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OpenVMS マニュアル


 

OpenVMS ドキュメント
ライブラリ

タイトルページ
目次
まえがき
第1章:DECprint Supervisor の概要
第2章:プリンタの設定
第3章:プリント・キューの作成と変更
第4章:自動的なデータ・タイプの検出
第5章:プリント・ジョブおよびプリント・キューの操作
第6章:セパレータ・ページ,ログ・ページ,エラー・ページの指定
第7章:セットアップ・モジュールおよび装置制御ライブラリの作成
第8章:フォーム定義の作成および保守
第9章:ユーザに対するプリンタ資源の料金請求
第10章:プリンタ固有の情報
第11章:問題の解決方法
付録A :プリンティング・システム管理コマンド
付録B :DCPSで使用する論理名
付録C :フォントのダウンロードと削除
付録D : DECprint Supervisor (DCPS)および DECprint プリンティング・サービス (CPS)
索引
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日本語 DECprint Supervisor for OpenVMS

日本語 DECprint Supervisor for OpenVMS
システム管理者ガイド


目次 索引

第 10 章
プリンタ固有の情報

この章では,以下の特定のプリンタでDCPSを使用する場合の管理に関する情報を提供します。一般ユーザに有用なプリンタ固有の情報は,本書ではなく『 DCPS ユーザーズ・ガイド』で提供されています。

OKI COREFIDO 日本語プリンタ  
OKI MICROLINE 日本語プリンタ  
RICOH IPSiO SP 6330 日本語プリンタ  
RICOH IPSiO NX750, NX850 日本語プリンタ  
RICOH IPSiO NX860e, CX8800, SP 6120, SP 8100, SP C810 日本語プリンタ  
Apple LaserWriter Plusプリンタ  
Compaq Laser Printer LN16, GENICOM microLaser 170  
Compaq Laser Printer LN32 および LNM40; GENICOM Intelliprint mL, LN および microLaser シリーズ  
DIGITAL Colorwriter LSR 2000プリンタ  
DIGITAL DECcolorwriter 1000プリンタ  
DIGITAL DEClaser 3500プリンタ  
DIGITAL DEClaser 5100プリンタ  
DIGITAL Laser Printer LN15+  
DIGITAL Laser Printer LN17+ps  
DIGITAL Laser Printer LN20  
DIGITAL Laser Printer LN40  
Compaq および DIGITAL Laser Printer LNC02  
DIGITAL PrintServer 17プリンタ  
HP 9085 MFP  
HP Color LaserJet 4650  
HP Color LaserJet 5500  
HP Color LaserJet 5550  
HP LaserJet IIIDプリンタ  
HP LaserJet IIISiプリンタ  
HP LaserJet 4SiMXプリンタ  
HP LaserJet 5Mプリンタ  
HP LaserJet 5SiMXプリンタ  
HP LaserJet 2100, 2200  
HP LaserJet 4000, 4050, 5000  
HP LaserJet 4200, 4300  
HP LaserJet 4250 および 4350  
HP LaserJet 8000,8100 および 8150  
HP LaserJet 9050  
HP LaserJet 9055 MFP および 9065 MFP  
HP XL300プリンタ  
Lexmark Optra Rt+プリンタ  
Lexmark Optra S,Optra T および T シリーズ  
Tektronix Phaser  
Xerox Phaser 4500,6250,7300,7750 および 8400  



10.1 OKI COREFIDO 日本語プリンタ

日本語 DCPS で OKI COREFIDO を利用するためには,プリンタ側で PostScript の設定を行う必要があります。日本語 DCPS をインストールしてプリント・キューを起動した際にプリンタが利用可能になるように,必ずプリンタ側で PostScript の設定を行ってください。詳細は 第 10.1.1 項 を参照してください。

また,タイムアウトで印刷が強制終了されないように,タイムアウト値をゼロに設定しておくことをお勧めします。詳細は 第 10.1.2 項 を参照してください。

10.1.1 PostScript の設定

以下の手順で,プリンタの PostScript の設定を行ってください。

  1. プリンタ操作パネルのユーザメニューでカテゴリー「システム コウセイ メニュー」を選択します。

  2. メニュー項目「NET PS-プロトコル」を選択し,値をASCII に設定します(初期値は RAW です)。

  3. プリンタを再起動します。

変更方法の詳細については,プリンタ付属のマニュアルを参照してください。

10.1.2 タイムアウト値の設定

プリンタが一定時間内にデータを受信しないと,タイムアウトで印刷ジョブが強制終了される場合があります。これを回避するために,以下の手順でタイムアウトの値を 0 に変更しておくことをお勧めします。

