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DECwindowsアプリケーション

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6 DECwindowsアプリケーション

この章では,次のDECwindowsアプリケーションの使い方について説明します。

アプリケーション 目的
ブックリーダ ワークステーション画面にオンライン・ ドキュメントを表示する
電卓 数値演算を実行する
カレンダ スケジュールを管理する
カード管理 インデックス・カードとカード・ ファイルによって情報を整理/管理する
CDAビューア ワークステーション画面に各種ファイルの内容を表示する
時計 日付と時間(アナログ形式とデジタル形式の両方)をワークステーション画面に表示する
漢字端末エミュレータ VT382の漢字端末をエミュレートするウィンドウを作成する
リンクワークス・マネージャ ハイパー情報環境を管理する
電子メール 他のコンピュータ・ユーザとメッセージを交換する
ノートパッド 簡単なメモ,記録を作成する
ペイント 簡単な絵,イラスト,図を作成する
画面印刷 画面の全体または一部をデータとして取り込み, そのデータをファイルに格納したりプリンタに印刷したりする
パズル 数字が書かれたパネルを昇順に並び替えるパズル・ ゲームを表示する

アプリケーションの起動方法については,この章のそれぞれのアプリケーションについての節および 第3章を参照してください。

それぞれのアプリケーションの使い方に関する詳細は,各アプリケーションのヘルプを参照してください。 ヘルプの参照方法に関しては,第2.4節を参照してください。

アプリケーションを終了するには,該当するアプリケーションのメイン・ ウィンドウの「ファイル」メニューから「終了」を選択します。

6.1 ブックリーダ

ブックリーダを使用すると,ワークステーション画面でオンライン・ヘルプを読むことができます。

ブックリーダを起動するには,セッション・マネージャの「アプリケーション」メニューから「ブックリーダ」を選択します。 ブックリーダで扱える本のライブラリがライブラリ・ ウィンドウに表示されます。図 6-1にライブラリ・ ウィンドウを示します。

図 6-1 ブックリーダのライブラリ・ウィンドウ

ライブラリには,関連する本がグループ分けされて格納されています。それぞれのライブラリと本の左にはアイコンが表示され, それがライブラリなのか本なのかが示されます。

ライブラリの中にある本を表示するには,そのライブラリをダブルクリックします。 そのライブラリの本の一覧が表示されます。

6.1.1 本のオープン

ライブラリ・ウィンドウに表示されている本をオープンするには,その本のタイトルをダブルクリックします。 ライブラリ・ウィンドウが画面に表示されたままで, ナビゲーション・ウィンドウが表示されます。ナビゲーション・ ウィンドウには,オープンした本の目次が表示されます。図 6-2 にナビゲーション・ウィンドウを示します。

図 6-2 ブックリーダのナビゲーション・ウィンドウ

6.1.2 ナビゲーション・ウィンドウへのトピックの配置

ナビゲーション・ウィンドウには,次のような,本の構成要素が表示されます。


目次(Contents)
図(Figures)
表(Tables)
例(Examples)
索引(Index)

各構成要素の前には,三角形の矢印が表示されます。

構成要素内のトピックを表示するには,その構成要素の前にある矢印をダブルクリックします。 構成要素内のトピックが表示されます。

これと同じように,トピックの前に矢印が表示されている場合もあります。 この矢印は,そのトピック内にサブトピックがあることを示しており, トピックの前にある矢印をダブルクリックすればサブトピックを表示することができます。

6.1.3 トピックのオープン

ナビゲーション・ウィンドウに表示されたトピックまたはサブトピックをオープンするには, そのトピックまたはサブトピックをダブルクリックします。 ナビゲーション・ウィンドウを表示したままで,新たにトピック・ ウィンドウが表示されて,そのウィンドウにトピックが表示されます。図 6-3 にトピック・ウィンドウを示します。

図 6-3 ブックリーダのトピック・ウィンドウ

6.1.4 その他の機能の概要

ブックリーダでは,次のことも行えます。

これらの機能に関する詳細は,ブックリーダのヘルプを参照してください。

6.2 電卓

電卓は,加算,減算,乗算,除算といった簡単な算術演算,および百分率, 平方根の計算機能を備えています。さらに,三角関数,逆三角関数の計算, 乱数の生成,およびその他の高度な演算を実行することもできます。

携帯用の電卓とは違って,電卓には2つの表示画面があります。1つは入力された数字や計算結果を表示するアキュムレータ, もう1つはメモリです。

電卓を起動するには,セッション・マネージャの「アプリケーション」メニューから「電卓」を選択します。

電卓は,10進モードで起動されます。図 6-4 に電卓を示します。

図 6-4 電卓

6.2.1 データの入力

電卓は,マウスまたはキーボードのいずれかを使用して操作します。

6.2.2 その他の機能の概要

電卓は,10進モードと同様に,8進モードと16進モードでも動作します。 モードの切り替え,および8進モードと16進モードで使用できるキーボード・ キーに関しては,電卓のヘルプを参照してください。

