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OpenVMS マニュアル


 

OpenVMS ドキュメント
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タイトルページ
目次
まえがき
第1章:OpenVMS Cluster システムの管理の概要
第2章:OpenVMS Cluster の概念
第3章:OpenVMS Cluster インターコネクト構成
第4章:OpenVMS Cluster オペレーティング環境
第5章:共用環境の準備
第6章:クラスタ・ストレージ・デバイス
第7章:クラスタ・キューの設定と管理
第8章:OpenVMS Cluster システムの構成
第9章:大規模な OpenVMS Cluster システムの構築
第10章:OpenVMS Cluster システムの保守
付録A :クラスタ・システム・パラメータ
付録B :共通ファイルの作成
付録C :クラスタのトラブルシューティング
付録D :LAN 制御のためのサンプル・プログラム
付録E :LAN 制御のためのサブルーチン
付録F :NISCA プロトコルのトラブルシューティング
付録G :NISCA トランスポート・プロトコル輻輳制御
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OpenVMS Cluster システム


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表 C-7 の説明は,LAN デバイスにだけ適用されます。

表 C-7 LAN デバイスのポート・メッセージ
メッセージ 終了状態 説明 ユーザの対処
FATAL ERROR DETECTED BY DATALINK 最初のロングワードは SS$_NORMAL (00000001),2 番目のロングワードは (00001201) LAN ドライバがデバイスでローカル・エリア OpenVMS Cluster プロトコルを停止した。 SYS$LAVC_STOP_BUS ルーチンが正常終了すると,この終了状態が返される。SYS$EXAMPLES に示す LAVC$STOP_BUS.MAR プログラムまたはユーザ作成プログラムから, SYS$LAVC_STOP_BUS ルーチンが呼び出される。ローカル・エリア OpenVMS Cluster プロトコルは, SYS$LAVC_START_BUS ルーチンが正しく実行されるまで,指定されたデバイスで停止したままの状態になる。 SYS$LAVC_START_BUS ルーチンは, SYS$EXAMPLES にある LAVC$START_BUS.MAR プログラムまたはユーザ作成プログラムから呼び出される。 デバイス上のプロトコルが誤って停止された場合は, SYS$EXAMPLES にある LAVC$START_BUS プログラムをアセンブルして実行することにより,プロトコルを再起動する。

関連項目: ローカル・エリア OpenVMS Cluster サンプル・プログラムの説明については, 付録 D を参照。それ以外の場合,このエラー・メッセージは無視してもかまわない。

  最初のロングワードは (00000001) 以外の任意の値, 2 番目のロングワードは (00001201) 致命的なエラーが発生したために,LAN ドライバはデバイスをシャットダウンし,SS$_OPINCOMPL で未処理のすべての送信を返している。LAN デバイスは自動的に再起動される。 このエラーがそれほど頻繁に発生しないのであれば,特に問題はない。このエラーが頻繁に発生したり,このエラーが発生するときにリモート・コンピュータとの接続が切断されたり,再確立される場合は,ハードウェアに問題がある可能性がある。LAN アダプタの正しいリビジョン・レベルを確認するか,またはコンパックのサポートに連絡する。
  最初のロングワードは (未定義),2 番目のロングワードは (00001200) 致命的なエラーが発生した後,LAN ドライバがデバイスを正常に再起動した。通常,このエラー・ログ・メッセージの前に,最初の終了状態ロングワードが 00000001 以外の値で,2 番目の終了状態ロングワードが 00001201であるエラー・ログ・メッセージ FATAL ERROR DETECTED BY DATALINK が記録される。 処置は必要ない。
TRANSMIT ERROR FROM DATALINK SS$_OPINCOMPL (000002D4) エラーが発生したために,ドライバがコントローラとすべてのユーザをシャットダウンしなければならないので,LAN ドライバがデータ・リンクを再起動している (FATAL ERROR DETECTED BY DATALINK を参照)。  
  SS$_DEVREQERR (00000334) LAN コントローラがパケットを 16 回送信しようとしたが,遅延時間が長すぎるか,衝突が発生したために失敗した。この状況は, LAN トラフィックが大量であることを示している。  
  SS$_DISCONNECT (0000204C) 送信中または送信後にキャリアが切れた。リンクが切れている時に送信しようとした場合も含まれる。 ポート・エミュレータはこのようなエラーから自動的に回復するが,このようなエラーが数多く発生する場合は,LAN コントローラに障害があるか,または LAN が過負荷状態であることを示している。このいずれかの可能性がある場合は,コンパックのサポートに連絡する。
INVALID CLUSTER PASSWORD RECEIVED   コンピュータがクラスタに参加するときに,このクラスタに対して使用したクラスタ・グループ番号は正しかったが,パスワードが不正だった。ポート・エミュレータはメッセージを破棄する。LAN の別のクラスタが同じクラスタ・グループ番号を使用していることが原因であると考えられる。 同じ LAN 上のすべてのクラスタに固有のクラスタ・グループ番号を割り当てる。
NISCS PROTOCOL VERSION MISMATCH RECEIVED   コンピュータがクラスタに参加するときに,このクラスタで使用されているバージョンと互換性のないクラスタ LAN プロトコルのバージョンを使用した。 互換性のあるプロトコルを使用するオペレーティング・システム・バージョンをインストールするか,またはクラスタ・グループ番号を変更して,コンピュータが別のクラスに参加するようにする。



