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OpenVMS マニュアル |
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はじめよう!日本語 OpenVMS
この章では 日本語 OpenVMS 上で動く対話型のエディタを使用したり,コマンドを用いることによって,新しいファイルの作成や既存のファイルを編集することができます。 日本語 OpenVMS では,日本語を使用できるエディタとして 日本語 EVE (Extended Extensible Versatile Editor) (JEVE と呼ぶこともあります) を提供しています。 ここでは,基本的なエディタの使用方法と,日本語 EVE を使用してファイルを作成する方法について説明します。また,DCL コマンドを使用して,複数のファイルの内容を連結,追加したり,ファイルの内容を並べかえる方法についても説明します。 関連資料
エディタを起動するには,$ プロンプトに続けて次のように入力します。
指定された名前のファイルが存在しない場合には
[End of file]という文字のみが表示されます。ここでファイルに書き込む内容を入力してください。すでに存在するファイル名を指定すると,その内容が表示されます。
初めて日本語 EVE を起動したときには,次のような初期画面があらわれます。
日本語 EVE エディタの初期画面で,日本語を入力するための変換キーパッドを選びます。 たとえば JVMS キーパッドを選ぶには, "変換キーパッド名を入力してください"の後に次のように JVMS と入力します。
このとき選択したキーパッドは,2 度目以降の起動にも反映されます。次回に日本語 EVE を起動するときには,すぐに編集画面が表示され,変換キーパッド名を聞かれません。
変換キーパッドを変更するには,SET KEYPAD コマンドを使用します。
本書では,JVMS キーパッドを選択した場合についてのみ説明します。その他のキーパッドを選択した場合については『日本語 EVE ユーザーズ・ガイド』をお読みください。
変換キーパッド名を入力すると, 図 7-1 のような編集画面があらわれます。
図 7-1 日本語 EVE の編集画面
エディタを終了するには,次のようにします。 ファイルを保存する場合 [Ctrl] + [Z] キーを押します。( または,[Do] キーを押し, Command:プロンプトで EXIT を入力し, [Return] キーを押します。)
ファイルを保存しない場合,または編集内容を保存しない場合 [Do] キーを押し, Command:プロンプトで QUIT を入力し,[Return] キーを押します。 ファイルが変更されている場合には,以下のようなメッセージが表示されます。
ここで Yes を入力するとファイルの内容を保存せずに日本語 EVE を終了し,No を入力すると編集画面に戻ります。
文字を入力するには,カナで入力する方法(カナ入力)とローマ字で入力する方法(ローマ字入力)の 2 種類があります。 ◆カナ入力 キーボードに表示されているカタカナに従って入力します。 (カナ入力の方法については 付録 B.4 節 を参照。) ◆ローマ字入力 キーボードに表示されているアルファベットに従ってローマ字の読みで入力します。 たとえば,弊社の標準的なワークステーション用のキーボードでローマ字入力をするには,カナ表示ランプを確認し,点灯していたら, [Ctrl] + [カナ] キーを押して解除してください。次にキーボードのアルファベット・キーを押すと,画面上にアルファベットが表示されます ( ただし,TAROキーパッドを選択した場合は,ローマ字入力でもひらがなが表示されますので,ご注意ください )。 まちがえた場合は, <X| キー ( または [Back Space] キー ) で消して,入力し直します。
パーソナル・コンピュータ (PC) の日本語入力機能 (IME など) を用いて日本語を入力する場合,標準では日本語 EVE は入力された日本語を正しく受け取ることができません。日本語 EVE が入力された日本語を正しく受け取るためには,次の 2 つの設定が必要です。 (あらかじめ日本語環境設定ユーティリティまたは KANJIGEN ユーティリティでターミナルの漢字入力を有効にしている場合は,日本語 EVE を起動した時点で PC の日本語入力機能が有効になっているので,下記 1. の設定は必要ありません。詳しくは 付録 B ,または『日本語ユーティリティ利用者の手引き』,『フォント管理ユーティリティ利用者の手引き』を参照してください。)