6.3 カレンダ

カレンダは,卓上カレンダと予定表を組み合わせたもので,会合の予定を把握して自分のスケジュール管理に役立てることができます。1 年分のカレンダを表示させたり,1 日分の予定だけを表示させるといったことができます。

カレンダを起動するには,セッション・マネージャの「アプリケーション」メニューから「カレンダ」を選択します。

省略時の設定では,月表示が画面に表示されます。図 6-5 に月表示を示します。

図 6-5 カレンダの月表示

月表示では,現在の年と月の下にその月の日付と曜日を表示します。現在日は枠で囲まれています。

6.3.1 カレンダの画面間の移動

カレンダには,月表示,日表示,および年表示の3つの表示画面があります。 画面間や画面内での移動は,次のように行います。

6.3.2 予定の登録

日表示は,その日の時間帯を表示します。約束などの予定は,時間帯に直接入力できます。

短い予定を時間帯に登録するには,次のようにします。

  1. 月表示の該当日をダブルクリックして,予定を登録する日の日表示にする。 図 6-6にカレンダの日表示を示す。

    図 6-6 カレンダの日表示

  2. 目的の時間帯をクリックする。

  3. 時間帯にテキストを入力する。

  4. 時間帯の左の時刻が表示されている強調表示された部分をクリックする。 これで,予定の登録は完了である。

    1日の中に1つ以上の予定を登録すると,その日の日付番号が通常フォント(nn )からイタリック体(nn)に変わります。カラー・ワークステーションでは, 予定が登録されている日の日付が青で表示されます。 この表示の違いによって,月表示と年表示において予定がある日とない日を区別することができます。

6.3.3 その他の機能の概要

カレンダでは,次のことを行うこともできます。

これらの機能に関する詳細は,カレンダのヘルプを参照してください。

6.4 カード管理

カード管理は,インデックス・カードの電子ボックスを作成するためのアプリケーションです。 この電子ボックスを"カード・ファイル "と呼びます。カード・ファイルには,名前,住所,電話番号などの各種の情報を記録しておくことができる" カード"を入れます。

カード管理を起動するには,セッション・マネージャの「アプリケーション」メニューから「カード管理」を選択します。

「カード管理」ウィンドウが表示されます。最初は,カード・ファイルは空ですが, カードを追加していくと,インデックスの項目が書き込まれます。 図 6-7に「カード管理」ウィンドウを示します。

図 6-7 「カード管理」ウィンドウ

6.4.1 カード・ファイルの作成/オープン

最初にカード・ファイルを作成してからその中にカードを追加することもできますし, カードを作成してからそれをカード・ファイルに保管することもできます。

新しいカード・ファイルを作成したり,既存のカード・ファイルをオープンするには次のようにします。

  1. 「ファイル」メニューから「オープン...」を選択する。「ファイルの選択」ダイアログ・ ボックスが表示される。

  2. 新しいカード・ファイルを作成するには,「選択」入力領域をクリックして, 作成するカード・ファイル名を入力する。省略時の設定では, カード・ファイルのファイル・タイプはCARDとなる。

    「了解」をクリックすると,ファイルが存在しないので新しいファイルをオープン中であることを知らせるメッセージが表示されます。 そこで, 「了解」をクリックします。

  3. 既存のカード・ファイルをオープンするには,「ファイル」リスト・ ボックス内の目的のファイル名をダブルクリックする。カード・ ファイルが表示される。

6.4.2 カードの作成

カードには人名や電話番号といった一連の情報が含まれており,これらのカードがいくつか集まってカード・ ファイルを構成しています。

一連のカードを作成してそれらをカード・ファイルに保管したり,カード・ ファイルをオープンしてカードをそれに追加したりできます。カードを追加すると, 選択したトピックによりアルファベット順に並べ換えられます。 一般的に,このトピックは人やビジネスなどの名称にします。個々のカードのトピックを表示すると, カード・ファイルのウィンドウにカード・ ファイルの内容の一覧が表示されます。

カードを作成するには次のようにします。

  1. 「カード」メニューから「カード作成...」を選択する。

    新しいカードのインデックスを入力するためのダイアログ・ボックスが表示されます。

  2. インデックスの入力領域にインデックスを入力する。

  3. 「了解」をクリックする。

    カード・ウィンドウがオープンされて,空のカードが表示されます。 このカード・ウィンドウの最上部のタイトル・バーと「カード管理」ウィンドウの目次に入力したインデックス名が表示されます。

