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OpenVMS マニュアル |
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HP OpenVMS
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目次 | 索引 |
/BY_OWNER (セーブ・セットの所有者 UIC の指定) |
出力セーブ・セット修飾子/BY_OWNER を入力ファイル選択修飾子として使用する場合と,出力ファイル修飾子として使用する場合については,別の説明を参照してください。
セーブ・セットの所有者 UIC (ユーザ識別コード) を指定します。
入力指定子 出力セーブ・セット指定 /BY_OWNER=ユーザ識別子
/BY_OWNER 修飾子の省略時の値は,現在のプロセスの UIC です。この修飾子を Files-11 セーブ・セットで使用するには,ユーザ特権 SYSPRV を持っているか,または指定する UIC が自分の UIC である必要があります。8 進数による数値 UIC または英数 UIC を,[g,m] の形式で指定します。ワイルドカード文字を使用できます。必ず,大括弧で囲むようにしてください。
[g,m]
g グループ番号を示す 0 〜 37776 の 8 進数または英数字によるグループ名 m メンバ番号を示す 0 〜 177776 の 8 進数または英数字によるメンバ名
$BACKUP [CLEAVER...] MFA2:ACCOUNTS.BCK/BY_OWNER=[301,310]/LABEL=TAPE01 |
TAPE01 のテープをドライブ MFA2 にマウントしています。次に,ディレクトリ木構造 [CLEAVER...] をセーブ・セット ACCOUNTS.BCK にセーブします。出力セーブ・セット修飾子 /BY_OWNER が,[301,310] の所有者 UIC をセーブ・セットに割り当てます。
/COMMENT |
出力セーブ・セットにコメントを挿入します。コメント文字列が 2 語以上である場合,または英数以外の文字を含んでいる場合,二重引用符 (" ") で囲みます。コメントの文字数は,1,024 文字までです。
入力指定子 出力セーブ・セット指定 /COMMENT=文字列
$ BACKUP [REMARKS] DMA1:20JULREM.BCK/SAVE_SET - _$ /COMMENT="Remote operations for July 20, 2002" $ BACKUP/LIST DMA1:20JULREM.BCK/SAVE_SET Listing of save set Save set: 20JULREM.BCK Written by: WALRUS UIC: [360,054] Date: 20-JUL-2002 15:22:06.62 Command: BACKUP [REMARKS] DMA1:20JULREM.BCK/SAVE_SET/COMMENT=Remote operations for July 20, 2002 Operating system: OpenVMS Alpha Version V7.3-1 BACKUP version: V7.3-1 CPU ID register: 0138084C Node name: _ABBEY:: Written on: _ABBEY$DMA1: Block size: 32256 Group size: 10 Buffer count: 3 [REMARKS]BAC.RES;1 2 20-JUL-2002 14:13 [REMARKS]COM.LIS;1 1 20-JUL-2002 14:04 [REMARKS]DTOP.DIR;1 1 20-JUL-2002 14:18 . . . Total of 40 files, 535 blocks End of save set |
最初の BACKUP コマンドは,ディレクトリ [REMARKS] を順編成ディスク・セーブ・セットにセーブし,コメントを記録します。 BACKUP/LIST コマンドは,新しく作成したセーブ・セットの内容を表示します。ディスク上にセーブ・セットを作成する場合は, /SAVE_SET 修飾子が必要です。
/COMPARE |
コマンド修飾子第 1 パラメータで指定したセーブ・セット,デバイス,ファイルを,第 2 パラメータで指定した Files-11 デバイス,ファイルの内容と比較し,両者に違いがあれば,エラー・メッセージを表示します。
/COMPARE ファイル指定 ファイル指定/COMPARE セーブ・セット指定 ファイル指定
/IMAGE/COMPARE デバイス指定 デバイス指定
/IMAGE/COMPARE セーブ・セット指定 デバイス指定
/PHYSICAL/COMPARE デバイス指定 デバイス指定
/PHYSICAL/COMPARE セーブ・セット指定 デバイス指定
BACKUP 比較処理の第 1 パラメータには,Files-11 ファイル 1 つ,複数のファイルを表すワイルドカード文字,ディスク上または磁気テープ上の BACKUP セーブ・セット,テープ装置,ディスク装置のいずれかを指定します。コマンド修飾子 /PHYSICAL を指定しないかぎり,第 2 パラメータは,Files-11 ディスク・ファイル,複数のファイルを示すワイルドカード文字, Files-11 ディスク装置のいずれかを指定します。/PHYSICAL を指定し,かつ第 1 パラメータでディスク装置を指定する場合,比較対象ディスクは,両方とも /FOREIGN 修飾子でマウントされていなければなりません。比較対象ファイルに違いがある場合,次のエラー・メッセージが表示されます。
%BACKUP-E-VERIFYERR, verification error for ...
