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HP OpenVMS CIFS Version 1.2 ECO1: リリース・ノート

第3章 修正された問題

 

OpenVMSドキュメント・ライブラリ

タイトル/目次
まえがき
第 1 章:はじめに
第 2 章:CIFS の機能
第 3 章:修正された問題
第 4 章:既知の問題
第 5 章:制限事項
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目次

3.1  SAMBA$ROOT:[BIN]SAMBA$MANAGE_CIFS.COM に対するシンボル SMBMANAGE の定義
3.2 ODS-2 ディスク関連の修正
3.3  tdbbackup ユーティリティがクラッシュする問題の解決
3.4  KRB5.CONF ファイルが複数作成される問題の修正
3.5  Windows 2008 R2 ドメインに対するメンバ・サーバとして CIFS Server を構成できない問題の修正
3.6  SAMBA$MANAGE_CIFS.COM で作成したユーザ・アカウントに正しくないパスワードを設定する問題の修正
3.7  SAMBA$CONFIG.COM の問題の修正
3.8  Windows を通して共有にアクセスした場合のチャネル・リークの修正
3.9  スタック・オーバーフローの脆弱性の問題の修正
3.10 LAT プリンタが共有されない問題の修正
3.11 UTF-8 文字セット名が UTF8 になっている問題の修正
3.12  Unigraphics CAD を使用する際の問題の修正
3.13 NMBD がクラッシュする問題の修正
3.14  ファイル操作の実行に関する問題の修正
3.15  testparm ユーティリティが正しくないパスを表示する問題の修正
3.16  testparm ユーティリティが UNIX パス名を不適切に変更する問題の修正
3.17  VARVFC モジュールでドキュメントを印刷できない問題の修正
3.18 Unicode 文字の認識に関する問題の修正
3.19  VTF モジュールが使用されている場合にファイル保護モードを参照できない問題の修正
3.20 VFC ファイルの切り捨ての修正
3.21 MultiNet サーバが再起動しない問題の修正
3.22  存在するはずのファイルが CIFS 共有にリストされない問題の修正
3.23 StreamLF と Record Formatted File の処理の問題
3.24 ODS-2ディスク上のホーム共有にアクセスできない問題
3.25 組み込みグループあるいはリソース識別子cifs$usersに設定されたパーミッションが機能しない問題
3.26 ホスト所有者にパーミッションがない場合にファイル名の変更あるいは削除ができない問題
3.27  username.mapファイルでユーザーがマップされている場合にファイルにアクセスできないという問題
3.28 Computer Managementを使用して共有のパーミッションを設定できない問題
3.29 共有におけるファイルの作成/修正/削除時にSMBDプロセスがクラッシュする問題
3.30 HP OpenVMS CIFS Serverがvms path namesパラメーターの値noを無視する問題
3.31 SMBDプロセスが複数の場所でクラッシュする問題
3.32 HP OpenVMS CIFS V1.0 TDB移行時のTDB移行ユーティリティのクラッシュ
3.33 バッファサイズを超えるドキュメントを印刷できない問題
3.34 グローバル・グループメンバーをリストする際にNET RPC GROUP MEMBERSがクラッシュする問題
3.35 ファイルにパーミッションを設定する際にユーザー・パーミッションが見えなくなる問題
3.36 プロセス作成時に多数のAuditログメッセージが出力される問題
3.37 Windowsからディレクトリを列挙する際にSMBDプロセスがループする問題
3.38 ファイルアクセス時に警告メッセージが生成される問題
3.39 ユーザーアカウントの移行時にNET RPC VAMPIREユーティリティがクラッシュする問題
3.40 2つのユーザーセッションをサービスする際にSMBDプロセスがクラッシュする問題
3.41 SYSUAFファイルでREADアクセスがWORLDに設定されている場合にSMBDプロセスがクラッシュする問題
3.42 通常のドメインアカウントからHP OpenVMS CIFS Serverへ印刷できない問題
3.43 クラスタ環境でのbrowse.datファイルの累積

この章では,本リリースの HP OpenVMS CIFS Server で修正された問題について説明します。

3.1  SAMBA$ROOT:[BIN]SAMBA$MANAGE_CIFS.COM に対するシンボル SMBMANAGE の定義

HP CIFS Server の共有,ユーザ,グループ,アカウント・ポリシー,および信頼の管理には,SAMBA$MANAGE_CIFS.COM が使用されます。 SAMBA$MANAGE_CIFS.COM の実行には SMBMANAGE シンボルを使用すべきです。

