HP OpenVMS Systems Documentation |
本付録では,DECwindows使用中に起こり得るよく見られる問題の原因を判定する際に役立つ情報を取り扱っています。 本付録の最初の節では,一般的な障害追跡の方法を説明します。 第B.2 節では,対象分野毎に問題を示します。
本節では,これまでの節で取り上げられた問題の診断および予防に役立つ措置について説明します。 本節で挙げる項目は,あくまでも一般的な障害追跡の方法です。
たとえば-DWT-メッセージには,以下のコマンドを発行します。
$ SET MESSAGE SYS$MESSAGE:DECW$DWTMSG
XLIBのメッセージ・ファイルは,SYS$MESSAGE:DECW$XLIBMSGです。 DECWのメッセージ・ファイルは,SYS$MESSAGE:DECW$LOGINMSG, SYS$MESSAGE:DECW$TRANSPORTMSG,SYS$MESSAGE:DECW$TERMINALMSG (ただしDECW$LOGINOUTは,DECW$TERMINALMSGの終了状態を生成しません) のいずれかです。
DECwindowsのログイン・ログ・ファイルを作成する場合は,以下の手順に従ってください。
$! decw$loginlog == "sys$manager:decw$login.log"
DECW$LOGINOUTが終了すると,sys$manager:decw$login.logログ・ファイルを作成します。
$ DECW$LOGINLOG == "SYS$MANAGER:DECW$LOGIN.LOG"
以下のDCLコマンドを使用して,DECwindowsを再起動します。
$ @SYS$MANGER:DECW$STARTUP RESTART
ログ・ファイルに,エラー・メッセージがないかチェックします。
$ ACCOUNTING/SINCE
次のコマンドを入力して,失敗したプロセスの完了状態のテキストを探します。
$ EXIT %x000187DC
終了状態が1であれば,正常に終了しています。終了状態がこれ以外の値であれば, 何らかの問題があると考えられます。000187DCの終了状態を置き換えます。
$ RENAME DECW$USER_DEFAULTS:DECW*.DAT SYS$LOGIN:DECW*.OLD_DAT
現在のセッションを終了し,新しいセッションを開始します。もう一度問題のアカウントを使用してみます。
$ RENAME SYS$LOGIN:*.VUE$DAT SYS$LOGIN:*.OLD_VUE$DAT
$ RENAME SYS$LOGIN:DECW$LOGIN.COM SYS$LOGIN:DECW$LOGIN.OLD
$ RENAME SYS$LOGIN:LOGIN.COM SYS$LOGIN:LOGIN.OLD
$ RUN DECW$EXAMPLES:ICO.EXE
このプログラムは,DECwindowsのインストールの際システム管理者がプログラム・ サポートをインストールしてある場合は,システムに存在します。 存在しない場合には,DECwindowsインストール配布媒体から, システムにこのプログラムを復元できます。バックアップ・ユーティリティを使って保管セットからファイルを復元する方法については, 『OpenVMS System Management Reference Manual』を参照してください。
$ DEFINE DECW$DECTERM_OUTPUT DECTERM.LOG
現在のセッションを終了し,新しいセッションを開始します。漢字端末エミュレータのウィンドウが実行された時と動かなくなった時には, 追加の出力がDECTERM.LOGファイルに書き込まれます。
$ SET MESSAGE SYS$MESSAGE:DECW$TRANSPORTMSG $ WRITE SYS$OUTPUT F$MESSAGE(P1) $ SET MESSAGE SYS$MESSAGE:DECW$XLIBMSG $ WRITE SYS$OUTPUT F$MESSAGE(P1)
たとえば,
$ @DECWMSG %X02DBA002 %DECW-E-CNXABORT, connection aborted %NONAME-E-NOMSG, Message number 02DBA002
この例では,NONAME-E-NOMSGメッセージは,02DBA002がDECW$XLIBMSG.EXE ファイルに見つからないという意味です。したがって02DBA002 状態は,"DECW-E-CNXABORT, connection aborted"と翻訳されます。
本節では,よく見られる問題を以下のように分けて示します。
