C.14.5.2 デバッガのサポートについての注意事項
デバッガによる PL/I のサポートについては次の点に注意してください。
入口変数やラベル変数で,または入口やラベルの形式で DEPOSIT コマンドを使用することはできません。また,配列全体や構造体全体といっしょに DEPOSIT コマンドを使用することもできません。入口変数やラベル変数で,または入口やラベルの形式で EXAMINE コマンドを使用することはできません。EXAMINE コマンドの代わりに EVALUATE/ADDRESS コマンドを使用してください。
GLOBALDEF VALUE リテラルなどのグローバル・リテラルの属性や値を確認するために EXAMINE コマンドを使用することはできません。これはグローバル・リテラルが静的な式であるためです。代わりに EVALUATE コマンドを使用してください。
コンパイル時の変数およびプロシージャといっしょに,EXAMINE,EVALUATE, DEPOSIT の各コマンドを使用することはできません。しかし,その定数がデスティネーションではなくソースである場合は,コンパイル時の定数とともに EVALUATE コマンドや DEPOSIT コマンドを使用することができます。EXAMINE コマンドは使用できません。
初期化されていない自動変数の内容は,値が代入されるまでは無効です。代入する前に検査した場合,どのような値が表示されるかは予測できません。
他のポインタの値をポインタ変数に格納することで両方のポインタへのシンボル参照を行うか,または仮想アドレスをポインタ変数に格納するかのどちらかの方法によって,ポインタ変数へ値を格納することができます。 EVALUATE/ADDRESS コマンドを使用すると,変数の仮想アドレスを知ることができます。それからそのアドレスをポインタに格納してください。ポインタをチェックする場合,デバッガは,ポインタが指す変数の仮想アドレスの形式でポインタの値を表示します。
PL/I の言語規則に準拠するために,PL/I の言語式のn または n.n の形式の数値定数はすべて整数定数や浮動小数点定数ではなく,パック 10 進数の定数として処理されます。したがって,10 の内部表現は 0C01h であり,0Ah ではありません。
nEn または n.nEn の構文を使用すると,浮動小数点定数を入力することができます。
内部表現がロングワード整数である定数を入力する構文は,PL/I にはありません。デバッガは PL/I の型変換規則をサポートしているので,通常,デバッグ時にこの制約が重大なものになることはありませんが,整数定数を入力することはできます。入力にはデバッガの %HEX,%OCT,%BIN の各演算子を使用してください。これが可能なのは,10 進数以外の定数は FIXED BINARY とみなされるためです。たとえば,EVALUATE/HEXADECIMAL 53 + %HEX 0 というコマンドは 00000035 を表示します。
次の各サブトピックでは, UNKNOWN である言語の,デバッガのサポートについて説明します。
C.15.1 言語式の演算子 |
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UNKNOWN の言語について,言語式でサポートされている演算子を次に示します。