3.2 ODS-2 ディスク関連の修正

  • ODS-2 ディスクでのエンコードあるいはデコードで発生するメモリ・リークが修正されています。

  • ODS-2 ディスク上にあるログイン・ディレクトリを “homes” 共有で使用している場合,ユーザは有効なアクセス権があってもファイルを削除できないという問題が修正されています。 この問題は,vms path names パラメータが 'no' に設定されている場合に発生していました。

  • ODS-2 ディスクを ODS-5 ディスクに変換するための ODS-2 変換ユーティリティが処理に失敗する問題が修正されています。

  • ODS-2 のセキュリティ問題が解決されています。

  • ODS-2 ディスク上の共有のセキュリティ・タブが無いという HP CIFS Version 1.2 の問題が解決されています。

3.3  tdbbackup ユーティリティがクラッシュする問題の解決

tdbbackup ユーティリティがデフォルトの拡張子として .bak を使用するため,ODS-2 ディスクでの 2 つのドット (..) が原因で tdbbackup のファイル作成が失敗するという問題が修正されています。

3.4  KRB5.CONF ファイルが複数作成される問題の修正

ADS セキュリティ・モードが使用されている場合に,SAMBA$ROOT:[VAR.KRB] ディレクトリに複数の KRB5.CONF ファイルが作成されるという問題が修正されています。

3.5  Windows 2008 R2 ドメインに対するメンバ・サーバとして CIFS Server を構成できない問題の修正

ADS モードで Windows 2008r2 ドメインにメンバ・サーバとして参加できないという HP CIFS Version 1.2 の問題が解決されています。

3.6  SAMBA$MANAGE_CIFS.COM で作成したユーザ・アカウントに正しくないパスワードを設定する問題の修正

HP CIFS Server の共有,ユーザ,グループ,アカウント・ポリシー,および信頼を管理するためのスクリプト SAMBA$MANAGE_CIFS.COM を使用した場合,パスワードが正しく設定されず,正しいパスワードを入力してもパスワードが正しくないというメッセージを表示する問題が解決されています。

3.7  SAMBA$CONFIG.COM の問題の修正

  • ユーザにパスワード入力のプロンプトを表示して SAMBA$CONFIG.COM の処理が中断した時にスクリーン設定が “Echo Off” のまま残り,パスワードの設定後に発行されるコマンドや指示が端末に表示されなくなるという問題が解決されています。

  • SAMBA$CONFIG.COMPrint コマンド・オプションが変更された場合,正しくない値を取得するという問題が修正されています。

3.8  Windows を通して共有にアクセスした場合のチャネル・リークの修正

Windows クライアントから CIFS サーバにアクセスする場合に,チャネル・リークが発生するという問題が修正されています。

3.9  スタック・オーバーフローの脆弱性の問題の修正

Version 3.5.5 より前の Samba の SID (Windows Security ID) 解析処理に存在するスタック・オーバーフローの脆弱性を利用して,悪意のある攻撃者が細工した SID を送り込むことで,サービス妨害 (クラッシュ) を引き起こしたり,任意コードの実行を引き起こす可能性があるという問題が修正されています。 この問題に対しては,オープンソースの Samba に対して CVE-2010-3069 がリリースされています。

3.10 LAT プリンタが共有されない問題の修正

CIFS を使用したネットワーク上で LAT プリンタが共有できないという問題が修正されています。

3.11 UTF-8 文字セット名が UTF8 になっている問題の修正

CIFS におけるデフォルトの UNIX 文字セットが正しく UTF-8 になっていない問題が修正されています。

3.12  Unigraphics CAD を使用する際の問題の修正

Unigraphics CAD の TCL スクリプトから Samba 上にファイルを作成する際に発生していた問題が修正されています。

3.13 NMBD がクラッシュする問題の修正

システム識別子 UIC がシステム・ユーザ名と一致しない場合,NMBD プロセスがクラッシュして,SAMBA$ROOT:[VAR.CORES.NMBD] ディレクトリではなく現在のディレクトリにダンプ・ファイルが作成されるという問題が修正されています。

3.14  ファイル操作の実行に関する問題の修正

共有のパスが検索リスト論理名を含み,一方,その論理名が指す複数のディレクトリにファイル名とバージョン番号が同一のファイルが存在する場合,ファイルへのアクセスや作成あるいは削除の際に問題が発生していました。 この問題により,データの損傷や不一致を引き起こす場合もありました。 この問題は修正されています。