それぞれのトピック表題のあとに,1つまたは複数の問題例が太字のイタリック で記載されています。各問題例のあとに,考えられる原因と対処法の簡単なリストがあります。
下記のコマンドは,ファイル保護の問題を発見するのに役立つことがあります。 これらのコマンドは,特権アカウントから実行してください。
$ SET AUDIT/ALARM/ENABLE=FILE=FAILURE $ REPLY/ENABLE=SECURITY $ @SYS$MANAGER:DECW$STARTUP RESTART
最初のコマンドは,ファイルのアクセスの失敗をオペレータ・ログ・ ファイルに記録します。次のコマンドは,OPCOMにセキュリティ違反メッセージを画面に表示するよう要求します。 最後のコマンドは,DECwindows Motif を再起動します。
監査の詳細については,『VMS DCL Dictionary』, 『OpenVMS System Management Reference Manual』, 『Guide to VMS System Security』を参照してください。
$ SET DISPLAY/CREATE/TRANSPORT=LOCAL $ RUN SYS$SYSTEM:DECW$MWM
ホストをそのワークステーションに設定し,漢字端末エミュレータ・ ウィンドウ,ファイルビューのDCLコマンド・ウィンドウやその他のノードから, これらのコマンドを入力します。ほかの操作でウィンドウを使用することはできなくなります。
SYS$COMMON:[SYSFONT.DECW.USER_75DPI] SYS$COMMON:[SYSFONT.DECW.USER_100DPI] SYS$COMMON:[SYSFONT.DECW.USER_COMMON] SYS$COMMON:[SYSFONT.DECW.USER_CURSOR16] SYS$COMMON:[SYSFONT.DECW.USER_CURSOR32]
USER_75DPIディレクトリは,75-dpiモニタに表示されるフォント用, USER_100DPI ディレクトリは,100-dpiモニタに表示されるフォント用, USER_COMMON ディレクトリは,75-dpiおよび100-dpiのいずれかのモニタで表示されるフォント用です。USER_CURSOR16 ディレクトリは16-x-16 ピクセルのカーソル用で, USER_CURSOR32ディレクトリは32-x-32 ピクセルのカーソル用です。
$ @SYS$UPDATE:DECW$MKFONTDIR
このコマンドは,すべてのレイヤード・プロダクトのフォント用に新しいフォント・ ディレクトリを作成し,DECwidnowsがインストールされると自動的に実行されます。 独自のフォントを使用するレーヤード製品に関しては, このコマンドが実行されないこともあります。
VAXシステムでは,結果として作成される*.DECW$FONTファイルを,SYS$COMMON:[SYSFONT.DECW.USER_75DPI] ,あるいはSYS$COMMON:[SYSFONT.DECW.USER_100DPI] のいずれかの適切なディレクトリにコピーします。
AXPシステムでは,結果として作成される*.PCFファイルを,SYS$COMMON:[SYSFONT.DECW.USER_75DPI] または, SYS$COMMON:[SYSFONT.DECW.USER_100DPI]のいずれかの適切なディレクトリにコピーします。
次に,以下のコマンドを使用して新しいフォント・ディレクトリを作成します。
$ @SYS$UPDATE:DECW$MKFONTDIR
新しいフォントを使用するには,現在のセッションを終了して新しいセッションを開始する必要があります。
75-dpiモニタ用には,以下のファイルをSYS$COMMON:[SYSFONT.DECW.USER_75DPI] ディレクトリにコピーします。
DECW$EXAMPLES:DECW$FONT_ALIAS_CHARTER.DAT DECW$EXAMPLES:DECW$FONT_ALIAS_LUCIDA.DAT
100-dpiモニタ用には,以下のファイルをSYS$COMMON:[SYSFONT.DECW.USER_100DPI] ディレクトリにコピーします。
DECW$EXAMPLES:DECW$FONT_ALIAS_CHARTER_100DPI.DAT DECW$EXAMPLES:DECW$FONT_ALIAS_LUCIDA_100DPI.DAT
alias-font-name actual-font-name
