4.6.2 スループット |
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Fibre Channel インターコネクトは,最大 2 Gb/s,4 Gb/s,あるいは 8 Gb/s で伝送できます (速度は使用するアダプタに依存)。 100 MB/s で同時送受信が可能な全二重シリアル・インターコネクトです。
MEMORY CHANNEL は,PCI ベースの Alpha システム用の高性能クラスタ・インターコネクト・テクノロジです。少ない待ち時間,高い帯域幅,直接メモリ・アクセスにより,MEMORY CHANNEL は OpenVMS Cluster 固有の能力を 1 つの仮想システムへと拡張します。
MEMORY CHANNEL 接続のサポートには,3 つのハードウェア・コンポーネントが必要です。
- PCI MEMORY CHANNEL 間アダプタ
- リンク・ケーブル (延長 3 m または 10 フィート)
- MEMORY CHANNEL ハブのポート (ケーブルで 2 つの PCI アダプタを接続する 2 ノード構成を除く)
MEMORY CHANNEL ハブは,システム間の接続を提供する PC サイズのユニットです。 MEMORY CHANNEL ハブは最大 8 つの Alpha ノードをサポートできます。システムは,2 つの MEMORY CHANNEL アダプタで構成してアダプタ障害時のフェールオーバにすることができます。各アダプタは別々のハブに接続する必要があります。
ノードが 2 つだけのクラスタに MEMORY CHANNEL ハブは必要ありません。 2 ノード構成では,モジュール・ジャンパを使用して 1 つの PCI アダプタを仮想ハブに構成します。
4.7.1 利点 |
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MEMORY CHANNEL テクノロジには以下の特徴があります。
- 価格/パフォーマンス比がすぐれている。
MEMORY CHANNEL は,CI 帯域幅の数倍である,最小限の待ち時間による 100 MB/s インターコネクトを提供します。MEMORY CHANNEL アーキテクチャは,業界標準 PCI バスとして設計されています。
- 既存のアプリケーションを変更する必要がない。
MEMORY CHANNEL は既存のクラスタ・ソフトウェアとシームレスに運用でき,既存のアプリケーションを変更する必要がありません。新しい MEMORY CHANNEL ドライバ,PMDRIVER,MCDRIVER は,既存のポート・ドライバと同様に OpenVMS Cluster のレイヤと統合します。クラスタ・ソフトウェアの上位レイヤには影響がありません。
- SCSI クラスタの CI,DSSI,LAN の負荷を解消。
MEMORY CHANNEL にストレージを直接接続することはできませんが,各インターコネクトのパワーを最大限に活用することができます。
MEMORY CHANNEL は,CI や DSSI に代わるものではありませんが,これらのインターコネクトと併用することで,ノード間のトラフィックの負荷が解消されます。すなわち MEMORY CHANNEL をストレージ・トラフィック専用としてクラスタ全体の通信を最適化します。
SCSI インターコネクトと LAN インターコネクトと併用すれば,MEMORY CHANNEL によって LAN からノード間のトラフィックの負荷が取り除かれ,さらに多くの TCP/IP トラフィックや DECnet トラフィックの処理ができるようになります。
- フェール隔離処理を提供する。
システム障害が発生すると,MEMORY CHANNEL ノードは OpenVMS Cluster のノードと同様に対応します。すなわち,障害が発生したノードがクラスタに復帰するまで,障害が発生しなかった他のノードが引き続き処理を続行するわけです。
4.7.2 スループット |
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MEMORY CHANNEL インターコネクトの最大スループットは 100 MB/s という高い値を備えています。1 つの MEMORY CHANNEL で不十分な場合は,最大 2 つのインターコネクト (および 2 つの MEMORY CHANNEL ハブ) にスループットを振り分けることができます。
4.7.3 サポートされているアダプタ |
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MEMORY CHANNEL アダプタは PCI バスに接続します。MEMORY CHANNEL アダプタの CCMAA--BA は,以前のアダプタに比べ,パフォーマンスが改善されました。
関連項目: 各 AlphaServer システムでサポートされる CCMAA-BA アダプタの詳細については,次の OpenVMS の Web サイトにアクセスしてください。