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HP OpenVMS CIFS Version 1.2 ECO1: 管理者ガイド第12章 性能に関する注意事項とトラブルシューティング |
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目次 この章では以下のような項目について説明します。
OSD-2 ではなく ODS-5 ボリュームを使用します。 ODS-5 ボリューム上の可変長あるいは VFC レコード形式 のファイルのファイル・ヘッダには,HP CIFS Server がファイルのデータ・バイト数を認識するのに使用可能な付加的なファイル長ヒント値が含まれています。 ファイル長ヒント値が存在しない,あるいは有効でない場合,HP CIFS Server は,Windows クライアント上に表示するサイズを確認するためにファイル全体を読み取る必要があります。 可変長レコード・フォーマットのファイルのファイル長ヒント値をアップデートするために,定期的に次のコマンドを実行してください。. @SAMBA$ROOT:[BIN]SAMBA$UPDATEFILEHINTVALUE.COM 詳細は,11.3 項 「VAR あるいは VFC ファイルのヒント値のアップデート」を参照してください。 HP CIFS Server V1.2 以降,HP CIFS Server は,Stream あるいは Stream_LF 以外のレコード・フォーマットのファイルのサイズを,そのファイルに保管されているアプリケーション ACE に保管します。有効なファイル長ヒント値を持つ可変長レコード・フォーマットのファイルの場合を除き,このようなファイルを最初に読み取ったときに,HP CIFS Server はファイルの内容全体を読み取ってファイル・サイズを計算します。計算されたファイル・サイズは HP CIFS Server ACE に保管され,ファイルに適用されます。このファイルが変更されなければ,HP CIFS Server はそのファイル上に存在する HP CIFS Server ACE からファイル・サイズを取得します。これにより性能が改善されます。ファイルが変更されるとファイル・サイズが再度計算され,ACE に保管されます。DELETE_ACE ユーティリティはファイル上の HP CIFS Server ACE を削除できますが,特にその必要がなければ,HP CIFS Server ACE を削除しないことをお勧めします。
特定の OpenVMS ファイル・フォーマットでは,HP CIFS Server は,ファイルのサイズを確認するためにファイルの内容全体を読み取る必要があります。この結果,そのようなファイルが含まれているディレクトリの一覧表示で,期待よりも出力が遅くなる場合があります。以下のファイル・フォーマットを除き,この動作の影響を受けます。
HP CIFS Server は,計算済のファイル・サイズが保管されたファイル上の APPLICATION ACE を適用するので, この性能の低下は一時的なものになります。それ以降,ファイル・サイズは APPLICATION ACE から取得され,クライアントがファイルを変更すると ACE が更新されます。 ただし,その後にこのファイルが HP CIFS Server 以外の OpenVMS アプリケーションにより変更されると,APPLICATION ACE は無効化され,ファイル・サイズの計算のために HP CIFS Server によるファイル全体の読み取りが再度必要になります。また,そのようなファイルを含むディレクトリの内容が頻繁に変更される場合は,APPLICATION ACE は期待するほどの性能の改善をもたらさない可能性があります。 この問題がいつまでも続く場合は,そのようなファイルのサイズを見積もるための共有を構成すると良いかもしれません。共有パラメータ vms estimate file size の設定が YES でこの機能が有効になっている場合,HP CIFS Server はファイル・ヘッダに含まれている値を使用してこれらのファイルのサイズを見積もり,ディレクトリ一覧表示の性能を大きく改善させます。vms estimate file size 共有パラメータは,個々の共有セクションに含まれるか,あるいは (共有セクションに明示的な vms estimate file size エントリを持たない) すべての共有に適用されるように構成ファイルの [GLOBAL] セクションに置かれます。 クライアントがディレクトリの内容を一覧表示させるときに,そのディレクトリにファイル・サイズの見積もりのために読み取りが必要になるサイズの非常に大きなファイルが 1 つあるいは複数含まれていると,HP CIFS Server がファイル・サイズを確認する間にクライアントがタイムアウトに場合があります。この場合,vms estimate file size を有効にすると,ディレクトリの一覧表示性能を改善させることができます。