C.11 OPA0 エラー・メッセージのログとブロードキャスト

ポート・ドライバは特定のエラー条件を検出すると,それをログに記録しようとします。ポート・ドライバは,以下の状況で, OPA0 エラー・ブロードキャストと標準的なエラー・ログの両方を実行しようとします。

  • システム・ディスクがまだマウントされていない場合

  • システム・ディスクがマウントの確認を行っている場合

  • マウントの確認で,システム・ディスク・ドライブに不正なボリュームが含まれている場合

  • システム・ディスクのマウントの確認が時間切れになった場合

  • ローカル・コンピュータがクラスタに参加しているときに,クォーラムが失われた場合

この説明では,システム・デバイスとエラー・ログ・デバイスが 1 つで,同一であるものと仮定しています。

以下の表は,エラー・ログの方法とその信頼性を示しています。

方法 信頼性 説明
エラー・ログ・デバイスへの標準的なエラー・ロギング 状況によっては,エラー・ログ・デバイスにエラーを記録する操作が失敗することがある。これらの失敗は,エラー状況をログに記録しようとしたときに,エラー・ログ・デバイスにアクセスできないために発生することがある。 ポート・ドライバはクラスタで中心的な役割を果たすため,このような場合,エラー・ログ情報が紛失すると,問題を診断して修正するのが困難になる。
エラー状態に関する特定のメッセージを OPA0 にブロードキャストする (この操作は,ポート・ドライバがエラー状態をエラー・ログ・デバイスに記録することに加えて実行される)。 一部のエラー状態は,OPA0 エラー・ブロードキャストが実行される方法では報告されない可能性があるため,このエラー・レポート方法は完全に信頼性があるものではない。たとえば,ポート・ドライバが最初のエラー状態を OPA0 にブロードキャストできるようになる前に, 2 番目のエラー状態が検出されると,この状況が発生する。このような場合,最初のエラー状態がより重要なエラーであると考えられるため,そのエラーだけが OPA0 に報告される。 この第 2 の重複するエラー・ログ方式は,この方式を使用しなければ失われる可能性があるポート・デバイス・エラー状態に関する一部の情報を少なくとも収集することができる。

注意: 特定のエラー状態は,エラー・ログ・デバイスにアクセス可能であるかどうかとは無関係に,必ず OPA0 にブロードキャストされます。一般に,ポートが永久的または一時的にシャットダウンされるようなエラーは,この場合に該当します。

C.11.1 OPA0 エラー・メッセージ

各エラー状態に対して 1 つの OPA0 エラー・メッセージが常にログに記録されます。各エラー・メッセージのテキストは, Error Log ユーティリティを使用して,対応する標準のエラー・ログ・エントリを書式化することによって表示される要約テキストに類似しています (Error Log ユーティリティの要約メッセージとその説明については, 付録 C.10.5 項 を参照してください)。

表 C-8 は OPA0 エラー・メッセージを示しています。この表は,エラーの種類に応じて分類されています。多くの OPA0 エラー・メッセージには,リモート・ポート番号, CI パケット情報 (フラグ,ポート・オペレーション・コード,応答状態,ポート番号フィールドなど),特定の CI ポート・レジスタなど,オプション情報が一部含まれています。コードは,メッセージが OPA0 に常に記録されるのか,システム・デバイスにアクセスできない場合にだけ記録されるのかを指定します。

