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OpenVMS マニュアル |
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はじめよう!日本語 OpenVMS
この章では 通常,ユーザが作成したファイルはユーザが自由に操作できますが,日本語 OpenVMS が作成した特殊なファイルやディレクトリ・ファイルは誤って削除すると問題が生じることがあります。また,他のユーザのファイルを勝手に操作できても困ります。そこで,日本語 OpenVMS はファイルを保護するためのしくみを用意しています。 ここでは,ファイルの保護について説明します。 関連資料
日本語 OpenVMS では,個々のファイルに対して,許可された操作と許可されない操作を設定することができます。設定できる操作を 表 11-1 に示します。
また,これらの操作ができるかどうかは,ユーザごとに設定できます。ユーザは,次の 4 つの種類に分類されます。
次に保護コードの指定例を示します。ユーザのタイプやアクセス権は英単語の頭一文字を使用して設定することができます。 図 11-1 保護コードの指定例 この例では,次のように設定されています。
ファイルの保護コードを表示するには,次のようにします。
ファイルの保護コードを変更するには,次のようにします。
日本語 OpenVMS はシステム全体に共通なデフォルトの保護コードを持っています。このデフォルトの保護コードはプロセス単位で変更することができ,変更後に作成するファイルには,変更した保護コードが与えられます。
たとえば,新しくファイルを作成すると,そのファイルにはデフォルトの保護コードが与えられます。また,すでに存在しているファイルの新しいバージョンを作成する場合(エディタを使ってファイルを編集しなおす場合など)は,もとのファイルの保護コードが与えられます。
デフォルトの保護コードを表示するには次のようにします。
デフォルトの保護コードを変更するには,次のようにします。
ディレクトリも 1 つのファイルであり,保護コードが与えられます。ディレクトリの保護はファイルの保護に優先します。つまり,個別ファイルの保護コードである操作が認められていても,ディレクトリの保護コードでその操作が禁止されていればそのファイルの操作はできません。
ディレクトリの保護コードは,1 階層上のディレクトリの保護コードから D(DELETE) を除いたものになっています。ディレクトリの保護コードはディレクトリの作成時に指定することもできます。
また,ディレクトリの保護コードの参照や変更は一般のファイルと同様に行います。
ファイルは,保護コードが与えられて保護されるだけでなく, UIC (User Identification Code) が与えられることによっても保護されます。 UIC はユーザを識別する番号であり,システム管理者によってユーザ単位に与えられます。たとえば,[JVMS,YAMADA] のようになります。ユーザは,システムにログインして利用している間,システム管理者に与えられた UIC を持ちます。 ファイルが作成されると,作成を行ったユーザの持っている UIC がそのファイルに付けられます。これをファイルのオーナ UIC を呼びます。 次のようにすると,UIC を見ることができます。
UIC は,次のような形式になっています。
数字形式の UIC [g,m] と文字形式の UIC [member] は 1 対 1 に対応します。グループ名 (group) は,システム管理者がグループ番号に対応づけて付与します。 ファイルの作成者の UIC と,そのファイルにアクセスするユーザの UIC との比較により,ユーザは次の 4 つのタイプに分類できます。
ユーザは,必要に応じてファイルに ACL(Access Control List)という保護情報を付加することができます。ACL を利用すると, UIC ベースの保護より,さらに細かい保護設定ができます。 UIC や ACL についての説明は『OpenVMS システム管理者マニュアル』,『OpenVMS ユーザーズ・マニュアル』等を参照してください。
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