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この項では,システム・ジェネレーション・ユーティリティ(SYSGEN) およびAUTOGENユーティリティを使用して, Compaq DECwindows Motif for OpenVMS V1.2--6 のインストレーション用にシステムを準備する方法を説明します。 AUTOGENユーティリティはシステム構成データを使用して,システム・パラメータを自動的に設定します。
DECwindows Motifのインストレーション・プロシージャおよびスタートアップ・プロシージャは,必要なシステム・パラメータ値を自動的にチェックして,適切な値をAUTOGENに渡します。したがって,ほとんどの場合,マニュアル操作によるパラメータ値のチェックおよび修正の必要はありません。 |
システム・パラメータ値をチェックするには, DCLプロンプトで次のコマンドを入力して SYSGENユーティリティを起動してください。
$ RUN SYS$SYSTEM:SYSGEN SYSGEN> |
SYSGENプロンプトで, SHOWコマンドを入力してシステム・パラメータ値を表示してください。次のコマンドで, MAXBUFシステム・パラメータ値を表示することができます。
SYSGEN> SHOW MAXBUF |
SHOWコマンドでパラメータをチェックした後, SYSGENプロンプトでEXITコマンドを入力し,DCLレベルに戻ります。
現在の値が 表 A-4 に指定された値よりも小さい場合は,システム・パラメータ値を大きくしてください。
付録 A.1.8.4.4 項 に, AUTOGENユーティリティを使用してパラメータ値を大きくする方法が説明されています。
A.1.8.4.2 未使用のグローバル・ページとグローバル・セクションの量を計算する
システム・パラメータが 表 A-4 に指定された最低値以上であれば,製品のインストレーションを続行することができます。ただし, Compaq DECwindows Motif for OpenVMS V1.2--6 ソフトウェアをインストールして実行するためには, DECwindows Motif および SYS$LIBRARY:DCLTABLES.EXE 用に十分な未使用のグローバル・ページとグローバル・セクションが必要です。
まず最初に,システムの未使用のグローバル・ページおよびグローバル・セクションの量と,新しいバージョンのSYS$LIBRARY:DCLTABLES.EXEを再インストールするために必要な量を確認します。続いて,必要に応じて, AUTOGENユーティリティを使用して GBLPAGESおよびGBLSECTIONSシステム・パラメータ値を大きくします。
次のDCLコマンドを入力して, SYS$LIBRARY:DCLTABLES.EXEに必要なグローバル・ページ数を調べます。
$ DIR/SIZE SYS$LIBRARY:DCLTABLES.EXE |
このコマンドによって, SYS$LIBRARY:DCLTABLES.EXEのファイル・サイズ(ブロック単位)が表示されます。この数をファイルに必要なグローバル・ベージ数の目安として使用します。
F$GETSYI レキシカル関数を使用して WRITE コマンドを入力し,連続する未使用グローバル・ページおよびグローバル・セクションの数を確認します。ご使用の端末からこの情報を得る方法の例を次に示します (SYS$OUTPUTの省略時の設定)。
$ WRITE SYS$OUTPUT F$GETSYI("CONTIG_GBLPAGES") [Return] 15848 $ WRITE SYS$OUTPUT F$GETSYI("FREE_GBLSECTS") [Return] 24 |
表 A_5 を参照して,連続する未使用のグローバル・ページおよびグローバル・セクションの量が十分かどうか確認します。その量がインストレーションを続行するのに十分でない場合は, 付録 A.1.8.4.4 項 を参照してください。 AUTOGENユーティリティを使用してこれらの値を大きくする方法を説明してあります。
DECwindows Motifが稼動している場合 | ||
---|---|---|
システム・リソース | Alpha値 | VAX値 |
CONTIG_GBLPAGES | 12,000 | 6,000 |
FREE_GBLSECTS | 20 | 20 |
DECwindows Motifが稼動していない場合 | ||
システム・リソース | Alpha値 | VAX値 |
CONTIG_GBLPAGES | 92,000 | 47,000 |
FREE_GBLSECTS | 260 | 130 |
許容範囲のパフォーマンスで DECwindows Motif を実行できるように,ページ・ファイルのサイズには,システムの仮想メモリを扱うことができるだけの十分な大きさが必要です。ページ・ファイルの最適サイズは,システムに搭載している物理メモリ量,アプリケーションの負荷など,各種要因に依存します。
一般的な原則として,ページ・ファイルのサイズは, OpenVMS Alphaシステムで75,000ブロック, OpenVMS VAXシステムで50,000ブロック以上としてください。ただし,多数のアプリケーションを実行するシステムでは,このサイズは小さすぎる場合があります。負荷の重いシステムの場合は,ページ・ファイルのサイズを2倍あるいはそれ以上に増やすことで,パフォーマンスが大幅に改善されることもあります。
