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OpenVMS マニュアル


 

OpenVMSマニュアル
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タイトルページ
目次
まえがき
第1部:新機能
第1章:V8.4の新機能概要
第2章:一般ユーザ機能
第3章:仮想化機能
第4章:性能の強化
第5章:耐障害性およびクラスタ機能
第6章:ストレージ・デバイスとI/Oのサポート
第7章:セキュリティ機能
第8章:システム管理機能
第9章:プログラミング機能
第10章:関連製品の新機能
第2部:英文ドキュメント
第11章:ドキュメントの概要
第12章:ドキュメントの提供形態
第13章:マニュアルの説明
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HP OpenVMS
V8.4 新機能説明書


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OpenVMS Version 8.4 より前のバージョンでは, /CACHE あるいは /NOCACHE 修飾子を指定してディスクをマウントすることで,データ・キャッシュ XFC およびメタデータ・キャッシュ XQP の両方が有効あるいは無効に設定されました。

OpenVMS Version 8.4 では, XQP キャッシュとは独立して XFC キャッシュを有効/無効にすることができます。 MOUNT コマンドの /CACHE 修飾子で新しい 2 つの値 DATA および NODATA を使用することで, XFC キャッシュを有効あるいは無効に設定できるようになりました。

以下に,XFC キャッシュを有効/無効に設定するいくつかの例を示します。

  • 下記のコマンドにより,ディスクの XFC が有効になります。 /CACHE=DATA 修飾子は MOUNT コマンドのデフォルト値です。

          $ MOUNT/CACHE=DATA 
          _$ $1$DGA0: FILES WORK 
          %MOUNT-I-MOUNTED, FILES mounted on $1$DGA0: (NODE_NAME) 
    

  • 下記のコマンドは,ディスクの XFC を無効にします。 /NOCACHE も /CACHE=NODATA を意味します。この新しい修飾子はメタデータ (XQP) キャッシュの処理には影響を与えません。

         $ MOUNT/CACHE=NODATA 
         _$ $1$DGA0: FILES WORK 
         %MOUNT-I-MOUNTED, FILES mounted on $1$DGA0: (NODE_NAME) 
    

  • 下記のコマンドは,データ,すなわち XFC およびメタデータ XQP キャッシュを無効にします。 /NOCACHE 修飾子は /CACHE=NODATA を意味します。

        $ MOUNT/NOCACHE 
        _$ $1$DGA0: FILES WORK 
        %MOUNT-I-MOUNTED, FILES mounted on $1$DGA0: (NODE_NAME) 
    



2.7.1 混成クラスタにおける影響

/CACHE 修飾子の新しい値 DATA および NODATA は以前のバージョンの OpenVMS ではサポートされません。このため,OpenVMS のバージョン混成クラスタでは, OpenVMS Version 8.4 システムから /CLUSTER および /CACHE=[NO]DATA を指定してボリュームをマウントしようとすると,MOUNT-F-BADPARAM エラーにより古いバージョンの OpenVMS システムで処理が失敗します (%MOUNT-W-RMTMNTFAIL)。

2.8 Mail ユーティリティの拡張

この節では,OpenVMS Version 8.4 における Mail ユーティリティの拡張について説明します。

2.8.1 メール・ヘッダでの 255 文字以上のサポート

RFC 2822 標準に従い,メール・ヘッダにおける 255 文字以上のサポートが追加されました。ヘッダには Subject,TO,CC,FROM フィールドなどの属性が含まれます。最大で 998 文字のヘッダがサポートされます。

2.8.2 メール転送エントリの制限の緩和

転送ユーザ名の文字列長は 31 文字から 255 文字へ増加しています。長い文字数のユーザ名を使用したい場合は,DCL_CTLFLAGS のビット 5 を設定します。このビット設定すると,長さが 255 文字までのユーザ名が使用できるようになります。このビットをクリアしてもこの動作は変更されずにそのまま残り, 255 文字のユーザ名がサポートされます。 31 文字の設定に戻すことはできません。

2.9 高精度時間

High Precision Time ($GETTIM_PREC) システム・サービスは 64-bit フォーマットの現在時刻を返します。クォドワードは,1858 年 11月 17日からの 100 ナノ秒の数です

システム時間が修正される頻度は, Integrity サーバと Alpha システムのプラットフォーム間で異なります。一般に,システム時間は 1 ミリ秒に 1 回の割合で更新されます。 Integrity サーバでは, $GETTIM_PREC は,システム時間の最後の更新から 1 ミリ秒の経過時間を考慮してシステム時間を返します。

このサービスの引数には,既存のシステム・サービス SYS$GETTIM の引数と同じものが使用できます。ただし新しい状態戻り値として,高精度時間が得られず 1 ミリ秒が考慮されていない時間が返されたことを示す SS$_LOWPREC が追加されています。

Alpha システムでは,このサービスは $GETTIM サービスと同等で,最後に更新されたシステム時間が返されます。正常終了の場合,Alpha におけるこのサービスの状態は SS$_LOWPREC です。


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