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OpenVMS マニュアル |
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はじめよう!日本語 OpenVMS
この章では 論理名は,ファイルやディレクトリ,あるいはデバイスの別名を定義するために使用したり,ユーザの環境設定のために使用します。 定義された論理名は,日本語 OpenVMS システムのさまざまなアプリケーションから参照することができます。 関連資料
ファイル指定で,各要素の一部または全部を 論理名 と呼ぶ別の名前で置き換えることができます。論理名とは,ファイル指定,装置指定,ディレクトリ指定等にあたえた " 別名 " です。 論理名を使うと入力するコマンド列を短くできたり,覚えやすい名前を付けることができます。
論理名を定義するには次のようにします。(どちらを使用してもかまいません。)
デバイス名 DKA0 のディレクトリ名 [YAMADA.REPORT.KOJIN] に論理名 MINE を割り当てます。
この後,次のようにファイル指定ができます。
以下のように表示されます。
一般に論理名はログアウトすると自動的に削除(DEASSIGN)されてしまいます。したがって,再びログインしたあと,同じ論理名を使用する場合は,その都度,新しく割り当てる必要があります。そこで,ログイン時に自動的に環境設定を行うログイン・コマンド・プロシージャというファイルを作り,ログインの都度,新しく論理名を割り当てる煩雑さを避けることができます。 ( 第 17 章 をご覧ください。)
使用している論理名に割り当てられている等価名を参照するには,次のようにします。
論理名を省略すると,定義してある論理名がすべて表示されます。
論理名を削除するには,次のようにします。
論理名には様々な属性や,階層構造があります。一般のユーザが定義できる論理名は,自分以外のユーザに影響を与えない範囲に限定されています。以下にそれらを簡単に説明します。 ◆属性 論理名には CONCEALED と TERMINAL という 2 つの属性があり,論理名を等価名に翻訳する時の動作を設定できます。 ◆論理名の有効範囲 論理名は,そのプロセスの中でのみ有効なものや,システム全体にわたり有効なものなどがあり,それらは論理名テーブルにより管理されます。プロセス,ジョブ,グループ,システム,クラスタの 5 種類があります。 ◆論理名の検索順序 論理名を等価名に変換する際に,論理名を検索する検索順序は通常,プロセス,ジョブ,グループ,システム,クラスタの順です。 ◆アクセス・モード 論理名が一般のアプリケーションのために設定されたのか,特権を持った特別なアプリケーションのために設定されたのかを示します。ユーザ,スーパーバイザ,エグゼクティブ,カーネルの 4 種類があります。
日本語 OpenVMS では,さまざまな論理名が自動的に定義されています。いくつかの論理名はユーザが日本語 OpenVMS を使う上でたいへん役に立ちます。それらの論理名の主なもを以下に示します。
ユーザのログイン・ディレクトリを示す論理名。
ユーザの入力デバイスを示す論理名。
通常はユーザの使用しているターミナルのキーボードを示します。コマンド・プロシージャ実行中は,そのコマンド・プロシージャ自身を示します。
(C 言語の stdin に相当します。)
ユーザの出力デバイスを示す論理名。
通常はユーザの使用しているターミナルのディスプレイを示します。
(C 言語の stdout に相当します。)
ユーザのエラーメッセージ出力デバイスを示す論理名。
通常は SYS$OUTPUT と同じデバイスを示します。
(C 言語の stderr に相当します。)
一時的に使用するファイルを置くディレクトリを示す論理名。
エディタや SORT ユーティリティなどが作業中のファイルを一時的に保管するために使います。
デフォルト・ディレクトリのあるディスクを示す論理名。
DCL の SET DEFAULT コマンドで変更されます。
システム・ディスクを示す論理名。
論理名もシンボルも,コマンドやファイルの別名を定義できるという意味では似ていますが,用途は大きく異なります。 ★論理名★ デバイス,ディレクトリ,ファイル,キューなどを指定できます。 DCL コマンドのパラメータとして使用します。 論理名は,日本語 OpenVMS システム上のほぼあらゆるアプリケーションから参照することができます。 ★シンボル★ コマンドまたは,コマンド文字列の一部を指定できます。コマンド文字列の代わりに使用します。 たとえば,次の例では,論理名 MYTOOL を使用して,MYSORT というシンボルに自作のユーティリティを定義しています。
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