OpenVMS Alpha バージョン 7.2 以降,ES45 を除く Alpha プラットフォームでシングル・インスタンス Galaxy を実行できるようになりました。
この機能により,早い段階で OpenVMS Galaxy の機能を評価することができ,
最も重要なこととして,OpenVMS の複数のインスタンスを実行できるシステム (たとえば AlphaServer 8400) で完全なスケールの Galaxy コンピューティング環境を設定する前に,
Galaxy 対応アプリケーションを開発し,テストすることができます。
Alpha システムで動作するシングル・インスタンス Galaxy はエミュレータではありません。
これは Galaxy インタフェースと基礎になるオペレーティング・システム機能を備えた OpenVMS Galaxy コードです。
シングル・インスタンス Galaxy には,すべての Galaxy API が備わっています (たとえばリソース管理,共用メモリ・アクセス,イベント通知,同期のためのロック,グローバル・セクションのための共用メモリなど)。
シングル・インスタンス Galaxy で動作するアプリケーションは,
マルチインスタンス Galaxy システムと同じオペレーティング・システム・コードを実行します。
この機能は,構成ファイル SYS$SYSTEM:GLX$GCT.BIN を作成することで実現されます。
OpenVMS はこのファイルをメモリに読み込みます。
Galaxy プラットフォーム (たとえば AlphaServer 8400) で,
コンソールは使用する OpenVMS 用のメモリに構成データを格納します。
構成データがメモリに格納されると,それがどこからロードされたかとは無関係に,
OpenVMS は Galaxy インスタンスとしてブートされます。
Galaxy Configuration Utility (GCU) を使用して Alpha システムでシングル・インスタンス Galaxy を作成するには,次の手順を実行します。
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シングル・インスタンス Galaxy を使用する OpenVMS Alpha システムで GCU を実行します。
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GCU が Galaxy 以外のシステムで実行された場合は,
シングル・インスタンス Galaxy を作成するかどうか質問されます。
OK をクリックします。
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次に GCU は共用メモリの容量を質問します。適切な値 (8MB の倍数) を入力します。
Galaxy インスタンスとしてブートする場合は,
少なくとも 8MB の共用メモリを指定しなければなりません。
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一度 GCU が構成を表示したら,その時点ですでにファイル GLX$GCT.BIN がカレント・ディレクトリに書き込まれています。
この時点で GCU を終了できます。
操作ミスした場合や,構成を変更する場合は,現在のモデルを終了し,
処理を繰り返すことができます。
システムを Galaxy インスタンスとしてリブートするには,次のようにします。
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GLX$GCT.BIN ファイルを SYS$SYSROOT:[SYSEXE]GLX$GCT.BIN にコピーします。
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システムをシャットダウンします。
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会話型ブート・コマンドを使用してリブートします。次に例を示します。
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次のコマンドを入力します。
SYSBOOT> SET GALAXY 1
SYSBOOT> CONTINUE
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GALAXY=1 を SYS$SYSTEM:MODPARAMS.DAT に追加します。