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OpenVMS マニュアル |
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HP DECwindows Motif for OpenVMS
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目次 | 索引 |
4.4.2 デスクトップの切り替え |
インストール時に選択したものとは異なるデスクトップをロードするには, DECW$PRIVATE_APPS_SETUP.COM 内の DECW$START_NEW_DESKTOP シンボルに TRUE ( New Desktop ) または FALSE ( Traditional DECwindows Desktop ) を設定します。
ファイル SYS$MANAGER:DECW$PRIVATE_APPS_SETUP.COM が存在しない場合には,次のようにしてテンプレートから作成します。
$ COPY SYS$MANAGER:DECW$PRIVATE_APPS_SETUP.TEMPLATE - _$ SYS$COMMON:[SYSMGR]DECW$PRIVATE_APPS_SETUP.COM |
IPv6 の利用を有効にするには, DECW$PRIVATE_APPS_SETUP.COM ファイル内でグローバル・シンボル DECW$IPV6_SUPPORT を定義します。ユーザは,必要に応じて,この結果得られるシステム全体の論理名を設定変更することができます。以下の値のいずれかを使用してシンボルを定義します。
この論理名のデフォルトの動作により,以前のバージョンの DECwindows Motif と同じディスプレイ名とクライアント-サーバ接続機能が提供されます。
注意 TCP_IS_INET6 オプションでは TCP/IP Services の gethostbyaddr 関数の代わりに, getaddrinfo 関数を使用します。 TCP/IP Services では,AST ルーチンからの getaddrinfo 関数の利用はサポートされていません。使用するアプリケーションが AST ルーチン内から DECwindows トランスポートをオープンする場合には,DISABLED オプションを使用することをお勧めします。 DECwindows Motif アプリケーションは,すべて TCP_IS_INET6 オプションをサポートしています。 |
4.4.4 デフォルトのロゴの変更 ( Traditional DECwindows Desktop のみ) |
独自のロゴを表示する個別のアプリケーションを実行することで,デフォルトの HP ロゴを別のロゴで置き換えることができます。
それには, DECW$PRIVATE_APPS_SETUP.COM ファイル内でグローバル・シンボルを定義し,ロゴを表示するコマンドが格納された DCL コマンド・ファイルを作成する必要があります。たとえば,ログイン画面に独自のロゴを表示するには,以下の手順を実行します。
カスタム・ロゴを作成するには,以下の手順を実行します。
$ COPY SYS$COMMON:[SYSMGR]DECW$PRIVATE_APPS_SETUP.TEMPLATE - _$ SYS$SPECIFIC:[SYSMGR]DECW$PRIVATE_APPS_SETUP.COM/LOG |
$ DECW$LOGINLOGO == "SYS$MANAGER:MYLOGO.COM" |
$ RUN DECW$EXAMPLES:ICO |
$ @SYS$STARTUP:DECW$STARTUP RESTART |
HP ロゴを復元するには, DECW$PRIVATE_APPS_SETUP.COM ファイルから DECW$LOGINLOGO の定義を削除し, DECwindows を再起動します。
4.4.5 個人使用ライセンスを使用したシステムでのロゴの表示 ( Traditional DECwindows Desktop のみ)
DECwindows Motif のライセンスが SYSTEM アカウントに対して登録されていない場合, DECwindows はカスタマイズされたログイン・ロゴを表示しません。これは, DECwindows Motif の個人使用ライセンスを使用したシステムで,許可された DECwindows ユーザの一覧に SYSTEM が含まれていない場合に起こります。
個人使用ライセンスを使用した DECwindows Motif でカスタマイズされたロゴを表示するには,次の定義を SYS$MANAGER:DECW$PRIVATE_APPS_SETUP.COM ファイルに追加します。
$ DECW$LOGINLOGOSUB == "TRUE" |
設定ファイルを編集したら,次のようにして DECwindows Motif を再起動します。
$ @SYS$MANAGER:DECW$STARTUP RESTART |
DECwindows Motif ログインは,独立プロセスとしてではなく,サブプロセスとしてロゴ・プロセスを起動します。
4.4.6 コンソール・メッセージの表示