3.15  testparm ユーティリティが正しくないパスを表示する問題の修正

パスが検索リスト論理名の場合に,testparm ユーティリティが,共有に対する SMB.CONF 内のパスを間違って変換するという問題が修正されています。

3.16  testparm ユーティリティが UNIX パス名を不適切に変更する問題の修正

testparm ユーティティが,論理名を含む UNIX パス名を OpenVMS パス名に変更するという問題が修正されています。 この問題は,vms path names パラメータが 'no' に設定されている場合に発生していました。

3.17  VARVFC モジュールでドキュメントを印刷できない問題の修正

WordPad アプリケーションを使用して,クライアントから LPD プリンタキューに対応するプリンタ共有に対して印刷を行うと,その共有が VARVFC モジュールをロードしている場合,クラッシュが発生するという問題が修正されています。

3.18 Unicode 文字の認識に関する問題の修正

^A0 から ^FF の Unicode 文字が CIFS に認識されないという問題が修正されています。

3.19  VTF モジュールが使用されている場合にファイル保護モードを参照できない問題の修正

SMB.CONF で VTF モジュールを使用している場合, ACL によるファイル許可設定が適用されないという問題が修正されています。 SMB.CONF で以下のパラメータが使用されている場合,ACL の使用が妨げられ,所有者,グループ,ワールドのアクセス許可のみが表示されていました。

unix charset = UTF-8

dos charset = CP850

vfs objects = vtf

vms path names = no

3.20 VFC ファイルの切り捨ての修正

有効なファイル・ヒント値を持つ VFC PRN ファイルが,Windows 上でのオープンの際に切り捨てられる問題が修正されています。 VFC PRN ファイルのファイルサイズは,ODS-5 ディスク上でファイルヒント値が有効か無効かに関係なくファイル全体を読み取って計算されます。 その他の属性を持つ VFC ファイルに関しては,ファイルサイズはファイルヒント値を使用して計算されます。

3.21 MultiNet サーバが再起動しない問題の修正

SMBD サービスが有効あるいは無効になった際に MultiNet サーバが再起動せず, SMBD サービスが無効になった場合に SMBD プロセスが終了しないという問題が修正されています。

3.22  存在するはずのファイルが CIFS 共有にリストされない問題の修正

マップされたネットワーク・ドライブで Windows Explorer を使用すると, 存在するはずのファイルが CIFS の共有に表示されない問題が修正されています。

3.23 StreamLF と Record Formatted File の処理の問題

HP CIFS Server が,共有では StreamLFVARVFC VFS オブジェクト仕様 (vfs objects=varvfc streamLF) をサポートしない問題が修正されています。

3.24 ODS-2ディスク上のホーム共有にアクセスできない問題

ログインディレクトリでODS-2ディスクをポイントしているOpenVMSユーザーが,ODS-2ディスク上にあるホーム共有にアクセスすることができないという問題が解決されています。

3.25 組み込みグループあるいはリソース識別子cifs$usersに設定されたパーミッションが機能しない問題

あらかじめ用意されているUsersグループあるいはそれに関連するリソース識別子であるcifs$usersにフルパーミッションが設定されているようなHP OpenVMS CIFS共有にユーザーがアクセスする場合に,そのユーザーがその共有にアクセスできないという問題が解決されています。

3.26 ホスト所有者にパーミッションがない場合にファイル名の変更あるいは削除ができない問題

2人のOpenVMSユーザーが同じUICグループに属し,そのグループにフォルダを削除するためのパーミッションがない場合,他方のユーザーが作成したファイルの削除あるいはファイル名変更はできませんが,リソース識別子でこれらのアカウントにフルパーミッションが設定されている場合にも変更できないという問題がありました。この問題は解決されています。

3.27  username.mapファイルでユーザーがマップされている場合にファイルにアクセスできないという問題

ドメインユーザーがusername.mapファイルを使用してVMSユーザーにマップされている場合に, そのユーザーが属するドメイングループのパーミッションが設定されても機能しないという問題が解決されています。

3.28 Computer Managementを使用して共有のパーミッションを設定できない問題

管理者がWindows上のComputer Managementユーティリティを使用して共有のパーミッションを設定できないというHP OpenVMS CIFS Server V1.1の問題は解決されています。

3.29 共有におけるファイルの作成/修正/削除時にSMBDプロセスがクラッシュする問題

SMB.CONFファイルにchange notify = noが存在せずSMB.CONFファイル内の共有パス名が完全なVMSパス名でなく論理名の場合に,SMBDがクラッシュするという問題は解決されています。

