3.2.1 ポーティング方法の選択 |
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以下の各項で説明する評価プロセスを完了したら,実際にアプリケーションと開発環境のポーティングを行います。ソース・モジュールの他に,ビルド・プロシージャやテスト・ツール,場合によってはアプリケーションのデータ構造など,その他のコンポーネントについてもポーティングが必要になる場合があります。アプリケーションの各要素に最適なポーティング方法を選択する必要があります。一般に問題となるのは,アプリケーションをソースから再ビルドするのか,バイナリ・トランスレータを使用するのかという点です。この判断を下すには,アプリケーションの各要素に対して使用可能な方法と,それらに必要となる作業量を把握しておく必要があります。これらの疑問に答えるには,
図 3-1 に示す一連の質問に答え,各作業を行う必要があります。
ほとんどのアプリケーションは,再コンパイルと再リンクを実行することによりポーティングが可能です。ユーザ・モードのみで動作し,標準的な高級言語で書かれているアプリケーションは,ほとんどの場合,このカテゴリに分類されます。
図 3-1 アプリケーションのポーティング