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OpenVMS マニュアル


 

OpenVMS ドキュメント
ライブラリ

タイトルページ
目次
まえがき
第1章:OpenVMS Cluster システムの管理の概要
第2章:OpenVMS Cluster の概念
第3章:OpenVMS Cluster インターコネクト構成
第4章:OpenVMS Cluster オペレーティング環境
第5章:共用環境の準備
第6章:クラスタ・ストレージ・デバイス
第7章:クラスタ・キューの設定と管理
第8章:OpenVMS Cluster システムの構成
第9章:大規模な OpenVMS Cluster システムの構築
第10章:OpenVMS Cluster システムの保守
付録A :クラスタ・システム・パラメータ
付録B :共通ファイルの作成
付録C :クラスタのトラブルシューティング
付録D :LAN 制御のためのサンプル・プログラム
付録E :LAN 制御のためのサブルーチン
付録F :NISCA プロトコルのトラブルシューティング
付録G :NISCA トランスポート・プロトコル輻輳制御
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OpenVMS Cluster システム


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第 8 章
OpenVMS Cluster システムの構成

この章では,クラスタ構成コマンド・プロシージャの概要を示し,コマンド・プロシージャを実行する前に必要な,構成の前処理についても説明します。その後,コマンド・プロシージャと構成の前処理の重要な機能について,AUTOGEN.COM の実行も含めて説明します。

8.1 クラスタ構成プロシージャの概要

OpenVMS Cluster システムの構成および再構成のために, CLUSTER_CONFIG_LAN.COM と CLUSTER_CONFIG.COM という 2 種類の類似したコマンド・プロシージャが用意されています。どちらのプロシージャを使用するかは,クラスタ内のサテライト・ブートに LANCP ユーティリティを使用するのか,DECnet を使用するのかに応じて異なります。CLUSTER_CONFIG_LAN.COM では,サテライト・ブート・サービスのために LANCP ユーティリティが提供されます。CLUSTER_CONFIG.COM では,サテライト・ブート・サービスのために DECnet が提供されます。

また,Integrity サーバの構成には CLUSTER_CONFIG_LAN.COM を, Alpha システムの構成には CLUSTER_CONFIG_LAN.COM あるいは CLUSTER_CONFIG.COM のどちらかを使用してください。 Cluster over IP の構成に使用できるのは CLUSTER_CONFIG_LAN.COM のみです。

サテライト環境では,クラスタの構成に使用したコマンド・プロシージャを確認したい場合があります。クラスタの構成に CLUSTER_CONFIG あるいは CLUSTER_CONFIG_LAN のどちらを使用したのかを確認するには SYS$SYSTEM:MODPARAMS.DAT ファイルを参照してください。クラスタを構成する際,コマンド・プロシージャは MODPARAMS.DAT ファイルにコメントを追加します。

CLUSTER_CONFIG を使用した場合,ADD 操作時に MODPARAMS.DAT に次のようなコメントが追加されます.

! CLUSTER_CONFIG creating for ADD operation on 4-APR-2009 14:21:00.89 

CLUSTER_CONFIG_LAN の場合は,次のようなコメントです。

! CLUSTER_CONFIG_LAN creating for ADD operation on 5-APR-2009 14:21:00.89 

CHANGE 操作でも似たようなコメントが追加されます。 MODPARAMS.DAT に複数のエントリがある場合,最後のエントリに,クラスタの構成に最後に使用されたプロシージャが表記されています。サテライト・ブート・サービスを選択する際の考慮点については, 第 4.5 節 を参照してください。

ここで説明する構成プロシージャを使用すると, OpenVMS Cluster システムの構成に必要な大部分の作業を自動化できます。 CLUSTER_CONFIG_LAN.COM または CLUSTER_CONFIG.COM を起動すると,以下の構成オプションが表示されます。

  • Add a computer to the cluster (コンピュータをクラスタに追加する)

  • Remove a computer from the cluster (コンピュータをクラスタから削除する)

  • Change a computer's characteristics (コンピュータの属性を変更する)

  • Create a duplicate system disk (システム・ディスクの複製を作成する)

  • Make a directory structure for a new root on a system disk (システム・ディスクに新しいルートのディレクトリ構造を作成する)

  • Delete a root from a system disk (システム・ディスクからルートを削除する)

適切なオプションを選択することで,OpenVMS ユーティリティを直接起動せずに,クラスタを簡単にしかも確実に構成できます。 表 8-1 は,各構成オプションに対して構成プロシージャが実行する機能を示しています。