フォント名に埋め込まれたスペースがある場合には,フォント名を二重引用符(") で囲みます。alias-font- name値は他社のフォント名, actual-font- nameはDECwindowsのフォント名です。DECwindowsのフォント名については, 『VMS DECwindows Xlib Programming Volume』を参照してください。
$ DECW$MONITOR_DENSITY == "100,100"
このファイルがない場合には, SYS$MANAGER:DECW$PRIVATE_SERVER_SETUP.TEMPLATEファイルをSYS$MANAGER:DECW$PRIVATE_SERVER_SETUP.COM にコピーして,COMファイルを編集します。
以下のコマンドを入力し,ディスプレイ・サーバを再起動します。
$ @SYS$MANAGER:DECW$STARTUP RESTART
このコマンドは,すべてのアプリケーションを停止し,DECwindows を再起動します。両方の画面に同じdip値が使用されているはずです。 クラスタ内のすべてのワークステーションにも,再起動の際に同様の処置がとられます。 私用サーバ・セットアップ・ファイルの詳細と, クラスタ内の特定のワークステーションを変更する方法については, 第3章を参照してください。
日本語OpenVMSワークステーションで文字を構成できない。
$ DECW$DEFAULT_KEYBOARD_MAP == "US_LK401AA"
このファイルがない場合には, SYS$MANAGER:DECW$PRIVATE_SERVER_SETUP.TEMPLATEファイルをSYS$MANAGER:DECW$PRIVATE_SERVER_SETUP.COM にコピーします。 このCOMファイルに次の行を追加します。
$ DECW$DEFAULT_KEYBOARD_MAP == "US_LK401AA"
実行例については,第3.1節を参照してください。
以下のコマンドを入力し,DECwindowsサーバを再起動します。
$ @SYS$MANAGER:DECW$STARTUP RESTART
このコマンドはすべてのアプリケーションを中止し, DECwindowsを再起動します。するとサーバは,キーボードをLK401 キーボードとして扱います。クラスタ内のすべてのワークステーションにも, 再起動の際に同様の処置がとられます。 私用サーバのセットアップ・ファイルについての詳細と,クラスタ内の特定のワークステーションの変更方法については, 第3章を参照してください。
矢印キーが,アプリケーション上で作動せず,マウス・ポインタを移動する。
疑似マウス・モードを出ないと,疑似マウス・モードのダイアログ・
ボックスを消せない。
画面の上方が黒くなり,テキスト・メッセージが見える。
OPCOMメッセージを無効にするには,特権アカウントにログインし, 以下のコマンドを入力します。
$ SET TERMINAL/PERMANENT/NOBROADCAST OPA0: $ DEFINE/USER SYS$COMMAND OPA0: $ REPLY/DISABLE
このコマンドをSYS$MANAGER:SYSTARTUP_V5.COMファイルに追加すると, システム再起動後,OPCOMメッセージが無効になります。
XIO: fatal IO error 65535 on X server "_WSA3:" after 600 requests (597 known processed) with 0 events remaining. %XLIB-F-IOERROR, xlib io error -SYSTEM-F-LINKABORT, network partner aborted logical link
$ @SYS$MANAGER:DECW$STARTUP RESTART
別のノードに表示されているプログラムが,以下のメッセージを出して終了する。
XIO: fatal IO error 65535 on X server "_WSA3:" after 267 requests (229 known processed) with 0 events remaining. %XLIB-F-IOERROR, xlib io error -SYSTEM-F-PATHLOST, path to network partner node lost
ほかのノードに表示されていたプログラムが,以下のメッセージを出して終了する。
XIO: fatal IO error 65535 on X server "_WSA3:" after 259 requests (259 known processed) with 0 events remaining. %XLIB-F-IOERROR, xlib io error -SYSTEM-F-THIRDPARTY, network logical link disconnected by a third party