  4. カードに情報を入力する。

    <Return>キー,スペース・バーおよび<Tab>キーを使用して,テキストを入力します。 カードには文字数にして最大4000文字,イメージにして64 キロバイトまでの情報を入力することができます(詳細はカード管理のヘルプを参照)。

  5. 「ファイル」メニューから「終了」を選択する。

    カード・ウィンドウがクローズされて,カード・ファイルにそのカードが追加されます。

6.4.3 その他の機能の概要

カード管理で次のことを行うこともできます。

これらの機能に関する詳細は,カード管理のヘルプを参照してください。

6.5 CDAビューア

CDAビューアは,複合文書の内容やグラフィックス,イメージ,テキスト・ ファイルを画面上に表示します。ビューアはCDAコンバータと一緒に動作するため, システム上にインストールされているコンバータによって, 表示可能なファイルの種類が決まります。

CDAビューアを起動するには,セッション・マネージャの「アプリケーション」メニューから「CDA ビューア」を選択します。

CDAビューアのウィンドウが表示されます。そして,表示するファイルを選択するための「オープン」ダイアログ・ ボックスも表示されます。図 6-8にCDAビューアのウィンドウとダイアログ・ ボックスを示します。

図 6-8 CDAビューアのウィンドウ

6.5.1 ファイルの表示

ファイルを表示するための基本的な手順を次に示します。

  1. 「ディレクトリ」リスト・ボックスで,表示したいファイルが入っているディレクトリ名をクリックする。

  2. 「ファイル・フォーマット」リスト・ボックスで,ファイルに適用するフォーマット名(" キーワード"とも呼ばれる)をクリックする。

    フォーマットがわからない場合は,第6.5.2項を参照してください。

  3. 「ファイル」リスト・ボックスで,表示したいファイル名をダブル・ クリックするか,ファイル名をクリックしてから「了解」をクリックする。

    「オープン」ダイアログ・ボックスがクローズして,選択したファイルがCDA ビューアのウィンドウに表示されます。タイトル・バーに, ビューアのアイコンと同じように,ファイル名が示されます。現在表示しているページ数とページ総数がウィンドウの右下角に表示されます。

  4. ウィンドウの最下部の内側にある矢印ボタンをクリックして, ファイルの中を1ページずつ移動する。外側の矢印ボタンを使用すると, ドキュメントの先頭または終端に移動することができる。

6.5.2 サポートされるファイル・フォーマットの指定

指定するファイル・フォーマットは,表示しようとするファイルを作成したアプリケーション(または変換)によって決まります。

次の表は,すべての日本語VMS DECwindows Motifシステム上のCDAコンバータによってサポートされるファイル・ フォーマットをまとめたものです。 システムによっては,この他のフォーマット用のコンバータをサポートしていることもあります。 システム上でサポートされるすべてのフォーマットは, 「オープン」ダイアログ・ボックスに表示されます。

キーワード 説明 省略時のファイル拡張子
DDIF DECwriteやDECchartなどのアプリケーションによって,またはそれらのアプリケーション向けに作成されたDIGITAL Document Interchange Formatファイル .DDIF
DTIF DECdecisionなどのアプリケーションによって, またはそれらのアプリケーション向けに作成されたDIGITAL Table Interchange Formatファイル .DTIF
PS PostScriptをサポートしている出力装置に印刷するためのPostScript ファイル .PS
TEXT テキスト・エディタで編集できるテキスト・ ファイル .TXT


注意
PostScriptファイルは,サーバ上にDisplay PostScript Extention がインストールされている場合にしか表示できません。 なお,日本語PostScriptファイルを表示することはできません。 英語版PostScriptファイルのみ表示することができます。

サーバがこのソフトウェアをもたない場合は,「オープン」ダイアログ・ ボックスに "PS"(PostScript)は表示されません。


6.5.3 その他の機能の概要

CDAビューアで次のことを行うこともできます。

これらの機能に関する詳細は,CDAビューアのヘルプを参照してください。

6.6 時計

時計は,時間(アナログ形式とディジタル形式の両方)と日付を表示します。

時計を起動するには,セッション・マネージャの「アプリケーション」メニューから「時計」を選択します。

時計が画面に表示されます。図 6-9に時計を示します。

図 6-9 時計

6.6.1 その他の機能の概要

時計で次のことを行うこともできます。

これらの機能に関する詳細は,時計のヘルプを参照してください。

6.7 漢字端末エミュレータ

漢字端末エミュレータは,VT382漢字端末をエミュレートしています。漢字端末エミュレータでは,DCL コマンドを入力することもできますし,他のコマンド行インターフェイスを使用することもできます。