この章で使用するクラスタ構成コマンド・プロシージャ という用語は,CLUSTER_CONFIG_LAN.COM と CLUSTER_CONFIG.COM の両方を示しています。2 つの構成プロシージャから出力される質問は,LANCP と DECnet に関係する部分を除き,同一です。

注意: これらのコマンド・プロシージャで出力される質問に関するヘルプを表示するには,質問に対して疑問符 (?) を入力します。

表 8-1 クラスタ構成機能の要約
オプション 実行される機能
ADD ノードをクラスタ・メンバとして有効にする。

  • クラスタ共通システム・ディスクで新しいコンピュータのルート・ディレクトリを設定し,コンピュータのシステム・パラメータ・ファイル (Integrity システムの場合は I64VMSSYS.PAR, Alpha システムの場合は APLHAVMSSYS.PAR) と MODPARAMS.DAT を SYS$SPECIFIC:[SYSEXE] ディレクトリに作成する。

  • 新しいコンピュータのページ・ファイルとスワップ・ファイルを作成する (PAGEFILE.SYS と SWAPFILE.SYS)。

  • クラスタ・クォーラム・ディスクを設定する (省略可能)。

  • コンピュータがディスク・サーバとして追加される場合は,新しいコンピュータに対して ALLOCLASS パラメータを使用してディスク割り当てクラス値とポート割り当てクラス値 (Alpha の場合のみ) のいずれか一方または両方を設定する。コンピュータがテープ・サーバとして追加される場合は, TAPE_ALLOCLASS パラメータを使用してテープ割り当てクラス値を設定する。

    注意: 共用 SCSI バス上で Alpha コンピュータを構成し,ポート割り当てクラスを使用しない場合は,ALLOCLASS は 0 より大きい値に設定しなければならない。

  • 新しいコンピュータの初期 (一時) スタートアップ・プロシージャを作成する。この初期プロシージャは,以下の操作を実行する。

    • NETCONFIG.COM を実行して,ネットワークを構成する。

    • AUTOGEN を実行して,コンピュータのシステム・パラメータ値を設定する。

    • 通常のスタートアップ・プロシージャを使用して,コンピュータをリブートする。

  • 新しいコンピュータがサテライト・ノードの場合は,構成プロシージャは以下のファイルを更新する。

    • 新しいコンピュータを追加するために構成プロシージャが実行されるコンピュータのネットワーク・データベース。

    • ローカル・コンピュータの SYS$MANAGER:NETNODE_UPDATE.COM コマンド・プロシージャ ( 第 10.4.2 項 を参照)。

REMOVE クラスタ・メンバとして有効にしたノードを無効にする。

  • 別のコンピュータのルート・ディレクトリとその内容をローカル・コンピュータのシステム・ディスクから削除する。削除されるコンピュータがサテライトの場合は,クラスタ構成コマンド・プロシージャはローカル・コンピュータで SYS$MANAGER:NETNODE_UPDATE.COM を更新する。

  • ローカル・コンピュータで,パーマネントおよび運用時リモート・ノード・ネットワーク・データベースを更新する。

  • クォーラム・ディスクを削除する。

CHANGE CHANGE メニューを表示し,以下の目的で適切な情報を要求する。

  • ローカル・コンピュータをディスク・サーバとして有効または無効に設定する。

  • ローカル・コンピュータをブート・サーバとして有効または無効に設定する。

  • ローカル・コンピュータでクラスタ通信のために IP を有効または無効に設定する。

  • ローカル・コンピュータでクラスタ通信のためにイーサネットまたは FDDI LAN を有効または無効に設定する。

  • ローカル・コンピュータでクォーラム・ディスクを有効または無効に設定する。

  • サテライトのイーサネットまたは FDDI ハードウェア・アドレスを変更する。

  • ローカル・コンピュータをテープ・サーバとして有効または無効に設定する。

  • ローカル・コンピュータの ALLOCLASS または TAPE_ALLOCLASS の値を変更する。

  • ローカル・コンピュータの共用 SCSI ポート割り当てクラス値を変更する。

  • ローカル・コンピュータでノード間クラスタ通信のために MEMORY CHANNEL を有効または無効に設定する。

CREATE ローカル・コンピュータのシステム・ディスクを複製し,新しいディスクからすべてのシステム・ルートを削除する。
MAKE システム・ディスクに新しいルートのディレクトリ構造を作成する。
DELETE システム・ディスクからルートを削除する。



