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OpenVMS マニュアル |
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HP OpenVMS
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目次 | 索引 |
第 4 章
OpenVMS Cluster オペレーティング環境
この章では,OpenVMS Cluster オペレーティング環境の準備について説明します。
クラスタ・オペレーティング環境を準備するには,クラスタ内のコンピュータを構成する前に,最初の OpenVMS Cluster ノードで多くの手順を実行しなければなりません。以下の表はこれらの作業について説明しています。
4.1 オペレーティング環境の準備
作業 | 参照先 |
---|---|
コンピュータ,インターコネクト,デバイスに対するすべてのハードウェア接続を確認する。 | 詳細については,適切なハードウェア・マニュアルを参照。 |
すべてのマイクロコードおよびハードウェアが正しいリビジョン・レベルに設定されているかどうか確認する。 | サポート担当者に問い合わせる。 |
OpenVMS オペレーティング・システムをインストールする。 | 第 4.2 節 |
OpenVMS Cluster ライセンスも含めて,すべてのソフトウェア・ライセンスをインストールする。 | 第 4.3 節 |
レイヤード製品をインストールする。 | 第 4.4 節 |
サテライト・ブートのために LANCP または DECnet を構成し,起動する。 | 第 4.5 節 |
4.2 OpenVMS オペレーティング・システムのインストール
システム・ディスクには,OpenVMS オペレーティング・システムのバージョンが 1 つだけ存在できます。したがって, OpenVMS オペレーティング・システムをインストールまたはアップグレードする場合,以下の操作が必要です。
注意 OpenVMS Integrity および OpenVMS Alpha の混成アーキテクチャ・クラスタがサポートされます。 |
4.2.1 システム・ディスク |
システム・ディスクは,Integrity システムと Alpha システムの間で共用できない数少ないリソースの 1 つです。
ブートした後,Integrity サーバ・システムと Alpha システムは,システム・ディスクも含めて,OpenVMS Cluster 内のどのディスクにあるデータにも共用アクセスできます。たとえば,Integrity サーバ・システムは Alpha システムのディスクをデータ・ディスクとしてマウントすることができ,Alpha システムは Integrity サーバ・システムのディスクをデータ・ディスクとしてマウントすることができます。
注意 DECnet for OpenVMS (フェーズ IV) と DECnet-Plus (フェーズ V) の両方のバージョンの DECnet を実行している OpenVMS Cluster では, DECnet 用のシステム・ディスクと, DECnet-Plus 用のシステム・ディスクが別々に必要です。詳細については,DECnet-Plus のマニュアルを参照してください。 |
4.2.2 インストールの場所 |
以下のガイドラインに従って,共通システム・ディスクを設定できます。
クラスタで使用するシステム・ディスク | 実行するインストールまたはアップグレード |
---|---|
すべてのコンピュータ・メンバに対して 1 つの共通システム・ディスク | クラスタ全体で共通システム・ディスクに 1 回だけ,インストールまたはアップグレードする。 |
1 つ以上の共通システム・ディスクと 1 つ以上のローカル (個々の)・システム・ディスクの組み合わせ | 以下のいずれかを実行する。
または
|
注意: クラスタに複数の共通システム・ディスクが含まれる場合, 第 5 章 の説明に従って,後でシステム・ファイルを調整して,クラスタ・オペレーティング環境を定義しなければならない。
関連項目: システム・ディスクの複製を作成する方法については, 第 8.5 節 を参照。 |
例: OpenVMS Cluster が 10 台のコンピュータで構成され,そのうちの 4 台は共通の Itegrity サーバ・システム・ディスクからブートされ, 2 台は第 2 の共通の Integrity システム・ディスクからブートされ, 2 台は共通の Alpha システム・ディスクからブートされ,2 台は独自のローカル・システム・ディスクからブートされる場合,インストール操作を 5 回実行する必要があります。
表 4-1 には,OpenVMS オペレーティング・システムのインストール・プロシージャで出力される質問と,その質問に対する応答によって,システム・パラメータがどのような影響を受けるかを示しています。出力されるプロンプトの中で,2 つのプロンプトは,ノードが DECnet を稼動しているかどうかに応じて異なります。この表にはまた,JUPITR というノードで実行されているインストール手順の例も示されています。
重要: 実際にインストールを開始する前に,質問に対する応答を確認しておいてください。
バージョンに関する注意: ハードウェアおよびファームウェアの必要なバージョン番号については,適切なバージョンの OpenVMS リリース・ノートを参照してください。 OpenVMS Cluster に複数のバージョンのオペレーティング・システムがある場合,リリース・ノートで互換性を確認してください。
関連項目: インストールの詳細については,適切な OpenVMS アップグレードおよびインストール・マニュアルを参照してください。 4.2.3 必要な情報
プロンプト | 応答 | パラメータ | ||||||||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
Will this node be a cluster member (Y/N)? |
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VAXCLUSTER | ||||||||||||