表 C-8 OPA0 メッセージ
エラー・メッセージ 常に記録またはアクセス不能時のみ
初期化時のソフトウェア・エラー
%PEA0, Configuration data for IP cluster not found 常に記録
%Pxxn, Insufficient Non-Paged Pool for Initialization 常に記録
%Pxxn, Failed to Locate Port Micro-code Image 常に記録
%Pxxn, SCSSYSTEMID has NOT been set to a Non-Zero Value 常に記録
ハードウェア・エラー
%Pxxn, BIIC failure---BICSR/BER/CNF xxxxxx/xxxxxx/xxxxxx 常に記録
%Pxxn, Micro-code Verification Error 常に記録
%Pxxn, Port Transition Failure---CNF/PMC/PSR xxxxxx/xxxxxx/xxxxxx 常に記録
%Pxxn, Port Error Bit(s) Set---CNF/PMC/PSR xxxxxx/xxxxxx/xxxxxx 常に記録
%Pxxn, Port Power Down 常に記録
%Pxxn, Port Power Up 常に記録
%Pxxn, Unexpected Interrupt---CNF/PMC/PSR xxxxxx/xxxxxx/xxxxxx 常に記録
キュー・インターロック障害
%Pxxn, Message Free Queue Remove Failure 常に記録
%Pxxn, Datagram Free Queue Remove Failure 常に記録
%Pxxn, Response Queue Remove Failure 常に記録
%Pxxn, High Priority Command Queue Insert Failure 常に記録
%Pxxn, Low Priority Command Queue Insert Failure 常に記録
%Pxxn, Message Free Queue Insert Failure 常に記録
%Pxxn, Datagram Free Queue Insert Failure 常に記録
ケーブルの状態変化通知
%Pxxn, Path #0. Has gone from GOOD to BAD---REMOTE PORT 1 xxx アクセス不能時のみ
%Pxxn, Path #1. Has gone from GOOD to BAD---REMOTE PORT 1 xxx アクセス不能時のみ
%Pxxn, Path #0. Has gone from BAD to GOOD---REMOTE PORT 1 xxx アクセス不能時のみ
%Pxxn, Path #1. Has gone from BAD to GOOD---REMOTE PORT 1 xxx アクセス不能時のみ
%Pxxn, Cables have gone from UNCROSSED to CROSSED---REMOTE PORT 1 xxx アクセス不能時のみ
%Pxxn, Cables have gone from CROSSED to UNCROSSED---REMOTE PORT 1 xxx アクセス不能時のみ
%Pxxn, Path #0. Loopback has gone from GOOD to BAD---REMOTE PORT 1 xxx 常に記録
%Pxxn, Path #1. Loopback has gone from GOOD to BAD---REMOTE PORT 1 xxx 常に記録
%Pxxn, Path #0. Loopback has gone from BAD to GOOD---REMOTE PORT 1 xxx 常に記録
%Pxxn, Path #1. Loopback has gone from BAD to GOOD---REMOTE PORT 1 xxx 常に記録
%Pxxn, Path #0. Has become working but CROSSED to Path #1.--- REMOTE PORT 1 xxx アクセス不能時のみ
%Pxxn, Path #1. Has become working but CROSSED to Path #0.--- REMOTE PORT 1 xxx アクセス不能時のみ

1ポート・ドライバが影響を受けるコンピュータのリモート SCS ノード名を識別できる場合,ドライバは "REMOTE PORT xxx" というテキストを "REMOTE SYSTEM X..." に置き換える。ただし, X... はリモート・コンピュータでのシステム・パラメータ SCSNODE の値である。リモート SCS ノード名が提供されない場合は,ポート・ドライバは既存のメッセージ形式を使用する。

CI ポート・レジスタの略称:
CNF --- 構成レジスタ
PMC --- ポート保守/制御レジスタ
PSR --- ポート状態レジスタ

CI ポート・レジスタの詳細については,CI ハードウェアのマニュアルも参照。




C.12 Integrity サーバのサテライト・ブートのメッセージ

表 C-9 に Integrity サーバのサテライト・ブートのメッセージを表示します。

表 C-9 Integrity サーバのサテライト・ブートのメッセージ
ブート・メッセージ コメント
MAC アドレス
Booting over the network

