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OpenVMS マニュアル |
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HP DECwindows Motif for OpenVMS
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目次 | 索引 |
この付録では,DECwindows Motif システムの制限値とシステム・パラメータの推奨値の一覧を示します。
A.1 DECwindows アプリケーション向けの UAF パラメータの設定
DECwindows アプリケーションは,利用者登録ファイル (UAF) のリミットに敏感に反応することがあります。セッションの起動時やアプリケーションの起動時に問題が発生したり,エラー・メッセージを表示せずにアプリケーションが消えた場合は,セッションを開始した際のアカウントの UAF リミットを確認してください。
表 A-1 に,推奨される UAF リミットを示します。具体的な数値は,ガイドラインとして使用することを意図したものです。適切な UAF パラメータは,各自のアプリケーションとプロセスに依存します。詳細は,『HP OpenVMS システム管理者マニュアル』を参照してください。
リミット | 設定 | 使用目的 |
---|---|---|
ASTLM | 100 | 非同期システム・トラップ (AST) キュー・リミット |
BIOLM | 100 | バッファード入出力回数リミット |
BYTLM | 100000 | 入出力バイト・リミット |
DIOLM | 100 | 直接入出力回数リミット |
ENQLM | 300 | 同時発行ロック・リミット |
FILLM | 100 | オープン・ファイル・リミット |
MAXDETACH | 0 | 単一のユーザ名に対する最大独立プロセス数
(0 = 無制限) |
MAXJOBS | 0 | 単一のユーザ名に対する最大アクティブ・プロセス数
(0 = 無制限) |
MAXACCTJOB | 0 | 単一のアカウントに対する最大アクティブ・プロセス数
(0 = 無制限) |
PGFLQUOTA | 70000 | ページング・ファイル・リミット |
PRCLM | 10 | サブプロセス作成リミット |
TQELM | 10 | タイマ・キュー・エントリ・リミット |
WSDEFAULT | 1024 | デフォルトのワーキング・セット・サイズ |
WSEXTENT | 8192 | ワーキング・セット超過値 |
WSQUOTA | 2048 | ワーキング・セット制限 |
A.2 DECwindows アプリケーションおよびディスプレイ・サーバ用のシステム・パラメータの設定
ほとんどの DECwindows プロセス,特に DECterm ウィンドウは独立モードで動作するため,特定のシステム・パラメータの値を増やす必要があります。 表 A-2 および 表 A-3 に,そのようなパラメータとその最小設定値,加算値,Alpha システムと I64 システムでの使用方法を示します。 加算値 は, DECwindows Motif がリソースを利用できるように AUTOGEN がパラメータを増やす際の増分値です。
システム・パラメータの変更についての詳細は,『HP OpenVMS システム管理ユーティリティ・リファレンス・マニュアル』を参照してください。
表 A-2 に,OpenVMS Alpha システムでのパラメータ,最小設定値,加算値,使用目的を示します。
パラメータ | 最小値 | 加算値 | 説明 |
---|---|---|---|
GBLSECTIONS | 600 | 280 | システム・グローバル・セクション |
GBLPAGES | 150000 | 92000 | システム・グローバル・ページ・テーブル・エントリ |
GBLPAGFIL | 4096 | 768 | システム・グローバル・ページ・ファイル・セクション・リミット |
NPAGEDYN | 1348576 | 300000 | システム非ページング動的プール |
PAGEDYN | 704288 | 180000 | システム・ページング動的プール |
SWPOUTPGCNT | 512 | -- | スワッピング前の最小プロセス・ページ・サイズ |
MAXBUF | 8192 | -- | 最大バッファ・サイズ |
CHANNELCNT | 255 | -- | システム永久入出力チャネル・リミット |
PROCSECTCNT | 128 | -- | プロセス・イメージ・セクション記述子リミット |
WSMAX | 12000 | -- | プロセス・ワーキング・セットの最大 |
CLISYMTBL | 512 | -- | コマンド・インタプリタのシンボル・テーブルの最小サイズ |
PQL_MPGFLQUOTA | 32768 | -- | 最小ページ・ファイル制限 |
PQL_MASTLM | 100 | -- | 最小 AST リミット |
PQL_MBIOLM | 100 | -- | 最小バッファード入出力リミット |
PQL_MDIOLM | 100 | -- | 最小直接入出力リミット |
PQL_MFILLM | 100 | -- | 最小オープン・ファイル・リミット |
PQL_MBYTLM | 100000 | -- | 最小バッファード入出力バイト・リミット |
PQL_MPRCLM | 10 | -- | 最小サブプロセス・リミット |
PQL_MENQLM | 300 | -- | 最小同時発行ロック・リミット |
PQL_MWSDEFAULT | 1024 | -- | 最小ワーキング・セット・デフォルト |
PQL_MWSQUOTA | 2048 | -- | 最小ワーキング・セット制限 |
PQL_MWSEXTENT | 8192 | -- | 最小ワーキング・セット超過値 |
GH_RES_CODE | 1584 | 560 | 常駐イメージ・コード粒度ヒント領域リミット |
IMGREG_PAGES | 10000 | 3160 | 共用可能アドレス・データを持つイメージをインストールするための最小予約ページ数 |
表 A-3 に,OpenVMS I64 システムでのパラメータ,最小設定値,加算値,使用目的を示します。
パラメータ | 最小値 | 加算値 | 説明 |
---|---|---|---|
GBLSECTIONS | 1000 | 400 | システム・グローバル・セクション |
GBLPAGES | 150000 | 92000 | システム・グローバル・ページ・テーブル・エントリ |