  1. プリンタ操作パネルのユーザメニューからカテゴリー「システム コウセイ メニュー」を選択します。

  2. メニュー項目「タイムアウト インサツ」を選択し,値をオフに設定します (初期値は 40 秒です)。

変更方法の詳細については,プリンタ付属のマニュアルを参照してください。

参考情報: 第 2.3.2 項, プリンタのタイムアウト値の設定

10.2 OKI MICROLINE 日本語プリンタ

DCPS で MICROLINE 1032PS,1035PS,2030N,2020N を使用する場合は,プリンタの操作パネルで「システム コウセイ メニュー」の「コントロールT」を「ユウコウ」に設定してください。

10.2.1 raw TCPの利用時の制限事項

対象機種: MICROLINE 1032PS,1035PS,2020N,2030N,3010c,3020c,3020cV,7300PS,9300PS

用紙切れ,紙づまりなど,プリンタが印刷できない状態がしばらく続くと,再び印刷可能な状態になったにもかかわらず,エントリがstartingの状態のままキューに残り,印刷されないことがあります。

この場合は,プリンタの電源を入れ直して再起動してください。プリンタのファームウエアのバージョンによっては,パネルの設定によってタイムアウトを「なし」にすることで解決する場合があります。

10.3 RICOH IPSiO SP 6330 日本語プリンタ

日本語 DCPS で RICOH IPSiO SP 6330 を利用するためには,プリンタ側で PostScript の設定を行う必要があります。また,双方向 raw TCP の設定はオン (工場出荷時の設定) である必要があります。

日本語 DCPS をインストールしてプリント・キューを起動した際にプリンタが利用可能になるように,あらかじめプリンタ側でこれらの設定を行ってください。詳細は, 第 10.3.1 項 および 第 10.3.2 項 を参照してください。

10.3.1 PostScript の設定

以下の手順で,プリンタの PostScript の設定を行ってください。

  1. 「システム設定」の「優先エミュレーション」が「PS3」でない場合は,「PS3」に設定した後,プリンタを再起動します。

  2. 「システム設定」の「エミュレーション検知」を「する」に設定します。

  3. 「印刷設定」から「PS設定」を選択し,「データ形式」を TBCP に設定します (出荷時の設定は「バイナリデータ」になっています)。

変更方法の詳細については,プリンタ付属のマニュアルを参照してください。

10.3.2 双方向 raw TCPの設定

双方向 raw TCPの設定はオンである必要があります(工場出荷時の設定はオンです)。双方向 raw TCP の設定が変更されている場合は, RICOH Maintenance Shell の diprint コマンドでオンに設定してください。

変更方法の詳細については,プリンタの販売担当者にお尋ねください。

10.4 RICOH IPSiO NX750, NX850 日本語プリンタ

日本語 DCPS を使用して RICOH IPSiO NX750 あるいは NX850 を利用するためには,プリンタ側で PostScript の設定と双方向 raw TCPの設定を行う必要があります。

