1.3.3 Itaniumサポート |
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「さて,21 世紀の OpenVMS を締めくくるためには,Itanium サポートに触れないわけにはいかないだろう。」
「確か Alpha からインテルの Itanium アーキテクチャへ鞍替えするんですよね。」
「そういわれると心外だね。まず,Alpha がすぐになくなるわけじゃない。次世代の Alpha チップ,Alpha 21364 は既に学会でも発表され,システムもまもなくリリースされることになっている。それに,Alpha の設計チームはインテルへ移籍して,Alpha が培ったさまざまな高速化技術はItaniumへ引き継がれることになる。」
「 Alpha がすぐなくなるわけではないんですね。」
「もちろんだよ,特にハイエンドの大規模サーバとして,Alpha システムに匹敵するものを提供するには,それなりの時間が必要だろう。今,ここにあるシステムとしては,やはり Alpha システムが最高のシステムの1つと言えるだろう。」
「それじゃ,Itanium 版の OpenVMS は,まだまだ先の話なんですね。」
「システムやアプリケーションの移行には,相当な時間がかかる。そのため,OpenVMS の Itanium ポーティングは既に開始されていて,着々と進行しているようだ。少なくとも評価用の Itanium 版 OpenVMS はそんなに遠くない将来に提供されるだろう。」
「アプリケーションの開発環境やシステム管理ツールのポーティングはどうですか?」
「うん,オペレーティング・システムと平行して,ポーティングのプロジェクトが進められているようだ。ほとんどのツールは,Itaniumでも利用できると考えていいだろう。その他,アプリケーションのマイグレーションに必要なさまざまなツールも提供されることになっている。」
「つまり,Itanium への対応は万全ということですね。」
「そういうことだね。しかし,最も重要なことは,Itanium のサポートによって, OpenVMS の利用環境が一気に拡大される可能性があるということだ。デスクトップやノート・サイズのマシンで,OpenVMS が自由に利用できるようになれば,OpenVMS も学びがいがあるってもんだろ。」
「早くそうなるといいですね。」
「その日のためにも,今から勉強しておくことだね。それではいよいよ, 第 2 章 から OpenVMS を拡張して,日本語機能を追加した,日本語 OpenVMS のオペレーションについて紹介していこう。」
注意
1 OpenVMS Integrity では Galaxyはサポートしていません。
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