/COMPARE 修飾子は,セーブ・セットを元のファイルと比較する場合や,BACKUP でコピーしたファイルやボリュームを元のファイルと比較する場合に使用します。BACKUP ではファイルをブロック単位で処理するので,BACKUP で出力したもの以外のファイルを格納すると,同一のファイル間でも不一致エラーが生じる恐れがあります。
ファイル指定でバージョン番号の省略時の値は,ファイルのすべてのバージョンを処理するワイルドカード文字のアスタリスク ;* です。
比較処理のパラメータは,ともに入力指定子です。
2 つの Files-11 ボリューム全体を比較する場合は,次のようにイメージ比較処理を行います。
$ BACKUP/IMAGE/COMPARE DBA1: DBA2:
コマンド修飾子 /DELETE,/RECORD は,比較処理では使用できません。
出力ファイル修飾子 /NEW_VERSION はバージョン番号を変更するので, /NEW_VERSION 修飾子を使ってリストアまたはコピーしたファイルには,比較処理を行わないようにしてください。
#1 |
---|
$ BACKUP/COMPARE JAZZ.DAT BLUES.DAT |
Files-11 ファイル 2 つを比較しています。バージョン番号は指定されていないので,各ファイルのすべてのバージョンを比較します。
#2 |
---|
$ BACKUP/COMPARE/IMAGE MTA0:SWING.BCK DBA2: |
磁気テープ上のイメージ・セーブ・セットを Files-11 ボリュームと比較しています。
/CONFIRM |
入力ファイル選択修飾子各ファイルを処理する前に,ターミナルに確認のためのプロンプトを表示します。ファイルを処理するには, Y または YES と入力し RETURN キーを押して応答しなければなりません。
入力指定子/CONFIRM 出力指定子
$ BACKUP *.LIS/CONFIRM/LOG DLA2:LIST.BCK/SAVE_SET DISK$DEFAULT:[WONDER]CRE.LIS;1, copy? (Y or N): Y %BACKUP-S-COPIED, copied DISK$DEFAULT:[WONDER]CRE.LIS;1 DISK$DEFAULT:[WONDER]CRETIME.LIS;1, copy? (Y or N): Y %BACKUP-S-COPIED, copied DISK$DEFAULT:[WONDER]CRETIME.LIS;1 DISK$DEFAULT:[WONDER]EXC.LIS;1, copy? (Y or N): Y %BACKUP-S-COPIED, copied DISK$DEFAULT:[WONDER]EXC.LIS;1 DISK$DEFAULT:[WONDER]REB.LIS;1, copy? (Y or N): N DISK$DEFAULT:[WONDER]SETREB.LIS;1, copy? (Y or N): Y %BACKUP-S-COPIED, copied DISK$DEFAULT:[WONDER]SETREB.LIS;1 DISK$DEFAULT:[WONDER]VERS.LIS;1, copy? (Y or N): N . . . $ |
ファイル・タイプが .LIS のすべてのファイルを取り出し,確認プロンプトを表示してから,DLA2 上の LIST.BCK に各ファイルをセーブしています。コマンド修飾子 /LOG は,処理する各ファイルに関する情報を表示します。ディスク上にセーブ・セットを作成するときは,出力セーブ・セット修飾子 /SAVE_SET が必要です。
/CONVERT |
入力ファイル選択修飾子ODS-5ファイル名をODS-2ファイル名に変換します。出力ボリュームをODS-2として保持する場合は, /NOINIT修飾子を併用しなければなりません。
ODS-5ファイル名をODS-2ファイル名に変換すると, ODS-5ファイル属性のすべてが失われる点に注意してください。
/NOCONVERT 修飾子を使用することもできます。
入力指定子 /CONVERT 出力指定子
$ BACKUP/LOG/CONVERT/IMAGE DKA500: DKA200:[000000]IMAGE.BCK/SAVE |
ODS-5 ディスクから,ODS-2 イメージ・セーブ・セットを作成しています。セーブ・セットは,OpenVMS Version 7.2 より前のバージョンを実行しているシステムで読み込むことができます。
/CRC |
入力または出力セーブ・セット修飾子
入力セーブ・セット修飾子として使用した場合には,セーブ・セットのデータ・ブロックにエンコードされているソフトウェア巡回冗長検査(CRC)をチェックするか(/CRC 指定時)または無視します(/NOCRC 指定時)。 CRC を無視する場合には,処理時間を短縮できますが,データ・エラーが増加する危険性があります。
出力セーブ・セット修飾子として使用した場合には,ソフトウェア CRC チェック・コードが計算され,それが出力セーブ・セットのデータ・ブロックに格納されます。 CRC チェックを禁止する場合には,/NOCRC 修飾子を使用します。
入力セーブ・セット修飾子/CRC を出力セーブ・セット修飾子として使用する場合は,別の説明を参照してください。
ソフトウェア巡回冗長チェック (CRC) を行うことを指定します。
