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この章では,OpenVMS Alpha および OpenVMS VAX オペレーティング・システムのインストールとアップグレードに関する情報をまとめます。
この章で説明するインストールとアップグレードに関する注意事項は,次のように分類されています。
レイヤード・プロダクトのインストールとサポートに関する情報については, 第 3 章 を参照してください。
ハードウェアおよびファームウェアのリリース・ノートについては, 付録 B を参照してください。
2.1 Alpha とVAX に共通のインストールとアップグレードに関する情報
ここでは,OpenVMS Alpha と OpenVMS VAX に共通のインストールとアップグレードに関する情報をまとめます。
Alpha 固有の注意事項については, 第 2.2 節 を参照してください。
VAX 固有のインストールとアップグレードに関する注意事項については, 第 2.3 節 を参照してください。
2.1.1 一部の OpenVMS クラスタ・システムで必要な互換性キット
OpenVMS バージョン 7.3 を OpenVMS クラスタ・システムにインストールする場合には,複合バージョン・クラスタであっても,複合アーキテクチャ・クラスタであっても,特定の修正キットを (まだインストールしていない場合には) インストールする必要があります。詳細については, 第 5.10.5 項
を参照してください。
2.1.2 ネットワーキング・オプション
V7.3
OpenVMS では,使用するネットワーク・プロトコルを柔軟に選択できます。 DECnet が必要な場合も,TCP/IP が必要な場合も,OpenVMS ではネットワークにとって最適なプロトコルあるいはプロトコルの組み合わせを選択できます。 OpenVMS では,Compaq のネットワーキング製品もサード・パーティのネットワーキング製品も,共にサポートされます。
OpenVMS バージョン 7.3 のインストール手順で,次の Compaq ネットワーキング・ソフトウェアをインストールすることができます。
TCP/IP Services と DECnet はシステムで同時に実行できます。 Compaq DECnet-Plus for OpenVMS および TCP/IP Services をシステムにインストールしておけば,TCP/IP ネットワークを介して DECnet アプリケーション, OSI アプリケーション,またはその両方を実行できます。 DECnet を TCP/IP (RFC 1859) を介して実行する方法と, OSI を TCP/IP (RFC 1006) を介して実行する方法の詳細については,『DECnet-Plus for OpenVMS Management Guide 』を参照してください。
(2 つの DECnet 製品をシステムで同時に実行することはできません)
DECnet-Plus には DECnet フェーズ IV 製品のすべての機能に加えて, TCP/IP または OSI プロトコルを介して DECnet を実行する機能も含まれています。
Prior Version Support 契約を結ばれているお客様に対しては, DECnet フェーズIV がサポートされます。 Prior Version Support サービスの詳細については, 第 1.3 節 を参照してください。
また,OpenVMS をインストールした後で,サポートされるサード・パーティ・ネットワーキング製品をインストールすることもできます。
インストールの後で Compaq ネットワーキング・ソフトウェアを構成したり管理したりする方法については, 表 2-1 に示されているマニュアルを参照してください。オンライン形式のマニュアルは, OpenVMS Documentation CD-ROM で提供されます。印刷物が必要な場合は,弊社へご注文ください。
Compaq TCP/IP Services for OpenVMS | |
---|---|
Compaq TCP/IP Services for OpenVMS Installation and Configuration | AA--LU49M--TE 1 |
Compaq TCP/IP Services for OpenVMS Management | AA--LU50L--TE 1 |
Compaq TCP/IP Services for OpenVMS Management Commands Reference | AA--PQQGH--TE 1 |
Compaq TCP/IP Services for OpenVMS Sockets API and System Services Programming | AA--LU51L--TE 1 |
Compaq TCP/IP Services for OpenVMS Tuning and Troubleshooting | AA--RN1VA--TE 1 |
