OpenVMS オペレーティング・システムは,以下に示す一連の HP Integrity サーバでサポートされています。
-
エントリ・クラス・サーバ (rx16nn,rx26nn,rx36nn,rx46nn,および rx66nn の各シリーズや,BladeSystem Integrity BL860c や BL870c Server Blade など)
-
ミッドレンジ・サーバ (rx76nn や rx86nn シリーズなど)
-
OpenVMS の現在のリリースでサポートされているサーバの最新のリストについては,『HP OpenVMS Version 8.4 ソフトウェア仕様書』(SPD 25.C4.xx) を参照してください。
Integrity サーバに付属しているハードウェア,ファームウェア,およびソフトウェアは,モデルごとに大きく異なる場合があります。また,Integrity サーバはさまざまな構成で提供されるため,ハードウェア,ユーティリティ,およびハードウェアの構成手順は,モデル間だけでなく,同じモデルでも大きく異なる場合があります。本書には,Integrity サーバに付属しているファームウェア,ハードウェア,およびユーティリティに関する基本的な情報が記載してあります。しかし,この情報よりハードウェア・ドキュメントに記載されている情報の方を優先してください。使用しているモデルの最新情報は,Integrity サーバに付属しているハードウェア・ドキュメントを参照してください。ハードウェア・ドキュメントには,そのモデルに固有な情報が記載されています。Integrity
サーバの最新ドキュメントは,次の Web サイトから入手できます。
http://docs.hp.com/en/hw.html
http://www.hp.com/support/itaniumservers
ファームウェアに関する最新情報,ソフトウェアの要件,使用している Integrity サーバの注意点については,『HP OpenVMS Version 8.4 リリース・ノート』 を参照してください。
1.2.1 Integrity サーバのコンソール・インタフェースでコマンドを入力する方法 |
|
Integrity サーバに対して VTxxx ターミナルからコマンドを入力しているときは,Delete (ターミナル・エミュレータの場合は,DEL/RUBOUT 文字コードの送信にマッピングしたキー) を押しても,OpenVMS Alpha システムの場合と同様に,最後に入力した文字が消去されない可能性があります。
OpenVMS Alpha システムの場合は,同じ操作で,最後に入力した文字が消去されます。
Integrity サーバのファームウェアでは予期しない動作が起きる可能性があるので,最後に入力した文字を消去するために,Ctrl/H を使用します。
そのような Integrity サーバにおけるターミナルのマッピングで DEL/RUBOUT の代わりに Ctrl/H が送信されるように変更する方法については,B.1.3 項 「Integrity サーバのユーティリティでの Delete キーや Backspace キーの使用」を参照してください。
1.2.2 Integrity サーバで利用可能なツール |
|
Integrity サーバには,サーバ自体やサーバ・コンプレックスのさまざまな機能を操作するためのインタフェースがいくつかあります。
ほとんどの Integrity サーバには,管理プロセッサ (MP) が備わっています。
エントリ・クラスの多くの Integrity サーバには,Integrated Lights Out (iLO) MP (Integrity iLO 2 MP) が搭載されています。
これは,Web ベースのグラフィカル・ユーザ・インタフェースあるいは vKVM や vMedia が備えている機能など,完全なリモート・コンソール機能を提供します。
MP と Integrity iLO は,すべてのハードウェアや nPartitions (コンプレックスの場合) にアクセスするためのサービス・インタフェースを提供します。
MP は,主電源のオン/オフに関係なく,いつでも使用できます (MP は予備電力で動作可能)。
また,セル・ベースのサーバ (rx7620,rx8620,Superdome など) では,nPartitions が設定済みかどうか,あるいはサーバ・コンプレックス内でブートに使用されているかどうかに関係なく,MP を使用できます。オペレーティング・システムがすでにブートされていれば,MP からオペレーティング・システムへ,またはその逆方向に,画面を切り替えることができます。
Extensible Firmware Interface (EFI) では,オペレーティング・システム・ローダがサポートされており,ファームウェアの構成とブート環境の制御が可能です。ただし,EFI が使用できるのは,オペレーティング・システムがまだブートされていないときだけです。セル・ベースのサーバでは,nPartitions ごとに専用の EFI コンソール・インタフェースがあるので,その EFI を使用して nPartitions を管理できます。EFI インタフェースに nPartitions のコンソールからアクセスできるのは,その nPartitions がアクティブ状態にあって,しかもオペレーティング・システムがまだブートされていないときだけです。
MP の画面とオペレーティング・システムの画面の切り替えと同様に,
EFI インタフェースの画面と MP の画面は,相互に切り替えることができます。
OpenVMS Integrity は,Integrity Lights Out (iLO) コンソールおよび Insight Power Manager (IPM) ソフトウェアからの電源管理インタフェースをサポートします。
電源管理インタフェースは,iLO 電源管理インタフェースをサポートするシステムでのみ利用できます。
ご使用の Integrity サーバで利用可能な iLO 電源管理インタフェースについての詳細は,『iLO MP Operations Guide』 を参照してください。
IPM は,サーバの電力消費および熱出力の集中監視および制御機能を提供します
(OpenVMS は引き続き SYSGEN パラメータ CPU_POWER_MGMT をサポートしますが,
このパラメータよりも iLO インタフェースの方が優先されます)。
OpenVMS Integrity をインストールする前に,電源管理機能がお好みの状態に設定されていることを確認してください。
詳細については,『HP OpenVMS システム管理ユーティリティ・リファレンス・マニュアル』 を参照してください。
1.2.3 HP BladeSystem c-Class エンクロージャでの Virtual Connect (VC) |
|
HP Virtual Connect (VC) はインターコネクト・モジュールと組み込みソフトウェアをセットにしたもので,HP BladeSystem c-Class エンクロージャで使用できます。
VC を使用すれば,サーバ接続の設定と管理が簡単になります。
サーバ・インターコネクトにもよい面がありますが,ほとんどの場合は,ケーブルが増えすぎたり管理が煩雑になりすぎたりするという欠点も受け入れる必要があります。
しかし,VC を使用すると,ネットワーク・ケーブルの数が減り,管理も簡単になります。
また,接続を一度にすべて配線できるというユニークな利点もあります。その結果,サーバの追加,交換,復旧が数時間から数日ではなく数分でできるようになります。
VC は,HP BladeSystem 用に設計された Ethernet モジュールと Fibre Channel モジュールを選択することで,使用可能になります。
組み込みの HP Virtual Connect Manager を使用すれば,サーバをインストールする前であっても,各サーバ・ベイのサーバ接続プロファイルを定義することができます。
このプロファイルで,すべての NIC (Network Interface Controller) の MAC (Media Access Control) アドレス,すべてのホスト・バス・アダプタ (HBA) の WWN (World Wide Name),および SAN ブート・パラメータが定義できます。
その結果,サーバが変更されても構成と接続プロファイルを同じ内容で保てるようになります。
