New Desktop 使用概説書
New Desktop 使用概説書
5.7.4 ヘルプ・ユーティリティ機能 | |
アプリケーション・プログラマの方のために New Desktop には, Motifアプリケーションに [ヘルプ] ダイアログ・ボックスを付け加えることができるヘルプAPIが用意されています。 New Desktop のヘルプ・ライブラリ(CDE$LIBDTHELP.EXE) には,次の2種類のヘルプ・ダイアログ・ボックスが用意されています。
- 一般のヘルプ・ダイアログ・ボックス (DtCreateHelpDialog())
メニューバー,トピック・ツリー,トピック表示領域のある一般的なヘルプ・ダイアログボックス。
- クイック・ヘルプ・ダイアログ・ボックス (DtCreateQuickHelpDialog())
クイック・ヘルプ・ダイアログ・ボックスは,トピック表示領域とその一番下に 1個以上のボタンだけしかないダイアログ・ボックスです。
New Desktop のヘルプAPIについての詳細は,『共通デスクトップ環境: プログラマーズ・ガイド (ヘルプ・システム編)』を参照してください。
5.7.5 HelpTagのサンプル・プログラム | |
HelpTagのサンプル・ファイルは次のディレクトリに入っています。
CDE$SYSTEM_DEFAULTS:[EXAMPLES.DTHELP]
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次の例では, HelpTagの -files オプションの使用法を示すサンプル・ファイルを使用しています。
$ @CDE$PATH:DTHELPTAG -files HELPDEMO.HTG
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上記のコマンドの実行により次のメッセージが出力されます。
Workfile is --> HELPDEMO.HTG
MARKUP PARSER (with non-canonical SGML enhancements)
(c) Copyright 1993, 1994 Hewlett-Packard Company
(c) Copyright 1993, 1994 International Business Machines Corp.
(c) Copyright 1993, 1994 Sun Microsystems, Inc.
(c) Copyright 1993, 1994 Unix System Labs, Inc., a subsidiary of Novell, Inc.
CDE HelpTag Formatting System. - Version B.00.00 (DTD Version A.01.23)
Interface generated from help.if on Thu Dec 28 09:01:10 1995
helpdemo.htg
Warning: could not open locale translation database.
[.graphics]AppWithHelp.xwd
[.graphics]cauticon.pm
[.graphics]clock.xwd
[.graphics]clouds.xpm
[.graphics]bee.xwd
[.graphics]deadjim.xwd
[.graphics]GeneralHelp.xwd
[.graphics]head-down.xwd
[.graphics]helpchar.ent
[.graphics]helpicon.ent
[.graphics]helplang.ent
[.graphics]helpShelf.pm
[.graphics]integral.bm
[.graphics]noteicon.pm
[.graphics]QuickHelp.xwd
[.graphics]rooster.xpm
[.graphics]Snapshot.bm
[.graphics]Snapshot.xwd
[.graphics]speaker.pm
[.graphics]shuttle2.xwd
[.graphics]sunset.xwd
[.graphics]tribe.xwd
[.graphics]warnicon.pm
[.graphics]xload.xwd
Exiting HelpTag Utility...
$
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New Desktop には,スクリーン・セーバを追加することができます。スクリーン・セーバのサンプル・プログラムが CDE$SYSTEM_DEFAULTS:[EXAMPLES.DTSCREEN]ディレクトリにあります。
スクリーン・セーバの作成は次の手順で行ってください。
- スクリーン・セーバ・アプリケーションを作成します。
- スクリーン・セーバを起動するアクションを作成します。
- 新しいスクリーン・セーバのアクションを,利用可能なスクリーン・セーバのリストに追加します。これには,次の行を SYS$MANAGER:DECW$PRIVATE_APPS_SETUP.COM ファイルに追加します。
DTSCREENSAVERLIST == "SampleScreenSaver"
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リストの各スクリーン・セーバ名は,スペースで区切ります。
- セッションを再起動します。
以上の手順を完了すると,新しいスクリーン・セーバがスタイル・マネージャの [スクリーンセーバ] オプションの利用可能なスクリーン・セーバのリストに追加されます。
新しいスクリーン・セーバの作成についての詳細は,上記サンプル・ディレクトリの README. ファイルを参照してください。
表 5-5 は, New Desktop に付属のCDE構成要素用のヘッダ・ファイルをまとめたものです。これらのヘッダ・ファイルを利用することにより,アプリケーション開発者がデスクトップAPI (ドラッグ・ドロップ,保存および復元,ワークスペース・マネージャなど),ヘルプ・サービスおよびカスタム・ウィジェットを活用することができます。
ヘッダ・ファイルはディレクトリDECW$INCLUDE にあり,サンプル・ディレクトリのソース・ファイル中で次の構文により参照されます。
ここで DT は DECW$INCLUDEとして定義されている論理名です。
| 注意
include は必ず小文字で指定し,それに続く句は必ず括弧 (<>) で囲ってください。
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表 5-5 CDE ヘッダ・ファイル
DT/ACTION.H
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アクション関連の構造体および関数
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DT/DND.H
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ドラッグ・ドロップ関数
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DT/DT.H
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CDE バージョン情報, DtInitialize およびDtAppInitialize 関数
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DT/DTS.H
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データ型定数および関数
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DT/SAVER.H
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スクリーン・セーバ API 関数
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DT/SESSION.H
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セッション・マネージャ API (保存および復元) 機能
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DT/WSM.H
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ワークスペース・マネージャ API に関連するデータおよび関数
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DT/HELP.H
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dtfile ヘルプの関数を定義。
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DT/HELPQUICKD.H
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クィック・ヘルプ・ダイアログのリソースおよび関数
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DT/COMBOBOX.H
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コンボ・ボックスのウィジェット用
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DT/EDITOR.H
