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OpenVMS マニュアル |
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HP DECwindows Motif for OpenVMS
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目次 | 索引 |
この方法では,通常どおりセッション・マネージャが起動しますが,システム管理者がメニューをカスタマイズして,自動的に起動されないアプリケーションをすべて削除します。特定のアプリケーションを削除することで,ユーザのアプリケーションへのアクセスを制限することができます。
この方法では,セッション・マネージャのメニュー・バーが表示され,ユーザは,システム管理者が無効にしていないあらゆるダイアログ・ボックスと対話することができます。
セッション・マネージャのプロファイル・ファイルを変更するには,以下の手順を実行します。
注意 自動スタートアップ・リストからウィンドウ・マネージャを削除しないでください。 |
[自動設定...]
[メニュー...]
[メニューバー...]
[セッション・マネージャ保管]
変更内容をテストするために, DECwindows のログイン・ボックスから専用アカウントでログインします。デフォルトで Bookreader とセッション・マネージャが起動し,他のアプリケーションは起動できなくなっています。ログアウトするには,セッション・マネージャの [セッション] メニューから [セッション終了] を選択します。
アカウントを通常のアカウントに戻す場合や,システム・メニュー・バーから削除したダイアログ・ボックスを変更する場合は,専用アカウントの SYS$LOGIN ディレクトリにある VUE$PROFILE.VUE$DAT ファイルを削除するか名前を変更します。
4.4.8 カスタム Bookreader ディレクトリの作成
Bookreader を起動する際に,システムは論理名 DECW$BOOK を使用してファイル LIBRARY.DECW$BOOKSHELF を探します。デフォルトでは,論理名 DECW$BOOK は SYS$SYSROOT:[DECW$BOOK] に展開されます。 LIBRARY.DECW$BOOKSHELF が格納されたプライベート・ディレクトリを作成することができます。
そのためには,ディレクトリを作成し, DECW$PRIVATE_APPS_SETUP.COM ファイル内にグローバル・シンボルを定義する必要があります。
SYS$COMMON:[DECW$BOOK_LOCAL] というプライベート Bookreader ディレクトリを作成するには,以下の手順を実行します。
$ CREATE/DIRECTORY/PROTECTION=WORLD:R - _$ SYS$COMMON:[DECW$BOOK_LOCAL] |
$ COPY SYS$SYSROOT:[DECW$BOOK]LIBRARY.DECW$BOOKSHELF - _$ SYS$COMMON:[DECW$BOOK_LOCAL]/LOG |
$ COPY SYS$MANAGER:DECW$PRIVATE_APPS_SETUP.TEMPLATE - _$ SYS$MANAGER:DECW$PRIVATE_APPS_SETUP.COM/LOG |
$ DECW$BOOK == "SYS$COMMON:[DECW$BOOK_LOCAL]" |
$ @SYS$MANAGER:DECW$STARTUP RESTART |
4.5 セッション・マネージャの動作の変更 ( Traditional DECwindows Desktop のみ)
いくつかの論理名を使用することで,DECwindows セッション・マネージャの動作を変更することができます。これらの論理名は,通常は使用しませんが,2 つのセッション・マネージャを同じシステムで動作させるなど,特別な状況で役立ちます。 表 4-7 に論理名とその意味を示します。
論理名 | 意味 |
---|---|
DECW$VUENOAUTOSTART | セッション・マネージャの自動起動リスト中のアプリケーションの起動を抑制する。 |
DECW$VUENORESET | セッション・マネージャの終了時のディスプレイ・サーバのリセットを抑制する。 |
DECW$VUELOGINOUTPUT | セッション・マネージャからアプリケーションが起動されるに従って,ログイン・コマンド・ファイル (SYSLOGIN,LOGIN,DECW$LOGIN) からの出力を保存する。この情報には,「セッション・マネージャ」ウィンドウの [セッション] メニューにある「処理中」ダイアログ・ボックスの [出力表示] ボタンをクリックすることでアクセスできる。 |
これらの論理名は,DECterm またはログイン・コマンド・ファイル (SYSLOGIN,LOGIN,DECW$LOGIN) で定義します。これらの論理名を設定するには,論理名に任意の値を定義します。次に例を示します。