HP OpenVMS CIFS V1.2 以降,次のような HP CIFS Server 固有の 2 つの新しい共有構成パラメータが提供されます。
vms open file caching 共有パラメータは, HP CIFS Server が提供する Open File Caching (OFC) 機能を制御します。デフォルトでは,この機能は無効です。OFC が有効になっていると,立て続けにオープンとクローズが繰り返されるようなファイルを処理する場合に,HP CIFS の性能が大幅に改善されます。 たとえば,クライアントはログイン・スクリプトなどの DOS バッチ・ファイルをサーバーに保管します。 このファイルにアクセスする最後のクライアントがファイルをクローズした後,ファイルは一定の期間サーバー上でオープンされたままになります。 このキャッシュは,Advanced Server for OpenVMS が使用する OFC に似ています。HP CIFS Server が提供する OFC 機能は,HP CIFS Server 構成ファイルの共有セクションに次のような行を追加することで有効にできます。 vms open file caching = yes ファイルがキャッシュにオープンし続ける期間は,ミリ秒単位で指定される OFC タイムインターバルによって決まります。OFC タイムインターバルを制御する共有パラメータは vms ofc time interval です。このパラメータのデフォルト値は 5000 ミリ秒です。OFC タイムインターバルのデフォルト値は,HP CIFS Server 構成ファイルの共有セクションに次のような行を追加することで変更できます。たとえば,OFC タイムインターバルとして 1000 ミリ秒を指定する場合は,次のように指定します。 vms ofc time interval = 1000 Microsoft の Distributed File System (MS DFS) を利用していない場合は,SMB.CONF ファイルの [global] セクションに次のパラメータを追加して,HP CIFS Server における DFS サポートを無効にしてください。これにより,ネットワーク・トラフィックと DFS 関係のエラーの発生を低減できます。 host msdfs = no
MS DFS を無効にしておくと,存在しない共有パスを使用してアクセスしようとしたときに発生するクライアント・システムのクラッシュ,あるいはアクセス許可がない場合に発生するクライアント・システムのクラッシュを回避することができます。 サーバーが処理可能なクライアント接続の最大数は,サーバーがサポートするプロセスの最大数(プロセス・エントリ・スロット)によって制限されます。この値は次のコマンドで確認できます。
Process Entry Slots パラメータ値の変更方法については,『HP OpenVMS システム管理者マニュアル』を参照してください。 HP CIFS Server の SMB.CONF グロ-バル・パラメータ store dgpackets が no (デフォルト) に設定されている場合,NMBD プロセスは不要なデータグラムを無視します。dgpackets = yes を設定すると,NMBD プロセスは不要なデータグラム・パケットを unexpected.tdb ファイルに書き込むためサイズが大きくなり,NMBD による CPU 消費量が増加する原因となります。HP が推奨する場合以外は,このパラメータの値は yes に設定しないでください。 HP CIFS Server は,ファイル名にファイル拡張子 .TDB を含むファイルにデータを保管します。これらのファイルは,一般にTDB ファイルと呼ばれています。HP CIFS Server は,RMS インデックス・ファイルを使用して TDB ファイルをエミュレートします。すべての RMS インデックス・ファイルと同様に,これらのデータベース・ファイルは定期的にメンテナンスや最適化を行なうと恩恵があります。FDL を使用して TDB データベースを分析および最適化する方法について,以降の項で説明します。 TDB ファイルを作成する際,HP CIFS Server は以下の順番で最初に見つけた FDL ファイルを使用します。
TDB ファイルの性能を改善するために,分析,FDL の最適化,新しい TDB ファイルの作成の 3 段階の手順を実行してください。 データ・ファイルが存在する間この操作を定期的に実行することにより,最適に実行されるファイルが得られます。 得られたファイルは,TDB 固有の FDL ファイルあるいは GENERIC_TDB.FDL ファイルとして使用できます。 これにより,最適化された FDL 値を使用してHP CIFS Server が TDB ファイルを作成できます。 最適化された FDL ファイルの生成手順は以下のとおりです。
.TDB ファイルを作成する際, HP CIFS Server は次のデフォルト FDL 値を使用します。
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