3.30 HP OpenVMS CIFS Serverがvms path namesパラメーターの値noを無視する問題

ODS–5ディスク上にあるUNIXパスフォーマットの共有パス名が,たとえその共有でvmspath names = noが指定されていても,VMSパスフォーマットに変換されるという問題が解決されています。

3.31 SMBDプロセスが複数の場所でクラッシュする問題

メモリ破損のため複数の場所でSMBDプロセスがクラッシュするという問題が解決されています。

3.32 HP OpenVMS CIFS V1.0 TDB移行時のTDB移行ユーティリティのクラッシュ

HP OpenVMS CIFS Server Version 1.1キットのインストールの際,HP OpenVMS CIFS V1.0フォーマットのTDBをHP OpenVMS CIFS V1.1フォーマットのTDBに移行する時にTDB移行ユーティリティがクラッシュするという問題が解決されています。

3.33 バッファサイズを超えるドキュメントを印刷できない問題

ユーザーのバッファサイズを超えるデータを印刷する際,スプールファイルが作成された後,そのドキュメントが印刷できないという問題が解決されています。

3.34 グローバル・グループメンバーをリストする際にNET RPC GROUP MEMBERSがクラッシュする問題

$ NET RPC GROUP MEMBERSを実行したときに,時々NETユーティリティのクラッシュが発生する場合がありました。この問題は解決されています。

3.35 ファイルにパーミッションを設定する際にユーザー・パーミッションが見えなくなる問題

Windowsからファイルあるいはフォルダーにパーミッションを設定する際に既存のユーザー・パーミッションが見えなくなる問題は解決されています。

3.36 プロセス作成時に多数のAuditログメッセージが出力される問題

SMBDプロセスが作成されるたびにAuditメッセージが記録され,ログメッセージが蓄積されるという問題は解決されました。

3.37 Windowsからディレクトリを列挙する際にSMBDプロセスがループする問題

HP OpenVMS CIFS Server V1.1で, Windowsからディレクトリを列挙する際,共有の選択で下記のSMB.CONFパラメーターが含まれている場合は,SMBDプロセスがループするという問題がありました。 この問題は解決されています。

[sharename]
vms path names = no
vfs objects = vtf

3.38 ファイルアクセス時に警告メッセージが生成される問題

ファイル所有者ではない非特権ユーザーがREAD/WRITE/DELETE/EXECUTEプロテクションがWORLDに設定されているファイルにアクセスしようとすると,次のような警告メッセージが出力されるという問題は解決されています。

"%SYSTEM-F-NOPRIV, insufficient privilege or object  protection violation"

3.39 ユーザーアカウントの移行時にNET RPC VAMPIREユーティリティがクラッシュする問題

ユーザーアカウントを移行するためにNET RPC VAMPIREユーティリティを実行した場合に,次のエラーメッセージを表示してユーティリティがクラッシュする問題は解決されています。

%SYSTEM-F-ACCVIO, access violation, reason mask=04, 
virtual address=00000000000002EE, PC=00000000005C30A0, PS=0000001B
%TRACE-F-TRACEBACK

3.40 2つのユーザーセッションをサービスする際にSMBDプロセスがクラッシュする問題

HP OpenVMS CIFS PDCのメンバーであるWindowsクライアントからHP OpenVMS CIFS Serverに対して2つの異なるユーザーセッションを確立した場合に, これらのセッション要求をサービスするSMBDプロセスが異常終了する問題は解決されています。

3.41 SYSUAFファイルでREADアクセスがWORLDに設定されている場合にSMBDプロセスがクラッシュする問題

システム認証ファイルに対してデフォルトのプロテクションの代わりにREADパーミッションがWORLDに設定された環境で一般ユーザーがHP OpenVMS CIFS Serverに接続しようとした場合に,このユーザーセッションのために作成したSMBDプロセスが異常終了するという問題は解決されています。

3.42 通常のドメインアカウントからHP OpenVMS CIFS Serverへ印刷できない問題

通常のドメインユーザーアカウントでHP OpenVMS CIFS Serverへのセッションが確立され,このアカウントが,username map ファイルにより最低限の特権でVMSホストアカウントにマップされている場合,HP OpenVMS CIFS Serverへ印刷できないという問題は解決されています。

3.43 クラスタ環境でのbrowse.datファイルの累積

HP OpenVMS CIFS Serverが共通のsamba$rootディスクを使用するクラスタ内の複数のノードで構成されている場合, HP OpenVMS CIFS Serverが稼動するすべてのノードは同じbrowse.datファイルを使用します。 browse.datファイルへの書き込みは同期がとられないため,browse.datファイルの累積が発生していました。この問題は解決されています。

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