そのため,新しいサーバに置き換えられた場合でも,同じプロファイルを割り当てることができます。
VC の詳細については,次の Web サイトにある「Virtual Connect」リンクをクリックしてください。
http://www.hp.com/go/bladesystem/virtualconnect
また,次の Web サイトにある『HP Virtual Connect for c-Class BladeSystem User's Guide』を参照してください。
http://h20000.www2.hp.com/bc/docs/support/SupportManual/c00865618/c00865618.pdf
1.2.4 セル・ベース・サーバの用語 |
|
セル・ベースのサーバ (HP rx7620,rx8720,Superdome サーバなど) はハードウェア・コンプレックスになっており,オペレーティング・システムを同時に複数個実行したり,ハードウェア・リソースを複数の nPartitions へ分配したりすることができます。また,コンプレックス全体で 1 つの大規模なシステムを構成することも,より小規模なシステムを複数個構成することもできます。
どのセルにもプロセッサとメモリがあり,またどのプロセッサとメモリもいずれかのセルに属しています。そのため,これらをセル単位で特定の nPartitions に割り当てて,その nPartitions 専用に使用させることができます。また,個々の nPartitions には,サーバにあるハードウェア・リソースのサブセットが割り当てられており,そのサブセットを 1 つの独立したシステム環境として使用することができます。さらに,nPartitions ごとに専用の EFI システム・ブート・インタフェースがあり,どの nPartitions も他の nPartitions から独立してブートしたり,リブートしたりすることができます。ハードウェアとソフトウェアの両方が nPartitions 単位で分離されているため,いずれか 1 つの nPartitions でハードウェアやソフトウェアの障害が発生しても,同じサーバ・コンプレックス内の他の nPartitions は影響を受けません。
HP が提供しているソフトウェア・ベースの nPartitions 管理ツール・セットを使用すれば,サーバのハードウェア構成を物理的に変更することなく,サーバの nPartitions 構成を設定できます。この nPartitions 管理ツール・セットの中心に位置づけられるのが Partition Manager です。Partition Manager のインタフェースには,グラフィカル・インタフェースと,コマンド行インタフェースの nPartitions Commands があります。これらインタフェースは,HP-UX,Linux,および Microsoft Windows の各システムで使用できます。
また,nPartitions Commands ツールは,Linux システムでも利用できます。
nPartitions の管理作業は,MP と EFI でも実行できます。
管理ツール・セットの内容は,サーバのモデルによって少しずつ異なります。詳細は,ハードウェア・マニュアルを参照してください。
また,『HP nPartitions 管理ガイド』 (旧称『HP システム パーティション ガイド: nPartitions の管理作業』) も参照してください。
1.2.5 インストールとアップグレードの準備: Integrity サーバ開梱後に実行する主な作業 |
|
Integrity サーバを開梱した後に,OpenVMS をセットアップして起動するまでの主な手順を 表 1-2 「Integrity サーバでの OpenVMS の起動」 に示します。この表の 3 列目からわかるように,本書ではそのうちのいくつかを説明しています。サーバに付属しているハードウェア・マニュアルの内容を必ずチェックして,使用している Integrity サーバのモデルとバージョンに合った最新情報を確認してください。
表 1-2 Integrity サーバでの OpenVMS の起動
手順 | 操作 | 説明の参照先 |
---|
1 | コンソール・ケーブルをシリアル・ポートに接続します ルの場合は MP のシリアル・ポートに接続)。 | B.2 項 「Integrity サーバ・システム用 OpenVMS コンソールの選択」 |
2 | TCP/IP サービスで OpenVMS の接続を受け入れるように MP を構成しますな場合のみ)。 | ハードウェア・マニュアル |
3 | EFI シェルのインタフェースまたは EFI ブート・マネージャのメニューから,OpenVMS のコンソール・デバイスを選択します。 | B.2 項 「Integrity サーバ・システム用 OpenVMS コンソールの選択」 (インストール済みのモデルを購入した場合はすでにコンソールの選択が完了しているが,変更が必要になる場合もある)。 |
4 |
iLO コンソールおよび Insight Power Manager が利用できるシステムでは,電源管理がお好みの状態に設定されていることを確認してください。
|
『HP OpenVMS システム管理ユーティリティ・リファレンス・マニュアル』 |
4 |
Integrity サーバに電源を入れて,OpenVMS Integrity の配布メディア (DVD) をドライブに挿入します後,サーバに電源を入れなおし,EFI ブート・メニューを使用して DVD からブートします。
CD/DVD ドライブを内蔵していない Integrity サーバでは,外付けの USB CD/DVD ドライブを使用することができます(このドライブとケーブルは Integrity サーバには付属していません)。
OpenVMS は InfoServer ユーティリティ,プロビジョニング,仮想メディア (vMedia) デバイスをサポートしており,ネットワーク経由で OpenVMS のブート,インストール,アップグレードが可能です。
|
電源の投入と再投入の方法についてはハードウェア・マニュアルを参照のこと。DVD からブートする方法については,3.2.2 項 「OpenVMS Integrity OE DVD のブート」 を参照。
Infoserver ユーティリティについては,
付録 C 「ネットワーク・ブートの準備と実行」 を参照してください。
プロビジョニングおよび vMedia については,
付録 D 「HP SIM と vMedia による OpenVMS のプロビジョニング」 を参照してください。
|
最初のブートが終わったら,EFI でブート・オプションを構成する必要はなくなります。EFI のブート・オプションは,OpenVMS が動作しているときでも,OpenVMS Integrity Boot Manager (SYS$MANAGER:BOOT_OPTIONS.COM) を使用して構成できます (B.5.2 項 「システム・ディスクのブート・オプションの設定」を参照)。このユーティリティは EFI より使いやすく,システムに最適なオプションを構成できます。OpenVMS のインストール・プロシージャやアップグレード・プロシージャでも,システム・ディスク用のブート・オプションを構成したり検証したりできます。
インストールやアップグレードを開始する前に,必要なハードウェア・コンポーネントとソフトウェア・コンポーネントがすべて揃っていることを,以下の説明に従って確認します。
1.3.1 ハードウェア・コンポーネント |
|
ハードウェア・コンポーネントについて,以下の点を確認してください。
-
ハードウェアの設置が完了しており,正しく動作することが確認済みであること。
詳細は,コンピュータに付属しているハードウェア・マニュアルを参照してください。
Integrity サーバへ初めてインストールするときは,コンソール・ターミナルを用意する必要があります。PC 間を直接接続するための標準ファイル転送ケーブル (両端に 9 ピンのメス型コネクタを備えたクロス・シリアル・ケーブルで,別名「ヌルモデム・ケーブル」) を使用して,ターミナル・エミュレーション・ソフトウェアがインストールされている PC やラップトップ,またはその他の類似デバイスに Integrity サーバを接続します。
また別の方法として,ほとんどのシステムでは VGA モニタと USB キーボード (および USB マウス) を使用することもできます。
