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OpenVMS マニュアル |
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HP OpenVMS
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目次 | 索引 |
2.7 LC_TIME カテゴリ |
LC_TIME カテゴリは,日付/時刻情報を書式化する上での規則および記号を定義します。このカテゴリは LC_TIME ヘッダではじまり, END LC_TIME トレーラで終了します。
LC_TIME カテゴリ・キーワードに対するオペランドはすべて,文字列または整数値として定義されます。文字列値は,二重引用符(")で囲まれます。値はすべて,1つ以上の空白文字(スペースまたはタブ)により,定義しているキーワードと区切られます。二重引用符が2つ並んでいる場合("")は,未定義の文字列値を示します。なお,LC_TIMEカテゴリを照会して,日付/時刻形式の要素を表すコマンドおよびサブルーチンは,フィールド記述子を使用します。このフィールド記述子については,後で説明します。
表 2-7 は, LC_TIME カテゴリで認識される文キーワードの一覧です。
2.7.1 キーワード
キーワード | 説明 |
---|---|
copy | このカテゴリの定義として使用する,既存のロケール名を指定する。
copy文を指定すると,他のキーワードは指定できない。 |
abday | %aフィールド記述子に対応する,曜日の短縮名を定義する。
認識される値は,セミコロンで区切られた7つの文字列で構成される。最初の文字列が週の最初の曜日の短縮名(Sun), 2 番目の文字列が週の 2 番目の曜日の短縮名,以降についても同様に対応する。 |
day | %Aフィールド記述子に対応する,曜日の完全名を定義する。
認識される値は,セミコロンで区切られた 7 つの文字列で構成される。最初の文字列が週の最初の曜日の完全名(Sunday), 2 番目の文字列が週の 2 番目の曜日の完全名,以降についても同様に対応する。 |
abmon | %b フィールド記述子に対応する,月の短縮名を定義する。
認識される値は,セミコロンで区切られた 12 個の文字列で構成される。最初の文字列が最初の月の短縮名(Jan),2 番目の文字列が2番目の月の短縮名,以降についても同様に対応する。 |
mon | %B フィールド記述子に対応する,月の完全名を定義する。
認識される値は,セミコロンで区切られた 12 個の文字列で構成される。最初の文字列が最初の月の完全名 (January) ,2 番目の文字列が2番目の月の完全名,以降についても同様に対応する。 |
d_t_fmt | %cフィールド記述子に対応する,標準の日付/時刻形式に使用される文字列を定義する。文字列には,文字とフィールド記述子の任意の組み合わせを指定できる。 |
d_fmt | %x フィールド記述子に対応する,標準の日付形式に使用される文字列を定義する。文字列には,文字とフィールド記述子の任意の組み合わせを指定できる。 |
t_fmt | %X フィールド記述子に対応する,標準の時刻形式に使用される文字列を定義する。文字列には,文字とフィールド記述子の任意の組み合わせを指定できる。 |
am_pm | %p フィールド記述子に対応する, a.m. (午前)および p.m. (午後)を表すのに使用される文字列を定義する。
認識される値は,セミコロンで区切られた 2 つの文字列で構成される。最初の文字列が a.m. 指定,2 番目の文字列が p.m. 指定に対応する。 |
t_fmt_ampm |
am_pm 値 ( %p フィールド記述子 ) を含む,標準の 12 時間表示の時刻形式に使用される文字列を定義する。
この文は,%r フィールド記述子に対応する。文字列には,文字列とフィールド記述子の任意の組み合わせが指定できる。文字列が空の場合,12 時間形式がロケールでサポートされることはない。 |
era | ロケールにおける,年の数えかた,および各年号での表示のしかたを定義する。これは,%E フィールド記述子に対応する。
年号ごとに,次の形式で1つの文字列を指定する必要がある。
年号文字列編集形式の変数は,次のように定義される。
|
era_d_fmt | %Ex フィールド記述子に対応する,代替年号形式の日付を表すのに使用される文字列を定義する。文字列には,文字とフィールド記述子の任意の組み合わせを指定できる。 |
era_t_fmt | strftime, strptime,および wcsftime に対して,%EX フィールド記述子で表される,ロケールの代替時刻形式を定義する。 |