Compaq TCP/IP Services for OpenVMS Guide to IPv6 | AA--RNJ3A--TE 1 |
Compaq TCP/IP Services for OpenVMS SNMP Programming and Reference | AA--R04BC--TE 1 |
DECnet-Plus for OpenVMS (Phase V) | |
DECnet-Plus for OpenVMS Installation and Basic Configuration | AA--QPSUB--TE |
DECnet-Plus for OpenVMS Applications Installation and Advanced Configuration | AA--QPSVB--TE |
DECnet-Plus for OpenVMS Network Management | AA--R1UHA--TE |
DECnet for OpenVMS (Phase IV) | |
DECnet for OpenVMS Guide to Networking | AA--PV5ZA--TK |
DECnet for OpenVMS Networking Manual | AA--PV60A--TK |
DECnet for OpenVMS Network Management Utilities | AA--PV61A--TK |
V7.3
PATHWORKS V6.0D for OpenVMS (Advanced Server) および Compaq Advanced Server V7.3 for OpenVMS は,OpenVMS バージョン 7.3 とともに発送され, OpenVMS システムにファイル・サービスとプリント・サービスを提供します。
Advanced Server V7.3 for OpenVMS は,OpenVMS Alpha バージョン 7.2-1 と 7.3 のみで動作します。これはPATHWORKS バージョン 6.0を基にしており,その後継となるものです。 PATHWORKS V6.0D for OpenVMS は,OpenVMS Alpha バージョン 6.2, 7.2-1, および 7.3,OpenVMS VAX バージョン 6.2, 7.2, および 7.3 で動作します。
OpenVMS V7.3 で実行する場合,PATHWORKS サーバと Advanced Server for OpenVMS サーバを最新バージョンにアップグレードする必要があります。 V6.0D より前の PATHWORKS サーバと V7.3 より前の Advanced Server for OpenVMS サーバを OpenVMS バージョン 7.3 で実行することはできません。
PATHWORKS V6.0 サーバと Advanced Server V7.2x サーバのアップグレードについては, 第 2.1.4 項 および 第 2.1.5 項 を参照してください。
Advanced Server for OpenVMS 製品については, 第 3.2 節 も参照してください。
2.1.4 PATHWORKS V6.0 Advanced Servers を実行するシステムのアップグレード
V7.3
PATHWORKS V6.0D for Open VMS へのアップグレード
旧バージョンの PATHWORKS for OpenVMS (Advanced Server) を実行中の OpenVMS システムをアップグレードする場合,次の手順を実行します。
Advanced Server V7.3 for OpenVMS へのアップグレード
PATHWORKS for OpenVMS サーバを Advanced Server V7.3 for OpenVMS にアップグレードする手順は,次のとおりです。
PATHWORKS (LAN Manager) サーバについては, 第 3.3.2 項
を参照してください。 Advanced Server for OpenVMS 製品については, 第 3.2 節
を参照してください。
2.1.5 Advanced Server for OpenVMS V7.2 または V7.2A のアップグレード
V7.3
Advanced Server for OpenVMS サーバをアップグレードするには,次の手順を実行します。
OpenVMS レジストリのプロトコルが変更されているため,同じクラスタ内で OpenVMS Alpha バージョン 7.3 システムと他のバージョンのシステムの Advanced Server for OpenVMS ソフトウェアを実行することはできません。 |
Advanced Server for OpenVMS 製品の詳細については,
第 3.2 節 を参照してください。
