日本-日本語
日本HPホーム 製品 & サービス OpenVMS製品情報
≫  お問い合わせ


OpenVMS マニュアル


 

OpenVMSドキュメント
ライブラリ

タイトルページ
目次
まえがき
第 1 部:概要
第 1 章:OpenVMS の現在,過去,未来
第 2 部:基本操作
第 2 章:ログイン/ログアウト
第 3 章:DCL コマンド
第 4 章:パスワードの変更
第 5 章:ヘルプとシステム・メッセージ
第 6 章:キーボード
第 7 章:エディタ
第 8 章:ファイル指定
第 9 章:ディレクトリ作成
第 10 章:ファイル操作コマンド
第 11 章:ファイル保護
第 3 部:OpenVMS の便利な機能
第 12 章:ファイルの印刷
第 13 章:バッチ・キュー
第 14 章:プロセス
第 15 章:シンボル
第 16 章:論理名
第 17 章:コマンド・プロシージャ
付録 A :システムの起動と停止
付録 B :日本語環境の設定
付録 C :ネットワークを利用したファイル操作
付録 D :JMAIL ユーティリティ
付録 E :レキシカル関数一覧
付録 F :Linux または UNIX,MS-DOS,日本語 OpenVMS コマンド対応表
付録 G :関連アプリケーション
付録 H :PC 関連製品
付録 I :クイック・リファレンス
付録 J :日本語マニュアル・クイック・リファレンス
索引
PDF
OpenVMS ホーム
はじめよう!日本語 OpenVMS

はじめよう!日本語 OpenVMS


目次 索引

第 2 章
ログイン操作 ログアウト操作

この章では

日本語 OpenVMS の使用を開始することをログインするといい,使用を終了することをログアウトするといいます。日本語 OpenVMS へのログイン操作,ログアウト操作は弊社のターミナル・デバイス (VT) やパーソナル・コンピュータ,ワークステーション上の CDE (Common Desktop Environment) などから行うことができます。(日本語 OpenVMS 上で実装された CDE を New Desktop と呼ぶこともあります。)


ここでは,日本語 OpenVMS の開始と終了の操作について説明します。

関連資料

  • 『OpenVMS DCL ディクショナリ』

  • 『OpenVMS ユーザーズ・マニュアル』

  • 『New Desktop 使用概説書』



2.1 ログインからログアウトまでの流れ

日本語 OpenVMS にログインしてからログアウトするまでの基本的な流れを追ってみます。

2.1.1 ログインする

日本語 OpenVMS の使用を開始することを,ログインする といいます。正しくログインすることにより,日本語 OpenVMS システムに接続され,使用することができます。

ログインするには,ユーザ名とパスワードが必要です。ユーザ名と最初のパスワードは,システム管理者が日本語 OpenVMS システムのユーザ登録簿に登録します。

    Username: ユーザ名 
    Password: パスワード    

パスワードの変更については, 第 4 章 をご覧ください。

日本語 OpenVMS へのログイン操作の説明は,次の箇所をご覧ください。

VT ターミナル ( 弊社のターミナル・デバイス ) でのログイン操作について 第 2.2 節
CDE (Common Desktop Environment) でのログイン操作について 第 2.3 節
PC (パーソナル・コンピュータ) でのログイン操作について 第 2.4 節



2.1.2 DCL コマンドを使用する

日本語 OpenVMS での作業は,DCL (Digital Command Language) と呼ばれるコマンドを利用して,会話形式で行います。 DCL コマンドについては, 第 3 章 で説明します。

2.1.3 ユーティリティを使用する

ユーティリティとは

ユーティリティは,DCL コマンドより高度な機能を提供するソフトウェアです。ユーティリティを起動すると,通常,ユーティリティ専用のプロンプトが表示されるので,ユーティリティ専用のコマンド (サブコマンドという) を入力します。

詳しくは各ユーティリティの説明書を参照してください。

2.1.4 ログアウトする

日本語 OpenVMS の使用を終了することを,ログアウトする といいます。正しくログアウトすることにより,日本語 OpenVMS システムへの接続が終了されます。

ログアウトするには,LOGOUT コマンドを使用します。次のように入力します。

    $ LOGOUT 

ログアウトすると,次のようにディスプレイに表示されます。

    $ LOGOUT 
      YAMADA       logged out at 12-FEB-2002 17:05:07.06 
        (1)                         (2)

  1. ログアウトしたユーザ名

  2. ログアウトした日付と時刻

  注意
ログインしたまま放置しておくと,ユーザ本人ではない他の人がそのターミナルを使用して,コンピュータを使用することができてしまうので,コンピュータを,それ以上使用しない場合 ( 一日の作業の終わりなど ) やコンピュータを,長時間使用しない場合 ( ターミナルから離れるときなど ) には,必ずログアウトしてください。