8.1.1 システム構成の前処理

CLUSTER_CONFIG_LAN.COM または CLUSTER_CONFIG.COM プロシージャを起動して OpenVMS Cluster システムを構成する前に, 表 8-2 に説明する作業を実行しなければなりません。

表 8-2 構成の前処理
作業 手順
コンピュータが DECdtm を使用するかどうかを判断する。 DECdtm サービスを使用するコンピュータをクラスタに追加したり,クラスタから削除する場合は,データの整合性を維持するために多くの作業を実行しなければならない。

関連項目: OpenVMS Cluster システムで DECdtm を設定する方法については,『OpenVMS システム管理者マニュアル』の DECdtm サービスに関する章を参照。

クラスタで DECdtm サービスを使用するかどうかわからない場合は,以下のコマンドを入力する。

$ SET PROCESS /PRIVILEGES=SYSPRV

$ RUN SYS$SYSTEM:LMCP
LMCP> SHOW LOG

クラスタで DECdtm サービスが使用されていない場合は, SHOW LOG コマンドは "file not found" というエラー・メッセージを表示する。クラスタで DECdtm サービスが使用されている場合は,トランザクションに関する情報を保存するために DECdtm が使用するファイルの一覧が表示される。

サテライト・ブート・サービスを提供するネットワーク・ソフトウェアが起動され,実行されていることと,すべてのコンピュータが LAN に接続されていることを確認する。 サテライト・ブートのために LANCP ユーティリティを使用するノードの場合,LANCP ユーティリティを実行し, LANCP コマンド LIST DEVICE/MOPDLL を入力して,システムの LAN デバイスの一覧を表示する。
$ RUN SYS$SYSTEM:LANCP

LANCP> LIST DEVICE/MOPDLL

DECnet for OpenVMS を実行するノードの場合は, DCL コマンド SHOW NETWORK を入力して,ネットワークが起動され,実行されているかどうかを判断する。

$ SHOW NETWORK

Product: DECNET Node: CHBOSE Address(es): 25.169
Product: TCP/IP Node: chbose.ind.hp.com Address(es): 18.156.235.23

この例では,CHBOSE ノードは DECnet for OpenVMS を実行しており, chbose.ind.hp.com は TCP/IP を実行している。 DECnet が起動されていない場合は, "SHOW-I-NONET, Network Unavailable" というメッセージが表示される。

DECnet-Plus を実行しているノードの場合は, DECnet-Plus ネットワークが起動され,実行されているかどうかを判断する方法について,『DECnet for OpenVMS Network Management Utilities』を参照。

MOP およびディスク・サーバを選択する。 サテライト・ノードを含むすべての OpenVMS Cluster では,少なくとも 1 つの MOP (Maintenance Operations Protocol) およびディスク・サーバが必要である。可能な場合は,複数のコンピュータを MOP およびディスク・サーバとして選択する。複数のサーバを選択しておくと,可用性を向上でき,多くの LAN アダプタの間で作業負荷を分散できる。

MOP およびディスク・サーバを選択する場合は,以下のガイドラインに従う。

  • MOP サーバがシステム・ディスクに直接アクセスできることを確認する。

  • ディスク・サーバがサービスするストレージに直接アクセスできることを確認する。

  • クラスタ内で最も強力なコンピュータを選択する。あまり強力でないコンピュータを選択すると,作業量の多いサテライトを数多くサービスしたり,多くのサテライトを同時にブートするときに,過負荷状態になる可能性がある。しかし,1 つの強力なサーバを選択するより,2 台以上の中程度のサーバを選択する方が,パフォーマンスを向上できることがある。

  • ほとんど同じパワーのコンピュータが複数ある場合は,すべてのコンピュータをブート・サーバとして使用することができる。この方法では,最適な状態で負荷のバランスをとることができる。さらに,1 台のコンピュータで障害が発生したり,シャットダウンされても,他のコンピュータがサテライトをサービスできる。

  • 演算パワーの他に,サーバを選択するためのもう 1 つの重要な要素がある。それは LAN アダプタの速度である。サーバを選択する場合は,クラスタ内で帯域幅の最も大きい LAN アダプタを装備したサーバを選択しなければならない。

