HP OpenVMS OpenVMS Cluster システム
関連項目: 輻輳制御および PEDRIVER メッセージの再送の詳細については,
付録 G を参照してください。
ここでは,以下のことについて説明します。
- HP 4972A LAN Protocol Analyzer のフィルタを使用して,再送されたパケットや特定の OpenVMS Cluster 固有のパケットを切り分ける方法
- 分散イネーブル機能と分散トリガ機能を有効に設定する方法
F.12.1 特定の OpenVMS Cluster のすべての LAN 再送の取り込み | |
特定のクラスタのすべての LAN 再送に対して, LAVc_TR_ReXMT というフィルタを設定するには, 表 F-13 に示す値を使用します。LAN で特定の OpenVMS Cluster を切り分けるには,ローカル・エリア OpenVMS Cluster グループ・コード (nn--nn) の値を指定します。
表 F-13 LAN での再送の取り込み
1
|
DESTINATION
|
xx--xx--xx--xx--xx--xx
|
7
|
SOURCE
|
xx--xx--xx--xx--xx--xx
|
13
|
TYPE
|
60--07
|
23
|
LAVC_GROUP_CODE
|
nn--nn
|
31
|
TR FLAGS
|
0x1xxxxx
1
|
33
|
ACKING MESSAGE
|
xx--xx
|
35
|
SENDING MESSAGE
|
xx--xx
|
1Base 2
F.12.2 特定の OpenVMS Cluster のすべての LAN パケットの取り込み | |
特定のクラスタのすべての LAN パケットをフィルタリングするには, 表 F-14 に示す値を使用します。LAN で特定の OpenVMS Cluster を切り分けるには, OpenVMS Cluster グループ・コード (nn--nn) の値を指定します。フィルタの名前は LAVc_all です。
表 F-14 すべての LAN パケットの取り込み (LAVc_all)
1
|
DESTINATION
|
xx--xx--xx--xx--xx--xx
|
7
|
SOURCE
|
xx--xx--xx--xx--xx--xx
|
13
|
TYPE
|
60--07
|
23
|
LAVC_GROUP_CODE
|
nn--nn
|
33
|
ACKING MESSAGE
|
xx--xx
|
35
|
SENDING MESSAGE
|
xx--xx
|
F.12.3 分散イネーブル・フィルタの設定 | |
分散イネーブル・パケット受信イベントに対して, Distrib_Enable というフィルタを設定するには,
表 F-15 に示す値を使用します。複数の LAN セグメントのトラブルシューティングを行うには,このフィルタを使用します。
F.12.4 分散トリガ・フィルタの設定 | |
分散トリガ・パケット受信イベントに対して,Distrib_Trigger というフィルタを設定するには,
表 F-16 に示す値を使用します。複数の LAN セグメントのトラブルシューティングを行うには,このフィルタを使用します。
ここでは,分散イネーブルおよび分散トリガのメッセージを設定する方法について説明します。
F.13.1 分散イネーブル・メッセージ | |
表 F-17 は,新しいメッセージを作成することにより,分散イネーブル・メッセージ (Distrib_Enable) を定義する方法を示しています。送信元アドレス (nn nn nn nn nn nn) の代わりに,LAN アナライザの LAN アドレスを指定しなければなりません。
表 F-17 分散イネーブル・メッセージの指定(Distrib_Enable)
Destination
|
1
|
01 4C 41 56 63 45
|
.LAVcE
|
Source
|
7
|
nn nn nn nn nn nn
|
|
Protocol
|
13
|
60 07
|
`.
|
Text
|
15
|
44 69 73 74 72 69 62 75 74 65
|
Distribute
|
|
25
|
64 20 65 6E 61 62 6C 65 20 66
|
d enable f
|
|
35
|
6F 72 20 74 72 6F 75 62 6C 65
|
or trouble
|
|
45
|
73 68 6F 6F 74 69 6E 67 20 74
|
shooting t
|
|
55
|
68 65 20 4C 6F 63 61 6C 20 41
|
he Local A
|
|
65
|
72 65 61 20 56 4D 53 63 6C 75
|
rea VMSclu
|
|
75
|
73 74 65 72 20 50 72 6F 74 6F
|
ster Proto
|
|
85
|
63 6F 6C 3A 20 4E 49 53 43 41
|
col: NISCA
|
F.13.2 分散トリガ・メッセージ | |
表 F-18 は,新しいメッセージを作成することにより,分散トリガ・メッセージ (Distrib_Trigger) を定義する方法を示しています。送信元アドレス (nn nn nn nn nn nn) の代わりに, LAN アナライザの LAN アドレスを指定しなければなりません。
表 F-18 分散トリガ・メッセージの設定 (Distrib_Trigger)
Destination
|
1
|
01 4C 41 56 63 54
|
.LAVcT
|
Source
|
7
|
nn nn nn nn nn nn
|
|
Protocol
|
13
|
60 07
|
`.