システム・コンソールのセットアップ方法については,B.2 項 「Integrity サーバ・システム用 OpenVMS コンソールの選択」を参照してください。
-
システム・ユニット,コンソール,モニタ,ドライブ,ターミナル,プリンタといったシステム・コンポーネントについて,電源の投入方法と操作方法を知っていること。必要に応じて,これらコンポーネントに付属しているハードウェア・マニュアルを参照してください。
-
インストールの手順は,必ず記録してください。インストールの途中で問題が発生したときに必要となります。ターミナル・エミュレータ・ソフトウェアを使用する場合は,エミュレータを設定して,セッションをログへ記録するようにします。それ以外の場合は,ハードコピー・ターミナル,またはコンソール・ターミナルに接続されたプリンタへインストール手順が出力されるように,システムを設定してください (これらのコンポーネントをシステムへ接続する方法の詳細については,ハードウェア・マニュアルを参照のこと)。
1.3.2 ソフトウェア・コンポーネント |
|
ソフトウェア・コンポーネントについては,以下の点を確認してください。
-
配布キット内の部品明細書に記載されているすべての品目が揃っていることを確認してください。揃っていない場合は,弊社サポート窓口へ連絡して,不足品目を優先して納入するよう依頼してください。
-
OpenVMS オペレーティング・システム・ソフトウェアをインストールする前に,カバー・レターとリリース・ノートのすべてに目を通してください。
1.3.3 OpenVMS Alpha オペレーティング・システム CD |
|
OpenVMS Alpha キットには,OpenVMS Alpha オペレーティング・システム CD が含まれています。この CD は,オペレーティング・システムのインストール/アップグレードやシステム・ディスクのバックアップといった操作に使用します。この CD には,次のようなラベルが付けられています。
CD ラベル | HP OpenVMS Alpha Version 8.4 Operating System |
ボリューム・ラベル | ALPHA084 |
CD ラベルは,CD 自体に印刷されています。ボリューム・ラベルはコンピュータから読み取ることができる名前であり,OpenVMS Alpha オペレーティング・システムと InfoServer システム (または InfoServer ユーティリティ) で,CD へアクセスするときに使用されます。
1.3.4 Integrity サーバ用の OpenVMS オペレーティング環境 DVD |
|
OpenVMS Integrity キットには,Integrity サーバ用の OpenVMS オペレーティング環境 (OE) DVD が含まれています。この DVD は,オペレーティング・システムのインストールやシステム・ディスクのバックアップに使用します。この DVD には,次のようなラベルが付けられています。
DVD ラベル | HP OpenVMS Version 8.4 for Integrity Servers Operating Environment |
ボリューム・ラベル | I64084 |
DVD ラベルは,DVD 自体に印刷されています。ボリューム・ラベルはコンピュータから読み取ることができる名前であり,OpenVMS Integrity オペレーティング・システムでこの DVD を識別したりアクセスしたりするときに使用されます。
1.3.5 Alpha システムのファームウェア |
|
OpenVMS Alpha では,システムがブートされるたびにファームウェアのバージョンをチェックします。つまり,OpenVMS Alpha オペレーティング・システム CD からコンピュータをブートすると,そこで動作しているコンソール・ファームウェアのバージョンが自動的にチェックされます。また,ファームウェアのアップデート方法に関する情報も表示されます。
コンソール・ファームウェアのバージョンが要件を満たしていないと,次のようなメッセージが表示されます。
%SYSBOOT-F-FIRMREV, Firmware rev.nnn is below the absolute minimum ofnnn.
Please update your firmware to the recommended revision nnn,
Alpha Systems Firmware Update Vn.n. |
コンソール・ファームウェアのバージョンが要件を満たしていても推奨バージョンでない場合は,次のようなメッセージが表示されます。
%SYSBOOT-W-FIRMREV, Firmware rev.nnn is below the recommended minimum ofnn.
Please update your firmware to the recommended revision,
which can be found on the firmware CD labeled:
Alpha Systems Firmware Update Vn.n. |
OpenVMS Alpha のメディア・キットには,最新のファームウェア CD が含まれています。この CD には,最新版も含めてバージョンの比較的新しい Alpha システム用システム・ファームウェアと I/O アダプタが複数個含まれています。ハードウェアが古いと,最新の CD に必要なファームウェアが含まれていないこともあります。その場合は,以前のバージョンの CD や,次の Web サイトから手に入れてください。
http://h18002.www1.hp.com/alphaserver/firmware/
すべてのシステムと I/O アダプタで,ファームウェアを最新バージョンにアップデートすることをお勧めします。ファームウェアは,OpenVMS Alpha オペレーティング・システムより頻繁にリリースされます。したがって,OpenVMS Alpha V8.4 に含まれている推奨ファームウェアは,OpenVMS Alpha オペレーティング・システムの次のバージョンがリリースされる前に,新しいバージョンで置き換えられる可能性があります。
1.3.6 Integrity サーバ・システムのファームウェア |
|
HP Integrity サーバにはファームウェア・コンポーネントが複数個あり,どのコンポーネントもアップデートの対象になる可能性があります (実際に含まれているファームウェア・コンポーネントは,システムの種類によって異なります)。
推奨最低バージョンについては,『HP OpenVMS Version 8.4 リリース・ノート』 を参照してください。
Subscriber's Choice にサインアップして,ファームウェアのアップデートに関する最新の情報を電子メールで自動的に受信するようお勧めします。
使用している製品をすべて登録して,適切なファームウェア・アップデートの通知を受け取るようにしてください。
Subscriber's Choice のサインアップは,次の Web サイトで行えます。
http://itrc.hp.com
エントリ・クラスの Integrity サーバでファームウェアをアップデートするには,この項に記載されている指示に従ってください。サーバがセル・ベース (ミッドレンジおよびハイエンド) の場合は,弊社サポート窓口にお問い合わせください。
ファームウェアは,次の手順でアップデートします。
1.3.6.1 ファームウェア・バージョンのチェック
Integrity サーバに現在インストールされているファームウェアのバージョンを調べるには,次の例で示すように,EFI (Extensible Firmware Interface) の Shell プロンプトに対して info fw コマンドを実行します (セル・ベースのサーバでは,nPartitions のコンソールでファームウェアをチェックします)。
ファームウェアの情報は,EFI ブート・マネージャを使用して参照することもできます。
MP で,MP の sysrev コマンドを使用します。
ご使用中の Integrity サーバの最新のファームウェアについては,
『HP OpenVMS Version 8.4 リリース・ノート』
を参照してください。
また,次の手順で,弊社の Support Web サイトに掲載されている情報やリソースを参照してください。
-
次の Web サイトにアクセスします。