入力セーブ・セット指定 /[NO]CRC 出力指定子
省略時の値は,/CRC です。CRC チェックを禁止するには,/NOCRC を指定します。/NOCRC は処理時間を短縮しますが,データを消失する恐れが高くなります。
$ BACKUP MTA2:988SAVE.BCK/NOCRC [] |
([]) が示す現在の省略時のディレクトリに,セーブ・セット 988SAVE.BCK をリストアしています。入力セーブ・セット修飾子 /NOCRC は,CRC を禁止します。
/CRC |
出力セーブ・セット修飾子
/CRC を入力セーブ・セット修飾子として使用する場合は,別の説明を参照してください。
ソフトウェア巡回冗長チェック (CRC) を実行し,結果を出力セーブ・セットのデータ・ブロックに格納することを指定します。
入力指定子 出力セーブ・セット指定 /[NO]CRC
省略時の値は,/CRC です。チェックを禁止するには,/NOCRC を指定します。 /NOCRC は処理時間を短縮しますが,データを消失する恐れが高くなります。
$ BACKUP/RECORD []/SINCE=BACKUP MTA2:988SAVE.BCK/NOCRC |
現在の省略時のディレクトリに存在し,最後の BACKUP/RECORD 処理以降に作成または変更されたすべてのファイルを,セーブ・セット 988SAVE.BCK にセーブしています。出力セーブ・セット修飾子 /NOCRC は,巡回冗長チェックを禁止します。
/CREATED |
入力ファイル選択修飾子各ファイル・ヘッダ・レコードの作成日フィールドの値に従って,ファイルを選択します。
入力指定子 /BEFORE=日時/CREATED出力指定子入力指定子/SINCE= 日時/CREATED出力指定子
/CREATED には,/BEFORE 修飾子または /SINCE 修飾子を併用してください。 /BEFORE または /SINCE で指定する日時により,処理するファイルが決まります。/CREATED は,/BACKUP,/MODIFIED, /EXPIRED のいずれかの修飾子と併用することはできません。
$ BACKUP *.SDML/SINCE=YESTERDAY/CREATED DLA2:[SAVEDIR]/SAVE_SET |
昨日 (昨夜午前 0 時より前の 24 時間) に作成され,ファイル・タイプが .SDML のすべてのファイルをセーブしています。
/DATA_FORMAT |
コマンド修飾子圧縮形式のセーブ・セットの作成およびリストアを行います。 /DATA_FORMAT 修飾子はBACKUP コマンド行の任意の場所に指定できます。
/DATA_FORMAT=COMPRESS[=アルゴリズム]
圧縮のサポートには,アルゴリズム名とともに /DATA_FORMAT=COMPRESS を指定します。この修飾子を使用する際はアルゴリズム名を指定しますが,現在サポートされているアルゴリズムは DEFLATE のみで,デフォルトでこれが使用されます。
注意
BACKUP での圧縮は,ディスクおよびシーケンシャル・デバイスでのセーブ・セット操作に対してのみサポートされます。
#1 |
---|
$ BACKUP/DATA_FORMAT=COMPRESS SYS$SYSTEM:*.EXE DKA0:[000000]SAVESET.BCK/SAVE |
このコマンドは,システム実行ファイルを (SYS$SYSTEM:*.EXE) を SAVESET.BCK というセーブ・セット名でディスク DKA0 に保管します。圧縮アルゴリズムは指定されていないので,デフォルトの圧縮アルゴリズム DEFLATE がデータの圧縮に使用されます。
#2 |
---|
$ BACKUP/DATA_FORMAT=COMPRESS=DEFLATE /IMAGE/RECORD DKA0: $2$MGA0:SUT746.BCK/SAVE |
このコマンドは, SUT746 というラベルの磁気テープにセーブ・セット名 SUT746.BCK で DKA0 のイメージ・バックアップを作成します。 /DATA_FORMAT=COMPRESS 修飾子を指定しているので,このアルゴリズムを使用してセーブ・セットが作成されます。
#3 |
---|
$ BACKUP/DATA_FORMAT=COMPRESS SAVESET.BCK/SAVE DKA100:[000000...] |
このコマンドは,ディレクトリ・ツリー DKA0:[000000] にセーブ・セット SAVESET.BCK をリストアします。 /DATA_FORMAT=COMPRESS 修飾子が指定されていますが,このセーブ・セットが圧縮形式でない場合は修飾子は無視されリストア操作が続けられます。
一方,セーブ・セットは圧縮形式だがリストア時に /DATA_FORMAT= COMPRESS が指定されていない場合, BACKUP はそのセーブ・セットを圧縮形式として認識し正常にリストア処理を行います。
/DELETE |
コマンド修飾子BACKUP のセーブ操作またはコピー操作で,すべてのファイルを正しく処理した後,選択されたファイルを入力ボリュームから削除することを指定します。
/DELETE ファイル指定 セーブ・セット指定