VT ターミナル(弊社のターミナル・デバイス)でログインする場合は,次の手順で行います。

  1. Username:プロンプトの後に,ユーザ名を入力します。
    30 秒以内に入力しないと,時間切れになるので注意してください。

  2. Password:プロンプトの後に,パスワードを入力します。
    入力したパスワードは,機密保護のためディスプレイに表示されません。30 秒以内に入力しないと,時間切れになるので注意してください。

ログインに成功すると,日本語 OpenVMS がプロンプトを表示します。プロンプトは次の入力を促す記号で,通常,ドル記号 ($) です。

ユーザ名を入力します。

    Username: YAMADA    

パスワードを入力します。(パスワードはディスプレイに表示されません。)

    Password:    
 
        Last interactive login on Tuesday, 12-FEB-2002 10:00    

DCL コマンドを入力するためのプロンプトが表示されます。

    $      

ログアウトするには,次のようにします。

    $ Logout    



2.3 CDE でのログイン/ログアウト操作

CDE (Common Desktop Environment) は X Window System 上で一貫したユーザ環境と開発環境を提供する業界標準の共通デスクトップ環境です。 CDE はアプリケーションを表示するワークスペース,アプリケーション・ウィンドウを管理するウィンドウ・マネージャ,各種アプリケーションを起動するフロントパネル,ファイルを表示管理するファイル・マネージャなどを提供します。

2.3.1 CDE にログインする

CDE のログイン画面から日本語 OpenVMS へログインするには,次のようにします。

  1. CDE のログイン画面の入力領域にユーザ名を入力し [Return] キーを押します。

  2. 次にパスワードを入力します。

    図 2-1 CDE のログイン画面


ログインが許可されると,CDE のワークスペースとフロントパネル,日本語入力サーバが表示されます( 図 2-2 )。

図 2-2 CDE セッションの開始画面


CDE の言語設定

CDE のログイン画面の言語設定メニューで,起動する CDE セッションの言語およびコードセットを選択できます。通常はデフォルトの日本語 (sdeckanji) を使用しますが,英語を選択することもできます。

2.3.2 漢字端末エミュレータを使用する

CDE でログインした場合,日本語 OpenVMS 上での作業を行うには,「漢字端末エミュレータ」を使用します。

「漢字端末エミュレータ」を起動するにはフロントパネルのターミナル・アイコンをクリックします。

図 2-3 フロントパネル


メモ

アプリケーションを起動するには,フロントパネル上の各アイコンをクリックします。

アプリケーションを多数起動して 1 画面に表示しづらい場合は,アプリケーションをいくつかのワークスペース画面に分けて表示することができます。ワークスペースの切り替えはフロントパネルの中央のワークスペースボタンで行います。また,各ワークスペースボタンにフォーカスを与えると,ワークスペースに名前をつけることができます。



フロントパネルの「 EXIT 」ボタンを押して,アプリケーションを終了し, CDE からログアウトします。

この時,ログイン中に行ったCDE の設定を保存するか,保存しないかを選択できます。

2.4 PC でのターミナル操作について

Windows XP などの動作する PC (パーソナル・コンピュータ) から日本語 OpenVMS にログインするには,Telnet ターミナル・エミュレータが必要です。各社からさまざまな Telnet ターミナル・エミュレータが提供されていますが,日本語 OpenVMS にログインするためには,弊社のターミナル・デバイスである VT ターミナルのエミュレーション機能を持っている必要があります。

ここでは,次の Telnet ターミナル・エミュレータ・ソフトウェアを使用して日本語 OpenVMS にログインする方法について説明します。

Tera Term Pro (フリー・ウェア) 第 2.5 節
Reflection for UNIX and OpenVMS (サイバネットシステム株式会社 ) 第 2.6 節


  注意
Windows XP などでは,標準で telnet ユーティリティが提供されていますが,VT ターミナルのエミュレーション機能がなく,また文字コードが日本語 OpenVMS とは異なるため使用できません。

日本語 OpenVMS システムに接続するにはいくつかの方法がありますが,ここではネットワークを使って telnet 接続する場合について説明します。ターミナル・エミュレータからシリアルポート (RS-232C) を使用して日本語 OpenVMS システムに接続する方法については説明しません。

2.5 Tera term Pro を使う

Tera term Pro はフリーの Telnet ターミナル・エミュレータです。 (http://hp.vector.co.jp/)

ここでは,Tera term Pro V2.3 での実行例を示します。

2.5.1 初期設定をする

Tera term Pro を使って日本語 OpenVMS にログインするには,初めに「Setup」メニューでいくつかの設定を行います。

  1. 「 Terminal setup 」ダイアログ・ボックスの設定
    「 Kanji (receive) 」と「 Kanji (transmit) 」の設定を両方とも EUC にします。また,「 Terminal ID 」を VT382 に設定します ( 図 2-4 )。

    図 2-4 Terminal Setup ダイアログ・ボックス


  2. 「 Keyboard setup 」ダイアログ・ボックスの設定
    「 Transmit DEL by 」の設定を Backspace Key にします ( 図 2-5 )。