$ DECW$SERVER_DISABLE_BACKING_STORE == "TRUE"
ファイルを終了し,以下のコマンドを入力してサーバを再起動します。
$ @SYS$MANAGER:DECW$STARTUP RESTART
このコマンドはすべてのアプリケーションを停止し, DECwindowsを再起動します。クラスタ内のほかのワークステーションで実行されているものも含めて, アプリケーションは再起動の際, バッキング・ストアを使用しません。
私用サーバのセットアップ・ファイルおよびクラスタ内の特定のワークステーションの変更方法については, 第3章を参照してください。
アプリケーションを実行すると,"ディスプレイをオープンできません"
とのメッセージが表示される。あるいは,アプリケーションはDECnet
トランスポートで実行できても,ローカル・トランスポートでは実行できない。
以下のようにF$GETSYI字句機能を使用して,未使用のグローバル・ ページとグローバル・セクションの数を確認します。
$ GBLPAGES = F$GETSYI("FREE_GBLPAGES") $ SHOW SYMBOL GBLPAGES $ GBLSECT = F$GETSYI("FREE_GBLSECTS") $ SHOW SYMBOL GBLSECT
F$GETSYI字句機能の使用については,『VMS DCL Dictionary』を参照してください。
SYSGENパラメータ,GBLSECTIONまたはGBLPAGESを増加します。 システム・パラメータの変更については,『OpenVMS System Management Reference Manual』を参照してください。
DEC社提供のコマンド・プロシージャ,SYS$UPDATE:AUTOGEN.COM を使用してシステムの正しい値やパラメータを決定します。 AUTOGENはハードウェアの構成を評価し,典型的な作業負荷を推定した上でシステムに調整を加えます。AUTOGEN の詳細については, 『OpenVMS System Management Reference Manual』を参照してください。
$ RUN DECW$EXAMPLES:ICO.EXE
このプログラムは,DECwindowsのインストールの際,プログラミング・ サポートをインストールした場合に限りシステムに存在します。 システムにこのプログラムが存在しない場合には,DECwindows インストール配布媒体から復元できます。バックアップ・ユーティリティを使用して保管セットからファイルを復元する方法については, 『OpenVMS System Management Reference Manual』を参照してください。
一台のワークステーションに,16以上のアプリケーションを表示できない。
$ SHOW DISPLAY
$ RUN SYS$SYSTEM:NCP NCP> SET EXECUTOR MAXIMUM LINKS 32 NCP> EXIT
グローバル・ページおよびグローバル・セクションの詳細については,
先に触れた「アプリケーションを実行すると.
..」の項を参照してください。
DECwindowsアプリケーションが実行できない。
$ RENAME SYS$LOGIN:DECW*.DAT SYS$LOGIN:DECW*.OLD_DAT
現在のセッションを終了し,新しいセッションを開始します。 アプリケーションを再度実行してみてください。
$ RUN DECW$EXAMPLES:ICO.EXE
DECwindowsのインストール時にプログラミング・サポートをインストールしてあれば, このプログラムは使用中のシステムにあるはずです。 システムにこのプログラムが存在しない場合は,DECwindows インストール配布媒体から復元できます。バックアップ・ユーティリティを使用する保管セットからのファイルの復元方法については, 『OpenVMS System Management Reference Manual』を参照してください。
アプリケーションを実行すると,"クライアントはサーバへのアクセスを許可されていません。"
とのエラー・メッセージが表示される。
X Toolkit Error: Cannot perform calloc Session Error: %XLIB-E-INSFMEM, insufficient dynamic memory