日本語 DCPS をインストールしてプリント・キューを起動した際にプリンタが利用可能になるように,あらかじめプリンタ側でこれらの設定を行っておいてください。

10.4.1 PostScript の設定

以下の手順で,プリンタの PostScript の設定を行ってください。

  1. PostScript のデータ形式を TBCP に変更します (出荷時の設定は「バイナリデータ」になっています)。

  2. 優先エミュレーションを「PS3」に変更します。

変更方法の詳細については,プリンタ付属のマニュアルを参照してください。

10.4.2 双方向 raw TCPの設定

以下の手順で,プリンタの双方向 raw TCPの設定を行ってください。

  1. telnet コマンドを使用してプリンタに接続します。

  2. RICOH Maintenance Shell からパスワードを要求されたらパスワードを入力します (工場出荷時に設定されているパスワードは ricoh です)。なお,入力したパスワードはエコーバックされません。

  3. mshプロンプトに対して diprint bidirect onを入力して双方向raw TCPを設定します。

  4. logout コマンドを入力してログアウトします。

  5. Do you save configuration data?に対して yesを入力し,変更した設定情報を保存します。

  6. 自動的に接続が切断されます。

以下に実行例を示します (太字はキーボードからのユーザ入力です)。なお,入力したパスワードは実際にはエコーバックされません。

$ telnet 192.168.1.87
%TELNET-I-TRYING, Trying ... 192.168.1.87           
%TELNET-I-SESSION, Session 01, host 192.168.1.87, port 23 
-TELNET-I-ESCAPE, Escape character is ^] 
RICOH Maintenance Shell. 
User access verification. 
Password: ricoh
User access verification ... OK. 
RICOH IPSiO NX850 
Network Control Service Ver. 3.0.0 
Copyright (C) 1994-2002 RICOH COMPANY,LTD. 
msh> diprint bidirect on
bidirect on 
msh> logout
Logout Maintenance Shell.  
Do you save configuration data? (yes/no/return) yes
Yes. 
Now, Save data. 
 
 
%TELNET-S-REMCLOSED, Remote connection closed 
-TELNET-I-SESSION, Session 01, host 192.168.1.87, port 23 
$ 



10.5 RICOH IPSiO NX860e, CX8800, SP 6120, SP 8100, SP C810 日本語プリンタ

日本語 DCPS を使用して RICOH IPSiO NX860e,CX8800,SP 6120, SP 8100 あるいは SP C810 を利用するためには,プリンタ側で PostScript の設定と双方向 raw TCPの設定を行う必要があります。

日本語 DCPS をインストールしてプリント・キューを起動した際にプリンタが利用可能になるように,あらかじめプリンタ側でこれらの設定を行っておいてください。

10.5.1 PostScript の設定

以下の手順で,プリンタの PostScript の設定を行ってください。

  1. PostScript のデータ形式を TBCP に変更します (出荷時の設定は「バイナリデータ」になっています)。

  2. 優先エミュレーションを「PS3」に変更します。

変更方法の詳細については,プリンタ付属のマニュアルを参照してください。

10.5.2 双方向 raw TCPの設定

以下の手順で,プリンタの双方向 raw TCPの設定を行ってください。

  1. telnet コマンドを使用してプリンタに接続します。

  2. RICOH Maintenance Shell からパスワードを要求されたらユーザ名,パスワードを入力します (工場出荷時に設定されているユーザ名はadmin,パスワードは空欄です)。なお,入力したパスワードはエコーバックされません。

  3. mshプロンプトに対して diprint bidirect onを入力して双方向raw TCPを設定します。

  4. logout コマンドを入力してログアウトします。

  5. Do you save configuration data?に対して yesを入力し,変更した設定情報を保存します。

  6. 自動的に接続が切断されます。

以下に実行例を示します (太字はキーボードからのユーザ入力です)。なお,入力したパスワードは実際にはエコーバックされません。

$ telnet 192.168.1.87
%TELNET-I-TRYING, Trying ... 192.168.1.87           
%TELNET-I-SESSION, Session 01, host 192.168.1.87, port 23 
-TELNET-I-ESCAPE, Escape character is ^] 
RICOH Maintenance Shell. 
User access verification. 
login:admin
Password: 
User access verification ... OK. 
RICOH IPSiO CX8800 
Network Control Service Ver. 5.10 
Copyright (C) 1994-2004 Ricoh Co.,Ltd. All rights reserved. 
msh> diprint bidirect on
bidirect on 
msh> logout
Logout Maintenance Shell. 
Do you save configuration data? (yes/no/return) > yes
Yes. 
Now, Save data. 
  
  
%TELNET-S-REMCLOSED, Remote connection closed 
-TELNET-I-SESSION, Session 01, host 192.168.1.87, port 23 



10.6 Apple LaserWriter Plusプリンタ



デスクトップ・プリンタ用の, PostScript サーバ・ループの外側で LPS$PERSISTENT_RESOURCES モジュールをロードする DCPS 機能は, LaserWriter Plus ではサポートされていません。

10.7 Compaq Laser Printer LN16, GENICOM microLaser 170



DCPS では,プリンタの PERSONALITY を POSTSCRIPT に設定する必要があります。 PERSONALITY が AUTO または PCL に設定されていると, DCPS のジョブは "Starting" 状態のままになり,印刷されません。この設定は,プリンタ・コンソールの CONFIG メニューにあります。

PERSONALITY を POSTSCRIPT に設定しても,Windows PC から送られた PCL ジョブを正しく印刷することができます。

10.7.2 LAT および AppleTalk 構成

DCPS キューで使用する LAT 装置を作成するには, LATCP 修飾子に次のいずれかの値のセットを使用することができます。

  • /NODE=nodename /PORT=PORT_1

  • /SERVICE=service

nodename はプリンタの NIC ノード名で, service はプリンタの有効なサービスの名前です。これらの値は,プリンタの NIC のステータス・ページから,あるいは Telnet または LAT 経由で NIC にログインすることにより,取得することができます。たとえば,次のコマンドは,プリンタの NIC のノード名が PRQ_00001F であることを示しています。