文字を入力するとき,挿入モード と 重ね書きモード のどちらかを選択できます。 日本語 EVE を起動したときは,自動的に挿入モードに設定されています。モードを切り替えるには,[F14] キー (PC では [Shift] + [F4]) か [Ctrl] +[A] キーを押してください。 ◆挿入モード 挿入モードのときは,入力した文字がカーソルの位置に挿入されます。すでに入力済みの文字の上にカーソルがある場合には,入力した文字がその位置に挿入され,入力済みの文字が右にずれていきます。 ◆重ね書きモード 重ね書きモードのときは,入力した文字がカーソルの位置に上書きされます。すでに入力済みの文字の上にカーソルがある場合には,入力した文字が入力済みの文字の上に重ね書きされ,入力済みの文字が消えていきます。 現在,どちらのモードに設定されているのか知りたいときは,ステータス・ライン( 図 7-1 を参照)の表示を確認します。ステータス・ライン上に Insert と表示されている場合は挿入モードに,Overstrike と表示されている場合は重ね書きモードに設定されています。
日本語 EVE エディタでは,選択したキーパッドにより,文字の変換方法が少し違います。ここでは JVMS キーパッドを選び,ローマ字入力をする場合で説明します。その他のキーパッドについての説明は『日本語 EVE ユーザーズ・ガイド』をご覧ください。また,本書での説明は,おもに弊社の標準的なワークステーション (CDE) のキーボードを使用した場合を想定しています。
表 7-1 は,入力した文字列を変換するための JVMS キーパッドの変換キーを示しています。
日本語 EVE の編集画面があらわれます。
まず最初に,konnichiha と入力します。 入力文字列は,高輝度表示されています。この状態で,[Ctrl] + [L] ([Ctrl] キーを押しながら, [L] を押す) を押します。konnichiha がひらがなに変換されます。
ki-paddo と入力します。 入力文字列は,高輝度表示されています。この状態で, [Ctrl] + [K] を押します。ki-paddo がカタカナに変換されます。
DIGITAL と入力します (大文字を入力するときは [Shift] キーを押しながらまたは [Lock] キーを押して,文字を入力します)。 入力文字列は,高輝度表示されています。この状態で, [Ctrl] + [F] を押します。DIGITAL が全角に変換されます。 ここで,変換キーを押したあとも,入力文字列が高輝度表示されたままなのに注目してください。入力文字列は,変換が確定されるまで (高輝度表示されている間) は,何度でも変換可能です。 DIGITAL が高輝度表示された状態で, [Ctrl] +
[L],[Ctrl] + [K],
[Ctrl] + [G] → [Ctrl] +
[K], [Ctrl] + [F]) と順番に押してみて,変換されることを確認してください。
全角のDIGITALの文字が高輝度表示された状態 ( 変換を確定していない状態 ) で, [Ctrl] + [G] を押し,続けて [Ctrl] + [F] を押してください。DIGITAL が半角に変換されます。
kanji と入力して,[Ctrl] + [スペース] を押します。 kanji が " 漢字 " に変換されます。
ここでもう 1 度,変換キー ([Ctrl] + [スペース]) を押してください。変換結果が,"感じ"に変わり,画面の下のほう ( ステータス・ラインの 1 行下 ) に,変換候補群が表示されます。 変換キー ([Ctrl] + [スペース])を連続して押すと,表示された候補の順にしたがって,変換結果が変化していきます。 1 つ前の変換結果に戻すときは,[Ctrl] + [G] を押してから, [Ctrl] + [スペース] を押します。 変換候補を数字キーで選ぶこともできます。たとえば," 監事 " に変換したいときは,数字キーの [7] を押します。 変換候補群の中に期待する変換結果が見つからないときは, [Next] キーまたは [Prev] キーで他の変換候補群を表示して探してください。
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