http://www.hp.com/support/itaniumservers
-
表示されるリストから,該当するサーバを選択します。
表示される弊社の Support ページには,作業やサービスを選択するリストが用意されています。
ドライバとサポートの通知を自動的に弊社から受け取るには (無料),サービスのリストから「Signups: drivers and support alerts」を選択し,指示されるとおりにフォームに情報を入力します (サインアップのリンクへアクセスするには,「See more...」を選択しなければならない場合があります)。
ご使用中の Integrity サーバのファームウェアについての詳細は,作業項目のリストから「Download drivers and software」を選択し,次の手順に進みます。
-
「Download drivers and software」のページで,「Cross operating system (BIOS, Firmware, Diagnostics, etc)」を選択します。
-
表示されたページで,適切なファームウェアを見つけ (以前のバージョンもリストされていることがあるため,最新のアップデートを探してください),「Description」欄でファームウェアへのリンクを選択します。
-
「Release Notes」タブを選択し,使用可能なファームウェアの最新バージョンについての情報と,ご使用中の Integrity サーバにインストールされているファームウェアのバージョンを調べる手順についての情報に目を通します。
インストールされているファームウェアのバージョンと,リリース・ノートにリストされているファームウェアのバージョンを比較してください。
1.3.6.2 ファームウェア・アップデート CD の作成
エントリ・クラスの Integrity サーバ用にファームウェア・アップデート CD を作成する場合は,書き込みの可能な CD ドライブとソフトウェアに加えて,空の CD-R または CD-RW ディスクが必要です (セル・ベース・サーバのファームウェアをアップデートする場合は,必ず弊社顧客サポートに連絡してください)。
-
前の項の手順 1 から 3 を実行します。
-
適切な ISO イメージ (ISO Image)・ファームウェア・ファイルを見つけます。最新のアップデートを探してください。リストには,最新バージョンとともに古いバージョンも表示されていることがあります。そのファイルのリンクを選択して,リリース・ノートに記載されているファイルの説明を読んだ後,ISO イメージ・ファームウェアの zip 圧縮ファイルをシステムにダウンロードします (リリース・ノートを参照するには,前の項の手順 5 を参照してください)。
-
ファームウェア・ファイルを解凍して,.ISO ファイルにします。この .ISO ファイルは,Integrity サーバ・システム用のファームウェア・ディスクをブロック・コピーしたものになっています。OpenVMS システムで zip 圧縮ファイルを解凍する場合は,OpenVMS Freeware CD から INFO-ZIP ユーティリティをインストールして,INFO-ZIP に付属している UnZip ユーティリティを使用します。
OpenVMS Freeware CD は,OpenVMS for Integrity Servers OE DVD に同梱されています。
また,この Freeware CD 上のファイルは,次の Web サイトからも入手できます。
http://www.hp.com/go/openvms/freeware
次の例に,このユーティリティを使用して .ZIP ファイルから rx2600 システム用の最新ファームウェア (.ISO イメージ) を解凍する様子を示します (ファイル名は,上記 Web サイトのファームウェアがアップデートされるたびに変更されます)。
$ UNZIP PF_CPEAKSYS0nnn.ZIP
Archive: SYS$SYSROOT:[SYSMGR]PF_CPEAKSYS0nnn.ZIP
inflating: PF_CPEAKSYS0nnn.ISO |
-
.ISO ファイルを CD のソースにして,そのデータを CD へ出力します。
具体的な方法は,次のコマンドで表示することができます。
$ @SYS$MANAGER:CDRECORD HELP |
1.3.6.3 ファームウェア・アップデート CD によるファームウェアのアップデート
エントリ・クラスの Integrity サーバでファームウェアをアップデートする場合は,1 つ前の項でその作成方法を説明したファームウェア・アップデート CD を使用します。アップデートの方法は,ダウンロードしたファームウェアのリリース・ノートに記載されています。
1.3.7 デバイス名の命名規則 |
|
コマンドを使った作業では,ソース・ドライブとターゲット・ドライブのデバイス名が求められることがあります。その場合は,次の命名規則に従ってデバイス名を指定してください。
-
ソース・ドライブがローカル CD またはローカル DVD ドライブの場合は,次のようなデバイス名を使用する。
DQA0 (IDE ドライブ) または DNA0 (USB ドライブ)
DQA0: などのドライブ名については,以下の命名規則に注意すること。
-
ターゲット・ドライブがローカル・ディスクの場合,デバイス名は次のようになる。
DKA0:
-
ソース・ドライブが InfoServer の提供する仮想 DVD ドライブである場合は,通常,次のようなデバイス名を使用する。
DAD1:
-
OpenVMS Cluster 環境や HSx 環境に属している OpenVMS システムでは,次のようなデバイス名を使用する。
DUA20.14.0.2.0
デバイス名に含める値によって,ブート・デバイス,コントローラ,ブート・デバイスのユニット番号,HSx コントローラのノード番号,チャネル番号といったコンポーネントを指定します。これらの値は,ハードウェアの構成で異なってきます。詳細については,使用しているコンピュータの管理者,オペレータ,およびテクニカル・サービスに関する付属マニュアルを参照してください。
ここでは,オペレーティング・システムのメニューを使用してシステム・ディスクのインストールやアップグレード,変更,およびその他の関連操作を実行する方法について説明します。
OpenVMS をオペレーティング・システムのメディアからブートすると,OpenVMS オペレーティング・システムのメイン・メニューが自動的に表示されます (オペレーティング・システムのメディアからブートする方法については,3.2 項 「OpenVMS オペレーティング・システム・メディアのブート」 を参照してください)。このメニューからオプションを選択することで,次の操作を実行できます。
-
オペレーティング・システムのメディアからオペレーティング・システムをインストールまたはアップグレードする
-
オペレーティング・システムのメディアからインストールできる製品のリストを表示する
-
オペレーティング・システムのメディアからレイヤード・プロダクトをインストールまたはアップグレードする
-
-
システムにインストールされているレイヤード・プロダクトを再構成する
-
-
パッチを検索,インストール,削除し,リカバリ・データを表示,削除する
-
DCL 環境へ移る (DCL 環境では,デバイスのマウントや表示,システム・ディスクにあるファイルのバックアップやリストアといった,インストール前の作業や保守作業を実行できる)。
-
OpenVMS のメイン・メニューの表示例を次に示します。
.
.
.
***************************************************************
You can install or upgrade the OpenVMS I64 operating system
or you can install or upgrade layered products that are included
on the OpenVMS I64 distribution media (CD/DVD).
You can also execute DCL commands and procedures to perform
"standalone" tasks, such as backing up the system disk.
