2.2.1 概要 |
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漢字ターミナルには,そのフォント ROM に JIS X0208第1水準の漢字のみを持つもの,第2水準まで持つものなどさまざまですが,日本語 OpenVMS は漢字ターミナルにない漢字も自由に使用できるように,オンデマンド・ローディング機能を提供します。
オンデマンド・ローディングとは,漢字ターミナルのフォント ROM にない文字パターンを検知し,必要に応じて対応する文字パターンを漢字ターミナルに送って,文字の出力を可能にする機能です。
漢字ターミナルのフォントROM にない文字パターンを検知した場合,日本語ターミナル・ドライバが補助プロセスであるフォント・ハンドラに漢字コードを通知します。フォント・ハンドラは,システムのフォント・データベースを読み,その漢字コードの文字パターンを漢字ターミナルに送ります。
このオンデマンド・ローディング処理を行うかどうかは, KANJIGEN ユーティリティで各漢字ターミナルごとに指定できます。
2.2.2 ソフトウェア・オンデマンド・ローディング |
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ソフトウェア・オンデマンド・ローディングとは,漢字ターミナルのフォント要求機能を用いないオンデマンド・ローディング機能です。漢字ターミナルが接続されているシリアル・ライン・インタフェースの種類,ターミナル・サーバの種類およびバージョンにかかわりなく,使用することがができます。
ただし,1 つのターミナルからターミナル・サーバ経由で複数のセッションを使用している場合,その各セッションで同時にソフトウェア・オンデマンド・ローディングを使用することはできません。その場合はハードウェア・オンデマンド・ローディングを使用してください。
ハードウェア・オンデマンド・ローディング処理の流れを 図 2-1 に示します。
図 2-1 ソフトウェア・オンデマンド・ローディングの流れ