いずれかのメッセージが見つかった場合には,問題を起こしているアカウントのPGFLQUOTA 値を増やす必要があると考えられます。 認可ユーティリティを使用するユーザ認可ファイル(UAF)値の変更については, 『OpenVMS System Management Reference Manual』を参照してください。
またSYSGENパラメータのPQL_DPGFLQUOTAの値を増やす必要があるかもしれません。 システム・パラメータの変更については, 『OpenVMS System Management Reference Manual』を参照してください。
DEC社提供のコマンド・プロシージャ,SYS$UPDATE:AUTOGEN.COM を使用して,システムの正しい値とパラメータを決定します。 AUTOGENはハードウェア構成を評価し,典型的な作業負荷を推定した上でシステムに調整を加えます。AUTOGEN の詳細については, 『OpenVMS System Management Reference Manual』を参照してください。
「セッション起動」ダイアログ・ボックスがはっきりとした理由もなく消えてしまう。
「セッション起動」ダイアログ・ボックスを再開するには,X サーバの節の"ワークステーションでセッションを起動できない" という表題の項の説明に従ってください。
ログインしても,セッション・マネージャのメニュー・バーが起動しない。
$ RENAME SYS$LOGIN:DECW*.DAT SYS$LOGIN:DECW*.OLD_DAT
現在のセッションを終了し,新しいセッションを開始します。 再度アプリケーションの実行を試みてください。
$ RENAME SYS$LOGIN:*.VUE$DAT SYS$LOGIN:*.OLD_VUE$DAT
アプリケーションを再実行してください。
$ RENAME SYS$LOGIN:DECW$LOGIN.COM SYS$LOGIN:DECW$LOGIN.OLD
再度アプリケーションの実行を試みます。
$ RENAME SYS$LOGIN:LOGIN.COM SYS$LOGIN:LOGIN.OLD
アプリケーションを再度実行します。
$ SET DISPLAY/CREATE/TRANSPORT=LOCAL $ RUN SYS$SYSTEM:DECW$TERMINAL
端末コントローラを実行しているプロセスはほかの目的に使用できないため, これらのコマンドを対話形のプライオリティを持つバッチ・ ジョブとして実行することもできます。
アプリケーションの表示が,漢字端末エミュレータ・ウィンドウとVT340
ターミナルで異なる。
漢字端末エミュレータのフォントが小さく,読みにくい。
$ DECW$SERVER_DENSITY == "100"
実行例については,第3.1節を参照してください。
以下のコマンドを入力して,DECwindowsサーバを再起動します。
$ @SYS$MANAGER:DECW$STARTUP RESTART
このコマンドはすべてのアプリケーションを停止し, DECwindowsを再起動します。すべてのアプリケーションはここで, 大きな100-dpiフォントを使用するようになります。 クラスタ内のすべてのワークステーションも,再起動すると, 100-dpiフォントを使用します。
私用サーバのセットアップ・ファイルの詳細とクラスタ内の特定のワークステーションの変更方法については, 第3章を参照してください。
自動起動で,要求した数の漢字端末エミュレータ・ウィンドウが得られない。
$ ACCOUNTING/SINCE
以下のコマンドを入力し,失敗したプロセスの終了状態のテキストを探します。
$ EXIT %x00000124
終了状態1は正常な終了を意味します。これ以外の終了状態は,問題があったことを意味します。00000124 の終了状態を置き換えます。
プロセスのアカウンティング・ログに,00000124の終了状態(SYSTEM-F-INSFMEM ,ダイナミック・メモリが不足)がある場合には,PAGEDYN またはNPAGEDYNSYSGENパラメータを増やす必要があります。 このエラー・メッセージは通常,ページ化されていないダイナミック・ メモリが不足していることと, NPAGEDYN SYSGENパラメータを増やす必要があることを意味しています。 しかし,漢字端末エミュレータは時には, ページ化されたダイナミック・メモリが枯渇していてもこの状態で終了することがあります。
DCLコマンドSHOW MEMORY/FULLを入力し,どのメモリが不足しているか調べます。 「Free」欄には,以下のように,ページ化されていないダイナミック・ メモリまたはページ化されているダイナミック・ メモリの値が低くなっていることがわかるはずです。