Please choose one of the following:
1) Upgrade, install or reconfigure OpenVMS I64 Version 8.4
2) Display layered products that this procedure can install
3) Install or upgrade layered products
4) Show installed products
5) Reconfigure installed products
6) Remove installed products
7) Find, Install or Undo patches; Show or Delete recovery data
8) Execute DCL commands and procedures
9) Shut down this system
Enter CHOICE or ? for help: (1/2/3/4/5/6/7/8/9/?)
|
メニューにある各オプションについて以下に説明します。各項に目を通してメニューの仕組みを理解すれば,インストールやアップグレード (およびその前後) でオペレーション・システムのメニューを表示したときに,適切なオプションを選択できるようになります。
1.4.1 オプション 1: OpenVMS のインストール,アップグレード,または再構成 |
|
OpenVMS ソフトウェアをインストール,アップグレード,または再構成する場合は,オペレーティング・システムのメニューからオプション 1 を選択します。オプション 1 を選択すると,「プラットフォーム」と呼ばれる PCSI ユーティリティ・コンセプトが用意されます。OpenVMS のプラットフォームには,次のコンポーネントが含まれます。
-
-
Kerberos,Common Data Security Architecture (CDSA),HPBinarychecker,Secure Sockets Layer (SSL),Performance Data Collector (TDC) (基本),Availability Manager (基本)。
これらはすべて,OpenVMS とともに自動的にインストールされ,
OpenVMS Integrity の場合は
WBEM Services for OpenVMS と WBEM Providers for OpenVMS も
インストールされます。
-
OpenVMS プラットフォームにオプション製品を含めると,それらの製品を OpenVMS オペレーティング・システムと一緒にインストールまたはアップグレードできるようになります。
システム・ディスクのアップグレードを選択した場合にシステム・ディスクとオペレーティング・システムのメディアで OpenVMS ソフトウェアのバージョンが同じであれば,オプションとして OpenVMS システムの再インストール,OpenVMS システムの再構成,および OpenVMS プラットフォームの再構成を選択できます。
OpenVMS をインストールまたはアップグレードする前に,必要に応じて,以下の章に目を通してください。
オペレーティング・システムのメイン・メニューでオプション 1 を選択すると,システム・ディスクを初期化するかどうかを尋ねるメッセージが表示されます。次に,その画面出力の例を示します。
There are two choices for Installation/Upgrade:
INITIALIZE - Removes all software and data files that were
previously on the target disk and installs OpenVMS I64.
PRESERVE -- Installs or upgrades OpenVMS I64 on the target disk
and retains all other contents of the target disk.
* Note: You cannot use PRESERVE to install OpenVMS I64 on a disk on
which any other operating system is installed.
This includes
implementations of OpenVMS for other architectures.
Do you want to INITIALIZE or to PRESERVE? [PRESERVE] |
|
「INITIALIZE」オプションを選択すると,次の処理が実行されます。
-
ターゲット・ディスクにあるすべてのソフトウェアとデータ・ファイルの削除。削除したソフトウェアは,ディスクのバックアップからしか回復できません。そのため,バックアップが作成してあるか,または削除されるソフトウェアやデータが不要であるということを,事前に確認してください。
-
次のいずれかの条件に該当する場合は,INITIALIZE オプションを選択してフル・インストールを実行します。
-
コンピュータの購入直後で,出荷時インストール済みソフトウェアも含めて,オペレーティング・システムが全く動作していない。
-
コンピュータですでに OpenVMS オペレーティング・システムが動作しているが,そのシステム・ディスクの内容 (オペレーティング・システム,アプリケーション・ソフトウェア,ユーザ・ファイル) をすべて上書きする。
-
既存のシステム・ディスクを維持しながら,別のディスクに OpenVMS をインストールする。
-
OpenVMS オペレーティング・システムを使用しているが,アップグレードできない。たとえば,システム・ディスクにあるシステム・ディレクトリの名前を変更すると,アップグレード・プロシージャが正しく機能しなくなります。そうなってしまった場合は,システム・ディスクのディレクトリ構成を元に戻さない限り,INITIALIZE オプションによるオペレーティング・システムの再インストールが必要となります。
PRESERVE オプションを選択すると,次の処理が実行されます。
条件 | 処理 |
---|
OpenVMS オペレーティング・システムがターゲット・ディスクにインストールされていない。
なおかつ,そのディスクにその他のオペレーティング・システムがインストールされていない。
|
-
-
ターゲット・ディスクにあるその他の内容は変更されない。
|
OpenVMS オペレーティング・システムがターゲット・ドライブにすでにインストールされている。 | オペレーティング・システムが次のようにアップグレードされる。
-
古いオペレーティング・システムのファイルが,新しいファイルとマージされるか,新しいファイルで置き換えられる。 -
ターゲット・ディスクにあるその他の内容は変更されない。
|
PRESERVE オプションを選択した場合に,すでに OpenVMS V8.4 ソフトウェアが存在しているディスクをターゲット・ディスクとして選択すると,OpenVMS オペレーティング・システムを再構成するか再インストールするかの選択が求められます。次のような基準で選択します。
-
既存のオペレーティング・システムをインストールする時に選択したオプションを変更する場合は,オペレーティング・システムの再構成を選択する。
-
既存のシステム・ファイルが破損していると思われる場合は,オペレーティング・システムの再インストールを選択する。
オペレーティング・システムの再構成についての詳細は,7.12 項 「オペレーティング・システム・ファイルの追加または削除 (省略可)」を参照してください。
1.4.2 オプション 2: レイヤード・プロダクトの表示 |
|
オプション 2 は,インストール可能なレイヤード・プロダクトを表示するために使用します。
オペレーティング・システムのメイン・メニューでオプション 2 を選択すると,次の情報が表示されます。
-
OpenVMS,必須コンポーネント,およびオプション製品のバージョン。これらのソフトウェアは,メイン・メニューからオプション 1 を選択することでインストールまたはアップグレードできます。
-
オペレーティング・システムのメイン・メニューからオプション 3 を選択することでインストールできるレイヤード・プロダクト・キット。グラフィカル・ユーザ・インタフェース製品である DECwindows と HP のネットワーク製品が,他のレイヤード・プロダクトとともに再表示されます。
次に,製品の表示例を示します。WBEMCIM は WBEM Services for OpenVMS 製品の PCSI キットで使用されているファイル名で,OpenVMS Integrity システムでのみ利用可能です。CIM は Common Information Model の略で,この点が,SNMP (Simple Network Maintenance Protcol) をベースとするオリジナルの OpenVMS WBEM と現在の OpenVMS WBEM 製品とで異なっています。
この例中のバージョン番号は,OpenVMS Version 8.4 で実際に出荷されている製品のバージョン番号とは必ずしも一致しません。
|
The following versions of the OpenVMS operating system,
required components and optional other products
are available on the OpenVMS distribution media (CD/DVD).
They can be installed by selecting option 1:
HP I64VMS VMS version V8.4
HP I64VMS AVAIL_MAN_BASE V8.4
HP I64VMS CDSA version V2.3-306
HP I64VMS KERBEROS version V3.1-152
HP I64VMS SSL V1.4-284
HP I64VMS TDC_RT version V2.3-1
HP I64VMS HPBINARYCHECKER version V1.0
HP I64VMS WBEMCIM version V2.91-A070728
HP I64VMS WBEMPROVIDERS version V2.0-31
HP I64VMS DWMOTIF version V1.7
HP I64VMS DECNET_PLUS version V8.4
HP I64VMS DECNET_PHASE_IV version V8.4
HP I64VMS TCPIP version V5.7
The following Layered Product kits are available on the OpenVMS
Distribution media (CD/DVD). They can be installed by selecting
option 3. If they are already installed, they can be reconfigured
by selecting option 5, or removed by selecting option 6.
