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OpenVMS マニュアル


 

OpenVMS ドキュメント
ライブラリ

タイトルページ
目次
まえがき
第1章:インストールの準備
第2章:インストール手順
第3章:インストールの検証
第4章:インストール後の作業
付録A:インストール実行例
付録B:XPG4ロケールデータファイルのインストレーション
付録C:IVPの出力例
付録D:ファイル一覧
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日本語 HP OpenVMS

日本語 HP OpenVMS
V8.4 インストレーション・ガイド


目次 索引

第 1 章
インストールの準備

この章では,日本語 OpenVMS オペレーティング・システムのインストールを実行する前に理解しておきたい内容について説明します。

1.1 インストレーション・キット

日本語 OpenVMS のキットは, Integrity 版と Alpha 版で配布メディアが異なります。日本語 OpenVMS V8.4 のインストレーションに必要な各キットは, 表 1-1 および 表 1-2 に示すメディアに含まれています。

表 1-1 日本語 OpenVMS Integrity V8.4の配布メディア
キット メディア
標準版 OpenVMS Integrity 「HP OpenVMS Version 8.4 for Integrity Servers Operating Environment」DVD
日本語 OpenVMS Integrity 「HP Operating Environments Update for HP OpenVMS on HP Integrity Servers」DVD
VMSI18N キット 「HP OpenVMS Version 8.4 for Integrity Servers Operating Environment」DVD

表 1-2 日本語 OpenVMS Alpha V8.4の配布メディア
キット メディア
標準版 OpenVMS Alpha 「HP OpenVMS Alpha Version 8.4 Operating System」CD
日本語 OpenVMS Alpha 「日本語 HP OpenVMS Alpha Version 8.4 Operating System」CD
VMSI18N キット 「日本語 HP OpenVMS Alpha Version 8.4 Operating System」CD

日本語 OpenVMS のキットには,標準版 OpenVMS を日本語化するためのモジュールのみが含まれています。標準版 OpenVMS がインストールされているシステムに対して日本語 OpenVMS のキットをインストールすることにより, OpenVMS オペレーティング・システムで日本語機能を使用できるようになります。

「HP Operating Environments Update for HP OpenVMS on HP Integrity Servers」DVD および「日本語 HP OpenVMS Alpha Version 8.4 Operating System」CD に含まれている日本語 OpenVMS V8.4 のキット名は以下のとおりです。

Integrity 版: HP-I64VMS-JVMS-V0804--1.PCSI$COMPRESSED
Alpha 版: DEC-AXPVMS-JVMS-V0804--1.PCSI$COMPRESSED



1.2 アップグレード・インストレーション・パス

日本語 OpenVMS V8.4 でサポートするアップグレード・インストレーション・パスは 表 1-3 のとおりです。

表 1-3 サポートするアップグレード・パス
プラットフォーム アップグレード・パス
Integrity版 V8.2-1, V8.3 または V8.3-1H1 から V8.4 へのアップグレード
Alpha版 V7.3-2,V8.2 または V8.3 から V8.4 へのアップグレード

古いバージョンをご使用の場合は,まず上記のサポート・バージョンにアップグレードした後, V8.4 へのアップグレード・インストレーションを実行するか, V8.4 のイニシャル・インストレーションを実行してください。

1.3 日本語 OpenVMS のライセンス

OpenVMS の日本語ライセンスは, OpenVMS Integrity と OpenVMS Alpha で考え方が異なります。以下の項で説明するとおり,OpenVMS Alpha では日本語ライセンスが必要ですが OpenVMS Integrity では必要ありません。

1.3.1 日本語 OpenVMS Integrity のライセンス

日本語 OpenVMS Integrity V8.4 のライセンスは標準版 OpenVMS Integrity V8.4 のライセンスと共通です。標準版 OpenVMS Integrity のライセンスで日本語 OpenVMS Integrity もご使用いただけます。

1.3.2 日本語 OpenVMS Alpha のライセンス

日本語 OpenVMS Alpha V8.4 を使用するために,標準版 OpenVMS のライセンスに加えて日本語 OpenVMS のソフトウェア・ライセンスをシステムに登録しなければなりません。ライセンスの登録は,日本語 OpenVMS Alpha のインストール時に行ってください。ライセンスを登録するための情報は,日本語 OpenVMS Alpha と一緒に出荷される,プロダクト・オーソライゼーション・キー (PAK) に含まれています。PAK はライセンス情報が記載されている用紙です。

日本語 OpenVMS Alpha のライセンスは,インストレーションの前でも後でも登録できますが,インストレーションの前に行うことをお勧めします。ライセンスの登録とキーのロードを行っていない場合は,インストレーションを行うことはできますが,日本語 OpenVMS Alpha を使用したり, IVP を実行したりすることはできません。ライセンスを登録し,ライセンス・キーをロードして初めて,日本語 OpenVMS Alpha を使用したり, IVP を実行したりすることができます。