What is the node's DECnet node name? | ノードが DECnet を実行している場合,このプロンプト,次のプロンプトおよび SCSSYSTEMID プロンプトが表示される。 DECnet ノード名または DECnet-Plus ノード・エイリアス (たとえば JUPITR) を入力する。ノード・エイリアスが定義されていない場合は,SCSNODE は 1〜6 文字の任意の英数字の名前に設定できる。名前でドル記号 ($) またはアンダスコア (_) を使用することはできない。 | SCSNODE | ||||||||||||
What is the node's DECnet node address? | DECnet ノード・アドレスを入力する (たとえば,2.211 は有効なアドレスである)。アドレスが割り当てられていない場合は,とりあえず 0 と入力し,DECnet を起動するときに有効なアドレスを入力する (この章の後半を参照)。
DECnet-Plus の場合は,ノードがフェーズ IV 互換アドレスで構成されているときに,この質問が出力される。フェーズ IV 互換アドレスが構成されていない場合は, SCSSYSTEMID システム・パラメータは任意の値に設定できる。 |
SCSSYSTEMID | ||||||||||||
What is the node's SCS node name? | ノードが DECnet を実行していない場合,前の 2 つのプロンプトの代わりに,このプロンプトと次のプロンプトが表示される。このノードの固有名を 1〜6 文字の英数字で入力する。少なくとも 1 文字は英字でなければならない。名前でドル記号 ($) およびアンダスコア (_) を使用することはできない。 | SCSNODE | ||||||||||||
What is the node's SCSSYSTEMID number? | この番号はこのクラスタ内で固有の値でなければならない。 SCSSYSTEMID は 48 ビットのシステム識別番号の下位 32 ビットである。
ノードが DECnet for OpenVMS を実行している場合は,以下の公式を使用して,DECnet アドレスから値を計算する。 SCSSYSTEMID = ( DECnet-area-number * 1024) + ( DECnet-node-number)
例: DECnet アドレスが 2.211 の場合,値は以下のように求められる。
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SCSSYSTEMID | ||||||||||||
Will the Ethernet be used for cluster communications (Y/N)? |
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NISCS_LOAD_PEA0 | ||||||||||||
Will the IP interconnect be used for cluster communications (Y/N)? |
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NISCS_USE_UDP | ||||||||||||
Enter this cluster's group number: | 1〜4095 または 61440〜65535 の範囲の値を入力する ( 第 2.5 節 を参照)。この値は SYS$COMMON:[SYSEXE] ディレクトリの CLUSTER_AUTHORIZE.DAT ファイルに格納される。 | なし | ||||||||||||
Enter this cluster's password: | クラスタ・パスワードを入力する。パスワードは 1〜31 文字の英数字でなければならず,ドル記号 ($) とアンダスコア (_) も使用できる ( 第 2.5 節 を参照)。この値は, SYS$COMMON:[SYSEXE] ディレクトリの CLUSTER_AUTHORIZE.DAT ファイルにスクランブル形式で格納される。 | なし | ||||||||||||
Reenter this cluster's password for verification: | パスワードを再入力する。 | なし | ||||||||||||
Will JUPITR be a disk server (Y/N)? |
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MSCP_LOAD | ||||||||||||
Will JUPITR serve HSC or RF disks (Y/N)? |
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MSCP_SERVE_ALL | ||||||||||||
Enter a value for JUPITR's ALLOCLASS parameter: 2 | 値はシステム構成に応じて異なる。
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ALLOCLASS | ||||||||||||
Does this cluster contain a quorum disk [N]? | 構成に応じて,Y または N を入力する。Y を入力すると,クォーラム・ディスクの名前が求められるので,クォーラム・ディスクのデバイス名を入力する。 (クォーラム・ディスクについては, 第 2 章 を参照。) | DISK_QUORUM |
システムが使用可能な状態になったら,すべての OpenVMS Cluster ライセンスと,レイヤード製品および DECnet のすべてのライセンスをただちにインストールします。ライセンスのインストールの手順については,ソフトウェア・キットに添付されているリリース・ノートと,『OpenVMS License Management Utility Manual』を参照してください。また,各 SPD にも,ライセンスに関する補足情報が説明されています。
ソフトウェア・ライセンスをインストールする場合は,以下のガイドラインに従ってください。
4.3 ソフトウェア・ライセンスのインストール
4.3.1 ガイドライン
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