GBLPAGFIL | 4096 | 768 | システム・グローバル・ページ・ファイル・セクション・リミット |
NPAGEDYN | 4194304 | 300000 | システム非ページング動的プール |
PAGEDYN | 4194304 | 180000 | システム・ページング動的プール |
SWPOUTPGCNT | 512 | -- | スワッピング前の最小プロセス・ページ・サイズ |
MAXBUF | 8192 | -- | 最大バッファ・サイズ |
CHANNELCNT | 255 | -- | システム永久入出力チャネル・リミット |
PROCSECTCNT | 64 | -- | プロセス・イメージ・セクション記述子リミット |
WSMAX | 131072 | -- | プロセス・ワーキング・セットの最大 |
CLISYMTBL | 512 | -- | コマンド・インタプリタのシンボル・テーブルの最小サイズ |
PQL_MPGFLQUOTA | 32768 | -- | 最小ページ・ファイル制限 |
PQL_MASTLM | 100 | -- | 最小 AST リミット |
PQL_MBIOLM | 100 | -- | 最小バッファード入出力リミット |
PQL_MDIOLM | 100 | -- | 最小直接入出力リミット |
PQL_MFILLM | 100 | -- | 最小オープン・ファイル・リミット |
PQL_MBYTLM | 100000 | -- | 最小バッファード入出力バイト・リミット |
PQL_MPRCLM | 10 | -- | 最小サブプロセス・リミット |
PQL_MENQLM | 300 | -- | 最小同時発行ロック・リミット |
PQL_MWSDEFAULT | 4096 | -- | 最小ワーキング・セット・デフォルト |
PQL_MWSQUOTA | 8192 | -- | 最小ワーキング・セット制限 |
PQL_MWSEXTENT | 16384 | -- | 最小ワーキング・セット超過値 |
GH_RES_CODE | 3072 | 1450 | 常駐イメージ・コード粒度ヒント領域リミット |
IMGREG_PAGES | 10000 | -- | 共用可能アドレス・データを持つイメージをインストールするための最小予約ページ数 |
グラフィックスを頻繁に使用するアプリケーションや 3D アプリケーションでは,システム・リソースへの要求が大きいため, DECwindows の X ディスプレイ・サーバを個別にチューニングする必要があります。 3D アクセラレータが搭載されたシステムでは,サーバ制限値の調整が必要な場合があります。これは,物理メモリが 64 MB しか搭載されていないシステムで複雑なクライアントを動作させる場合の推奨される最小値です。
表 A-4 に,非 VGA デバイス向けに推奨される最小制限値を示します。これらのサーバ制限値を設定するには, DECW$PRIVATE_SERVER_SETUP.COM ファイルでグローバル・シンボルを定義します。このファイルが存在しない場合は, 第 3.1 節 で説明しているように,ファイル SYS$MANAGER:DECW$PRIVATE_SERVER_SETUP.TEMPLATE を SYS$COMMON:[SYSMGR]DECW$PRIVATE_SERVER_SETUP.COM にコピーします。
制限 | 値 |
---|---|
DECW$SERVER_FILE_LIMIT | 400 |
DECW$SERVER_ENQUEUE_LIMIT | 2000 |
DECW$SERVER_WSDEF | 10240 |
DECW$SERVER_WSQUOTA | 16384 |
大規模なモデルや組み立て部品のアニメーションを長時間にわたって行うアプリケーションでは,以下のサーバ・ワーキング・セット制限と値を設定することで,性能が向上する場合があります。
制限 | 値 |
---|---|
DECW$SERVER_WSDEF | 10240 |
DECW$SERVER_WSQUOTA | 20480 |
注意 これらのパラメータは,128 MB 以上の物理メモリがないかぎり,これ以上増やさないでください。 |
メモリを大量に使用するアプリケーション (HP Secure Web Browser など) を,かなりの量の物理メモリ (512 MB 以上) が搭載されたシステム上で動作させる場合は,以下のサーバ制限と値を設定することで,性能が向上することがあります。
制限 | 値 |
---|---|
DECW$SERVER_FILE_LIMIT | 6000 |
DECW$SERVER_WSDEF | 32768 |
DECW$SERVER_WSQUOTA | 65536 |
DECW$SERVER_PAGE_FILE_QUOTA | 2000000 |
パラメータを増やす必要があるかどうかを判断するには,ディスプレイの負荷が最も高いときにサーバ・プロセスを監視します。ワーキング・セットの使用量が最大値に近い場合は,サーバ・パラメータ DECW$SERVER_WS* の値を調整する必要があります。
ただし,必要な場合以外は大きな値を設定しないでください。これらの値を大きくしすぎると,性能が低下するおそれがあります。 DECwindows サーバの最善の性能は,アプリケーションが必要とするメモリ量と使用可能な物理メモリによって変わります。
次回サーバを再起動すると,新しい値が有効になります。最初にチューニングを行ってある程度使用した後で,サーバで障害が発生するか,必要以上に応答が悪い場合は,メモリを使い果たしているか,メモリが断片化している可能性があります。特に要求の激しいアプリケーションでは,サーバの DECW$SERVER_PAGE_FILE_QUOTA の値をより大きくする必要があります。サーバのページ・ファイル制限は,システム・ページ・ファイルから決定されます。
サーバのエラー・ログ SYS$MANAGER:DECW$SERVER_0_ERROR.LOG に, xxx: Out of memoryという文が含まれている場合は,サーバのページ・ファイル制限を増やします。この制限値を設定するには,ファイル DECW$PRIVATE_SERVER_SETUP.COM 内の DECW$SERVER_PAGE_FILE_QUOTA パラメータを変更します。マルチヘッド構成では,システム要件を満たすために, DECW$SERVER_PAGE_FILE_QUOTA パラメータを増やす必要がある点に注意してください。
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