$ DEFINE DECW$VUENOAUTOSTART 1 |
ほとんどの DECwindows アプリケーションには,DECwindows 環境をカスタマイズし,設定を保存するためのオプションが表示されたダイアログ・ボックスがあります。たとえば,セッション・マネージャの[オプション] メニューを使用すると,多くの事前に定義された設定を参照し,新しい設定を選択して保存することができます。
ただし,設定を変更して保存するためのダイアログ・ボックスがすべてのアプリケーションにあるわけではありません。たとえば,アプリケーションの中には,アプリケーションのメイン・ウィンドウのサイズと位置を変更して保存できるものもあれば,そうでないものもあります。ダイアログ・ボックスで変更できない設定を変更して保存するには, DECW$XDEFAULTS.DAT ファイルにリソースを指定します。
警告 以下の理由から,リソースを変更する際には十分に注意してください。
|
リソースを使用してアプリケーションの設定を変更するには,論理名 DECW$USER_DEFAULTS が指すディレクトリにファイル (DECW$XDEFAULTS.DAT) を作成します。このファイルで,変更したいアプリケーション設定のリソースを指定します。また,変更が 1 つのアプリケーションに特有の場合は,アプリケーションのリソース・ファイル (たとえば DECW$MAIL.DAT) を変更することもできます。
DECW$XDEFAULTS.DAT ファイル内の各リソース指定は,明示的な構文規則に従う点に注意してください。リソース構文についての詳細は,『VMS DECwindows Guide to Xlib (Release 4) Programming: MIT C Binding』または『X Window System』を参照してください。
アプリケーション固有のリソースに関しては,『日本語 DECwindows Motif New Desktop使用概説書』および『日本語 DECwindows Motif for OpenVMS 操作ガイド』を参照してください。
4.7 クライアント・アクセス制御の指定
クライアント・アプリケーションが X ディスプレイ・サーバに接続する際に,サーバは,どのアクセス制御方式を使用するかを,現在の X authority ファイルを参照して決定します。 X authority ファイルでは,クライアントの接続先のワークステーションに基づいて,使用するプロトコルを識別します。 X authority ファイルを変更するには,「Security Options」ダイアログ・ボックスを使用します。
このワークステーション上のクライアント・アプリケーションが X サーバに接続する際に使用するアクセス制御方式を指定するには,以下の手順を実行します。
場合によっては,現在のセッションに対して別の X authority ファイルを指定したいことがあります。しかし,セッションの最中にセキュリティ・オプションを変更すると,クライアント・アプリケーションが以降 X サーバにアクセスできなくなることがあります。この状況は, DECwindows Motif セッションの実行中に以下の順序で作業を行うと発生します。
別の X authority ファイルを指定すると,セッション中にアクセスを許可するために使用した元の設定が適用されなくなり,またクライアントは新しい設定を使用することはできません。
セキュリティ・オプションを更新してクライアントとサーバの許可エントリを同期させるには,以下の手順を実行します。
セッション・マネージャやスタイル・マネージャにアクセスできない場合は, DECwindows Motif セッションを終了して再起動します。現在のセッションを終了することで,サーバがデフォルトの状態に復元されます。
DECwindows Motif では,デフォルトではアクセス制御は有効になりません。代わりに,スタートアップ時にサーバによって設定されるアクセス制御を使用します。
DECwindows のセッション・マネージャに対して,ログイン時にアクセス制御を明示的に有効または無効にするよう指示するには,次の論理名のどちらかを定義します。
4.7.1 セキュリティ・オプションの設定
「Security Options」ダイアログ・ボックスが表示されます。
「Authorized Users List」
「Kerberos」
「Magic Cookie」
以降,現在のユーザによってこのシステムから実行されるすべてのクライアント・アプリケーションでは,ローカルの X サーバに接続する際にこのアクセス制御方式が適用されます。
注意
クライアント・アクセス制御設定に対する変更は,現在のユーザのデフォルトの X authority ファイルのエントリ (ローカルおよび DECnet) の内容だけに影響を与えます。システム上の他のアクセス制御設定には影響しません。
4.7.2 セッションの最中にセキュリティ・オプションを更新する