Loading.: EIA0 Mac(00-17-a4-51-ce-4a)
このメッセージは,ブートに使用されているサテライト・システムの MAC アドレスを表示します。
BOOTP データベース
Client MAC Address: 00 17 A4 51 CE 4A ./

Client IP Address: 15.146.235.22
Subnet Mask: 255.255.254.0
BOOTP Server IP Address: 15.146.235.23
DHCP Server IP Address: 0.240.0.0
Boot file name: $2$DKA0:[SYS10.SYSCOMMON.SYSEXE]
VMS_LOADER.EFI
このメッセージは,サテライト・システムの BOOTP データベースを表示します。サテライトの構成中にブート・サーバで提供されるすべての情報が表示されます。
スモールメモリ構成
ERROR: Unable to allocate aligned memory

%VMS_LOADER-I-Cannot allocate 256Meg for memory disk.
Falling back to 64Meg.
%VMS_LOADER-I-Memorydisk allocated at:0x0000000010000000
ネットワーク経由で OpenVMS Integrity システムをブートする場合,あるいは OpenVMS を Integrity VM のゲストOS としてブートする際, OpenVMS はメイン・メモリからメモリ・ディスクを割り当てます。 OpenVMS Version 8.4 では,このメモリ・ディスクのデフォルト・サイズは 256 MB です。ただし,スモールメモリ構成の古いシステムではこのサイズを割り当てることはできないため,次のようなエラー・メッセージが表示されます。
Unable to allocate aligned memory.

このメッセージが表示された後, OpenVMS は 64 MB のみを割り当て,イニシャル・ブートではいくつかの新しいドライバを除外するという代替策を採用し,そのようなアクションを取ったことを示すフォールバック・メッセージが表示されます。その他のエラー・メッセージを伴わずにこのフォールバック・メッセージが表示された場合は,最初に表示されたエラー・メッセージは無視できます。

Boot の進捗
Retrieving File Size.

Retrieving File (TFTP).
Starting: EIA0 Mac(00-17-a4-51-ce-4a)
Loading memory disk from IP 15.146.235.23
..................................................
Loading file: $2$DKA0:[SYS10.SYSCOMMON.SYSEXE]IPB.EXE
from IP 15.146.235.23
%IPB-I-SATSYSDIS, Satellite boot from system device $2$DKA0:
システムは,ネットワークから VMS_LOADER が取得されるとシステム・メッセージの形式でブートの進捗を詳しく表示します。ブートシーケンスを開始するためのファイルがダウンロードされるたびにコンソール・デバイスにドット文字が出力され,最後に, IPB (プライマリ・ブートストラップ・イメージ) がロードされたことを示すメッセージが表示されます。

注意: Integrity サーバのサテライト・ノードのハードウェア・アドレスを複数の目的のために登録した場合,そのサテライト・ノードのブートは失敗する場合があります。

たとえば,あるクラスタの Integrity サーバ・ノードが同じ MAC アドレスを使用して別のクラスタで Infoserver ブート・ノードとして構成されている場合,クラスタでその Integrity サーバ・ノードのサテライト・ブートを実行しようとしたときに, Integrity サーバ・サテライト・ノードはサテライト・ブートに失敗します。

これは,Integrity サーバ・サテライト・ノードのハードウェア・アドレスが Integrity サーバ・サテライト・ノードとして登録されているのに加え, Infoserver ブート・ノードとしても登録されているるためです。

たとえば次のような出力が表示されます。

Loading.: eib0 Mac(00-0e-7f-7e-08-d9) 
Running LoadFile() 
 
CLIENT MAC ADDR: 00 0E 7F 7E 08 D9 
CLIENT IP: 16.116.42.85  MASK: 255.0.0.0  DHCP IP: 0.240.0.0 
 
TSize.Running LoadFile() 
 
Starting: eib0 Mac(00-0e-7f-7e-08-d9) 
 
 
Loading memory disk from IP 16.116.40.168  
 
Unable to open SYS$MEMORYDISK.DAT 
 
FATAL ERROR: Unable to boot using memorydisk method. 

この例の 16.116.40.168 は, Alpha Infoserver ノードの IP アドレスです。


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