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エディタのウィジェット用
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DT/MENUBUTTON.H
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メニュー・ボタンのウィジェット用
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DT/SPINBOX.H
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スピン・ボックスのウィジェット用
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New Desktop にはCDEサンプル・プログラムが用意されており, 表 5-6 で説明しています。サンプル・プログラムには, New Desktop で提供される各種CDE APIやその他のプログラミング・リソースの使用法が示されています。各サンプル・ディレクトリには README. ファイルが入っています。これはサンプル・プログラムと,そのディレクトリ用のサンプル・プログラムを構築するために利用できるコマンド・ファイル (nnnn.com) について説明しているファイルです。
最上位のサンプル・ディレクトリへは,次の例のようにCDE$EXAMPLES論理名で参照することができます。
$ DIR CDE$EXAMPLES
Directory CDE$SYSTEM_DEFAULTS:[EXAMPLES]
DTACTION.DIR;1 DTDTS.DIR;1 DTHELP.DIR;1
DTSCREEN.DIR;1 DTSESSION.DIR;1 DTWIDGET.DIR;1
DTWSM.DIR;1
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以上のサンプル・プログラム用のヘッダ・ファイルは,次の形式で組み込まれています。
ここでDT は, DECW$INCLUDEとして定義された論理名です。
表 5-6 CDEサンプル・プログラム
DTACTION
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あるファイルに対してアクションを実行する,アクションAPIの使用法を示すデモ・プログラムです。アプリケーションは,2つのテキスト入力フィールドを表示します。最初のフィールドにアクション名を入力し, 2番目のフィールドにアクションを実行する対象となるファイル名を入力して, [RETURN] キーを押します。
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DTDTS
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Dts データ表示APIの使用法を教えるプログラムで,データ型,アイコン名,およびプログラムに各ファイルが渡した対応アクションを表示します。ファイルの対応アクションの実行には, dtactionクライアントを使用することができます。
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DTHELP
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CDEヘルプ・システムHelptag言語の使用法および CDEヘルプ・ファイルの作成方法を教えるプログラムで,コンパイルしたヘルプ・ファイル(HELPDEMO.SDL )は,ヘルプ・ビューアで表示することができます。
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DTSCREEN
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スクリーン・セーバ API のサンプル・プログラム(SCREENSAVER.EXE) が入っています。これは,DTスクリーン・セーバAPIを使用した単純なスクリーン・セーバの例で,デスクトップの全ユーザまたはご自分のセッションでこのスクリーン・セーバを利用可能にする手法を教えます。 (あるいは, New Desktop に用意されているスクリーン・セーバ集から1つ選んで,デスクトップ・セッションで使用することもできます。これらのスクリーン・セーバは,スタイル・マネージャの [スクリーンセーバ]ダイアログからプレビューしたり,選択することができます。)
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DTSESSION
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セッションのメカニズムと APIを示すプログラムです。 SESSION.EXEプログラムは, DtSession APIを使用してDt Session管理プロトコルをサポートするアプリケーションの一例です。このアプリケーションでは,セッション終了時に現在の状態(切り替えボタンの値)が保存されます。セッションが再開されると切り替えボタンの状態が復元されます。保存および復元についての詳細は,本書の
第 5.3 節 を参照してください。
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DTWIDGET
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ウィジェット・ライブラリのデモが入っています。 CONTROLS.EXE プログラムではDtSpinBox,DtComboBox,DtMenuButton の各制御, EDITOR.EXE プログラムではDtEditor ウィジェットのデモを実行します。
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DTWSM
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ワークスペース・マネージャ APIのデモが入っています。 OCCUPY.EXE プログラムはCDEワークスペース内にアプリケーションが存在するかどうかの問い合わせと設定の方法を紹介します。 WSINFO.EXE プログラムは,アプリケーションの現在のワークスペースの属性情報を問い合わせる方法を紹介します。
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CDEプログラミング関連ドキュメントには,コンテキスト・ヘルプ付きのCDEヘルプ・システム,オンラインCDEドキュメント,オンライン・リファレンス・ページ(マニュアル・ページとも呼ばれる) などがあります。印刷版CDEドキュメントも用意されています。
5.11.1 CDEプログラミング関連ドキュメント | |
次のCDEプログラミング関連ドキュメントがオンラインで用意されています。
- 『共通デスクトップ環境: プログラマ概要』
- 『共通デスクトップ環境: プログラマーズ・ガイド』
- 『共通デスクトップ環境: プログラマーズ・ガイド(ヘルプ・システム編)』
- 『共通デスクトップ環境: プログラマーズ・ガイド(国際化対応編)』
- 『共通デスクトップ環境: スタイル・ガイド』
これらのドキュメントへのアクセス,または印刷版の取り寄せ方法については,
表 1-2 を参照してください。
5.11.2 リファレンス・ページ | |
CDEリファレンス・ページ(マニュアル・ページ)は,インストレーション時のオプションとしてキットに付属しています。なお,リファレンス・ページに記述されているコマンドの中には, New Desktop ではまだ実現されていないものがあります。
リファレンス・ページはいくつかの章に分かれています。 OpenVMS Alphaシステムでは 表 5-7 のように,セクションを表すファイル拡張子が付いています。
表 5-7 リファレンス・ページの各章
1
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アプリケーション
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filename.1
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3
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ライブラリ/プログラミング
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filename.3
|
4
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プログラミング
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filename.4
|
5
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ファイル・フォーマットを含む
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filename.5
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1リファレンス・ページの第2章(.2)はCDEシステム・コールについて説明していますが, New Desktop ではまだ実現されていません。
リファレンス・ページにアクセスする方法については, 表 1-2 を参照してください。
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