----------------------------------- ----------- ----------
PRODUCT KIT TYPE KIT FORMAT
----------------------------------- ----------- ----------
HP I64VMS AVAIL_MAN_BASE V8.4 Full LP Compressed
HP I64VMS CDSA V2.3-306 Full LP Compressed
HP I64VMS DECNET_PHASE_IV V8.4 Full LP Compressed
HP I64VMS DECNET_PLUS V8.4 Full LP Compressed
HP I64VMS DWMOTIF V1.7 Full LP Compressed
HP I64VMS HPBINARYCHECKER V1.0 Full LP Compressed
HP I64VMS DWMOTIF_SUPPORT V8.4 Full LP Compressed
HP I64VMS KERBEROS V3.1-152 Full LP Compressed
HP I64VMS SSL V1.4-284 Full LP Compressed
HP I64VMS TCPIP V5.7 Full LP Compressed
HP I64VMS TDC_RT V2.3-1 Full LP Compressed
HP I64VMS WBEMCIM V2.91-A070728 Full LP Compressed
HP I64VMS WBEMPROVIDERS V2.0-31 Full LP Compressed
----------------------------------- ----------- ----------
13 items found
Press Return to continue... |
|
1.4.3 オプション 3: レイヤード・プロダクトのインストールまたはアップグレード |
|
レイヤード・プロダクトを通常の方法でインストールまたはアップグレードする場合は,オペレーティング・システムのメイン・メニューでオプション 3 を選択します。
オプション 3 を選択した場合は,PCSI ユーティリティでレイヤード・プロダクトをインストールするのか,製品データベースになくてターゲット・ディスクには存在するレイヤード・プロダクトを登録するだけなのかを,選択できます。レイヤード・プロダクトのインストールを選択した場合は,同じバージョンのレイヤード・プロダクトがすでにインストールされていても,そのレイヤード・プロダクトが再インストールされます。ただし,そのプロダクトへ適用されていたパッチは,削除されます。再構成を行う場合は,メイン・メニューでオプション 5 を選択します。
OpenVMS V8.3 から,OpenVMS 配布メディアに収録されている大半のソフトウェア・キットは,Secure Delivery で署名されています。OpenVMS Integrity オペレーティング・システムのメニューからオプション 3 を使用すると,これらのキットは PCSI ユーティリティによって検証されます。
OpenVMS Alpha オペレーティング・システムのメニューからオプション 3 を使用すると,これらのキットは検証されません。
これは,CD の容量が限られていることによる制約です。
OpenVMS V8.3 で Secure Delivery が使用できるようになる前に作成されたキットも,インストールできます。
ただし,システムに OpenVMS V8.3 以降をインストールまたはアップグレードした後は,ユーザが署名付きキット (配布メディアで出荷された署名付きキットも含む) を別途インストールする際,検証が行われます。
DCL の PRODUCT SHOW HISTORY コマンドでは,Secure Delivery 適用前のキットの検証ステータスを検証済みとしてではなく,署名なしとして表示します。
オプション 3 を選択すると,以下の例に示すように,ターゲット・ディスクの指定を求めるプロンプトが表示され,続いて簡単な説明と詳細な説明のどちらかを選択するように求められます。プロシージャが提示してきたプロダクトのリストから,プロダクトを 1 つ以上選択します。ただし,プロダクトのインストールやアップグレードを行わないで終了することもできます。
|
***********************************************************
The procedure will ask a series of questions.
() - encloses acceptable answers
[] - encloses default answers
Type your response and press the <Return> key. Type:
? - to repeat an explanation
^ - to change prior input (not always possible)
Ctrl/Y - to exit the installation procedure
Do you want to INSTALL or REGISTER? (INSTALL/REGISTER/?) [INSTALL] INSTALL
***********************************************************
If you choose to install or upgrade DECwindows Motif,
please note the following:
o If you did not select the OpenVMS DECwindows server support
and workstation files options, DECwindows Motif will not run.
You must add these options to use DECwindows Motif.
If you choose to install or upgrade DECnet-Plus or DECnet Phase IV,
please note the following:
o If you did not select the OpenVMS DECnet option, neither version
of DECnet will run. You must add this option to use DECnet.
If you want to install a patch kit, please use main menu option 7.
Press Return to continue...
You must enter the device name for the target disk on which
the layered product(s) installation will be performed.
Enter device name for target disk: [DKB300] (? for choices) DKB300
DKB300: is labeled V84SYS.
The install operation can provide brief or detailed descriptions.
In either case, you can request the detailed descriptions by typing "?".
Do you always want detailed descriptions? (Yes/No) [No] NO
1 - HP I64VMS AVAIL_MAN_BASE V8.4 Layered Product
2 - HP I64VMS CDSA V2.3-306 Layered Product
3 - HP I64VMS DECNET_PHASE_IV V8.4 Layered Product
4 - HP I64VMS DECNET_PLUS V8.4 Layered Product
5 - HP I64VMS DWMOTIF V1.7 Layered Product
6 - HP I64VMS DWMOTIF_SUPPORT V8.4 Layered Product
7 - HP I64VMS HPBINARYCHECKER V1.0 Layered Product
8 - HP I64VMS KERBEROS V3.1-152 Layered Product
9 - HP I64VMS SSL V1.4-284 Layered Product
10 - HP I64VMS TCPIP V5.7 Layered Product
11 - HP I64VMS TDC_RT V2.3-1 Layered Product
12 - HP I64VMS WBEMCIM V2.96-A100211 Layered Product
13 - HP I64VMS WBEMPROVIDERS V2.0-4 Layered Product
14 - All products listed above
? - Help
E - Exit
Choose one or more items from the menu separated by commas: 9 |
|
1.4.4 オプション 4: インストールされている製品の表示 |
|
オペレーティング・システムのメイン・メニューでオプション 4 を選択すると,PCSI ユーティリティでターゲット・ディスクにインストールされた製品のリストが表示されます。VMSINSTAL などの方法でインストールした製品は,PCSI ユーティリティの製品データベースへ登録しない限り,このリストには表示されません。
次に,オプション 4 を選択した場合に表示されるプロンプトと情報の例を示します。
WBEM Services for OpenVMS と WBEM Providers for OpenVMS は,OpenVMS Integrity システムでのみ有効です。
この例中のバージョン番号は,OpenVMS Version 8.4 で実際に出荷されている製品のバージョン番号とは必ずしも一致しません。
|
You must enter the device name for the system disk for which
you want to display installed products.
If you enter an invalid device or one which is not a system disk
an error will occur.