通常は,FEEDBACK を指定して AUTOGENを実行し,システムの使用パターンに基づいたページ・ファイルのサイズを計算させます。 FEEDBACK を指定して AUTOGEN を実行するには,次のDCLコマンドを入力します。
$ @SYS$UPDATE:AUTOGEN SAVPARAMS REBOOT FEEDBACK |
また, SYSGENユーティリティを実行して,あるいは SYS$UPDATE:SWAPFILES.COMコマンド・プロシージャを使用して,ページ・ファイルのサイズを増やすこともできます。
ページ・ファイルのサイズの設定手順および AUTOGENの実行手順についての詳細は,『Guide to Setting Up an OpenVMS System』を参照してください。パフォーマンスのチューニング全般については,『Guide to OpenVMS Performance Guide』を参照してください。
A.1.8.4.4 AUTOGENユーティリティを使用したシステム・パラメータの変更
AUTOGENユーティリティを使用して,システム・パラメータを変更します。 AUTOGENは,ユーザがマニュアル操作でリセットした値に対応するパラメータの値を自動的に調整します。 AUTOGEN を使用してシステム・パラメータを変更するには, SYS$SYSTEM:MODPARAMS.DATファイルを編集してください。
このファイルに入っているパラメータ値を変更するには,そのパラメータに対応する現在値を削除し,新しい値を入力してください。
新しいパラメータを追加する場合は,次に示す例のようにファイルに1行追加して,パラメータ名とその値を書き込んでください。
MIN_MAXBUF = 8192 |
グローバル・ページおよびグローバル・セクションなどのパラメータの現在の値に特定の値を追加する場合は,ADD_ を使用します。次の例では,グローバル・ページの値に 30,000 を追加します。
ADD_GBLPAGES = 30000 |
表 A-6 は,値の追加が必要なシステム・パラメータの一覧です。
システム・パラメータ | Alpha 追加分 | VAX 追加分 |
---|---|---|
SYSMWCNT | --- | 235 |
GBLSECTIONS | 280 | 140 |
GBLPAGES | 92,000 | 30,000 |
GBLPAGFIL | 768 | 5,000 |
NPAGEDYN | 300,000 | 500,000 |
PAGEDYN | 180,000 | 100,000 |
変更をすべて入力したらファイルの編集を終了し, AUTOGENユーティリティを実行してシステム・パラメータを再度計算します。次のコマンドを入力して,システム・パラメータを再度計算し,システムを再ブートします。
$ @SYS$UPDATE:AUTOGEN GETDATA REBOOT |
REBOOTを指定すると, AUTOGENユーティリティが自動的にシステムをシャットダウンした後,システムを再ブートします。シャットダウン中にシステムにログインしたユーザは,シャットダウン時に自動的にシステムから切断されます。自動再ブートにより,新しいパラメータ値が有効となります。
AUTOGENの使用法についての詳細は,『OpenVMS システム管理者マニュアル』の AUTOGENユーティリティの項および『OpenVMS システム管理ユーティリティ・リファレンス・マニュアル』のAUTOGENの項を参照してください。
A.1.8.5 システム・ディスクのバックアップ
ソフトウェアをインストールする場合は,その前にシステム・ディスクのバックアップを行うことを推奨します。インストレーション開始時に,インストレーション・プロシージャから,システム・ディスクのバックアップを行ってあるかどうか問い合わせがあります。通常の手順でバックアップを行ってください。システム・ディスクのバックアップの実行手順についての詳細は,『OpenVMS システム管理ユーティリティ・リファレンス・マニュアル』のバックアップ・ユーティリティの項を参照してください。
A.1.8.6 他のユーザへの通知
インストレーションの前に,特定の製品をインストールしようとしていること,およびインストレーション中はログアウトしなければならないことをシステムにログインしているユーザに通知します。次の手順に従って,他にログインしているユーザがいないことを確認してください。
$ REPLY/ALL/BELL/SHUTDOWN "Log out for the installation of - _$ Compaq DECwindows Motif for OpenVMS, Version 1.2--6 please..." |
$ SET LOGINS/INTERACTIVE=0 |
可能な場合は,システムに再度ログインできるまでの予想時間をユーザに通知するようにしてください。
A.2 POLYCENTERソフトウェア・インストレーション・ユーティリティの使用法
この章では,AlphaおよびVAXシステムで, POLYCENTERソフトウェア・インストレーション(PCSI)ユーティリティを使用して, Compaq DECwindows Motif for OpenVMS V1.2--6 をインストールする方法について説明します。 Compaq DECwindows Motif for OpenVMS V1.2--6 製品では, DIGITAL コマンド言語 (DCL) インタフェースを使用した PCSI をサポートしています。
この章の構成および内容は次のとおりです。