Dynamic Memory Usage (bytes): Total Free In Use Largest Nonpaged Dynamic Memory 931840 49040 882800 27936 Paged Dynamic Memory 949760 0 552800 393792
この場合には,PAGEDYNシステム・パラメータを増やします。 システム・パラメータの詳細については,『OpenVMS System Management Reference Manual』を参照してください。
漢字端末エミュレータのアプリケーション・ウィンドウを起動できない。
$ ACCOUNTING/SINCE
以下のコマンドを入力し,失敗したプロセスの終了状態のテキストを探します。
$ EXIT %x000187DC
終了状態1は正常な終了を意味します。これ以外の終了状態は問題があったことを意味します。000187DC の終了状態を置き換えます。 アカウンティング・ログに000187DCの終了状態(RMS-F- EXENQLM,エンキュー割当の超過)がある場合には,問題を起こしているアカウントのENQLM 値を増やす必要があります。認可ユーティリティを使用したユーザ認可ファイル(UAF) 値の変更については, 『OpenVMS System Management Reference Manual』を参照してください。
DECW$TE_nnnプロセスのページング・ファイル割当が420
ページ以下になるとDECwindowsが消える。エラー・メッセージは表示されない。
ユーザのUAFレコードのPGFLQUO値を,認可ユーティリティを使用して増やします。 日本語openVMSシステム生成ユーティリティを使用して,PQL_DPGFLQUOTA システム・パラメータ(省略時設定は8192ページ) を増やします。
認可ユーティリティを使用するUAF値と,システム・パラメータの変更方法については, 『OpenVMS System Management Reference Manual』を参照してください。
DEC社提供のコマンド・プロシージャ,SYS$UPDATE:AUTOGEN.COM を使用して,システムの正しい値とパラメータを決定します。 AUTOGENは,ハードウェア構成を評価し,典型的な作業負荷を推定した上でシステムに調整を加えます。AUTOGEN の詳細については, 『OpenVMS System Management Reference Manual』を参照してください。
プロセスBUFIOCNTが0になると,DECW$TE_nnnがMWAIT
状態に入り,以下のエラーをおこす。
%X2DBC072 %DECW-E--TIMEOUT_CONTROL, Timeout waiting for DECterm controller to start
SYSGENパラメータのPQL_MBIOLM(省略時設定は40)を増やします。 システム・パラメータの変更については,『OpenVMS System Management Reference Manual』を参照してください。
DEC社提供のコマンド・プロシージャ,SYS$UPDATE:AUTOGEN.COM を使用して,システムの正しい値とパラメータを決定します。 AUTOGENはハードウェア構成を評価し,典型的な作業負荷を推定した上でシステムに調整を加えます。AUTOGEN の詳細については『OpenVMS System Management Reference Manual』を参照してください。
漢字端末エミュレータ・ウィンドウをいくつか作成してから,
新しいウィンドウの作成を試みると以下のエラーのいずれかが起きる。
%X1000039C
%SYSTEM-F-NOSLOT, no PCB available
TCP/IPを使用している場合には,日本語OpenVMS/ULTRIX接続ソフトウェア(UCX) を日本語OpenVMSワークステーションにインストールするか, あるいは他社製のTCP/IPネットワーキング製品をインストールします。UCX をDECwindowsで使用するために, UCX製品認可キー(PAK)は必要ありません。
$ SET DISPLAY/CREATE/TRANSPORT=TCPIP/NODE="ultrixnode"
他社のワークステーションからDECwindowsワークステーションに表示できない。
TCP/IPを使用している場合には,日本語OpenVMS/ULTRIX接続ソフトウェア(UCX) を日本語OpenVMSワークステーションにインストールするか, あるいは,他社製のTCP/IPネットワーキング製品をインストールします。UCX をDECwindowsで使用するために, UCX製品認可キー(PAK)は必要ありません。