(Enter "^" and press Return to return to main menu.)
Enter device name for system disk: [DKB300] (? for choices) DKB300
%MOUNT-I-MOUNTED, V84SYS mounted on _DKB300:
The default is an 80-column display that does not include
Maintenance (patches) or Referenced by information.
Do you want the full, 132-column display? (Yes/No) [No] NO
------------------------------------- ------------ ------------
PRODUCT KIT TYPE STATE
------------------------------------- ------------ ------------
HP I64VMS AVAIL_MAN_BASE V8.4 Full LP Installed
HP I64VMS CDSA V2.3-306 Full LP Installed
HP I64VMS DECNET_PLUS V8.4 Full LP Installed
HP I64VMS DWMOTIF V1.7 Full LP Installed
HP I64VMS DWMOTIF_SUPPORT V8.4 Full LP Installed
HP I64VMS HPBINARYCHECKER V1.0 Full LP Installed
HP I64VMS KERBEROS V3.1-152 Full LP Installed
HP I64VMS OPENVMS V8.4 Platform Installed
HP I64VMS TCPIP V5.7 Full LP Installed
HP I64VMS VMS V8.4 Oper System Installed
HP I64VMS SSL V1.4-284 Full LP Installed
HP I64VMS TDC_RT V2.3-1 Full LP Installed
HP I64VMS WBEMCIM V2.91-A070728 Full LP Installed
HP I64VMS WBEMPROVIDERS V2.0-31 Full LP Installed
------------------------------------- ------------ ------------
14 items found
Do you wish to display product history? (Yes/No) [No] YES
----------------------------------- ----------- ----------- --------------------
PRODUCT KIT TYPE OPERATION DATE AND TIME
----------------------------------- ----------- ----------- --------------------
HP I64VMS AVAIL_MAN_BASE V8.4 Full LP Install 25-SEP-2009 18:04:23
HP I64VMS CDSA V2.3-306 Full LP Install 25-SEP-2009 18:04:23
HP I64VMS DECNET_PLUS V8.4 Full LP Install 25-SEP-2009 18:04:23
HP I64VMS DWMOTIF V1.7 Full LP Install 25-SEP-2009 18:04:23
HP I64VMS KERBEROS V3.1-152 Full LP Install 25-SEP-2009 18:04:23
HP I64VMS OPENVMS V8.4 Platform Install 25-SEP-2009 18:04:23
HP I64VMS TCPIP V5.7 Full LP Install 25-SEP-2009 18:04:23
HP I64VMS VMS V8.4 Oper System Install 25-SEP-2009 18:04:23
HP I64VMS SSL V1.4-284 Full LP Install 25-SEP-2009 18:04:23
HP I64VMS WBEMCIM V2.91-A070728 Full LP Install 25-SEP-2009 18:04:23
HP I64VMS WBEMPROVIDERS V2.0-31 Full LP Install 25-SEP-2009 18:04:23
HP I64VMS TDC_RT V2.3-1 Full LP Install 25-SEP-2009 18:04:23
HP I64VMS AVAIL_MAN_BASE V8.3 Full LP Remove 25-SEP-2009 18:04:23
HP I64VMS CDSA V2.2 Full LP Remove 25-SEP-2009 18:04:23
HP I64VMS DECNET_PHASE_IV V8.3 Full LP Remove 25-SEP-2009 18:04:23
HP I64VMS DWMOTIF V1.6 Full LP Remove 25-SEP-2009 18:04:23
HP I64VMS OPENVMS V8.3 Platform Remove 25-SEP-2009 18:04:23
HP I64VMS VMS V8.3 Oper System Remove 25-SEP-2009 18:04:23
HP I64VMS KERBEROS V3 Transition Remove 25-SEP-2009 18:04:23
HP I64VMS KERBEROS V3 Transition Reg Product 25-SEP-2008 17:20:44
HP I64VMS CDSA V2.1 Full LP Install 27-AUG-2004 21:07:15
HP I64VMS DECNET_PHASE_IV V8.2 Full LP Install 27-AUG-2004 21:07:15
HP I64VMS DWMOTIF V1.5 Full LP Install 27-AUG-2004 21:07:15
HP I64VMS OPENVMS V8.3 Platform Install 27-AUG-2004 21:07:15
HP I64VMS TCPIP V5.4-18 Full LP Install 27-AUG-2004 21:07:15
HP I64VMS VMS V8.3 Oper System Install 27-AUG-2004 21:07:15
----------------------------------- ----------- ----------- --------------------
26 items found
Press Return to continue... |
|
1.4.5 オプション 5: インストールされている製品の再構成 |
|
DECwindows グラフィカル・ユーザ・インタフェースや HP のネットワーク製品も含めたレイヤード・プロダクトを再構成する場合は,オプション 5 を選択します。このオプションを使用すると,以前のインストールやアップグレードで行った製品の選択を変更することができます。
再構成できるのは,次の条件をすべて満たす製品だけです。
オペレーティング・システムのメイン・メニューでオプション 5 を選択すると,プロシージャからターゲット・ディスクの名前を入力するように求めるプロンプトが表示され,続いて再構成オプションに関する情報として,簡単な説明と詳細な説明のどちらかを選択するように求められます。その後,再構成可能な製品のリストが表示されます。製品は 1 つ選択しても,すべて選択してもかまいません。また,製品を再構成しないで終了することもできます。
次に,オプション 5 を選択したときに表示されるプロンプトと情報の例を示します。
この例中のバージョン番号は,OpenVMS Version 8.4 で実際に出荷される製品のバージョン番号とは必ずしも一致しません。
|
This procedure will ask a series of questions.
() - encloses acceptable answers
[] - encloses default answers
Type your response and press the <Return> key. Type:
? - to repeat an explanation
^ - to change prior input (not always possible)
Ctrl/Y - to exit the installation procedure
You must enter the device name for the target disk on which
the layered product(s) reconfiguration will be performed.
Enter device name for target disk: [DKB300] (? for choices) DKB300
DKB300: is labeled V84SYS.
The reconfigure operation can provide brief or detailed descriptions.
In either case, you can request the detailed descriptions by typing "?".