    Local_4> show server
       NET16 Version V1.0/1(990126)           Uptime:                 23:17:07 
       Hardware Addr: 00-50-27-00-00-1f       Name/Nodenum:      PRQ_00001F/ 0 
       Ident String: NET16 

AppleTalk を使用する DCPS キューを作成するには,サービス名を使用する必要があります。省略時のサービスの 1 つを使用し,それを変更するか,あるいは自身のサービスを作成することができます。次は,LAT および AppleTalk の両方で使用できるサービスの一例です。この例では,DCPS_LN16 が AppleTalk 名です。

    Local_4> list service dcps_ln16
 
    Service:  DCPS_LN16         Ident:  DCPS Compaq Laser Printer LN16 
      Rating: N/A               Ports:  1 
      Characteristics:          Queueing  Binary  Rtel  Connections  AppleTalk 
                                Lat 
      SOJ: <none>     EOJ: <none> 
      Enabled Groups: 0 

AppleTalk サービスの作成は注意して行ってください。複数のプリンタで同じサービス名を作成すると,複数のプリンタがネットワークで同じ AppleTalk 名を使用することになります。

プリンタ・サービスの特性を設定する方法についての詳細は,プリンタの『Ethernet Network Interface Card (NIC) Reference Manual』を参照してください。

10.8 Compaq Laser Printer LN32 および LNM40; GENICOM Intelliprint mL, LN および microLaser シリーズ

  注意
この節の説明は,GENICOM microLaser 170 プリンタには適用されません。





プリンタが PostScript モードまたは自動言語識別モードの場合, DCPS はこれらのプリンタに印刷することができます。 INTERPRETER および FORMAT 設定が 表 10-1 に記述されているとおりに設定されていることを確認してください。これらの値は,プリンタのコンソールの INTERFACE メニューで設定されます。

表 10-1 有効な言語識別構成
  プリンタ設定
プリンタ・モード インタプリタ フォーマット
PostScript/PCL 検出 Auto Switch Raw
PostScript PostScript Normal



プリンタの Delayed Output Close 設定の工場出荷時の省略時の値で, DCPS キューが停止することがあります。省略時の値は OFF であり,これは,1 つのジョブの印刷を早く終わらせて次のジョブの印刷を開始させるようにプリンタを制御して,性能を向上させることを意図したものです。ただし,DCPS 以外の環境からも印刷する場合は,この値により DCPS キューが停止することがあります。したがって,複数の環境から印刷する場合は,この値を ON に設定してください。DCPS からだけ印刷する場合には, Delayed Output Close の値を OFF のままにしておいても構いません。

Delayed Output Close の設定は,プリンタのコンソールで INTERFACE メニューの NETWORK セクションに DELAY OUT CLOSE として示されます。 *

10.8.2 LAT および AppleTalk の構成

LAT および AppleTalk のキューの構成についての詳細は, 第 10.7.2 項 を参照してください。

これらのプリンタで TCPware を使用している場合,画面上に多数のユーザデータ・メッセージを受信し,次のような OPCOM メッセージを表示してキューが異常終了することがあります。

  %%%%%%%%%%%  OPCOM  21-APR-1999 15:09:53.22  %%%%%%%%%%% 
  Message from user SYSTEM on ZIPPY 
  Queue LN32_RAW: %DCPS-F-EXQUOTA, process quota exceeded 

この問題は,TCPware V5.3-3 とネットワーク・ファームウェア V1.0/4 (990323) を実行している場合に生じることがあります。この問題を回避するには,システム管理者は次のいずれかの手順を実行する必要があります。

  • 次の TCPware コマンドを発行する。
    $ NETCU STOP /TCP
    $ NETCU START /TCP /NOPATH_MTU_DISCOVERY

  • TCPwareTCPware をバージョン V5.3-3 より新しいものにアップグレードする。

  • TCPware パッチ・キット DRIVERS_V533P020 を適用する。

  • プリンタのネットワーク・ファームウェアをアップグレードする。

脚注

* この設定は,LN32 および LNM40 プリンタでバージョン 3.03 より以前のファームウェアを使用している場合には表示されません。


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