漢字端末エミュレータのウィンドウを作成するには,セッション・マネージャの「アプリケーション」メニューから「漢字端末エミュレータ」を選択します。

漢字端末エミュレータのウィンドウが表示されます。図 6-10 に漢字端末エミュレータのウィンドウを示します。

図 6-10 漢字端末エミュレータのウィンドウ

ウィンドウへカーソルを移動してMB1をクリックすると,漢字端末エミュレータのウィンドウが入力フォーカスになります。

6.7.1 漢字端末エミュレータのオプションの概要

漢字端末エミュレータで次のことを行うこともできます。

これらの機能に関する詳細は,漢字端末エミュレータのヘルプを参照してください。

6.7.2 標準版と日本語版の相違

標準版DECtermはVT320をエミュレートしますが, 漢字端末エミュレータ (日本語版DECterm) はVT382をエミュレートします。 これに伴って,次のような操作上の相違点があります。

項目 標準版 日本語版
「オプション」メニュー
  7- Bit NRCS Selection なし
「ウィンドウ」ダイアログ・ボックス
フォント Big Font Little Font German Standard Font Normal Font Condensed Font Normal/80, Condensed/132 拡大フォント標準フォント縮小フォント
端末サイズ:行 24 48 72 24 32 48
端末サイズ:列 80 132 80 126
「一般」ダイアログ・ ボックス
  8-Bit Multinational Characters なし
  8-Bit NRCS Characters なし
  - JIS ローマ字
  - ASCII
  - 漢字端末
  - カタカナ端末
  - DEC漢字1978年版
  - DEC漢字1983年版
ターミナルID DECterm ID VT340 ID VT330 ID VT320 ID VT240 ID VT220 ID VT125 ID VT102 ID VT101 ID VT100 ID JDECterm ID VT382 ID VT320 ID VT286 ID VT284 ID VT282 ID VT220J ID VT102J ID VT102 ID VT101 ID VT100J ID VT100 ID VT80 ID
「グラフィック」ダイアログ・ ボックス
  - ReGISスクリーン・モード

6.8 リンクワークス・マネージャ

リンクワークス・マネージャを使用すると,ハイパー情報環境を制御することができます。 ハイパー情報環境は,ハイパーアプリケーションの情報オブジェクト間に設定したリンクで構成されます。

この節を読む前に,第5章で説明した概念と手法を理解しておいてください。

リンクワークス・マネージャを起動するには,セッション・マネージャの「アプリケーション」メニューから「リンクワークス・ マネージャ」を選択します。

リンクワークス・マネージャのメインのウィンドウである環境ウィンドウが表示されます。 図 6-11に環境ウィンドウを示します。

図 6-11 環境ウィンドウ

6.8.1 環境ウィンドウの使い方

環境ウィンドウでは,次のことを行えます。

6.8.2 環境ウィンドウとリンクベース・ ウィンドウの関係

環境ウィンドウは,ハイパー情報環境のリンクネットとパスを示します。 リンクネット・リストとパス・リストを作成して,それをハイパー情報環境に入れておけば, 環境ウィンドウは,リンクネットとパスを該当するリストにグループ分けします。

環境ウィンドウからオープンできるリンクベース・ウィンドウは,特定のリンクベース中のリンクネット, パス,リンクネット・リスト,パス・リストを表示します。 複数のリンクベースにアクセスすれば,複数のリンクベース・ ウィンドウをオープンできますが,環境ウィンドウは1つしかもてません。

「リンクワークス・セットアップ」アプリケーションを初めて起動すると, 省略時のリンクベースを作成し,そのリンクベース中にパーソナル・ リンクと呼ばれる省略時のリンクネットを作成してから,パーソナル・リンクのリンクネットをリンクワークス環境に追加します。

さらにリンクネット,リンクネット・リスト,パス,パス・リストを作成したり, これらのオブジェクトを変更したりするには,リンクワークス・ マネージャのリンクベース・ウィンドウを使用しなければなりません。リンクベース中のオブジェクトを作成または変更したら, ハイパー情報環境で使用できるように, そのオブジェクトを環境ウィンドウに複写しなければなりません。

6.8.3 リンクベース・ウィンドウの使い方

リンクベース・ウィンドウは,特定のリンクベースの内容を表示します。

リンクベース・ウィンドウをオープンするには,環境ウィンドウでリンクベース名をダブルクリックします。

図 6-12にリンクベース・ ウィンドウを示します。

図 6-12 リンクベース・ウィンドウ

6.8.4 新しいリンクベースの作成

新しいリンクベースを作成するには,環境ウィンドウの「ファイル」メニューから「リンクベースのオープン... 」を選択します。ダイアログ・ボックスが現れます。

ダイアログ・ボックスの「選択」入力領域に既存のリンクベース・ファイル名と一致しないファイル名を入力すると, リンクワークス・マネージャはリンクベースを作成して, それをリンクベース・ウィンドウでオープンします。 ここで,新しいリンクベースにオブジェクトを作成することができます。