Do you always want detailed descriptions? (Yes/No) [No] NO
1 - HP I64VMS AVAIL_MAN_BASE V8.4 Layered Product
2 - HP I64VMS CDSA V2.3-306 Layered Product
3 - HP I64VMS DECNET_PHASE_IV V8.4 Layered Product
4 - HP I64VMS DECNET_PLUS V8.4 Layered Product
5 - HP I64VMS DWMOTIF V1.7 Layered Product
6 - HP I64VMS DWMOTIF_SUPPORT V8.4 Layered Product
7 - HP I64VMS HPBINARYCHECKER V1.0 Layered Product
8 - HP I64VMS KERBEROS V3.1-152 Layered Product
9 - HP I64VMS SSL V1.4-284 Layered Product
10 - HP I64VMS TCPIP V5.7 Layered Product
11 - HP I64VMS TDC_RT V2.3-1 Layered Product
12 - HP I64VMS WBEMCIM V2.91-A070728 Layered Product
13 - HP I64VMS WBEMPROVIDERS V2.0-31 Layered Product
14 - All products listed above
? - Help
E - Exit
Choose one or more items from the menu separated by commas:
|
|
1.4.6 オプション 6: インストールされている製品の削除 |
|
オプション 6 を選択すると,PCSI ユーティリティによって以前インストールまたは登録した製品を削除することができます (このオプションでは,製品が完全に削除されます。パッチを削除するには,1.4.7 項 「オプション 7: パッチおよびリカバリ・データの使用」で説明されているように,オプション 7 を使用します)。
オプション 6 を選択すると,ターゲット・ディスクの名前を入力するように求めるプロンプトが表示され,続いて削除オプションに関する情報として,簡単な説明と詳細な説明のどちらかを選択するように求められます。その後,削除可能な製品のリストが表示されます。製品は 1 つ選択しても,すべて選択してもかまいません。また,製品を削除しないで終了することもできます。
次に,オプション 6 を選択したときに表示されるプロンプトと情報の例を示します。
この例中のバージョン番号は,OpenVMS Version 8.4 で実際に出荷される製品のバージョン番号とは必ずしも一致しません。
|
This procedure will ask a series of questions.
() - encloses acceptable answers
[] - encloses default answers
Type your response and press the <Return> key. Type:
? - to repeat an explanation
^ - to change prior input (not always possible)
Ctrl/Y - to exit the installation procedure
You must enter the device name for the target disk on which
the layered product(s) removal will be performed.
Enter device name for target disk: [DKB300:] (? for choices) DKB300
DKB300: is labeled V84SYS.
The remove operation can provide brief or detailed descriptions.
In either case, you can request the detailed descriptions by typing "?".
Do you always want detailed descriptions? (Yes/No) [No] NO
1 - HP I64VMS AVAIL_MAN_BASE V8.3 Layered Product
2 - HP I64VMS CDSA V2.3-306 Layered Product
3 - HP I64VMS DECNET_PHASE_IV V8.3 Layered Product
4 - HP I64VMS DECNET_PLUS V8.3 Layered Product
5 - HP I64VMS DWMOTIF V1.6 Layered Product
6 - HP I64VMS DWMOTIF_SUPPORT V8.3 Layered Product
7 - HP I64VMS HPBINARYCHECKER V1.0 Layered Product
8 - HP I64VMS KERBEROS V3.1-152 Layered Product
9 - HP I64VMS SSL V1.3-284 Layered Product
10 - HP I64VMS TCPIP V5.7 Layered Product
11 - HP I64VMS TDC_RT V2.3-1 Layered Product
12 - HP I64VMS WBEMCIM V2.91-A070728 Layered Product
13 - HP I64VMS WBEMPROVIDERS V2.0-31 Layered Product
14 - All products listed above
? - Help
E - Exit
Choose one or more items from the menu separated by commas:
|
|
1.4.7 オプション 7: パッチおよびリカバリ・データの使用 |
|
パッチのインストールまたは取り消し,あるいはそれらに関連する操作を実行するには,オプション 7 を選択します。オプション 7 を選択すると,次のオプション・サブメニューが表示されます。
This procedure can perform one of the following operations:
1) Install one or more patches
2) Undo recent patches for which there is recovery data
3) Show recovery data
4) Delete recovery data
5) Find patch kits
Enter CHOICE or X to return to main menu: (1/2/3/4/5/X) |
これらのオプションについては,以下の点に注意してください。
-
サブメニュー・オプション 1 を選択すると,次の情報が表示されます。
NOTE: Some patch kits cannot be correctly installed by this
procedure; this includes patch kits for versions of
OpenVMS prior to V8.3. Patches for OpenVMS V8.3 and
later install correctly. For patches to other products,
check with the patch kit provider, or install the patch
from the running system.
Options 2 through 5 (undo, show, delete, and find) will work
correctly for all patch kits. |
-
サブメニュー・オプション 1,2,3,または 4 を選択すると,操作を実行するターゲット・デバイスの入力が求められます。
You must enter the device name for the target disk on which
the operation will be performed.
Enter device name for target disk: (? for choices) [DKB300] |
-
サブメニュー・オプション 1 を選択すると,次のように,詳細説明と簡略説明のどちらかを選択するように求められます。
The patch operation can provide brief or detailed descriptions.
In either case, you can request the detailed descriptions by typing ?.
Do you always want detailed descriptions? (Yes/No) [No] |
-
各サブメニュー・オプション (1 _ 5) では,パッチ・キットのソースを入力するように求められます。ユーザは,別の場所を指定することができます。位置の指定には,ワイルドカードを使用できます。プロンプトと,導入部の説明が,次のように表示されます。
This procedure will look for patch kits in
SYS$SYSDEVICE:[KITS.*]
If you want to add an additional location, enter the
device and directory specification and press return.
Wildcards are allowed. For example:
dka100:[dir1]
dkb0:[dir1.dir2]
dka200:[dir1.*]
dkb300:[dir1...]
Enter the single letter "D" to reset the default location.
If you do not want to add an additional location, just press return
without entering anything.
Enter additional location, D, or just press Return: |
必要な情報を入力すると,PCSI /PRODUCT コマンドは要求した操作を自動的に実行します。オプション 1,2,または 4 をサブメニューから選択すると,PCSI ユーティリティは,さらに入力を求め,追加の情報を表示します。
1.4.8 オプション 8: DCL の実行 |
|
オプション 8 を選択すると,DCL コマンドのサブセット (SHOW DEVICE,MOUNT,BACKUP など) を使用して,インストール前の準備作業や保守作業を行うことができます。ただし,ここで利用できるのは制限付きの DCL 環境なので,PRODUCT などの一部の DCL コマンドや VMSINSTAL などの一部のユーティリティについては本来の機能が利用できません。これは,読み取り専用の (または書き込みロックされた) メディアからブートしていることと,システムがまだ完全には起動されていないことがその理由です。
次の例に示すように,制限された DCL 環境では,プロンプトとして 3 つのドル記号 ($$$) が表示されます。
この DCL 環境を終了してメイン・メニューへ戻るには,LOGOUT コマンドを実行します。
1.4.9 オプション 9: シャットダウンの使用 |
|
オペレーティング・システムのメイン・メニューでオプション 9 を選択すると,システムがシャットダウンして,コンソール・プロンプト (Alpha システムでは >>>,Integrity サーバでは P00>>>) へ戻ります。
その際の画面は,次のように表示されます (この例は,OpenVMS Integrity システムの場合を示しています)。
Shutting down the system
SYSTEM SHUTDOWN COMPLETE
**** Primary HALTED with code HWRPB_HALT$K_REMAIN_HALTED
**** Hit any key to cold reboot ****
P00>>> |