS == "LBX" |
ファイルを保存してサーバを再起動します。
3.7.2 プロキシ・サーバの起動
LBX プロキシ・サーバを起動する方法によって,プロキシ・サーバのタイプとクライアントがプロキシ・サーバにアクセスする方法が決まります。いずれの方法でも LBXPROXY コマンドを使用します。指定可能な修飾子とその値についての詳細は,コマンドのオンライン・ヘルプを参照してください。
LBX プロキシ・サーバを起動する前に,
第 3.7.2.1 項 の説明に従って,プロキシ・サーバから X ディスプレイ・サーバへの接続を適切に許可します。
3.7.2.1 プロキシ・サーバ環境での認証
プロキシ・サーバが X サーバに接続する際に,プロキシ・サーバはクライアントと同じようにして認証されます。プロキシ・サーバが認証情報を入手する方法は,プロキシ・サーバのタイプによって異なります。
管理対象のプロキシ・サーバは,認証情報をプロキシ・マネージャから入手します。プロキシ・マネージャは,クライアントから認証情報を入手します。クライアントのデフォルトの認証情報は,クライアントの X authority ファイルに格納されています。クライアントでは,SET DISPLAY コマンドの /XAUTHORITY 修飾子を使用して,使用する X authority ファイルを制御することができます。クライアントは,SET DISPLAY コマンドの /LBXAUTHENTICATE 修飾子および /LBXDATA 修飾子を使用して,明示的に認証情報を指定することもできます。さらに,/NOLBXAUTHENTICATE 修飾子を使用して,プロキシ・サーバの現在の X authority ファイルの認証情報を使用するように指定することもできます。 SET DISPLAY コマンドの LBX 用の修飾子についての詳細は,『HP OpenVMS DCL ディクショナリ: N--Z』を参照してください。
スタンドアロンのプロキシ・サーバは,現在の X authority ファイル中の情報から認証情報を入手します。
3.7.2.2 管理対象プロキシ・サーバの起動
管理対象 LBX プロキシ・サーバを起動するには,プロキシ・マネージャの構成ファイルに,次の LBX サービス・エントリを追加します ( 第 3.7.6 項 を参照)。
LBX MANAGED COMMAND SYS$MANAGER:DECW$LBXPROXY_SUB ["qualifiers"] |
プロキシ・マネージャの構成を終えたら,プロキシ・サーバを起動するために特別な操作を行う必要はありません。プロキシ・マネージャは,最初のクライアント要求を受け取ると,プロキシ・サーバを起動します。
3.7.2.3 スタンドアロン・プロキシ・サーバの起動
スタンドアロンの LBX プロキシ・サーバは,現在のプロセス内で起動するか,独立プロセスとして起動することができます。スタンドアロン・プロキシを現在のプロセス内で起動するには, LBXPROXY コマンドを使用します。
LBXPROXY [qualifiers] |
たとえば,プロキシ・サーバを現在のプロセス内で起動し,サーバ番号 50 を割り当て, remote1.cmp.com 上の X ディスプレイ・サーバ用のプロキシとして動作させるには,次のコマンドを使用します。
$ LBXPROXY /DISPLAY="REMOTE1.CMP.COM:0"/SERVER=50/FIXED_SERVER |
プロキシ・サーバを独立プロセスとして起動するには,コマンド・プロシージャ DECW$LBXPROXY を使用します。
@SYS$MANAGER:DECW$LBXPROXY ["lbxproxy-qualifiers"] ["run-qualifiers"] |
たとえば,プロキシ・サーバを独立プロセスとして起動し,サーバ番号 50 を割り当て, remote1.cmp.com 上の X ディスプレイ・サーバ用のプロキシとして動作させるには,次のコマンドを使用します。
$ @SYS$MANAGER:DECW$LBXPROXY "/DISPLAY=""REMOTE1.CMP.COM:0""" + - _$ "/SERVER=50/FIXED_SERVER" |
LBXPROXY イメージを起動するために使用する RUN コマンドに修飾子を渡すには,run-qualifiers パラメータを使用します。このパラメータを使用する 1 つの例としては,デフォルトの LBXPROXY プロセス属性や論理名による値より優先させて,これらのデフォルトを変更することがあげられます。
指定可能な修飾子とその値についての詳細は,LBXPROXY コマンドのオンライン・ヘルプを参照してください。
LBX プロキシ・サーバを独立プロセスとして起動するためには, DETACH 特権を持っているか,利用できる最大独立プロセスの制限に収まる必要があります。独立プロセスのプロセス制限を変更するには,DETACH 特権が必要です。 |
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