2.1.6 エラーを分析するには DECevent バージョン 3.1 以上が必要
V7.3
サポートされているコンピュータで OpenVMS エラー・ログ・ファイルを分析するには,DECevent バージョン 3.1 以上が必要です。
OpenVMS バージョン 7.0 およびそれ以前のリリースでは,オペレーティング・システムのインストールまたはアップグレード時に DECevent DCL コマンドの DIAGNOSE が定義されていました。
OpenVMS バージョン 7.3 をインストールすると,DIAGNOSE コマンドは無効になります。DIAGNOSE コマンドを有効にするには, OpenVMS バージョン 7.3 をインストールした後 , DECevent バージョン 2.9 をインストールしなければなりません (Compaq Systems Tool CD-ROM に格納されている DECevent キットにあります)。この操作を実行しないで DIAGNOSE コマンドを実行しようとすると,次のシステム・メッセージが出力されます。
$ DIAGNOSE [parameters] %DIA-E-NOINSTAL, DIAGNOSE has not been installed on this system |
DECevent の詳細については,『Compaq OpenVMS システム管理者マニュアル (下巻)』を参照してください。
2.1.7 DECnet-Plus のインストール時の PCSI-I-RETAIN メッセージ
V7.2
OpenVMS バージョン 7.3 にアップグレードし,かつ システムに DCE for OpenVMS または DECnet-Plus for OpenVMS がインストールされている場合には,DECnet-Plus をインストールすると,次のファイルに対して PCSI-I-RETAIN 情報メッセージが出力されます。
[SYSEXE]DTSS$SET_TIMEZONE.EXE
[SYSLIB]DTSS$RUNDOWN.EXE
[SYSUPD]DTSS$TIMEZONE_RULES.DAT
[SYSLIB]DTSS$SHR.EXE
次の例を参照してください。
%PCSI-I-RETAIN, file [SYSEXE]DTSS$SET_TIMEZONE.EXE was not replaced because file from kit has a lower generation number |
これらのメッセージは無視してもかまいません。 DECnet-Plus キットは正しくインストールされています。
2.1.8 レイヤード・プロダクトとともに DECwindows をインストールすると大きさが不十分なグローバル・セクションを生成
V7.3
Compaq DECwindows を一部のレイヤード・プロダクトとともにインストールすると,スタートアップに必要なグローバル・セクションが生成されません。 DECwindows とその他のレイヤード・プロダクトをともにインストールすると, DECwindows がリブート後の最初のシステム・スタートアップに失敗し,コンソールに次のようなメッセージが表示されます。
%DECW-W-BADVALUE, Free GBLSECTIONS is 251, should be at least 280 |
この段階で DECwindows は AUTOGEN を実行するかどうかを求めます。
Do you want the system to run AUTOGEN for you [YES]? |
DECwindows を起動するには SYSGEN パラメータを再設定する必要があります。「YES」と入力すると,AUTOGEN によりこれらのパラメータが変更され,システムがリブートされますが,DECwindows は起動しません。「NO」と入力すると,AUTOGEN が実行されず,リブートされません。そのため,手動でログインし,DECwindows を起動できるように SYSGEN パラメータを設定します。
DECwindows を起動するには,次の手順を実行します。
Do you want the system to run AUTOGEN for you [YES]? |
MIN_GBLSECTIONS = 700 |
$ @SYS$UPDATE:AUTOGEN GETDATA TESTFILES NOFEEDBACK $ @SYS$UPDATE:AUTOGEN GENPARAMS REBOOT NOFEEDBACK |
$ @SYS$MANAGER:DECW$GETPARAMS.COM |
2.1.9 ミニマム・スタートアップによるブートの夏時間エラー・メッセージ
V7.3
ミニマム・スタートアップ (STARTUP_P1 "MIN") でブートする場合,夏時間調整が不能であることを表すメッセージがジョブ・コントローラにより表示されます。
