日本-日本語 |
|
|
|
OpenVMS マニュアル |
|
HP OpenVMS
|
目次 | 索引 |
7.11 画面に関連した組み込みシンボル |
次の組み込みシンボルは,言語式内でディスプレイと画面パラメータを指定する際に使用できます。
組み込みシンボルの %PAGE と %WIDTH は,それぞれ端末画面の現在の高さと幅を戻します。これらのシンボルはウィンドウ指定など,さまざまな式の中で使用できます。たとえば,次のコマンドは画面の中央付近の領域を占めるMIDDLEという名前のウィンドウを定義します。
DBG> SET WINDOW MIDDLE AT (%PAGE/4,%PAGE/2,%WIDTH/4,%WIDTH/2) |
DISPLAY コマンドで特定のディスプレイを参照するたびにディスプレイ・リストが更新され,必要な場合は順序も変更されます。最後に参照したディスプレイは最後にペーストボード上にペーストされるので,ディスプレイ・リストの末尾に置かれます。ディスプレイ・リストは SHOW DISPLAY コマンドを入力すれば表示できます。
ディスプレイ組み込みシンボルを使用すると,ディスプレイをそれらのディスプレイ・リスト内の相対的な位置で指定できます。これらのシンボルは,次に示すとおり,明示的なディスプレイ名ではなくディスプレイ・リスト内の相対的な位置によってディスプレイを参照できます。これらのシンボルは主にキーパッド・キー定義またはコマンド・プロシージャの中で使用します。
ディスプレイ・シンボルはディスプレイ・リストを循環リストとして扱います。したがって,ディスプレイ・シンボルを使用したコマンドを入力して,必要なディスプレイに到達するまでディスプレイ・リスト全体を循環することができます。
%CURDISP | 現在のディスプレイ。これがDISPLAYコマンドで参照した最新のディスプレイで,最も隠されることの少ないディスプレイである。 |
%CURSCROLL | 現在のスクロール・ディスプレイ。これがSCROLL, MOVE,およびEXPAN Dの各コマンドとそれに対応するキーパッド・キー(KP2, KP4, KP6,およびKP8)用の省略時のディスプレイである。 |
%NEXTDISP | リスト内で現在のディスプレイの後ろにある次のディスプレイ。次のディスプレイとは最上部のディスプレイに次ぐディスプレイである。ディスプレイ・リストは循環しているので,これはペーストボードの最下部にあるディスプレイで最も隠されることの多いディスプレイである。 |
%NEXTINST | ディスプレイ・リスト内で現在の機械語命令ディスプレイの後ろにある次の機械語命令ディスプレイ。現在の機械語命令ディスプレイとはEXAMINE/INSTRUCTIONコマンドからの出力を受け取るディスプレイである。 |
%NEXTOUTPUT | ディスプレイ・リスト内で現在の出力ディスプレイの後ろにある次の出力ディスプレイ。出力ディスプレイは,まだ他のディスプレイへ出力されていないデバッガ出力を受け取る。 |
%NEXTSCROLL | ディスプレイ・リスト内で現在のスクロール・ディスプレイの後ろにある次のディスプレイ。 |
%NEXTSOURCE | ディスプレイ・リスト内で現在のソース・ディスプレイの後ろにある次のソース・ディスプレイ。現在のソース・ディスプレイはTYPEコマンドおよびEXAMINE/SOURCEコマンドからの出力を受け取るディスプレイである。 |
VT シリーズの端末では,画面は 24 行 80 桁または 132 桁で構成されます。ワークステーションでは,画面は高さにおいても幅においてもそれより大きくなります。デバッガは 100 行 255 桁までの画面サイズを収容できます。
デバッガには多くの定義済みウィンドウがあり,画面上でディスプレイの位置を設定するために使用できます。画面の完全な高さと幅の他に,定義済みウィンドウには,次の操作から求められる可能なすべての領域が含まれます。
SHOW WINDOW コマンドは定義済みのすべてのディスプレイ・ウィンドウを識別します。
定義済みウィンドウの名前には次の規則が適用されます。接頭辞の L と R は,それぞれ左ウィンドウと右ウィンドウを表します。他の英字は全画面 (FS) または画面の高さ (H:半分,T:3 分の 1,Q:4 分の 1,S:6 分の 1,E:8 分の 1) を表します。末尾の数字は画面の高さの場所 ( 最上部から始まる ) を表します。次に例を示します。
次の 4 つのコマンドは,サイズと位置が同一 ( スクリーンの上半分 ) であるウィンドウを持つディスプレイを作成します。
DBG> DISPLAY XYZ AT H1 SOURCE DBG> DISPLAY XYZ AT Q12 SOURCE DBG> DISPLAY XYZ AT S123 SOURCE DBG> DISPLAY XYZ AT E1234 SOURCE |
省略時の端末画面幅(80桁)の場合,定義済みウィンドウの左右の境界 (start-column, column-count) は次のとおりです。
表 7-3 は,24 行という省略時の端末画面の高さに対して定義されている単一セグメント・ディスプレイ・ウィンドウの縦方向の境界 (start-line,line-count) を示しています。 表 7-3 には,E23 ( ディスプレイ・ウィンドウ E2 と E3 の組み合わせから作成されたディスプレイ・ウィンドウ ) などのように,複数のセグメントで構成されるウィンドウは示されていません。
ウィンドウ名 | start-line,line-count | ウィンドウ位置 |
---|---|---|
FS | (1,23) | 全画面 |
H1 | (1,11) | 上半分 |
H2 | (13,11) | 下半分 |
T1 | (1,7) | 最上部の3分の1 |
T2 | (9,7) | 中央の3分の1 |
T3 | (17,7) | 最下部の3分の1 |
Q1 | (1,5) | 最上部の4分の1 |
Q2 | (7,5) | 2番目の4分の1 |
Q3 | (13,5) | 3番目の4分の1 |
Q4 | (19,5) | 最下部の4分の1 |
S1 | (1,3) | 最上部の6分の1 |
S2 | (5,3) | 2番目の6分の1 |
S3 | (9,3) | 3番目の6分の1 |
S4 | (13,3) | 4番目の6分の1 |
S5 | (17,3) | 5番目の6分の1 |
S6 | (21,3) | 最下部の6分の1 |
E1 | (1,2) | 最上部の8分の1 |
E2 | (4,2) | 2番目の8分の1 |
E3 | (7,2) | 3番目の8分の1 |
E4 | (10,2) | 4番目の8分の1 |
E5 | (13,2) | 5番目の8分の1 |
E6 | (16,2) | 6番目の8分の1 |
E7 | (19,2) | 7番目の8分の1 |
E8 | (22,2) | 最下部の8分の1 |
次のような論理名を定義することにより,画面モードに各国単位の機能を搭載することができます。
$ DEFINE/JOB DBG$SMGSHR <name_of_Asian_SMG> |
<name_of_Asian_SMG> は,アジア用 OpenVMS の種類により異なる。たとえば,アジア用 SMG が日本版 OpenVMS の場合,名前は JSY$SMGSHR.EXE になる。
目次 | 索引 |
|