5.3.3.4 新しい /EXPORT_SYMBOL_VECTOR および /PUBLISH_GLOBAL_SYMBOLS 修飾子
/EXPORT_SYMBOL_VECTOR および /PUBLISH_GLOBAL_SYMBOLS 修飾子は, SYMBOL_VECTOR オプションでどのシンボルをエクスポートするかを知らないユーザが共有イメージを作成するのを支援するためにリンカに追加されています。 UNIX からアプリケーションをポーティングしているがどのシンボルをエクスポートするか良くわからないような場合,あるいは,C++ でコーディングしていてマングル名が何になるかわからない場合に役に立ちます。
OpenVMS I64 リンカは,オブジェクト・モジュール中のすべてのグローバル・シンボルをシンボル・ベクタ・オプションへエクスポートするようにモジュールにマークを付ける,新しい /PUBLISH_GLOBAL_SYMBOLS 修飾子を提供します。さらに,OpenVMS I64 リンカは,シンボル・ベクタ・オプションをエクスポートすることを指定し,またその出力ファイル名を設定するための新しい /EXPORT_SYMBOL_VECTOR 修飾子も提供します。
どちらの修飾子も /SHAREABLE 修飾子を指定している場合のみ有効です。 /EXPORT_SYMBOL_VECTOR はコマンド行でのみ使用可能です。 /PUBLISH_GLOBAL_SYMBOLS はオプション・ファイルでも使用可能です。 /PUBLISH_GLOBAL_SYMBOLS 修飾子がないのに /EXPORT_SYMBOL_VECTOR がある場合,リンカは警告を出します。
/EXPORT_SYMBOL_VECTOR がある場合,オプション・ファイルが書き込まれますがイメージ・ファイルは生成されません。生成されるオプション・ファイルは,開発者が GSMATCH 情報を書き加えて完成させる必要があります。
/PUBLISH_GLOBAL_SYMBOLS 修飾子は位置修飾子で,オブジェクト・ファイルとライブラリで使用されます。 /INCLUDE および /SELECTIVE 修飾子と互換性があります。次に例を示します。