6.8.5 リンクベース・オブジェクトの作成

リンクネット,リンクネット・リスト,パス,パス・リストを作成するには, 「作成」メニューを選択します。「作成」メニューは,それぞれのオブジェクト・ タイプごとに1つずつ項目をもっています。

「作成」メニューから項目を選択します。表示されたダイアログ・ボックスで, 作成しようとするオブジェクトの名前と説明(省略可能)を入力します。

オブジェクトや他のリストをグループ分けするには,リストを使用します。 リンクネット・リストには,リンクネットとリンクネット・リストを入れることができ, パス・リストには,パスとパス・リストを入れることができます。

リンクベース・ウィンドウでは,最初の(字下げなし)欄にリストされた項目がオブジェクトであり, 字下げされた欄の項目がオブジェクトに対するポインタです。

オブジェクトをリンクネット・リストまたはパス・リストに入れるには, 次のようにします。

  1. リストに入れるオブジェクト(たとえば,リンクネット)を選択する。

  2. 「編集」メニューから「複写」を選択する。

  3. オブジェクトを入れるオブジェクト(たとえば,リンクネット・ リスト)を選択する。

  4. 「編集」メニューから「貼付け」を選択する。

リストに入れようとするオブジェクトごとに上記の手順を繰り返します。


注意
リンクベース・ウィンドウでの変更内容は, それを保管するか,リンクベースをクローズするか,あるいはリンクベース・ ウィンドウを終了するまで,リンクベースに格納されません。 オブジェクトを作成して,それをハイパー情報環境に直接に入れる場合は, 「ファイル」メニューの「保管」を使用してからでないと,オブジェクトを環境ウィンドウに複写することはできません。 オブジェクトの複写に関する詳細は, 第6.8.6項を参照してください。

6.8.6 オブジェクトのハイパー情報環境への複写

リンクベース・オブジェクトをハイパー情報環境に入れるには,次のようにしてリンクベース・ オブジェクトをリンクベース・ウィンドウから環境ウィンドウに複写しなければなりません。

  1. リンクベース・ウィンドウでポインタを該当するオブジェクトに移動する。

  2. MB1をクリックして,オブジェクトを選択する。

  3. 環境ウィンドウの中のオブジェクトが表示されるべき位置にポインタを移動する。

  4. MB2をクリックして,オブジェクトを環境ウィンドウに複写する。

6.8.7 パスの使い方

パスとは,ナビゲーション手順が格納されたシーケンス(「訪問」や「移動」操作)をいいます。 パスを作成して,その中に手順を格納しておけば, 必要に応じて後でそのパスをたどることができます。

意味のある手順を格納したパスを作成するには,手順を実際に記録する前に, 予備作業をしておく必要があります。パスを自分にとっても他人にとっても有用なものにするには," フロー"がパスを追跡するユーザに役立つものになるように, パスの中に正しい手順を正しい順序で入れておく必要があります。

パスに手順を記録するには,次のようにします。

  1. リンクしようとするオブジェクトを識別する。

    たとえば,いくつかのブックリーダ・トピックと特定のトピックを説明したり図示したりするカード管理のカードを識別します。

  2. オブジェクトを表示する順序を識別する。

  3. リンクを作成する。

    最初のオブジェクトをリンクのソースにして,2番目のオブジェクトをターゲットにします。2 番目のオブジェクトを別のリンクのソースにして,3 番目のオブジェクトをターゲットにします。3番目のオブジェクトを別のリンクのソースにして,4 番目のオブジェクトをターゲットにします。 最後のオブジェクトをリンクするまで,この操作を続けます。

  4. (まだ行っていなければ)パスを作成(第6.8.5項を参照)して, そのパスをハイパー情報環境に複写(第 6.8.6項を参照)する。

  5. 環境ウィンドウの「記録」欄をダブルクリックして,パスへ記録できるようにする。

  6. 該当するハイパーアプリケーションを使用して,最初のオブジェクトを選択して表示する。

    たとえば,ブックリーダを起動して該当する本をオープンし,使用するパスの表題を紹介するトピックを読みます。

  7. ハイパーアプリケーションの「リンク」メニューから「移動」または「訪問」を選択して,2 番目のオブジェクトを表示する。

    パスに2つ以上のハイパーアプリケーションからのオブジェクトが入ってる場合は, 「移動」を選択した方が画面の散乱が少なくて済みます。

  8. 表示されていたオブジェクトを選択する。

  9. ハイパーアプリケーションの「リンク」メニューから「移動」または「訪問」を選択して, 次のオブジェクトを表示する。

  10. パスの中の最後のオブジェクトを表示するまで,手順8〜9を必要なだけ繰り返す。

  11. 「記録」欄でダブルクリックして,パスへ手順を記録できなくする。

6.8.8 パスの追跡

パスを追跡するには,次のようにします。

  1. (まだ行っていなければ)パスをハイパー情報環境に含める(第 6.8.6項を参照)。

  2. 環境ウィンドウの「アクティブ」欄をダブルクリックして,そのパスをアクティブにする。 他のパスがアクティブになっている場合は, それをダブルクリックして,非アクティブにする。