%JBC-W-SYSERROR, SYS$MANAGER:JBC$DST_COMMAND.COM daylight savings time process failed system service error at PC 00000000 |
これは,ミニマム・スタートアップ手順でシステム時間に適用可能な効果を知らせるための正常な情報です。 (アップグレードやインストール中に)システムのスタートアップ条件に影響がない場合は,無視してかまいません。
2.2 Alpha 固有のインストールとアップグレードに関する情報
ここで説明するリリース・ノートは,OpenVMS Alpha オペレーティング・システムのインストールまたはアップグレードのみに関係しています。 Alpha システムと VAX システムの両方に関係する注意事項については,
第 2.1 節
を参照してください。 OpenVMS Alpha バージョン 7.3 のインストールまたはアップグレードの詳細については,『OpenVMS Alpha Version 7.3 Upgrade and Installation Manual』を参照してください。
2.2.1 OpenVMS V7.2-1 から OpenVMS V7.3 へのアップグレードでのレジストリに関する注意事項
V7.3
OpenVMS Version 7.3 のレジストリ・コンポーネントは,OpenVMS Version 7.2-1 のレジストリ・コンポーネントと互換性がないため,Alpha クラスタ・メンバを V7.2-1 から V7.3 にアップグレードする場合は特殊な手順を実行します。
クラスタ内のすべての Alpha ノードを同時にアップグレードするには,アップグレード前にレジストリとこのレジストリを使用中のすべてのアプリケーションだけをシャットダウンし,アップグレード後にスタートアップでこのシャットダウン手順を逆に実行します。
クラスタ内の一部のノードだけを同時にアップグレードする場合,レジストリ・サーバとアプリケーションは,同一クラスタ内の V7.2-1 ノードだけ,または V7.3 ノードだけのどちらか一方でしか実行できないことに注意してください。そのため,クラスタ内の各ノードをアップグレードする前に,そのノードで次の製品をスタートアップしないでください。
V7.3 ノードのレジストリ・サービスを使用してレジストリとアプリケーションをスタートアップする直前に,クラスタ内の残りのレジストリ・ベースのアクティビティをすべてシャットダウンする必要があります。
OpenVMS V7.2-1 で Compaq Advanced Server for OpenVMS を実行している場合は, OpenVMS V7.2-1 ノードを OpenVMS V7.3 にアップグレードする前にすべてのノードを Advanced Server for OpenVMS V7.3 にアップグレードする必要があります。 |
OpenVMS NT レジストリで実行中のシステムを V7.2-1 から V7.3 にアップグレードするには,次の手順を実行します。
$ @SYS$STARTUP:DCOM$SHUTDOWN.COM |
Advanced Server は,次のコマンドでシャットダウンします。
$ @SYS$STARTUP:PWRK$SHUTDOWN.COM |
$ MCR REG$CP CREATE SNAPSHOT |
$ MCR REG$CP EXPORT DATABASE [/LOG/OUTPUT=filename] |
$ SHOW SERVER REGISTRY/MASTER |
$ SET SERVER REGISTRY/CLUSTER/EXIT |
クラスタ内のノードを 1 つだけアップグレードする場合には,そのノードで次のコマンドを実行します。
$ SET SERVER REGISTRY/EXIT |
マスタ・ノードの場合,終了するまで待ってから他のアクションを実行します。クラスタ内の他のノードがマスタになります。
リブート時にレジストリのスタートアップを防ぐには,各ノードで次の 2 つの事柄を確認してください。
"TO_BE_STARTED" |
$ @SYS$STARTUP:PWRK$STARTUP.COM |
$ SET SERVER REGISTRY/START |
クラスタ内の一部のノードだけをアップグレードし,アップグレード済みノード
のレジストリ・サービスに切り替えることもできます。その場合はまず上記の
手順 1-6 により,クラスタ内の残りの OpenVMS V7.2-1 ノードで,レジストリ
・サーバ,レジストリ・サービスを使用中のアプリケーションをシャットダウンし
ます。そしてアップグレードされたノード上のレジストリ・サーバを起動します。
$ MCR REG$CP LIST KEY HKEY_LOCAL_MACHINE |
このコマンドでは,HKEY_LOCAL_MACHINE ルート・キーのサブ・キーが 4 つ以上表示されます。 HKEY_USERS ルート・キーについてもこのコマンドを繰り返し実行します。この場合,1 つ以上のサブ・キーが表示されます。