  • IP を使用してクラスタを接続している場合,その IP アドレス上のLAN アダプタは SCS にして構成され使用されることに注意する。

特権付きアカウントにログインしていることを確認する。 特権付きアカウントにログインする。

規則: サテライトを追加する場合は,ブート・サーバでシステム管理者のアカウントにログインしなければならない。このプロシージャでは特権付きシステム操作が実行されるため,プロセス特権 SYSPRV,OPER,CMKRNL,BYPASS, NETMBX が必要である。

クラスタ共通ファイルを調整する。 構成に 2 つ以上のシステム・ディスクが含まれる場合は, 第 5 章 の説明に従ってクラスタ共通ファイルを調整する。
必要に応じて,ターミナルへのブロードキャスト・メッセージを禁止する。 コンピュータを追加および削除する場合,このような多くのメッセージが作成される。メッセージを禁止するには, DCL コマンド REPLY/DISABLE=(NETWORK, CLUSTER) を入力する。OPCOM メッセージの制御の詳細については, 第 10.5 節 も参照。
クラスタ構成プロシージャから出力される質問に対する応答をあらかじめ準備しておく。 クラスタ構成コマンド・プロシージャから要求されるデータについては, 表 8-3 を参照。



8.1.2 クラスタ構成プロシージャから要求されるデータ

以下の表は,クラスタ構成コマンド・プロシージャから出力される質問と,各質問への応答方法を示しています。この表はまた,プロシージャを起動する前に,質問に対する応答を準備する際にも利用できます。

質問の多くは構成に応じて異なるため, 表 8-3 では,出力される順ではなく,構成の種類に応じて質問が並べられています。

表 8-3 CLUSTER_CONFIG_LAN.COM および CLUSTER_CONFIG.COM から要求されるデータ
必要な情報 指定または取得方法
すべての構成
ルート・ディレクトリが作成されるクラスタ・システム・ディスクのデバイス名 SYS$SYSDEVICE: 論理名の変換であるデフォルト・デバイス名をそのまま使用するときは,Return キーを押す。または共通システム・ディスクを指す論理名を指定する。
クラスタ・システム・ディスクに登録されているコンピュータのルート・ディレクトリ名 プロシージャから提供されるデフォルトをそのまま使用するときは,Return キーを押す。または SYS x という形式で名前を指定する。

  • システム・ディスクに直接アクセスできる Integrity サーバあるいは Alpha システムの場合,有効な 16 進値の範囲はより大きくなる。 VAX の範囲の 1〜9 または A〜D と,10〜FFFF の範囲の両方が含まれる。 SYSE と SYSF はシステム用に予約される。

  • サテライトの場合, x は 10〜FFFF の値でなければならない。

ワークステーション・ウインドウ・システム システム管理者が指定する。ワークステーション・ソフトウェアは,ワークステーション・サテライトを追加する前にインストールしなければならない。インストールしていないと,インストールされていないことがプロシージャから示される。
ページ・ファイルとスワップ・ファイルの場所とサイズ この情報は,コンピュータをクラスタに追加する場合にだけ要求される。デフォルトのサイズと場所をそのまま使用する場合は,Return キーを押す (プロシージャから表示される角括弧で囲まれたデフォルト・サイズは最小値である。デフォルトの場所はクラスタ・システム・ディスクのデバイス名である)。

構成にサテライト・ノードが含まれる場合は,サテライトのページ・ファイルとスワップ・ファイルをサテライトのローカル・ディスクに格納することで (このようなディスクを使用可能な場合),パフォーマンスを向上できる。パフォーマンスを向上できるかどうかは,OpenVMS Cluster システム・ディスクとネットワークの構成に応じて異なる。

サテライトのローカル・ディスクにページ・ファイルとスワップ・ファイルを設定する場合,クラスタ構成プロシージャはブート・サーバのシステム・ディスクのサテライトの [SYS n.SYSEXE] ディレクトリに SATELLITE_PAGE.COM というコマンド・プロシージャを作成する。SATELLITE_PAGE.COM プロシージャは以下の機能を実行する。

  • node-name_SCSSYSTEMID という形式で,クラスタ内で固有のボリューム・ラベルを使用して,サテライトのローカル・ディスクをマウントする。

    関連項目: ボリューム・ラベルの変更方法については, 第 8.6.5 項 を参照。

  • ページ・ファイルとスワップ・ファイルをサテライトのローカル・ディスクにインストールする。

注意: シャドウイングされたページ・ディスクおよびスワップ・ディスクには,新しく追加されたノードに,専用の "ローカル" ディスク (つまり,ホスト・ベースのシャドウイング・ディスク (DS xxx),またはホスト・ベースの RAID ディスク (DP xxxx),または DECram ディスク (MDA xxxx)) をマウントするように,適切な構文で SATELLITE_PAGE.COM に MOUNT および INIT コマンドを編集する必要があります。 CLUSTER_CONFIG(_LAN).COM では,SHADOW,RAID,または DECram ディスクに必要な MOUNT および INIT コマンドを作成しません。