  3. アクティブなハイパーアプリケーションの「リンク」メニューの「次のステップ」を使用して, 次のステップに進む。

    パスは手順どおりに追跡しなければなりません。ステップを飛ばしたり, 一部のステップだけを繰り返すことはできません。

    パスを始めから追跡したい場合は,「アクティブ」欄をダブルクリックして, そのパスを非アクティブにしてから,もう一度ダブルクリックして, 再度アクティブにします。ここで,手順を前に進めれば,パスの最初の手順にもどれます。

パスの追跡が終了したら,環境ウィンドウの「アクティブ」欄をダブルクリックして, パスを非アクティブにできます。

6.8.9 その他の機能の概要

リンクワークス・マネージャで次のことを行うこともできます。

これらの機能に関する詳細は,リンクワークス・マネージャのヘルプを参照してください。

6.9 電子メール

電子メールを使用すると,他のコンピュータ・ユーザとメッセージを交換することができます。

電子メールを起動するには,セッション・マネージャの「アプリケーション」メニューから「電子メール」を選択します。 電子メールのメイン・ウィンドウが表示されます。 図 6-13に電子メールのメイン・ ウィンドウを示します。

図 6-13 電子メールのメイン・ウィンドウ

6.9.1 メイン・ウィンドウ

メイン・ウィンドウには,電子メールのドロア,フォルダ,メッセージの一覧が表示されます。 ドロアとフォルダは,メール・メッセージを整理するのに役に立ちます。 電子メールのドロアとフォルダは,オフィスのファイル・ キャビネットの引き出しとフォルダと同じように使用できます。 関連するトピックに関するすべてのメッセージを1つのフォルダに格納して, 関連するフォルダを1つのドロアにまとめます。

6.9.2 ドロアとフォルダ

ドロアやフォルダをオープンするとその内容が表示され,ドロアやフォルダをクローズするとその内容が隠されます。 ドロアまたはフォルダをオープンするには, ドロアまたはフォルダ名の上でMB1をダブルクリックします。 ドロアまたはフォルダをクローズするには,オープンされているドロアまたはフォルダの名前の上でMB1 をダブルクリックします。

電子メールを初めて起動すると,MAILという名前のドロアが自動的に作成されてオープンされます。INBOX とWASTEBASKETというMAILドロア中の2つのオブジェクトが, ドロア名の下に字下げされて表示されます。INBOXフォルダには送信されてきたメッセージが入り,WASTEBASKET には削除したメッセージが入ります。

INBOXの前にあるオープン・フォルダ・アイコンによって示されるように,INBOX フォルダは電子メールを起動した際に自動的にオープンされます。INBOX フォルダの中にメッセージが入っている場合は,その一覧が表示されます。 メッセージは,受信した日付順に表示されます。

6.9.3 メッセージの作成

同じシステム上または他のシテスム上のユーザにメール・メッセージを送信するには, メイン・ウィンドウの「作成−送信」ボタンをクリックします。 「メッセージ作成」ウィンドウがオープンされます。図 6-14 に「メッセージ作成」ウィンドウを示します。

図 6-14 「メッセージ作成」ウィンドウ

「メッセージ作成」ウィンドウは,エンベロープ領域とメッセージ領域の2 つに分割されています。エンベロープ領域には,次のような項目があります。

フィールド 説明
From: ユーザ名
To: メッセージを受け取る1人または複数のユーザ名。 ユーザ名をコンマで区切れば,複数のユーザに同じメッセージを送信することができる。
CC: メッセージの写しを受信してほしい1人または複数のユーザ名(省略可能)
Subject: メッセージの表題(省略可能)

フィールドにテキストを入力するには,目的のフィールドを指してMB1をクリックします。

次のフィールドに進むには<Tab>キーを使用し,前のフィールドにもどるには<Shift+Tab> キーを使用します。間違いを訂正するには,第2章第2.9 節で説明したDECwindows編集コマンドを使用します。エンベロープが完成したら,<Tab> キーを押してメッセージ領域に進みます。

メッセージ領域には,メッセージのテキストを入力します。

6.9.4 メッセージの送信

メッセージを送信するには,「送信」ボタンをクリックします。送信作業の進捗を通知するメッセージ・ ボックスが表示されます。メッセージ・ボックスをクローズするには, 「終了」ボタンをクリックします。

