AUTOGEN は,次の場合に実行してください。
- システムをインストールするときやアップグレードするときに実行する。
- 作業負荷が著しく変わったときに実行する。
- オプションのソフトウェア製品 (レイヤード) を追加するときに実行する。
一部のレイヤード・プロダクトでは,AUTOGEN を実行してパラメータ値,ページ・ファイル・サイズ,スワップ・ファイル・サイズを調整する必要があります。ページ・ファイルとスワップ・ファイルを AUTOGEN で変更する方法については,『OpenVMS システム管理者マニュアル』のページ・ファイル,スワップ・ファイル,ダンプ・ファイルの管理に関する解説を参照してください。インストールで必要となる条件については,個々の製品のマニュアルを参照してください。
- /SHARED 属性を付けてイメージをインストールするときに実行する。
GBLSECTIONS と GBLPAGES のパラメータ値を大きくして,グローバル・セクションとグローバル・ページを追加する必要が生じる場合があります。
- 通常の運用時に,AUTOGEN を定期的に実行し,該当するメール・アカウントに自動的にレポートを送信するバッチ指向コマンド・プロシージャの一部として実行する。作業手順については,『OpenVMS システム管理者マニュアル』のシステム・パラメータ管理に関する部分で説明しています。
新しいオペレーティング・システムをインストールしたときやアップグレードしたときには,システムの作業負荷に対処できるシステム・パラメータ値を AUTOGEN が設定しているかどうかを確認してください。
本書の付録に記載されているシステム・パラメータには, AUTOGEN の計算の影響を受けるかどうかが明記されています。 AUTOGEN の計算は,ページ,スワップ,ダンプ・ファイルのサイズにも影響を与えます。
AUTOGEN のフィードバックを使用すれば,パラメータ値やシステム・ファイル・サイズを手作業で変更する必要がほとんどありません。実際の作業負荷に基づいて,AUTOGEN がオペレーティング・システムを自動的にサイジングしてくれます。サイジングとは,システム・リソースであるメモリとディスク空間を作業負荷条件に合わせて割り当てる処理です。フィードバックとは,システムの作業負荷によってさまざまなリソースがどのように使用されるかについての情報です。この情報はオペレーティング・システム・エグゼクティブによって継続的に収集されます。例外イベントが発生すると,システムはフィードバックを収集します。したがって,フィードバックの収集によってシステムの性能が低下することはありません。
AUTOGENがフィードバックを使用する方法は,AUTOGENを起動するときに実行モードを指定することにより制御できます。フィードバック・モードで実行すると,AUTOGENはこの情報を分析し,関連するパラメータ値を調整します。 AUTOGENでのフィードバックの使い方の制御についての詳しい説明は, 第 6.5 節 を参照してください。
AUTOGENはSYS$SYSTEM:AGEN$FEEDBACK.EXEイメージを実行することにより, SAVPARAMSフェーズでフィードバックを収集します。フィードバック情報は SYS$SYSTEM:AGEN$FEEDBACK.DATファイルに書き込まれます。このファイルは GETDATAフェーズで読み込まれます。 AUTOGENフェーズについての詳しい説明は,
第 6.4 節 を参照してください。
本書の付録に記載されているシステム・パラメータには, AUTOGEN のフィードバックの影響を受けるかどうかが明記されています。
AUTOGEN は,フェーズ単位で実行します。AUTOGEN で行う作業の種類は,AUTOGEN 始動時に開始フェーズと終了フェーズを指定することによって制御します。次の表は,AUTOGEN が実行できるフェーズを,実行シーケンスに従って示しています。