9.5.3 ブート・サーバでのサテライト・システムの設定 |
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Integrity サーバ・サテライト・システムは PXE プロトコルでブートします。 OpenVMS では,PXE は TCP/IP 製品の BOOTP によって処理されます。クラスタ環境でブート・サーバとして 1 つ以上の Integrity サーバを使用している場合,BOOTP データベースを共通ディスク上に置くようにしてください。 TCP/IP コンポーネントの構成については, TCP/IP のドキュメントを参照してください。サテライト・システムを設定する際には, TCP/IP のインストールおよび構成が完了しており,そのシステムで TCP/IP が実行されていることが必要です。
ブート・サーバとして機能させる Integrity サーバ・システムにシステム管理者アカウントあるいは必要な特権付きアカウントにログインし,コマンド・プロシージャ SYS$MANAGER:CLUSTER_CONFIG_LAN.COM を実行してください (DECnet を使用してサテライト・ノードを構成する CLUSTER_CONFIG.COM は, Integrity サーバ・システムをサポートしません)。しかし,Integrity サーバ・システムでは CLUSTER_CONFIG.COM が CLUSTER_CONFIG_LAN を自動的に起動します。 CLUSTER_CONFIG_LAN は,サテライト・システムの構成に利用できるメニュー方式のコマンド・プロシージャです。このメニューは状況依存で,アーキテクチャやインストールされている製品によって異なります。 CLUSTER_CONFIG_LAN コマンド・プロシージャについては,システム管理者マニュアルを参照してください。
Integrity サーバ・サテライトを追加するための必須情報は,そのノードの SCS ノード名,SCS システム ID,およびハードウェア・アドレスです。また,そのサテライトの IP アドレス,ネットワーク・マスク,ゲートウェイ・アドレスも知っておく必要があります。これらの情報についての説明は TCP/IP のドキュメントを参照してください。このプロシージャは,そのサテライトのシステム・ルートを作成します。
CLUSTER_CONFIG_LAN はサテライト・システムをブート可能にするためのすべてのステップを実行するようになっています。ローカル・ページング・ファイルおよびローカル・スワッピング・ファイルを選択する場合,それらのファイルが作成されるようにサテライト・システムをクラスタ内にブートするためのプロンプトが表示されます。そうでない場合,ページング・ファイルおよびスワッピング・ファイルはサービスする側のシステム・ディスクに作成され,そのサテライトのブートはユーザの都合の良いときに実行できます。
9.5.4 サテライトのブート |
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ブート・メニューにオプションを追加してある場合は,そのオプションを選択します。そうでない場合は,ハードウェアのドキュメントを参照して,ネットワーク・アダプタからブートするための手順を確認してください。なお,環境変数 VMS_FLAGS にメモリ・ディスク・ブート・フラグ (0x200000) が含まれるように設定されていることを確認してください。ネットワークから VMS_LOADER が取得されるとシステムはブートの進捗状況を示すシステム・メッセージを表示し,ブートシーケンスを開始するためのファイルがダウンロードされるたびにコンソール・デバイスにドット文字が出力され,最後に, IPB (プライマリ・ブートストラップ・イメージ) がロードされたことを示すメッセージが表示されます。
以下に例を示します。