6.9.5 メッセージの選択

オブジェクト(メッセージ,ドロア,フォルダ)で操作を行う前に,まず対象となるオブジェクトを選択しておかなくてはなりません。

メッセージ,フォルダ,ドロアを選択するには,メイン・ウィンドウで目的のオブジェクトを指してMB1 をクリックします。

複数のオブジェクトを選択するには,<Ctrl>キーを押しながら1つ1つのオブジェクトの上でMB1 をクリックします。

連続する複数のドロア,フォルダ,メッセージを選択するには,最初に選択するオブジェクトの上でMB1 をクリックし,そして最後に選択するオブジェクトの上で<Shift> キーを押しながらMB1をクリックします。

オープンしているフォルダ内のすべてのメッセージを選択するには,メイン・ ウィンドウの「編集」メニューから「すべて選択」を選択します。2 つ以上のフォルダがオープンされている場合は,それらのフォルダ内のすべてのメッセージが選択されます。

オブジェクトの選択を取り消すには,MB1をクリックして別のオブジェクトを選択するか, 選択されたオブジェクトを指して<Ctrl>キーを押しながらMB1 をクリックします。

6.9.6 メッセージの表示

電子メールを使って,古いメール・メッセージや新しいメール・メッセージを読むことができます。 新しいメッセージはINBOXフォルダに追加され, 古いメッセージ(読んだメッセージ)は他の場所に移動するまでMAIL フォルダに保存されます。

6.9.7 新しいメッセージの表示

新しいメッセージを受信すると,メッセージ・ウィンドウにメッセージが表示されます。 メッセージ・ウィンドウに関しては,第3章を参照してください。 新しいメッセージ数は, 電子メールのアイコンに表示されます。

新しいメッセージを読むには,(まだであれば)「電子メール」アプリケーションを起動します。INBOX フォルダ内のメッセージの一覧が表示され, 読んでいないメッセージは,宛名が書かれた封筒に似たアイコンで示されます。 読むメッセージの上でMB1をダブルクリックすると, 「メッセージ表示」ウィンドウにメッセージが表示されます。図 6-15 に「メッセージ表示」ウィンドウを示します。

図 6-15 「メッセージ表示」ウィンドウ

6.9.8 古いメッセージの表示

古いメッセージ(すでに読んだメッセージ)を読むには,そのメッセージが入っているドロアとフォルダをオープンして, 目的のメッセージをダブルクリックします。 「メッセージ表示」ウィンドウにメッセージが表示されます。

6.9.9 その他の機能の概要

電子メールで次のことを行うこともできます。

これらの機能に関する詳細は,電子メールのヘルプを参照してください。

6.10 ノートパッド

ノートパッドは,ノートや手紙の作成,プログラムの作成などの日常業務を行うことができるエディタです。 あとでファイルの出力,修正および統合を行うために, 前もって編集中のファイルを保管することができます。 「ヘルプ」を参照することにより,ノートパッド・エディタについてより詳しい情報が得られます。

ノートパッドを起動するには,セッション・マネージャの「アプリケーション」メニューから「ノートパッド」を選択します。 ノートパッド・ウィンドウが現れます。 このウィンドウには,ファイルの編集やノートパッド・ エディタのヘルプを表示するための6つのメニュがあります。

それらのメニューの機能を以下に示します。

6.10.1 ジャーナル・ファイルの使用

ノートパッドは,編集セッション中に行なわれたすべての編集操作をジャーナル・ ファイルに記録します。もしシステムの障害により編集操作が異常終了した場合は, ノートパッド・エディタはジャーナル・ファイルを保管します。 これらの機能に関する詳細は,ノートパッドのヘルプを参照してください。

6.11 ペイント

ペイントは,各種の作画ツールを使用して簡単な絵を作成するためのグラフィックス・ アプリケーションです。

ペイントを起動するには,セッション・マネージャの「アプリケーション」メニューから「ペイント」を選択します。

「ペイント」ウィンドウがオープンされて,そこに絵を描くツールの一覧(" ツール・パレット"と呼ぶ)と作業領域が表示されます。図 6-16 に「ペイント」ウィンドウを示します。