システムにソフトウェア製品をインストールし,管理する方法および手順についての詳細は,『OpenVMS システム管理者マニュアル』を参照してください。『OpenVMS システム管理者マニュアル』には,インストレーションを開始する前の準備に関する情報のほか,次のような各種トピックについての有用な情報が提供されています。
必要とされるソフトウェアおよびライセンスについての情報は, 付録 A.1.4 項 を参照してください。
VMS VAX バージョン5.5--2 システムに DECwindows Motifソフトウェアをインストールする場合は, VMSINSTALソフトウェア・インストレーション・ユーティリティを使用します。 |
システム・ディスクのバックアップ・コピーがない場合は, Compaq DECwindows Motif for OpenVMS V1.2--6 をインストールしないようにしてください。 Compaq DECwindows Motif for OpenVMS V1.2--6 をインストールする前に, (Alpha または VAX プロセッサ用の『OpenVMS Upgrade and Installation Supplement』に記載されている手順で) システム・ディスクのバックアップを行ってください。 インストレーション・プロシージャを開始する前に, 付録 A.1 節 に目を通し,インストレーションの前提条件と必要条件を確認してください。 |
インストレーション・ユーティリティだけでなく,すべての PRODUCT コマンドおよび修飾子に関するオンライン・ヘルプを利用することができます。具体的なコマンドに関するヘルプを呼び出すには, DCLプロンプトで HELPコマンドの後にそのコマンド名と製品名を入力してください。
PRODUCTコマンドおよび修飾子についての詳細は,次のドキュメントを参照してください。
インストレーション・プロシージャを開始する前に,製品のリリース・ノートに目を通してください。『日本語 Compaq DECwindows Motif for OpenVMS リリース・ノート』のコピーを抽出するには, PCSIキットの場所 (デバイス名とディレクトリ) を示すように PCSI$SOURCEを定義します。続いて,DCLプロンプトで, PRODUCT EXTRACT RELEASE NOTES コマンドを入力し,続いて製品名である DWMOTIF を入力します。
次の例を参照してください。
$ DEFINE PCSI$SOURCE DKA400:[PCSI_ALPHA_DWMOTIF126] $ PRODUCT EXTRACT RELEASE_NOTES DWMOTIF |
ファイルに抽出したリリース・ノートを印刷することができます。リリース・ノートを抽出するために,製品をインストールする必要はありません。
『日本語 Compaq DECwindows Motif for OpenVMS リリース・ノート』は, Compaq DECwindows Motif for OpenVMS V1.2--6 CD-
ROM のドキュメント・ディレクトリに HTMLとASCII (.txt)形式で収録されています。リリース・ノートその他の DECwindows Motif ドキュメントへのアクセス方法についての詳細は,『Guide to the Compaq DECwindows Motif for OpenVMS CD-ROM』を参照してください。
A.2.3 ソフトウェアのインストレーション
OpenVMSバージョン6.2または7.1システムに Compaq DECwindows Motif for OpenVMS V1.2--6 ソフトウェアをインストールする場合は, DECwindows Motif をインストールする前に, POLYCENTER ソフトウェア・インストール (PCSI) ユーティリティ用の ECOをインストールする必要があります。このECOについての詳細は,『Guide to the Compaq DECwindows Motif for OpenVMS CD-ROM』を参照してください。また, 付録 A.1.5 項 を参照してください。 |
以降の各項で, POLYCENTERソフトウェア・インストレーション・ユーティリティを使用して Compaq DECwindows Motif for OpenVMS V1.2--6 ソフトウェアをインストールする手順について説明します。 Alpha および VAX システムのいずれでも手順はほぼ同じです。
アカウントのクォータ,ディスク・スペース,システム・パラメータについては, 付録 A.1 節 を参照してください。
製品のインストレーション中に PCSI ユーティリティが問い合わせる質問についての詳細は,『OpenVMS システム管理者マニュアル』を参照してください。問い合わせが表示された場合は,たとえば次のようにして応答します。
POLYCENTERソフトウェア・インストレーション(PCSI)ユーティリティを起動するには, DCLプロンプトに対して次のいずれかのコマンドを入力します。
$ DEFINE PCSI$SOURCE device:[PCSI_ALPHA_DWMOTIF126] |
$ DEFINE PCSI$SOURCE device:[PCSI_VAX_DWMOTIF126] |
ここで,device はディストリビューション CD-ROMがマウントされているデバイス名です。
次に,PCSI ユーティリティを呼び出します。
$ PRODUCT INSTALL DWMOTIF |
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