/DELETE 修飾子を指定できるのは, BACKUP のセーブまたはコピー処理で使用した場合に限定されます。また,ファイルを削除するための特権が必要です。特権がない場合,削除保護ファイルは削除されません。コマンド修飾子 /VERIFY を /DELETE と併用した場合,チェックが失敗したファイルは削除されません。/DELETE は,/PHYSICAL,/RECORD,/COMPARE のいずれのコマンド修飾子とも併用できません。
#1 |
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$ BACKUP/DELETE BOP.DAT MTA0:BOP.BCK/LABEL=DANCE |
セーブ・セット BOP.BCK を MTA0 上に作成した後,BOP.DAT ファイルを削除しています。
#2 |
---|
$ BACKUP/VERIFY/DELETE RAY.DAT,JOE.DAT,ELLA.DAT MTA0:OSCAR.BCK/LABEL=FRIEND |
選択したファイルのリストを MTA0 上の OSCAR.BCK にセーブして出力セーブ・セットを入力ファイルと比較した後,このファイル・リストを削除しています。出力セーブ・セットと入力ファイルの内容に違いがある場合,入力ファイルは削除されません。
/DENSITY |
出力セーブ・セット修飾子出力磁気テープの記録密度を指定します。磁気テープ・ドライブによってサポートされている値を指定してください。
/DENSITY 修飾子を指定しない場合,省略時の記録密度は磁気テープ・ドライブの現在の記録密度となります。 /DENSITY では,出力セーブ・セット修飾子 /REWIND を指定してください。
入力指定子 出力セーブ・セット指定 /DENSITY=キーワード
以下の表は,テープでサポートされる記録密度の一覧です。
キーワード | 意味 |
---|---|
省略時の値 | 省略時の記録密度 |
800 | NRZI 800 ビット/インチ (BPI) |
1600 | PE 1600 BPI |
6250 | GRC 6250 BPI |
3480 | IBM 3480 HPC 39872 BPI |
3490E | IBM 3480 圧縮 |
833 | DLT TK50: 833 BPI |
TK50 | DLT TK50: 833 BPI |
TK70 | DLT TK70: 1250 BPI |
6250 | RV80 6250 BPI 相当 |
注意: 以上のシンボルのみが, OpenVMS Version 7.2 以前の TMSCP/TUDRIVER コードによって解釈される。この表の以下のシンボルは,Alpha システムと Integrity システムでのみサポートされる。 | |
TK85 | DLT Tx85: 10625 BPI---Cmpt III - Alpha および Integrity のみ |
TK86 | DLT Tx86: 10626 BPI---Cmpt III - Alpha および Integrity のみ |
TK87 | DLT Tx87: 62500 BPI---Cmpt III - Alpha および Integrity のみ |
TK88 | DLT Tx88: (Quantum 4000)---Cmpt IV - Alpha および Integrity のみ |
TK89 | DLT Tx89: (Quantum 7000)---Cmpt IV - Alpha および Integrity のみ |
QIC | すべての QIC ドライブは,ドライブ設定可能なもののみ - Alpha および Integrity のみ |
8200 | Exa-Byte 8200 - Alpha および Integrity のみ |
8500 | Exa-Byte 8500 - Alpha および Integrity のみ |
DDS1 | Digital Data Storage 1---2G - Alpha および Integrity のみ |
DDS2 | Digital Data Storage 2---4G - Alpha および Integrity のみ |
DDS3 | Digital Data Storage 3---8-10G - Alpha および Integrity のみ |
DDS4 | Digital Data Storage 4 - Alpha および Integrity のみ |
AIT1 | Sony Advanced Intelligent Tape 1 - Alpha および Integrity のみ |
AIT2 | Sony Advanced Intelligent Tape 2 - Alpha および Integrity のみ |
AIT3 | Sony Advanced Intelligent Tape 3 - Alpha および Integrity のみ |
AIT4 | Sony Advanced Intelligent Tape 4 - Alpha および Integrity のみ |
DLT8000 | DLT 8000 - Alpha および Integrity のみ |
8900 | Exabyte 8900 - Alpha および Integrity のみ |
SDLT | SuperDLT1 - Alpha および Integrity のみ |
SDLT320 | SuperDLT320 - Alpha および Integrity のみ |
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