図 6-16 「ペイント」ウィンドウ

「ペイント」ウィンドウにはキャンバスの一部分が見えています。ツール・ パレットの下に,キャンバス全体中のどの部分が表示されているかが太枠の四角で示されています。

キャンバス内の他の部分を表示するには,太枠の四角内でMB1を押し,その四角を希望の位置にドラッグします。

6.11.1 ツールの種類と選択

ツール・パレットには各種の作画ツールがあります。ペイントを初めて起動すると, ブラシ・ツールが強調表示されて,現在の省略時の設定であることが示されます。

ツールを使用するには,ツール・パレット上の目的のツールの上でクリックします。

以下にツール・パレットの左上角にあるボックス・ツールから順に各ツールについて説明します。

ボックス 編集する長方形の領域を選択する。

はさみ 編集する任意の形状の領域を選択する。

スプレー 現在の枠パターンで塗る。

鉛筆 細い線を描く。90度の角度をなす線を描くには,ポインタの位置を決めてからシフト・ クリックする。

消しゴム ポインタでなぞった部分のイメージを消す。90度の角度をなす方向で消すには, ポインタの位置を決めてからシフト・クリックする。

ブラシ 筆で自由に描く。90度の角度をなす方向に描くには,ポインタの位置を決めてからシフト・ クリックする。

テキスト キーボードから入力した文字を描く。

バケツ 閉じた領域を現在の塗りつぶしパターンで塗りつぶす。

直線 直線を描く。45度または90度の角度をなす方向に描くには,ポインタの位置を決めてからシフト・ クリックする。

円弧 MB1をクリックした後の最初の動きに応じて,水平または垂直方向の円弧を描く。 円の4分の1を描くには,ポインタの位置を決めてからシフト・クリックする。

長方形 長方形を描く。正方形を描くには,ポインタの位置を決めてからシフト・ クリックする。

正方形 正方形を描く。

楕円 楕円を描く。円を描くには,ポインタの位置を決めてからシフト・クリックする。

円を描く。

曲線 指定した線の幅とパターンで自由に線を描く。

多角形 多辺図形を描く。それぞれの角をMB1をクリックして指定する。図形を完成させるには, 開始点でクリックする。図形を閉じずに終了するには,開始点以外の場所でMB1 をダブルクリックする。45度または90度の角度をなす方向に描くには, ポインタの位置を決めてからシフト・クリックする。

スポイト 現在のピクセルの色を取り出す(カラー・モニタの場合のみ)。

6.11.2 絵の保管

作成した絵を保管するには,次のようにします。

  1. 「ファイル」メニューから「別名保管...」を選択する。

    「別名保管」ダイアログ・ボックスが表示されます。

  2. 「選択」入力領域に,絵を保管するファイル名を入力する。

    省略時のファイルの拡張子は.IMGです。

  3. 「了解」をクリックする。

6.11.3 その他の機能の概要

ペイントで次のことを行うこともできます。

これらの機能に関する詳細は,ペイントのヘルプを参照してください。

6.12 画面印刷

画面印刷を使用すると,画面の全体または一部をデータとして取り込んで, そのデータをファイルに格納したり,プリンタに印刷したりすることができます。

画面印刷を起動するには,セッション・マネージャの「アプリケーション」メニューから「画面印刷」を選択します。

画面印刷のオプションと設定値が「画面印刷」ウィンドウに表示されます。 図 6-17に「画面印刷」ウィンドウを示します。

図 6-17 「画面印刷」ウィンドウ

省略時の設定では,画面印刷のデータがPostScriptプリンタの標準形式で格納されます。

6.12.1 画面全体の撮り方

画面の全体を1つのファイルに格納するには,次のようにします。

  1. ウィンドウを画面上に配置する。

  2. 「画面印刷」メニューから「画面全体を保管」を選択する。

    画面全体が,「出力ファイル名」入力領域に示されている名前の出力ファイルにデータとして書き込まれます。

6.12.2 その他の機能の概要

画面印刷では次のことを行うこともできます。

これらの機能に関する詳細は,画面印刷のヘルプを参照してください。

6.13 パズル

パズルは,番号の書いてある四角い駒を並べ替えるパズル・ゲームのビデオ版です。

パズルを起動するには,次のようにします。

  1. セッション・マネージャの「オプション」メニューから「メニュー・ バー...」を選択する。

    ダイアログ・ボックスが表示されます。

  2. 「ゲーム」をクリックする。

  3. 追加矢印(右向きの三角形)をクリックする。

  4. 「了解」をクリックする。

    セッション・マネージャのメニュー・バーに「ゲーム」メニューが表示されます。

  5. セッション・マネージャの「ゲーム」メニューからパズルを選択する。

    画面上にパズルが表示されます。図 6-18にパズルのウィンドウを示します。

図 6-18 「パズル」ウィンドウ

6.13.1 パズルの遊び方

パズルの駒は無作意に並んでいます。ゲームの方法は,なるべく少ない操作回数で駒を昇順に並べることです。 パズルは,駒を動かした回数を記録しています。

動かしたい駒の上でクリックしてください。動かせるのは,空いている所に隣接している駒に限られますが, 一度に列全体を動かすこともできます。


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