|
Text
|
15
|
44 69 73 74 72 69 62 75 74 65
|
Distribute
|
|
25
|
64 20 74 72 69 67 67 65 72 20
|
d trigger
|
|
35
|
66 6F 72 20 74 72 6F 75 62 6C
|
for troubl
|
|
45
|
65 73 68 6F 6F 74 69 6E 67 20
|
eshooting
|
|
55
|
74 68 65 20 4C 6F 63 61 6C 20
|
the Local
|
|
65
|
41 72 65 61 20 56 4D 53 63 6C
|
Area VMScl
|
|
75
|
75 73 74 65 72 20 50 72 6F 74
|
uster Prot
|
|
85
|
6F 63 6F 6C 3A 20 4E 49 53 43
|
ocol: NISC
|
|
95
|
41
|
A
|
以下のソース・コードに示すように,再送エラーを取り込むように HP 4972 LAN Protocol Analyzer をプログラミングできます。スタータ・プログラムは,すべての LAN アナライザで取り込みを開始します。1 つの LAN アナライザだけがスタータ・プログラムのコピーを実行するようにしなければなりません。他の LAN アナライザはパートナ・プログラムまたはスクライブ・プログラムを実行しなければなりません。パートナ・プログラムは,エラーの初期位置が不明で,すべてのアナライザが協調動作してエラーを検出しなければならないときに使用します。スクライブ・プログラムは,他の LAN セグメントからデータを取り込むだけでなく,特定の LAN セグメントで起動 (trigger) するときに使用します。
F.14.1 スタータ・プログラム | |
スタータ・プログラムは,最初に他の LAN アナライザに分散イネーブル・シグナルを送信します。次に,このプログラムはすべての LAN トラフィックを取り込み,この LAN アナライザが再送パケットを検出するか,またはパートナ・プログラムを実行している別の LAN アナライザから送信された分散トリガを受信したときに,終了します。
以下の例に示すスタータ・プログラムは,複数の LAN アナライザを使用して複数の LAN セグメントでデータの取り込みを開始するために使用されています。このプログラムは,すべての LAN セグメントで同じ間隔でデータを取り込むことにより,再送の理由を突き止めます。
Store: frames matching LAVc_all
or Distrib_Enable
or Distrib_Trigger
ending with LAVc_TR_ReXMT
or Distrib_Trigger
Log file: not used
Block 1: Enable_the_other_analyzers
Send message Distrib_Enable
and then
Go to block 2
Block 2: Wait_for_the_event
When frame matches LAVc_TR_ReXMT then go to block 3
Block 3: Send the distributed trigger
Mark frame
and then
Send message Distrib_Trigger
|
F.14.2 パートナ・プログラム | |
パートナ・プログラムは分散イネーブルを待機します。すべての LAN トラフィックを取り込み,分散トリガの再送を受信すると終了します。終了時に,このプログラムは分散トリガを送信して,再送されたパケットがこのセグメントまたは別のセグメントで検出されるのとほぼ同時に,他の LAN アナライザもデータを取り込むことができるようにします。データの取り込みが完了すると,複数の LAN セグメントからのデータを確認して,再送されたデータの初期コピーを見つけることができます。以下の例はパートナ・プログラムを示しています。
Store: frames matching LAVc_all
or Distrib_Enable
or Distrib_Trigger
ending with Distrib_Trigger
Log file: not used
Block 1: Wait_for_distributed_enable
When frame matches Distrib_Enable then go to block 2
Block 2: Wait_for_the_event
When frame matches LAVc_TR_ReXMT then go to block 3
Block 3: Send the distributed trigger
Mark frame
and then
Send message Distrib_Trigger
|
F.14.3 スクライブ・プログラム | |
スクライブ・プログラムは分散イネーブルを待機し,すべての LAN トラフィックを取り込み,分散トリガの結果として終了します。スクライブ・プログラムを使用すると,ネットワーク・マネージャは,再送されたパケットが別のセグメントで検出されるのとほぼ同時にデータを取り込むことができます。データの取り込みが完了した後,複数の LAN セグメントからのデータを確認して,再送されたデータの初期コピーを見つけることができます。以下の例はスクライブ・プログラムを示しています。
Store: frames matching LAVc_all
or Distrib_Enable
or Distrib_Trigger
ending with Distrib_Trigger
Log file: not used
Block 1: Wait_for_distributed_enable
When frame matches Distrib_Enable then go to block 2
Block 2: Wait_for_the_event
When frame matches LAVc_TR_ReXMT then go to block 3
Block 3: Mark_the_frames
Mark frame
and then
Go to block 2
|
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