注意: サテライトのページ・ファイルとスワップ・ファイルを (たとえばサテライトのローカル・ディスクからブート・サーバのシステム・ディスクへあるいはその逆へ) 移動したり,ファイル・サイズを変更するには,以下の操作を行う。

  1. 以下に示すように,新しい PAGE ファイルと SWAP ファイルを共用ディスクに作成する。
    $ MCR SYSGEN CREATE
    device:[dir] PAGEFILE.SYS/SIZE=
    block-count
    

    注意: ページ・ファイルとスワップ・ファイルがシャドウ・セットに対して作成される場合は,それに応じて SATELLITE_PAGE を編集しなければならない。

  2. SYS$SPECIFIC:[SYSEXE]PAGEFILE.SYS と SWAPFILE.SYS ファイルの名前を PAGEFILE.TMP および SWAPFILE.TMP に変更する。

  3. リブートし,.TMP ファイルを削除する。

  4. ファイルをロードするように, SYS$MANAGER:SYPAGSWPFILES.COM プロシージャを変更する。

ローカル・コンピュータの割り当てクラス (ALLOCLASS またはTAPE_ALLOCLASS) パラメータの値 ALLOCLASS パラメータは,ノード割り当てクラスに対して使用でき,Alpha コンピュータではポート割り当てクラスに対しても使用できる。割り当てクラスの指定の詳細については, 第 6.2.1 項 を参照。
クォーラム・ディスクの物理デバイス名 システム管理者が指定する。
DECnet for OpenVMS を実行しているシステム
コンピュータの DECnet フェーズ IV のノード・アドレス DECnet ノード・アドレスに関しては,以下の方法で取得する。

  • コンピュータを追加する場合は,ネットワーク管理者がアドレスを指定する。

  • コンピュータを削除する場合は, SHOW NETWORK コマンドを使用する ( 表 8-2 を参照)。

コンピュータの DECnet ノード名 ネットワーク管理者が指定する。名前は 1〜6 文字の英数字でなければならず,ドル記号($) とアンダスコア(_) を使用することは できない
DECnet-Plus を実行するシステム
コンピュータの DECnet フェーズ IV ノード・アドレス (フェーズ IV 互換性が必要な場合) DECnet ノード・アドレスに関しては,以下の方法で取得する。

  • コンピュータを追加する場合は,ネットワーク管理者がアドレスを指定する。

  • コンピュータを削除する場合は, SHOW NETWORK コマンドを使用する ( 表 8-2 を参照。)

ノードの DECnet フルネーム ネットワーク管理者に支援してもらってフルネームを判断する。以下の要素で構成される文字列を入力する。

  • ネームスペース名とコロン (:)。これは省略可能である。

  • ピリオド (.) によって指定されるルート・ディレクトリ。

  • 0 以上の階層ディレクトリ。文字列とピリオド (.) によって指定される。

  • 単純名とディレクトリ名の組み合わせによって,ノードが一意に識別される。以下の例を参照。
    .SALES.NETWORKS.MYNODE
    MEGA:.INDIANA.JONES
    COLUMBUS:.FLATWORLD

このノードの SCS ノード名 OpenVMS Cluster ノード名を入力する。この名前は 6 文字以下の英数字文字列である。
DECnet 同意語 DECnet 同意語を定義するときは Return キーを押す。これはノードのフルネームの短縮名である。それ以外の場合は N と入力する。
このノードの同意名 6 文字以下の英数字文字列を入力する。デフォルト設定では,フルネームの最後の単純名の最初の 6 文字である。以下の例を参照。
同意名: BLACKH

