F.9.1 1 つの LAN セグメントまたは複数の LAN セグメント |
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1 つの LAN セグメントに関する問題のトラブルシューティングをする場合も,複数の LAN セグメントに関する問題のトラブルシューティングをする場合も,LAN アナライザは特定のデータ・パターンを切り分けるのに役立つものでなければなりません。定義した固有のパターンと一致するデータを切り分けることができる LAN アナライザを選択してください。LAN ヘッダの後に続くデータ領域のデータ・パターンを定義することができなければなりません ( 付録 F.8.2 項 を参照)。NISCA プロトコルのトラブルシューティングを正しく行うには,LAN アナライザは複数のデータ・パターンを同時に照合できなければなりません。
1 つの LAN セグメントまたは複数の LAN セグメントをトラブルシューティングするには,少なくとも TR ヘッダ内の送信データと再送データを定義し,切り分けなければなりません ( 付録 F.8.6 項 を参照)。さらに,複数の LAN セグメント間で効果的にネットワークのトラブルシューティングを行うには,LAN 分析ツールは以下の機能を備えていなければなりません。
- 分散イネーブル機能とは,異なる場所で設定された複数の LAN アナライザの同期をとって,LAN 構成を通じて転送されるときに,同じイベントに関する情報を収集できるようにする機能です。
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分散コンビネーション・トリガ機能とは,異なる場所で複数の LAN アナライザを自動的に起動して,同じイベントに関する情報を収集できるようにする機能です。
分散イネーブル機能と分散コンビネーション・トリガ機能の目的は,パケットが複数の LAN セグメントを移動するときに,それらのパケットを取り込むことです。この後の節で説明しているこれらの機能の実装では,システム構成で拡張 LAN のすべての LAN セグメントに到達することができるように,マルチキャスト・メッセージが使用されています。分散イネーブル機能と分散コンビネーション・トリガ機能は,複数の LAN セグメント間で異なる場所にある複数の LAN アナライザの同期をとることができる機能を提供することにより,数マイル離れた複数のサイトにまたがる LAN 構成のトラブルシューティングを行うことができます。
F.9.2 複数の LAN セグメント |
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複数の LAN セグメントのトラブルシューティングを行うには, LAN アナライザはマルチキャスト・パケットを取り込み, LAN アナライザのトリガ機能を動的に有効に設定できなければなりません。以下の説明を参照してください。