6.21.2 OpenVMS Alpha デバイス・ドライバ |
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V7.1
OpenVMS Alpha Version 7.0 で実行できるように再コンパイルおよび再リンクされたデバイス・ドライバは,OpenVMS Alpha Version 7.1 以降で実行できるようにするためにソース・コードを変更したり,再コンパイルや再リンクしたりする必要がありません (ただし,Alpha SCSI ドライバについては,再コンパイルと再リンクが必要です。
第 6.21.1 項 を参照してください)。
OpenVMS Alpha Version 7.0 より前のリリースのデバイス・ドライバのうち,OpenVMS Alpha Version 7.0 に対応するよう再コンパイルおよび再リンクされていないデバイス・ドライバを OpenVMS Alpha Version 7.1 以降で実行するには,再コンパイルと再リンクが必要です。
OpenVMS Alpha Version 7.0 では,OpenVMS Alpha 特権インタフェースと構造体が大幅に変更されました。これらの変更の結果,OpenVMS Alpha Version 7.0 より前のリリースのデバイス・ドライバでは,OpenVMS Alpha Version 7.0 以降で正しく動作するように,ソース・コードを変更する必要があります。カスタマが作成したドライバのソースの変更が必要となる OpenVMS Alpha Version 7.0 の変更点の詳細については,『HP OpenVMS Guide to Upgrading Privileged-Code Applications』を参照してください。
V7.3
OpenVMS Version 7.3 では,SYSTEM_CHECK を有効化すると, SYS$nnDRIVER_MON.EXE という形式の名前を持つデバイス・ドライバ・イメージがシステム・ローダによって自動的に読み込まれます。対応する _MON バージョンが存在しない場合は,デフォルトのイメージ名 SYS$nnDRIVER.EXE が使用されます。
V7.2
スレッド単位のセキュリティが OpenVMS Alpha デバイス・ドライバに与える影響については, 第 5.11.7 項 を参照してください。
V6.2
PCI,EISA,ISA バスをサポートする Alpha ハードウェア・プラットフォームでは,20 または 21 という異なる IPL で I/O デバイスへの割り込みが発生します。デバイスへの割り込みが発生する IPL は,デバイスをプラットフォーム間で移動したときに変わる可能性があります。ドライバがデバイス IPL を20 であると宣言した後,I/O デバイスへの割り込みが IPL 21 で発生するマシンでそのドライバを実行すると,問題が発生します。
この問題に対する対処法は,PCI,EISA,ISA のデバイス・ドライバで IPL 21 を使用することです。この方法は, I/O デバイスへの割り込みが IPL 20 で発生するプラットフォームでも, I/O デバイスへの割り込みが IPL 21 で発生するプラットフォームでも,正しく動作します。
V7.1-2
Counted Resource Context Block (CRCTX) 構造体の管理に使用できるシステム・ルーチンが強化されました。次のルーチンが,CRCTX 構造体のステータス (CRCTX$V_ITEM_VALID) を設定およびチェックするようになりました。
- IOC$DEALLOC_CRCTX
- IOC$ALLOC_CNT_RES
- IOC$DEALLOC_CNT_RES
- IOC$LOAD_MAP
これらのルーチンは次のように変更されました。
有効な CRCTX ステータス (CRCTX$V_ITEM_VALID を 1 に設定 ) で IOC$DEALLOC_CRCTX を呼び出すと,サービスは不正なステータスを返します。 SYSBOOT パラメータ SYSTEM_CHECK が設定されている場合には,システム障害が発生します。このため,割り当てが解除されていない有効なリソースがあるときに,ユーザが CRCTX の割り当てを誤って解除することを防止できます。
IOC$ALLOC_CNT_RES は,無効な CRCTX ステータス (CRCTX$V_ITEM_VALID を 0 に設定) で呼び出さなければなりません。有効なステータスでこのルーチンを呼び出すと,OpenVMS はこの CRCTX によってマップされたリソースをユーザが手放すものと解釈します。 OpenVMS は新しいリソースを割り当てず,不正なステータスを返します。 SYSTEM_CHECK が設定されている場合には,システム障害が発生します。 IOC$ALLOC_CNT_RES は有効ビットを設定してから戻ります。
IOC$DEALLOC_CNT_RES は,有効な CRCTX ステータス (CRCTX$V_ITEM_VALID を 1 に設定) で呼び出さなければなりません。無効な CRCTX で IOC$DEALLOC_CNT_RES を呼び出すと, OpenVMS は他のパラメータが有効でないものと解釈し,不正ステータスを返します。 SYSTEM_CHECK がセットされている場合には,システム障害が発生します。 IOC$DEALLOC_CNT_RES は有効ビットをクリアしてから戻ります。
IOC$LOAD_MAP は有効な CRCTX で呼び出さなければなりません。無効な CRCTX (CRCTX$V_ITEM_VALID を 0 に設定) で呼び出すと,他のパラメータも無効であると解釈され,不正ステータスが返されます。 SYSBOOT パラメータ SYSTEM_CHECK がセットされている場合には,システム障害が発生します。
これらの変更により,デバイス・サポート・アプリケーションや特権付きコード・アプリケーションの開発者は,OpenVMS で汎用リソースとして取り扱われる scatter gather レジスタの割り当てを解除する必要があるかどうか判断できます。 CRCTX$V_ITEM_VALID ビットがセットされている場合は, IOC$DEALLOC_CNT_RES を呼び出さなければなりません。
V8.2-1
ここでは OpenVMS Version 8.2-1 でサポートされるアダプタについての注意事項を説明します。
6.26.1 Fibre Channel の EFI ドライバとファームウェアの要件 |
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OpenVMS Integrity Version 8.3 for Integrity サーバでは,HP A6826A 2 GB Fibre Channel ホストベース・アダプタとその改良版を使用するためには, EFI ドライバのバージョン 1.47 以降,RISC ファームウェアのバージョン 3.03.154 以降が必要です。また,HP AB378A および AB379A 4 GB Fibre Channel ホストベース・アダプタを使用するためには, EFI ドライバのバージョン 1.05, RISC ファームウェアのバージョン 4.00.70 以降が必要です。
RISC ファームウェアと EFI ドライバについて,現在サポートされている最新のバージョンを調べるには, HP IPF Offline Diagnostics and Utilities CD に入っている README テキスト・ファイルを参照してください。このファイルを見つけるには, 2 GB Fibre Channel HBA では \efi\hp\tools\io_cards\fc2 ディレクトリに, 4 GB HBA では \efi\hp\tools\io_ cards\fc4 ディレクトリに移動してください。ドライバとファームウェアをアップデートするには, HBA の種類に応じて
fcd_update2.nshまたは
fcd_update4.nshを実行してください。 Offline Diagnostics and Utilities CD の入手方法については,『HP OpenVMS V8.3 インストレーション・ガイド[翻訳版]』を参照してください。
6.26.2 複数の Fibre Channel ブート・エントリを使用したブート |
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セル・ベース・システムと,新しいエントリ・レベル・システムでは,最初の Fibre Channel ブート・エントリ・リストが唯一有効なブート・エントリです。他の Fibre Channel Integrity システム・ディスクからブートするには, EFI Shell を開き,"search all" を実行し,EFI Shell を終了した後,指定のブート・エントリを選択します。この操作は,複数のメンバにシャドウイングされたシステム・ディスクからブートする場合にも必要です。