Console Window アプリケーションを使用して,オペレータ・メッセージ (OPCOM) をコンソール・ウィンドウに表示することができます。コンソール・ウィンドウは,画面上部の 6 行の表示領域です。
注意 コンソール通信用に代替ポート (OPA0: 以外) を選択した場合は, DECwindows Console Window は無効となり,コンソール・ブロードキャストが有効となります。代替コンソールポートの選択についての詳細は,使用しているワークステーションのオーナズ・ガイドを参照してください。 |
メッセージの表示方法を指定するには, DECW$PRIVATE_APPS_SETUP.COM ファイル内でグローバル・シンボル DECW$CONSOLE_SELECTION を定義します。値には,WINDOW,DISABLE,ENABLE のいずれかを設定します。
$ DECW$CONSOLE_GEOMETRY == "+0-0" |
注意 DECwindows Motif の以前のバージョンでは ENABLE がデフォルトでしたが,このオプションは使用しないことをお勧めします。コンソール・メッセージをデフォルトでコンソール・ウィンドウに表示すると,ワークステーションのディスプレイの表示内容が崩れることがあります。 |
4.4.7 専用アカウントの作成 ( Traditional DECwindows Desktop のみ)
システム管理者は,特定のアプリケーションだけを実行するユーザ・アカウントを設定することができます。たとえば, Bookreader アプリケーションだけをユーザに使用させたい場合があります。
ここでは,専用の DECwindows アカウントを作成する以下の 3 つの方法について説明します。
4.4.7.1 セッション・マネージャのコマンド・プロシージャを変更する
SYS$MANAGER:DECW$PRIVATE_APPS_SETUP.COM ファイル内でグローバル・シンボル DECW$SESSIONCOM を定義することで,ユーザがログインしたときに, LOGINOUT によって DECW$STARTSM.COM 以外のコマンド・ファイルが実行されるようにすることができます。この動作によって,セッション・マネージャが完全に迂回されます。
例 4-1 では,DECW$PRIVATE_APPS_SETUP.COM 内で,プライベート・コマンド・プロシージャ SYS$MANAGER:PRIVATE_SESSIONCOM.COM を指すように DECW$SESSIONCOM が定義されています。デフォルトのコマンド・ファイルは SYS$MANAGER:DECW$STARTSM.COM です。
DECW$SESSIONCOM はシステム論理名テーブルで定義されているため,すべてのユーザ名のセッション・マネージャのスタートアップに影響を与えます。プライベート・コマンド・ファイルでは,実行元のユーザ名を確認し,専用アカウント以外のアカウントに対しては,通常の DECW$STARTSM.COM を実行する必要があります。
注意 この方法では,スタートアップ・コマンド・プロシージャ SYLOGIN.COM, LOGIN.COM,DECW$SYLOGIN.COM,および DECW$LOGIN.COM は実行されません (通常は DECW$STARTSM.COM から実行されます)。 |
セッション・マネージャのコマンド・プロシージャを変更するには,以下の手順を実行します。
例 4-1 プライベート・セッション・マネージャ・コマンド・ファイルの使用例 |
---|
$ CREATE SYS$MANAGER:PRIVATE_SESSIONCOM.COM $! $! Check to see whether this is the dedicated DECwindows account. $! If it isn't, run the normal procedure to start Session Manager. $! $ username = F$USER() $ IF F$LOCATE("BOOK_READER", username) .NE. F$LENGTH(username) - THEN GOTO dedicated $! $! Normal, nondedicated DECwindows login $! $ @SYS$MANAGER:DECW$STARTSM $ EXIT $! $! Dedicated DECwindows login. Run Bookreader and then exit. $! $ dedicated: $! $ RUN SYS$SYSTEM:DECW$WSINIT $ display = F$TRNLNM("DECW$DISPLAY") $ RUN/DETACHED/OUTPUT='display' SYS$SYSTEM:DECW$MWM (1) $ RUN SYS$SYSTEM:DECW$BOOKREADER $ endsession := $DECW$ENDSESSION (2) $ endsession -noprompt (3) $ STOP/ID=0 (4) |
$ DECW$SESSIONCOM :== SYS$MANAGER:PRIVATE_SESSIONCOM.COM |
SYS$MANAGER:DECW$PRIVATE_APPS_SETUP.COM がない場合は,次のようにしてテンプレート・ファイルから作成します。