例外的にレジストリが動作しない場合は,次の手順を実行します。『OpenVMS コネクティビティ開発者ガイド』の手順に従って,スナップショット・ファイルからデータベースを復元します。この手順が失敗した場合,SYS$REGISTRY ディレクトリのファイルをすべて削除するか,ディレクトリ名を変更し,SYS$STARTUP:REG$CONFIG を起動して,レジストリ・サーバを再構成します (詳細は『OpenVMS コネクティビティ開発者ガイド』を参照)。その後で,手順 3 で保存したデータベース・ファイルをインポートします。 |
$ SET SERVER REGISTRY/START |
一部のノードだけをアップグレードする場合,手順 6 の説明のとおり,クラスタ 内の残りの OpenVMS V7.2-1 ノードで SYS$MANAGER:SYLOGICALS.COM ファイルの "TO_BE_STARTED" 論理名定義と SYS$MANAGER:SYSTARTUP_VMS.COM ファイルの Advanced Server のスタートアップをコメント・アウトします。
$ @SYS$STARTUP:NTA$STARTUP_NT_ACME |
2.2.2 CONFIGURE プロセスから QIO$CONFIGURE プロセスへの置き換え
V7.3
CONFIGURE プロセスは,システム・スタートアップ・プロシージャの 1 つのフェーズで,SYS$SYSTEM:STARTUP.COM によって制御されます。 OpenVMS バージョン 7.3 を起動すると,CONFIGURE プロセスが QIO$CONFIGURE プロセスに置き換わります。QIO$CONFIGURE プロセスには,CONFIGURE プロセスの他, QIOserver 固有のその他のソフトウェアが含まれます。コマンド・プロシージャに CONFIGURE プロセスが含まれている場合には,そのプロセスの名前を QIO$CONFIGURE に変更しなければなりません。
SYS$SYSTEM:STARTUP.COM と,システム起動時の QIO$CONFIGURE プロセスの詳細については,『Compaq OpenVMS システム管理者マニュアル』を参照してください。
2.2.3 OpenVMS バージョン 7.3 と互換性がない Javatm 2 SDK v 1.2.2-1
V7.3
Adobe Systems Incorporated との契約に基づき,Compaq DECwindows Motif for OpenVMS V1.2-6 ソフトウェアから Display PostScript ファイルとライブラリが削除されました。そのため,OpenVMS Alpha バージョン 7.3 には,Java Software Development Kit (J2SDK) v 1.2.2-1 を使用して Java GUI アプリケーションを実行するためのファイルは含まれません。
この制限は,Java 2 SDK v 1.2.2-1 リリースだけに関するものです。 Java Development Kit (JDK) バージョン 1.1,および Java 2 SDK v 1.2.2-1 以降の Java 2 SDK のすべてのリリースは,Adobe Display PostScript ソフトウェアまたはそのライブラリに依存していません。
Java 2 SDK v 1.2.2-3 は,Compaq OpenVMS e-Business Infrastructure Package Version 1.1 CD-ROM に含まれています。
2.2.4 Compaq TCP/IP Services for OpenVMS のアップグレード時のエラー
V7.2
Version 5.0 より前のバージョンの Compaq TCP/IP Services for OpenVMS Alpha をアップグレードするときには,次のエラーが発生する場合があります。
%PCSI-I-PRCOUTPUT, output from subprocess follows ... %LIBRAR-E-LOOKUPERR, error looking up UCX in $4$DKA300:[SYS0.SYSCOMMON.][SYSHLP]SDA.HLB;1 -LBR-E-KEYNOTFND, key not found %PCSI-E-EXERMVFAIL, product supplied EXECUTE REMOVE procedure failed %PCSI-E-OPFAILED, operation failed Terminating is strongly recommended. Do you want to terminate? [YES] |
