OpenVMS Version 7.0 以降, HP C RTL では日付/時刻サポート・モデルがローカル時刻ベースのモデルから UTC (協定世界時) ベースのモデルに変更されました。この結果,以前は実装することができなかった ANSI C/POSIX 機能を HP C RTL で実装することができるようになりました。 UTC 時刻ベースのモデルを導入したことで, HP C RTL は Tru64 UNIX の時刻関数の動作とも互換性を保持することができるようになりました。
デフォルト設定では,新たにコンパイルされるプログラムは UTC ベースの日付/時刻ルーチンへのエントリ・ポイントを生成します。
V7.0 より前のバージョンの OpenVMS システムとの互換性を維持するために,以前のバージョンでコンパイルされていて, OpenVMS Version 7.0 システムで再リンクされるプログラムは,ローカル時刻ベースの日付/時刻のサポートを保持します。再リンクだけでは UTC のサポートにアクセスできません。
_DECC_V4_SOURCE 機能テスト・マクロと _VMS_V6_SOURCE 機能テスト・マクロを定義してプログラムをコンパイルした場合も,ローカル時刻ベースのエントリ・ポイントが有効になります。つまり,新しい OpenVMS Version 7.0 の日付/時刻関数は有効になりません。
UTC ベースのエントリ・ポイントとローカル時刻ベースのエントリ・ポイントの両方を備えている関数は次のとおりです。