$ RUN SYS$SYSTEM:UCX$UCP UCX> LOOP DECW2 DECW2 is alive UCX> EXIT
"DECW2 is alive"とのメッセージは,UCXが正常に開始されたことを意味します。UCX が正常に開始されなかった場合には,以下のメッセージと同様のメッセージが表示されます。
$ RUN SYS$SYSTEM:UCX$UCP UCX> LOOP DECW2 DECW2 does not respond
UCXは,UCX$STARTUPコマンド・ファイルで開始されなければなりません。SYS$MANAGER:SYSTARTUP_V5.COM ファイルに以下の行を追加します。
@SYS$STARTUP:UCX$STARTUP
UCXは,DECnetが開始されると開始されるはずです。
$ INSTALL CREATESYS$SHARE:DECW_TRANSPORT_name - _$ /OPEN/SHARED/HEADER_RES/PROTECTED
特権アカウントから以下のコマンドを使用して,ファイルがインストールされたことを確認します。
$ INSTALL LIST SYS$SHARE:DECW_TRANSPORT_name
DECW$SERVER_TRANSPORTS == "DECNET,LOCAL,TCPIP"
以下のコマンドを使用してサーバを再開します。
$ @SYS$MANAGER:DECW$STARTUP RESTART
このコマンドはすべてのアプリケーションを停止し, DECwindowsを再起動します。クラスタ内のすべてのワークステーションに,TCP/IP 接続が聞こえるようになります。
私用サーバのセットアップ・ファイルの詳細と,クラスタ内の特定のワークステーションの変更方法については, 第3章を参照してください。
DECwindowsを再起動すると,SYS$MANAGER:DECW$SERVER_0_ ERROR.LOGに以下のメッセージと同様のメッセージが表示されるはずです。
Now attach all known txport images %DECW-I-ATTACHED, transport DECNET attached to its network %DECW-I-ATTACHED, transport TCPIP attached to its network
DECW$SERVER_TRANSPORTSにリストした各トランスポート(ローカルを除く) に対し,メッセージが1つあるはずです。
X端末,または他社のワークステーションで,PostScript
イメージを表示できない。
$ @SYS$MANAGER:DECW$STARTUP RESTART
ここでログアウトします。再度ログインできない場合には,ワークステーションを停止し, オペレーティング・システムを再起動してください。
システム再起動後,エラー・ログ・ファイルSYS$MANAGER:DECW$SERVER_0_ERROR.LOG を調べ,考えられる障害を探します。 サーバ・プロセスは,DECW$SERVER_0という名称で実行されます。 このプロセスはDECwindows motifがアクティブになる毎に,SYS$MANAGER:DECW$SERVER_0_ERROR.LOG ログ・ ファイルを作成します。問題が起きたら,必ずこのログ・ ファイルのエラー・メッセージを調べてください。お客様サポート・ センターに連絡する場合に備えて,常にログ・ファイルの完全な内容を保管しておいてください。
画面が停止した可能性があり,キーボードからの入力は画面に表示されず,
またカーソルも点滅しない。
$ STOP/ID = process_id _number
この時点で画面が解放されない場合には,次の問題解決方法を試みてください。
$ @SYS$MANAGER:DECW$STARTUP RESTART
ここでログアウトします。再度ログインできない場合には, ワークステーションを停止し,オペレーティング・システムを再起動してください。
システム再起動後,エラー・ログ・ファイルSYS$MANAGER:DECW$ SERVER_0_ERROR.LOG を調べ,考えられる問題を探します。 サーバ・プロセスは,DECW$SERVER_0 という名称で実行されます。このプロセスはDECwindows motifがアクティブになる毎に,SYS$MANAGER:DECW$SERVER_ 0_ERROR.LOGログ・ファイルを作成します。問題が起きたら, 必ずこのログ・ファイルのエラー・メッセージを調べてください。 お客様サポート・センターに連絡する場合に備えて, 常にログ・ファイルの完全な内容を保管しておいてください。