どちらの操作でも,新しい X authority エントリがサーバと代替 X authority ファイルの両方に作成されます。
4.7.3 ログイン時のアクセス制御を有効または無効にする
$ DEFINE/SYSTEM/EXECUTIVE DECW$LOGIN_ACCESS_CONTROL ENABLE $ DEFINE/SYSTEM/EXECUTIVE DECW$LOGIN_ACCESS_CONTROL DISABLE |
論理名が定義されていない場合や, "SERVER" など他の値が定義されている場合は, DECwindows のログインではアクセス制御は有効にも無効にもされません。
ほとんどの場合,論理名を定義する必要はありません。
4.7.4 信頼ユーザによる一時停止状態のデスクトップ・セッションのアンロックを有効にする
DECwindows Motif ユーザに対し,Screen Lock 機能を使用して一時停止状態にした DECwindows Motif セッションのアンロックを許可することができます。
信頼ユーザを指定するには,次のようにシステム論理名 DECW$TRUSTED_UNPAUSE を定義します。ここで,username は OpenVMS ユーザを表します。
$ DEFINE/SYSTEM DECW$TRUSTED_UNPAUSE "username" |
画面のアンロックが正常に機能するように,セッション・ユーザと指定した信頼ユーザは,同じレベルのパスワード・アクセスを共用する必要がある点に注意してください。
ここでは, DECwindows Motif ソフトウェアのプリント・フォーマットを定義し,論理名および関連するプリント・フォーマットの一覧を表示する方法について説明します。構成によっては, DECwindows Motif のカスタマイズ作業の中で,プリント・フォーマットを指定するための論理名を定義します。
システムを起動する前に,OpenVMS スタートアップ・プロシージャを編集して,プリント・キューとプリント・フォーマットを関連付ける論理名を定義します。このスタートアップ・プロシージャは,その後 DECwindows Motif のスタートアップ・プロシージャを呼び出します。また,これらの論理名は,ログイン・コマンド・ファイルに追加することもできます。
DECwindows Motif の多くのアプリケーションは,「Print」ダイアログ・ボックスを使用してファイルや画面をプリンタのキューに登録します。デフォルトでは,システム上のすべてのプリント・デバイスが「プリンタ」リスト・ボックスに表示されます。しかし,論理名を定義することで,プリント・キューにプリント・フォーマットを関連付けることができます。論理名は,OpenVMS のスタートアップ・コマンド・プロシージャ内で, DECwindows Motif のスタートアップ・プロシージャを呼び出す前に定義します。プリント・キューのリストはコンマまたはスペースで区切り,最初のキューがデフォルトの選択肢になります。
「Print」ダイアログ・ボックスに表示されるプリンタ・キューの一覧をカスタマイズするには, 表 4-8 に示す論理名のいずれかを定義します。この方法は,システム上のすべてのキューの名前を「Print」ダイアログ・ボックスに表示するよりも高速です。これは,キューのほとんどが,想定しているプリント・フォーマットに該当しないためです。次の例は, OpenVMS のスタートアップ・ファイル内でプリント・フォーマットの論理名を定義する方法を示します。
4.8 プリント・フォーマットのカスタマイズ
4.8.1 プリント・フォーマットの定義
$ Define DECW$PRINTER_FORMAT_TEXT "CLUSTER_LN03,CLUSTER_PRINT, - _$ ANSI_ARTWRK,ANSI_PROTON" $ Define DECW$PRINTER_FORMAT_LINE "CLUSTER_PRINT" $ Define DECW$PRINTER_FORMAT_ANSI2 "CLUSTER_LN03,ANSI_ARTWRK,ANSI2_PROTON" $ Define DECW$PRINTER_FORMAT_ANSI "CLUSTER_LN03,ANSI_ARTWRK,ANSI_PROTON" $ Define DECW$PRINTER_FORMAT_PS "PS_ARTWRK,PS_PROTON" $ Define DECW$PRINTER_FORMAT_REGIS "SYS$NULL" |
たとえば,DECW$PRINTER_FORMAT_ANSI2 が CLUSTER_LN03,ANSI_ARTWRK, ANSI2_PROTON として定義されている場合,「プリント・フォーマット」リスト・ボックスから「ANSI2」を選択すると, CLUSTER_LN03,ANSI_ARTWRK,および ANSI2_PROTON だけが「プリンタ」リスト・ボックスに表示され, CLUSTER_LN03 がデフォルトの選択肢となります。
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