    図 2-5 Keyboard Setup ダイアログ・ボックス


  3. 「 General setup 」ダイアログ・ボックスの設定
    「 Default port 」を TCP/IP に,「 Language 」を Japanese に設定します ( 図 2-6 )。

    図 2-6 General Setup ダイアログ・ボックス


以上の設定が完了したら,「 Setup 」メニューの「 Save setup 」項目を選択し,行った設定をファイルに保存しておくと,次回から Tera Term Pro を使用する時に便利です。

2.5.2 日本語 OpenVMS にログインする

日本語 OpenVMS にログインするには,次の操作を行います。

  1. 「 File 」メニューから「 New connection 」を選びます。

  2. 「 New connection 」ダイアログ・ボックス内の「 TCP/IP 」チェック・ボックスが有効になっているか確認します。 (有効になっていない場合は,「 General setup 」ダイアログ・ボックスで正しく設定を行ってください。)
    ここで「 Host 」テキスト・ボックスに日本語 OpenVMS システムの名前もしくは TCP/IP アドレスを入力して「 OK 」ボタンをクリックします。
    システムに接続したことを示すメッセージが表示され, Username:プロンプトが表示されます。

    図 2-7 「 New connection 」ダイアログ・ボックス



  3. Username:プロンプトの後にユーザ名を入力します。
    次に Password:プロンプトの後に,パスワードを入力します。ユーザ名とパスワードの入力が完了すると,日本語 OpenVMS システムへのログインが行なわれ,プロンプトとして $ が表示されます ( 図 2-8 )。

    図 2-8 Tera Term Pro を使った日本語 OpenVMS システムへのログイン


これで日本語 OpenVMS へログインできました。

ログアウトするには,次のようにします。

    $ Logout    



2.6 Reflection を使う

Reflection for UNIX and OpenVMS (以下 Reflection と略す) は,弊社のターミナル・デバイスである VT ターミナルと高い互換性を持つ Telnet ターミナル・エミュレータ・ソフトウエアです。( Reflection は,サイバネットシステム株式会社の製品です。(http://www.cybernet.co.jp/))

(Reflection がインストールされている Windows XP システムの場合は「すべてのプログラム」→「アクセサリ」→「 Reflection 」→「ホスト - UNIX および Digital 」で起動できます。)

2.6.1 初期設定をする

Reflection を使用して日本語 OpenVMS システムにログインするには,初めにキーボードの設定を行います。

  1. 「設定」メニューの「ターミナル」項目を選択し,「ターミナルの設定」ダイアログ・ボックスを表示します。
    次にダイアログ・ボックスの上部にある「キーボード」タブを選択します ( 図 2-9 )。

    図 2-9 「ターミナルの設定」ダイアログ・ボックス


  2. ダイアログ・ボックスの右半分にある「端末キー」の設定項目の「 VT Backspace キー」項目を「削除」に設定します。

設定が完了したら,「ファイル」メニューの「保存」または「名前を付けて保存」項目を選択し,行った設定をファイルに保存しておくと,次回から Reflection を使用する時に便利です。

2.6.2 日本語 OpenVMS にログインする

日本語 OpenVMS システムにログインするには,次の操作を行います。

  1. 「接続」メニューから「最適ネットワークに接続」を選びます。
    表示された「ホスト / サービスに接続」ダイアログ・ボックスで,日本語 OpenVMS システムの名前もしくは TCP/IP アドレスを入力して「 OK 」ボタンをクリックします( 図 2-10 )。

    図 2-10 「ホスト / サービスに接続」ダイアログ・ボックス



    日本語 OpenVMS システムに接続したことを示すメッセージが表示され, Username:プロンプトが表示されます。

  2. Username:プロンプトの後に,ユーザ名を入力します。次に Password:プロンプトの後に,パスワードを入力します。ユーザ名とパスワードの入力が完了すると,日本語 OpenVMS へのログインが行なわれ,プロンプトとして $ が表示されます ( 図 2-11 )。

    図 2-11 Reflection を使った日本語 OpenVMS システムへのログイン


これで日本語 OpenVMS へログインできました。

ログアウトするには,次のようにします。

    $ Logout    



2.7 コラム:電源はいきなり切らない

日本語 OpenVMS を使用している際に,電源をいきなり切らないでください。日本語 OpenVMS はマルチタスクで,複数のユーザが同時に使用できるオペレーション・システムです。プログラムが何かの処理をしている最中の場合もありますし,他のユーザが同時に使用している場合もあります。また,ハード・ディスクが破損する可能性もあります。

電源を切るには,状況を確かめてから,正しいシャットダウンの手順をおこなってください。

シャットダウンの手順は, 付録 A や『システム管理者マニュアル』を参照してください。


目次 索引

© 2012 Hewlett-Packard Development Company, L.P.