このエラーが発生するのは,OpenVMS アップグレードの一部として Compaq TCP/IP Services をアップグレードする場合か,個別に TPC/IP Services をアップグレードする場合のいずれかです。古いバージョンの TCP/IP Services が削除されるときには,モジュール UCX も SDA Help ライブラリから削除されます。しかし,TCP/IP Services がインストールされた後,OpenVMS がアップグレードされている場合には,SDA Help ライブラリは新しいライブラリに置き換わっているため,TCP/IP Services が以前の SDA Help ライブラリに挿入した UCX モジュールを見つけることができません。
この問題は,Compaq TCP/IP Services for OpenVMS を削除しようとした場合にも発生します。
Compaq TCP/IP Services をアップグレードまたは削除する際の対処方法は,「Do you want to terminate? (終了しますか?)」という質問に「NO」と応答することです。「NO」と応答することによって,この操作を完了できます。
Compaq (または他のソフトウェア・プロバイダ) により,他の応答を実行するように指示されている場合を除き,通常は「Do you want to terminate? (終了しますか?)」という質問には「YES」と応答します (デフォルト)。 |
V7.3
バージョン 7.1 (またはバージョン 7.1 相当バージョン) から,バージョン 7.2 (またはバージョン 7.2 相当バージョン) またはバージョン 7.3へのローリング・アップグレードを実行するときに, MEMORY CHANNEL adapters (CCMAA-xx
) を使用している場合には,アップグレードの前に 第 5.10.11 項
の特記事項を参照してください。
2.2.6 複合バージョン OpenVMS Cluster システムでの拡張ファイル・キャッシュ (XFC) の使用
V7.3
以前のバージョンの OpenVMS Alpha または OpenVMS VAX が含まれている OpenVMS Cluster システムを使用していて,OpenVMS バージョン 7.3 で XFC を使用する場合には,その前に, 表 5-1
を参照し,以前のバージョンの OpenVMS を実行しているシステムにインストールしなければならない修正キットについて確認してください。
2.2.7 X.25 Version 1.2 およびそれ以前のバージョンはサポートされない
V7.3
X.25 Version 1.2 およびそれ以前のバージョンは,OpenVMS バージョン 7.3 では動作しません。
OpenVMS バージョン 7.3 にアップグレードする場合には,アップグレードを開始する前に,X.25 Version 1.2 またはそれ以前のバージョンを必ず削除してください。 X.25 Version 1.5 をインストールすることをお勧めします。
2.3 VAX 固有のインストールとアップグレードに関する情報
ここで説明するリリース・ノートは,OpenVMS VAX オペレーティング・システムのインストールまたはアップグレードのみに関係しています。 Alpha システムと VAX システムの両方に関係する注意事項については,
第 2.1 節
を参照してください。 OpenVMS VAX バージョン 7.3 のインストールまたはアップグレードの詳細については,『OpenVMS VAX Version 7.3 Upgrade and Installation Manual』を参照してください。
2.3.1 OpenVMS VAX の磁気テープ媒体による提供の終了
V7.3
OpenVMS VAX バージョン 7.3 は,TK50 および磁気テープ媒体によって提供される最後の OpenVMS リリースになります。 OpenVMS VAX の今後のリリースは, CD-
ROM だけで配布されます。詳細については,
付録 A を参照してください。
2.3.2 完全な環境のインストールで CD-ROM をブートした後のシャットダウン時エラー
V7.2
完全な OpenVMS VAX 環境をインストールするときに,CD-ROM をブートした後,システムのシャットダウン (オプション 2) を選択すると,特定のCPU で問題が発生することがあります。しかし,これらの問題がインストールに悪影響を与えることはありません。この問題は次の CPU タイプに影響します。
VAXstation 4000-96 でシャットダウンを完了した後,キーボードは応答しなくなります。この問題に対処するには,CPU の電源をいったんオフにして,もう一度オンにします。
VAX 3100 または VAX 3100-M48 では,致命的なバグチェックでシステムがクラッシュすることがあります。インストールを続行するには,新しいシステム・ディスクをブートします。
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