era_d_t_fmt | strftime, strptime,および wcsftime に対して,%Ec フィールド記述子で表される,ロケールの代替日付/時刻形式を定義する。 |
alt_digits | %O フィールド記述子に対応する,数値用の代替文字列を定義する。
認識される値は,セミコロンで区切られた文字列のグループで構成される。先頭の文字列が0 (ゼロ)の代替文字列,2 番目の文字列が 1 の代替文字列,以降についても同様に対応する。最大で 100 個の代替文字列を指定できる。 |
LC_TIME ロケール定義ソース・ファイルは,フィールド記述子を使用して,日付/時刻形式の要素を表します。これらのフィールド記述子を組み合わせて,別のフィールド記述子を作成したり,日付/時刻形式文字列を作成することができます。フィールド記述子と他の文字を含む書式化文字列で使用される場合,フィールド記述子は,その現在の値で置き換えられます。他の文字はすべて,変更されることなくコピーされます。 表 2-8 は,時刻を書式化するときに LC_TIME カテゴリを照会するコマンドおよびサブルーチンによって使用される,フィールド記述子の一覧です。
2.7.2 フィールド記述子
フィールド記述子 | 内容 |
---|---|
%a | abday文で定義される曜日の短縮名(Sunなど)を表す。 |
%A | day文で定義される曜日の完全名(Sundayなど)を表す。 |
%b | abmon文で定義される月の短縮名(Janなど)を表す。 |
%B | month文で定義される月の完全名(Januaryなど)を表す。 |
%c | d_t_fmt文で定義される日付/時刻形式を表す。 |
%C | 世紀を10進数(00〜99)で表す。 |
%d | 月のうちの日を10進数(01〜31)で表す。 |
%D | 日付を%m/%d/%yの形式(01/31/91など)で表す。 |
%e | 月のうちの日を10進数(1〜31)で表す。
月のうちの日が2桁の数字でない場合,先頭の桁にはスペース文字が詰められる。 |
%Ec | ロケールに対して,代替の日時表示を指定する。 |
%EC | ロケールの代替表示において,基準となる年(年号)の名前を指定する。 |
%Ex | ロケールに対して,代替の日付表示を指定する。 |
%Ey | ロケールの代替表示において, %EC (年のみ)からのオフセットを指定する。 |
%EY | 完全な代替年表示を指定する。 |
%h | abmon文で定義される月の短縮名(Janなど)を表す。このフィールド記述子は,%bフィールド記述子の機能に等しい。 |
%H | 24時間形式の時刻を10進数(00〜23)で表す。 |
%I | 12時間形式の時刻を10進数(01〜12)で表す。 |
%j | 年間通算日を10進数(001〜366)で表す。 |
%m | 月を10進数(01〜12)で表す。 |
%M | 分を10進数(00〜59)で表す。 |
%n | 改行文字を指定する。 |
%Od | 月のうちの日を,ロケールの代替数値シンボルで指定する。 |
%Oe | 月のうちの日を,ロケールの代替数値シンボルで指定する。 |
%OH | 時間(24時間形式)を,ロケールの代替数値シンボルで指定する。 |
%OI | 時間(12時間形式)を,ロケールの代替数値シンボルで指定する。 |
%Om | 月をロケールの代替数値シンボルで指定する。 |
%OM | 分をロケールの代替数値シンボルで指定する。 |
%OS | 秒をロケールの代替数値シンボルで指定する。 |
%OU | 年頭からの週数(日曜日を週の最初の曜日とする)を,ロケールの代替数値シンボルで指定する。 |
%Ow | 曜日をロケールの代替表示の番号で指定する(Sunday = 0)。 |
%OW | 年頭からの週数(月曜日を週の最初の曜日とする)を,ロケールの代替数値シンボルで指定する。 |
%Oy | 年(%Cからのオフセット)を,ロケールの代替数値シンボルで指定する。 |
%p | am_pm文で定義される a.m.またはp.m.文字列を表す。 |
%r | t_fmt_ampm文で定義される a.m./p.m.表記を伴う12時間形式の時刻を表す。 |
%S | 秒を10進数(00〜59)で表す。 |
%t | タブ文字を指定する。 |
%T | 24時間形式の時刻を%H:%M:%S (16:55:15など)の形式で表す。 |
%U | 年頭からの週数を10進数(00〜53)で表す。
日曜日,または day文で定義される曜日を週の最初の曜日として,このフィールド記述子の値が計算される。 |
%w | 曜日を10進数(0〜6)で表す。
日曜日,または day文で定義される曜日を0 (ゼロ)として,このフィールド記述子の値が計算される。 |