ライセンスを登録する方法には,次の 2 つがあります。

  1. コマンド・プロシージャ SYS$UPDATE:VMSLICENSE.COM による方法

  2. DCL コマンド LICENSE REGISTER による方法

詳細は『 OpenVMS License Management Utility Manual 』を参照してください。

1.4 必要なソフトウェア

日本語 OpenVMS V8.4 のインストールには,次のソフトウェアが必要になります。

  • 標準版 OpenVMS V8.4

  • XPG4 ロケール・データ・ファイル・キット (VMSI18N キット)



1.4.1 標準版 OpenVMS V8.4

日本語 OpenVMS V8.4 をインストールするためには,システムに標準版 OpenVMS V8.4 がインストールされていることが必要です。標準版のインストレーション手順については『HP OpenVMS V8.4 インストレーション・ガイド[翻訳版]』を参照してください。

1.4.2 XPG4 ロケール・データ・ファイル

標準版 OpenVMS V8.4 のインストール後,日本語 OpenVMS V8.4 をインストールする前に, XPG4 ロケール・データ・ファイル・キット (VMSI18N キット) のインストールが必要です。ロケール・データ・ファイルは,標準版 OpenVMS Alpha V6.2 以降でサポートされている XPG4 ランタイム・ライブラリおよびユーテリティで使用されるもので,独立したキット (VMSI18N キット) で提供されています。

VMSI18N キットのキット名は以下のとおりです。

Integrity 版: HP-I64VMS-VMSI18N-V0804--1.PCSI$COMPRESSED
  「HP OpenVMS Version 8.4 for Integrity Servers Operating Environment」DVD に含まれています。
Alpha 版: DEC-AXPVMS-VMSI18N-V0804--1.PCSI$COMPRESSED
  「日本語 HP OpenVMS Alpha Version 8.4 Operating System」CD に含まれています。



1.4.3 レイヤード・ソフトウェアのバージョン

ここでは,日本語 OpenVMS V8.4 でサポートする主なレイヤード・ソフトウェアのバージョンについて説明します。

日本語 OpenVMS V8.4 でサポートされる日本語 DECwindows Motif のバージョンは V1.7 以上です。

OpenVMS V8.4 がサポートする TCP/IP Services のバージョンは V5.7 以上です。

日本語 TCP/IP Services 製品は提供されませんので,標準版の TCP/IP Services をご使用ください。

1.5 インストレーションに必要な特権

  • POLYCENTER ユーティリティの実行のために,少なくとも CMKRNL,OPER,SYSLCK,SYSPRV,TMPMBX の特権が必要です。

  • その他,日本語 OpenVMS V8.4 の JSY$STARTUP.COM の実行のために, PRMGBL,SYSGBL,DETACH,PHY_IO,SYSNAM の特権が必要です。



1.6 必要なディスク容量

日本語 OpenVMS V8.4 をインストールするために必要なディスクの空きブロックは,下記のとおりです。

プラットフォーム 必要なディスク容量
Integrity サーバ 120000 ブロック
AlphaServer 110000 ブロック

ディスクの空きブロックが十分でないときは,不必要なファイルを消すなどの処置をとってください。

なお,現在のディスクの空きブロックは,次のようにして調べることができます。

     $ SHOW DEVICE device-name    



1.7 必要なシステム・パラメータ

日本語 OpenVMS Integrity V8.4 のインストールに必要な空きグローバル・ページおよび空きグローバル・セクションは下記のとおりです。

プラットフォーム 空きグローバル・ページ 空きグローバル・セクション
OpenVMS Integrity 20000 ページ 115 セクション
OpenVMS Alpha 12000 ページ 66 セクション

日本語 OpenVMS V8.4 のインストレーション・プロシージャは,グローバル・ページおよびグローバル・セクションの空きを調べ,その値が上記の数字に満たない場合はインストレーションを中断します。

現在のシステムのグローバル・ページおよびグローバル・セクションの空きは,次のようにして調べることができます。

     $ WRITE SYS$OUTPUT F$GETSYI("FREE_GBLPAGES")    
     $ WRITE SYS$OUTPUT F$GETSYI("FREE_GBLSECTS") 

グローバル・ページ, およびグローバル・セクション の値は次のようにして変更することができます。

  1. SYS$SYSTEM:MODPARAMS.DAT に追加
    次のような行を SYS$SYSTEM:MODPARAMS.DAT に加えてください。

        GBLPAGES=<グローバル・ページの値(ページレット)> 
        GBLSECTIONS=<グローバル・セクションの値> 
    


    あるいは,次のような行でもかまいません。

        ADD_GBLPAGES=<追加するグローバル・ページの値(ページレット)>
        ADD_GBLSECTIONS=<追加するグローバル・セクションの値>
    


  2. AUTOGENを実行
    次のコマンドで AUTOGEN を実行してください。

        $ @SYS$UPDATE:AUTOGEN GETDATA REBOOT NOFEEDBACK 
    


    システムがシャット・ダウンされリブートされます。グローバル・ページとグローバル・セクションの値は, SYS$SYSTEM:MODPARAMS.DAT に書かれた値に変更されます。



1.8 システム・ディスクのバックアップ

インストレーション中に問題が発生したときのために,必要に応じてあらかじめシステム・ディスクのバックアップを作成しておくことをお勧めします。バックアップ実行の詳細については,『 OpenVMS システム管理者マニュアル』を参照してください。


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