注意: ノードの同意名が OpenVMS Cluster ノード名と同じである必要はない。

このノードの MOP サービス・クライアント名 ノードがブート・サーバとして構成される場合,ノードの MOP サービス・クライアントの名前を入力する。デフォルト設定では,OpenVMS Cluster ノード名である (たとえば SCS ノード名)。この名前が OpenVMS Cluster ノード名と同じである必要はない。
サテライト・ブートのために TCP/IP または LANCP ユーティリティ,もしくは両方を実行するシステム
コンピュータの SCS ノード名 (SCSNODE) と SCS システム ID (SCSSYSTEMID) これらのプロンプトについては, 第 4.2.3 項 を参照。システムが TCP/IP を実行している場合,クラスタ・ノード名 (SCSNODE) は TCP/IP ホスト名と一致する必要がないため,プロシージャから TCP/IP ホスト名を要求しない。 TCP/IP ホスト名は 7 文字以上とし,一方, SCSNODE 名は 6 文字以下とする。システムが DECnet と IP の両方を実行している場合,プロシージャは DECnet のデフォルトを使用する。
LAN 構成
クラスタ・グループ番号とパスワード この情報は,CHANGE オプションを選択した場合にだけ要求される。クラスタ・グループ番号とパスワードの割り当ての詳細については, 第 2.5 節 を参照。
サテライトの LAN ハードウェア・アドレス アドレスは xx-xx-xx-xx-xx-xx という形式である。ハードウェア・アドレスを指定する場合は,ハイフンも指定しなければならない。ハードウェア・アドレスを調べるには,サテライトのコンソールで以下のコマンドを実行してください。

Integrity サーバの場合:

 Shell> lanaddress

Alpha システムの場合:

 >>> SHOW NETWORK

これらのコマンドは,サテライト・ブートに使用できる LAN デバイスのハードウェア・アドレスを表示します。 LANCP で SHOW CONFIG を実行して調べることもできます。

IP 構成
UDP ポート番号 UDP ポート番号は,クラスタ通信に使用されるポート番号です。 UDP ポート番号は,そのクラスタのすべてのメンバで同じでなければなりません。また,同じ UDP ポート番号を他のクラスタで使用していないこと,および,他のアプリケーションでこのポート番号を使用していないことを確認してください。
IP マルチキャスト・アドレス IP マルチキャストを有効にする場合は,クラスタ用の IP マルチキャスト・アドレスを入力します。デフォルトでは,この IP マルチキャスト・アドレスは, 239.242.x.y の範囲の管理者によって指定された IP マルチキャスト・アドレスから選択されます。最後の 2 つの値,x および y はクラスタ・グループ番号より生成されます。たとえば,クラスタ・グループ番号が 1985 の場合,マルチキャストは以下のように計算されます。
X= 1985/256

Y= 1985 - (256 *x)

システム管理者は,デフォルトのマルチキャスト・アドレスをその環境でユニークなアドレスに置き換えることができます。

IP ユニキャスト・アドレス IP ユニキャストを使用してリモート・ノードを見つけるようにノードを構成する場合は,クラスタの既存のメンバあるいは新しいメンバの IP ユニキャスト・アドレスが必要になります。
IP アドレス クラスタの設定を行うローカル・システムの IP アドレスです。
ゲートウェイおよびネットワーク・マスク 構成オプションでオプション 4 を選択して TCP/IP ゲートウェイとネットワーク・マスクのアドレスを Cluster over IP データベースに追加します。
IP インタフェース・アドレス 選択したアドレスに対する構成オプションでオプション 4 を選択し, Cluster over IP データベースに追加します。次の例のように,インタフェース情報がデフォルト・ルートとともに TCPIP$CLUSTER.DAT に入力されます。

interface=IE0,EIA0,10.0.1.2,255.255.255.0

default_route=10.0.1.1

サテライト・ブート用の IP インタフェース・アドレス サテライト・ブートに使用する IP インタフェースを選択します。

Alpha システムの場合:

  • サテライトのコンソールで次のコマンドを実行します。
     >>> SHOW DEVICE
    

    この出力から,IP アドレスが構成されクラスタ通信に使用される LAN インタフェースは EIA0 になります。

Integrity サーバの場合:

  • IP インタフェース名は EI あるいは EW のどちらかで始まります。それが最初のインタフェースであれば,EIA0 あるいは EWA0 になります. 使用するインタフェースの MAC アドレスは Shell プロンプトから取得します。

    Integrity サーバでインタフェース情報を取得するには, EFI シェルで次のコマンドを実行します。

     Shell>lanaddress
    

    アクティブなインタフェースが EIA0 と想定される場合, EIA0 でサテライトを構成します。 EIA0 でブートできない場合はそのあと EWA0 で試してみます。


++Alpha 固有。


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