%W | 年頭からの週数を10進数(00〜53)で表す。
月曜日,または day文で定義される曜日を週の最初の曜日として,このフィールド記述子の値が計算される。 |
%x | d_fmt文で定義される日付形式を表す。 |
%X | t_fmt文で定義される時刻形式を表す。 |
%y | 世紀の年(00〜99)を表す。 |
%Y | 年を10進数(1989など)で表す。 |
%% | % (パーセント記号)文字を指定する。 |
ロケール定義ソース・ファイルに指定される LC_TIME カテゴリのサンプルを次に示します。
2.7.3 ロケール定義のサンプル
LC_TIME # #Abbreviated weekday names (%a) abday "<S><u><n>";"<M><o><n>";"<T><u><e>";"<W><e><d>";\ "<T><h><u>";"<F><r><i>";"<S><a><t>" #Full weekday names (%A) day "<S><u><n><d><a><y>";"<M><o><n><d><a><y>";\ "<T><u><e><s><d><a><y>";"<W><e><d><n><e><s><d><a><y>";\ <T><h><u><r><s><d><a><y>";"<F><r><i><d><a><y>";\ <S><a><t><u><r><d><a><y>" #Abbreviated month names (%b) abmon "<J><a><n>";"<F><e><b>";"<M><a><r>";"<A><P><r>";\ "<M><a><y>";"<J><u><n>";"<J><u><l>";"<A><u><g>";\ <S><e><P>";"<O><c><t>";"<N><o><v>";"<D><e><c>" #Full month names (%B) mon "<J><a><n><u><a><r><y>";"<F><e><b><r><u><a><r><y>";\ "<M><a><r><c><h>";"<A><P><r><i><l>";"<M><a><y>";\ <J><u><n><e>";"<J><u><l><y>";"<A><u><g><u><s><t>";\ "<S><e><P><t><e><m><b><e><r>";"<O><c><t><o><b><e><r>";\ <N><o><v><e><m><b><e><r>";"<D><e><c><e><m><b><e><r>" #Date-and-time format (%c) #Note that for improved readability, this section uses actual #characters, rather than symbolic names, and is inconsistent with #the other sections in this example. This is bad form. #In practice, symbolic names should be used. d_t_fmt "%a %b %d %H:%M:%S %Y" # #Date format (%x) d_fmt "%m/%d/%y" # #Time format (%X) t_fmt "%H:%M:%S" # #Equivalent of AM/PM (%p) am_pm "<A><M>";"<P><M>" # #12-hour time format (%r) #Note that for improved readability, this section uses actual #characters, rather than symbolic names, and is inconsistent with #the other sections in this example. This is bad form. #In practice, symbolic names should be used. t_fmt_ampm "%I:%M:%S %p" # era "+:0:0000/01/01:+*:AD:%Ey %EC";\ "+:1:-0001/12/31:-*:BC:%Ey %EC" era_d_fmt "" alt_digits "<0><t><h>";"<1><s><t>";"<2><n><d>";"<3><r><d>";\ "<4><t><h>";"<5><t><h>";"<6><t><h>";"<7><t><h>";\ "<8><t><h>";"<9><t><h>";"<1><0><t><h>" # END LC_TIME |
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