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OpenVMS マニュアル |
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HP OpenVMS
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2.7 XFC の有効/無効のマウント時の切り替え |
OpenVMS Version 8.4 より前のバージョンでは, /CACHE あるいは /NOCACHE 修飾子を指定してディスクをマウントすることで,データ・キャッシュ XFC およびメタデータ・キャッシュ XQP の両方が有効あるいは無効に設定されました。
OpenVMS Version 8.4 では, XQP キャッシュとは独立して XFC キャッシュを有効/無効にすることができます。 MOUNT コマンドの /CACHE 修飾子で新しい 2 つの値 DATA および NODATA を使用することで, XFC キャッシュを有効あるいは無効に設定できるようになりました。
以下に,XFC キャッシュを有効/無効に設定するいくつかの例を示します。
$ MOUNT/CACHE=DATA _$ $1$DGA0: FILES WORK %MOUNT-I-MOUNTED, FILES mounted on $1$DGA0: (NODE_NAME) |
$ MOUNT/CACHE=NODATA _$ $1$DGA0: FILES WORK %MOUNT-I-MOUNTED, FILES mounted on $1$DGA0: (NODE_NAME) |
$ MOUNT/NOCACHE _$ $1$DGA0: FILES WORK %MOUNT-I-MOUNTED, FILES mounted on $1$DGA0: (NODE_NAME) |
/CACHE 修飾子の新しい値 DATA および NODATA は以前のバージョンの OpenVMS ではサポートされません。このため,OpenVMS のバージョン混成クラスタでは, OpenVMS Version 8.4 システムから /CLUSTER および /CACHE=[NO]DATA を指定してボリュームをマウントしようとすると,MOUNT-F-BADPARAM エラーにより古いバージョンの OpenVMS システムで処理が失敗します (%MOUNT-W-RMTMNTFAIL)。
2.8 Mail ユーティリティの拡張
この節では,OpenVMS Version 8.4 における Mail ユーティリティの拡張について説明します。
2.8.1 メール・ヘッダでの 255 文字以上のサポート
RFC 2822 標準に従い,メール・ヘッダにおける 255 文字以上のサポートが追加されました。ヘッダには Subject,TO,CC,FROM フィールドなどの属性が含まれます。最大で 998 文字のヘッダがサポートされます。
2.8.2 メール転送エントリの制限の緩和
転送ユーザ名の文字列長は 31 文字から 255 文字へ増加しています。長い文字数のユーザ名を使用したい場合は,DCL_CTLFLAGS のビット 5 を設定します。このビット設定すると,長さが 255 文字までのユーザ名が使用できるようになります。このビットをクリアしてもこの動作は変更されずにそのまま残り, 255 文字のユーザ名がサポートされます。 31 文字の設定に戻すことはできません。
2.9 高精度時間
High Precision Time ($GETTIM_PREC) システム・サービスは 64-bit フォーマットの現在時刻を返します。クォドワードは,1858 年 11月 17日からの 100 ナノ秒の数です
システム時間が修正される頻度は, Integrity サーバと Alpha システムのプラットフォーム間で異なります。一般に,システム時間は 1 ミリ秒に 1 回の割合で更新されます。 Integrity サーバでは, $GETTIM_PREC は,システム時間の最後の更新から 1 ミリ秒の経過時間を考慮してシステム時間を返します。
このサービスの引数には,既存のシステム・サービス SYS$GETTIM の引数と同じものが使用できます。ただし新しい状態戻り値として,高精度時間が得られず 1 ミリ秒が考慮されていない時間が返されたことを示す SS$_LOWPREC が追加されています。
Alpha システムでは,このサービスは $GETTIM サービスと同等で,最後に更新されたシステム時間が返されます。正常終了の場合,Alpha におけるこのサービスの状態は SS$_LOWPREC です。
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