$ COPY SYS$MANAGER:DECW$PRIVATE_APPS_SETUP.TEMPLATE - _$ SYS$COMMON:[SYSMGR]DECW$PRIVATE_APPS_SETUP.COM |
$ @SYS$MANAGER:DECW$STARTUP RESTART |
このステップは,DECW$PRIVATE_APPS_SETUP.COM への変更を有効にするために必要です。
4.4.7.2 セッション・マネージャの実行可能ファイルを変更する
SYS$MANAGER:DECW$PRIVATE_APPS_SETUP.COM ファイル内で DECW$SESSIONMAIN を定義することで, DECW$STARTSM.COM が,DECW$SESSION.EXE の代わりに,指定されたコマンド・ファイルを実行するようにすることができます。セッション・マネージャはリソース・ファイルを読み込み,ログイン・コマンド・ファイルを実行しますが,セッション・マネージャのメニュー・バーは表示されません。この方法では,End Session コマンドが確認を促さないようにしてください。
DECW$STARTSM.COM が起動すると (すなわち,DECW$SESSIONCOM がデフォルト値の場合),論理名 DECW$SESSIONMAIN に格納されている DCL コマンドを実行することでセッション・マネージャが起動されます。この論理名を定義するには,SYS$MANAGER:PRIVATE_APPS_SETUP.COM を編集して,グローバル・シンボル DECW$SESSIONMAIN に,実行する DCL コマンドを定義します。
この方法は, 第 4.4.7.1 項 で説明した方法と似ていますが,この方法では DECW$STARTSM.COM がコマンド・プロシージャ SYLOGIN.COM, LOGIN.COM,DECW$SYLOGIN.COM,および DECW$LOGIN.COM を実行します。また,DECW$STARTSM.COM は,プライベート・コマンド・プロシージャで実行しなくてもすむように, DECW$WSINIT.EXE を実行します。
セッション・マネージャの実行可能ファイルを変更するには,以下の手順を実行します。
例 4-2 セッション・マネージャの実行可能ファイルを変更する |
---|
$ CREATE SYS$MANAGER:PRIVATE_SESSIONMAIN.COM $! $! Check to see whether this is the dedicated DECwindows account. $! If it isn't, run the normal procedure to start Session Manager. $! $ username = F$USER() $ IF F$LOCATE("BOOK_READER", USERNAME) .NE. F$LENGTH(USERNAME) - THEN GOTO dedicated $! $! Normal, nondedicated DECwindows login $! $ RUN SYS$SYSTEM:DECW$SESSION $ EXIT $! $! Dedicated DECwindows login. Run Bookreader and then exit. $! $ dedicated: $! $ display = F$TRNLNM("DECW$DISPLAY") $ RUN/DETACHED/OUTPUT='display' SYS$SYSTEM:DECW$MWM (1) $ RUN SYS$SYSTEM:DECW$BOOKREADER $ endsession := $DECW$ENDSESSION (2) $ endsession -noprompt (3) $ STOP/ID=0 (4) |
$ DECW$SESSIONMAIN :== @SYS$MANAGER:PRIVATE_SESSIONMAIN.COM |
SYS$MANAGER:DECW$PRIVATE_APPS_SETUP.COM が存在しない場合は,次のようにしてテンプレート・ファイルから作成します。
$ COPY SYS$MANAGER:DECW$PRIVATE_APPS_SETUP.TEMPLATE - _$ SYS$COMMON:[SYSMGR]DECW$PRIVATE_APPS_SETUP.COM |
$ @SYS$MANAGER:DECW$STARTUP RESTART |
このステップは,DECW$PRIVATE_APPS_SETUP.COM に対する変更を有効にするために必要です。
専用アカウントのユーザ名とパスワードを入力すると, Bookreader が起動し,セッション・マネージャのメニュー・バーは表示されません。ユーザが Bookreader を終了すると, PRIVATE_SESSIONMAIN.COM プロシージャがセッション終了処理を実行し,ログアウトします。 End Session コマンドによってDECwindows の「Start Session」画面が表示されます。
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